ウハイ(FE)

登録日:2011/12/17(土) 19:36:35
更新日:2025/06/14 Sat 12:14:19
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よかろう。では、せめてもの情けだ。
…ここで全滅させてやる。
この先の地獄を、見なくて済むようにな!



ファイアーエムブレム 烈火の剣に登場するキャラクターである。


クラス:遊牧騎兵
性別:男
称号:【飛鷹】
出身:サカ
身分:【黒い牙】幹部
属性:風




○人物

【黒い牙】幹部の一人で、サカ出身の誇り高き男。
古くから組織にその身を置く古参の将で、ブレンダンの思想に共感していた。
ロイドライナスラガルトなどとも親交がある。
ネルガルが来てからの【黒い牙】の体制に疑問を抱いているが、同時にその力の強大さに絶望してもいる。

エリウッド達の殲滅を命じられ、魔の島へやってきたエリウッドらの前に現れ、リンを人質にとりニニアンを渡すよう要求する。
その際、ネルガルの強大さを説いた上で「ニニアンを渡せば他の者の命は助ける」という、命令違反の行為をやってのけている。
しかしエリウッドたちが戦う姿勢を曲げなかったため、リンを解放し自らの手勢を以て相対する。

倒された後、彼らの戦いに敬意を表し、「竜の門」へ行くための道を教えて死亡。
このウハイの誇りを忘れない在り方はエリウッドたちに、「黒い牙は血も涙もない暗殺集団」「何の罪もないか弱い女の子を寄ってたかって追いかける外道」という考え方を、
「本当は彼らなりに誇りや道義があり、もしや彼らと分かり合えるのではないか」という方向へ変えることにつながる。
結局その考えは実ることはなかったものの、ニノという女の子をひとりと、その延長線上で敵対者だったジャファルを救うことができたのだった。

中盤で戦うボスであり、FEによくいる「仲間にしたいができないキャラ」の趣。
固有のやたら濃い顔グラやあえて利敵行為になるようなことを率先して行う不器用さ、敵であり反社会的ではあるが悪人とはいえない誇り高さ、
やたら会話が多いことや最終章で再登場することなども相まって既プレイヤーには割かし印象に残りやすいキャラクター。
彼の短い出番は、首領が黒髪美女に色ボケする前の誇り高い義賊集団「黒い牙」を体現している。

なおラス前作のシンと比較すると分かりやすいが、結構よくしゃべる。



○ユニット性能
ノーマル→ハード
Lv-7
HP-33→37
力-15→17
技-13→14
速さ-12→15
幸運-4
守備-12→13
魔防-13→16
体格-10

所持品
はがねの剣
キルソード
長弓
短弓
オリオンの矢

森の地形効果を得ていることもあり、回避率が高くまた非常に堅い。
一方で画面の最下部で待機するだけであり、せっかくの機動力をまったく生かせていないので取り囲むこと自体はとても楽。特に長弓に持ち換えさせてからなぶるのが基本。
全ての射程距離に対応できる武器を持っているものの、近接、間接両方に一度に対応できる武器は持っていないので、そこをうまくついて戦うと楽。
前の章で手に入れた長柄刀やホースキラーなどの特攻武器を使えば、うまくいけば嬲り殺しにできる。
その硬さを利用し、ユニットの育成に一役買わせるのもありだが、15ターン以内に彼を倒せば外伝に行けるというメリットがあるので、あまりお勧めしない。
なお、遊牧騎兵にもかかわらずやたらと技速さが低い。まぁこの段階で前作みたいな速さだと15ターン以内に倒すのがほぼ無理なので妥当な措置。
ただしハードだとそこそこ素早くなるので注意。変に欲を出さずに「マーニ・カティ」あたりでざっくり倒して育成は次マップに回す方がいいだろう。

主人公3人の他に、同じサカの民であるギィと戦闘会話がある。
特にリンとの会話は在り日の黒い牙の姿や彼の心境が語られ、「変貌していく組織へのやるせなさ」「今や他の生き方ができない」といったものが短い会話に溢れている。

エレブ大陸ではサカ人であることは他国人からはかなり偏見を持って見られやすく、特に烈火の剣ではそのような描写が封印の剣より色濃い。
作中でもリン編ではアラフェン公が「リンの外見がサカっぽすぎるので支援はしない」と取り下げた挙句差別思想をむき出しにして、それを目にしたラスに離別されてしまったり、
ネルガルがリン相手に「サカの小娘程度では相手にならん」と思いっきり見下したり、ファリナがカアラとの支援で思いっきり偏見にまみれたサカ像を語ったりと、現在の情勢なら間違いなくアウトな会話が敵味方問わずいくつか存在する。
ウハイもその例にもれず、いかずちよ!おじさんことアイオンからは
「ふむ・・・ではやはりウハイは敗北したか。まあ、当然だな。しょせんサカ部族の浅知恵ではその程度だろう。」
とバッサリ評価されており、ウハイの誇りや道義というものがまったく理解されていないことがうかがえる。

