三影英介/タイガーロイド

登録日:2011/12/30 Fri 04:50:12
更新日:2025/08/16 Sat 21:45:36
所要時間:約 7 分で読めます







久しぶりだな…村雨良




三影英介/タイガーロイドとは、仮面ライダーZXの登場人物である。
企画当初は1怪人に過ぎなかったが、やがてZXのライバルとして大きなウエイトを占めるようになった出世頭。
同胞を使命のために殺さねばならないという、仮面ライダーのネガともいえる存在である。




プロフィール

所属組織:バダン
モチーフ:トラ
登場作品:『仮面ライダーZX
登場話数:TVスペシャル「10号誕生!仮面ライダー全員集合!!」


演:中屋敷鉄也(10号誕生)

タイガーロイド

バダン怪人の強化型「UFOサイボーグ」に、かつてのデストロン機械合成怪人のように大砲の武装を追加した高性能サイボーグ。(設定上もデストロン怪人の技術を発展・強化させたとされている)
獰猛な虎の強さと大砲の火力を兼ね備え、強化兵士のZXに匹敵する戦闘力を有している。
主な武器は肩、背中に装備された大砲と、両腰に据えられた機関砲。
火力はあるが次弾発射に時間のかかる大砲を小回りと連射のきく機関砲でカバーし、発射された砲弾は瞬く間に周囲の物体を粉砕して荒地に変える。
砲火を掻い潜っても接近戦では鋭い爪と牙で相手を切り裂いて噛みちぎる遠近死角なしの強力怪人。

設定ではZXと同じパーフェクトサイボーグであるとされ(もうひとりのパーフェクトサイボーグ)
他の改造人間より強くZXと渡り合えるバダン帝国の切り札。
ZX対タイガーロイドはどの媒体でも作品の山場であり、最終回の暗闇大使戦が10人ライダーの総力戦になるのでZX個人の戦いとしてはクライマックスである(栄光の7人ライダーに対するストロンガーvsシャドウのような立ち位置)

企画の大元である雑誌連載版での登場時には既に「ZX並の強さを持った別格怪人」として登場することが決まっていたため、どこかヒーロー性も帯びためちゃくちゃカッコいいデザインで造形された。



三影英介

タイガーロイドの人間体であり、悪の秘密組織バダンの構成員。
経緯は媒体により異なるが、"この世の多くを見過ぎてしまった"ために、腐れ切った世の中には善も悪もなく、勝ち残った者こそが善という弱肉強食の摂理に至り、力を体現するバダンに仕える。

作品によって立場は違うが村雨良にとっては最大のライバルで、大体最終回の1話手前くらいで激突する。


大元となる雑誌連載当時はタイガーロイドのみの登場で、ドラマパートの構築に伴い三影の設定が作られた。



劇中の活躍

大体最終決戦の一歩手前でZXと激突する。

雑誌連載版

1983年7月号に登場。
ZX抹殺のためにバダン帝国が差し向けた切り札。

当初は虎の怪力と砲撃の連射で圧倒し、背中の砲塔を身の丈ほど巨大化させた「タイガーボンバー」でトドメを刺そうとするが、それが仇となり砲塔を掴まれて振り回される。
弱点が背中であることも露呈し、ZXイナズマキックの攻撃と周囲に撒菱のように撒かれた衝撃集中爆弾に吹き飛ばされ、最後はZXイナズマニードロップに敗れた。

静止画のスチル撮影であることを生かしたUFOサイボーグの変形能力として背中の大砲の巨大化ギミックの実物が制作され、大砲の他に赤い毒ガスを噴射している。

10号誕生!仮面ライダー全員集合!!


「やつ(ZX)はバダンの中でも最も優秀なサイボーグとして改造された」
「お前のようにな」

三影英介としても登場。
バダンの優秀なサイボーグとして将来を嘱望された有望株。
村雨良とは互角の技量で、ほどなく親友として意気投合した。

やがて自我意識を取り戻した村雨が組織を脱走すると、組織に背く親友を許すことができずに抹殺を決意。
バダンニウム84の輸送任務をこなした後、阿修羅谷に向かう村雨を迎え撃つ。
互いに友情は健在であり、三影はこんな形で会いたくなかったと零し、村雨もまた三影を足抜けさせようと説得する。
しかし三影にとって組織への忠誠は絶対であり、戦いは避けられなかった。
代名詞である「勝ち残った者こそ善なのだ」というセリフもこの時に言っている。

最期は砲撃の嵐でZXを圧倒するが、連射の際に生じる0.7秒の隙をつかれ、衝撃集爆弾→マイクロチェーン→ZXキックの3連コンボに敗れる。





三影「俺の…負けだ…

ZX「三影……


潔く敗北を認めた三影は、どこか納得したように笑って見せると、そのまま事切れた。
親友の死を乗り越えて、ZXは最終決戦へと向かう。



小説版(オリジナルストーリー)

平山Pが考案した雑誌連載版のプロットを膨らませて出版した小説版では第12話「愛も裏切りも」に登場。

本作では三影英介の名は偽名で、本名は三木英介といい、かつては「日本のアインシュタイン」と称される科学者だった。
しかし、反主流派による事実上のクーデターで日本を追われ、弟子はおろか妻にさえ裏切られた事で人類に絶望、バダンに身を投じた。
こうした経緯から人間社会に対する憎しみは深く、バダンを「腐れ切った社会に対する革命軍」と豪語し、弱肉強食を理念とする。
また、その体内のコンピューターディスクにはバダンの時空魔法陣の三つのキーのうち一つが内蔵されている。

時空魔法陣の秘密を握ってバダンから逃亡した山下教授を抹殺すると、現場に駆けつけたZXと激突。
自身の理念を唱えるも、ZXから「バダンに信頼はあるのか?愛はあるのか?」と言われ少なからず動揺、
ZXの事を「自分の若い頃に似ている」と評し、信州諏訪の高野城跡に来るよう言い残して姿を消す。

高野城跡で再び相対したZXに対し、自身の抱える複雑な心境を吐露すると、
自身の身体にコンピューターディスクが内蔵されている事を明かし、
それと同時に全身の火