これがサカ人に対する差別意識なのか、古い「黒い牙」の思想に共感が持てない後散組なのかはご想像にお任せしたい。
ただし「いかずちよ!」の一発芸だけで食ってる一発屋のお笑い芸人みたいな男だが、この短い会話のおかげでうまくキャラが立っており同情感がわかないのもまた事実。
なお、アイオンの顔グラは「鉤鼻のいかにもイヤミな西洋人」というアラフェン公の使いまわしである。




終章でも他の【黒い牙】の面々と共にモルフとして復活。
ケネス共々1ターン目から交戦することになる。


Lv-20
HP-55→58
力-23→24
技-28
速さ-28→30
幸運-0
守備-19→20
魔防-19→20
体格-11

所持品
リヤンフレチェ

その辺のジェネラルよりHPや守備が高い上に圧倒的速さにより追撃不可、逆に自軍が追撃されるリスクが高い。
攻撃力44~5の二回攻撃に耐えられるユニットはかなり限られてくるので、並大抵のユニットは彼に攻撃される=キャラロストを覚悟しなければならないレベル。

終章のモルフでも鍛えた精鋭ならタイマンで勝てることもあるが、このウハイは単純な間接攻撃の撃ち合いで勝てるユニットはほぼ皆無。
まず魔法使いはルナをはじめ魔法で迎撃しようとしても守備の低さに加えて強力な魔道書の重さ、そもそも速さ上限の差のせいで即死しかねない。
速さカンスト+勇者の弓持ちウォーリアならノーマルでは互角以上に渡り合えるが、ハードでは追撃されてしまい不利。そもそも通常プレイではウォーリアの速さカンストが困難。
逆にウォーリアより速さ上限の高い弓使いは攻速落ちせずに使える弓がキラーボウや銀の弓、追撃されてもHPや守備力の高さで耐えられるジェネラルはトマホークやスレンドスピア程度の反撃しかできず大したダメージを与えられない。
幸運0なので支援効果やトォルの怒りでキラーボウの必殺率を上げればなんとか、程度だろうか。

ステータスだけ見ればロイドに匹敵する実力の持ち主だが、あまり困ったという声は聞かれない。
というのも、弓しか持たないユニットなのでとり囲んでしまえば行動不能にできる上、
誰かと支援を組んでパワーアップということもないからである。

しかもおあつらえ向きに自軍の初期配置で1ターン目から突撃してくるので迎撃の布陣を組むのもたやすい。
囲んで生前と同じくレイピアやヴォルフバイルなどで攻めればすぐ倒せるだろう。次も控えてるので手早く処理したい。
現在ではあまり主流ではないが、当時は「光の結界」などを使って閉じ込めたり、「フレイボム」を踏ませて動きを止めたりして安全を期すやり方も推奨されていた。

それでも気を抜いて攻撃を許すと一撃で葬り去られる確率もかなり高いので、常に彼の射程範囲を警戒しながら闘った方がよい。
つまり「まともに相手をすればものすごい強敵だが、まともに相手をしなければよい」という、システムの抜け穴を突いてもらうためのボス。
以前の作品で言えばラインハルトとかその辺の系譜。
不安ならおびき寄せた後に大賢者さまのスリープで眠らせると多少粘られても安心。

なぜか生前よりガタイが良くなっている。
ついでに生前は全ての間合いに対応していたり技と速さが低かったはずなのだが、
モルフのウハイは逆に間合いがガバガバな上に技と速さが最も高い。
はっきり言って顔と兵種以外別人である。本当にウハイから作ったのだろうか?

倒すとリヤンフレチェをドロップする。
S武器の中では最も早く入手できる上に軽くて女性にも扱いやすい。
他に競合する弓もあまりないのでS武器の中でも利用価値が高め。

こちらではラガルトと戦闘会話がある。
後参組であるニノがロイド、ライナス、ヤン、ブレンダンなどのことを話すがウハイについてはまったく会話をしないのに対し、
ラガルトは折に触れてウハイのことをよく話しており、こういう点からも「黒い牙という組織の変貌」がなんとなくうかがい知れるようになっている。



おまえたちは無知だ。
ネルガルの恐ろしさも…
なにも知らないから、追記・修正しようなどと思うのだ。
おまえたちが動いたところで事態は何も変わらん。


悪いことは言わん
ここから立ち去れ!!

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最終更新:2025年06月14日 12:14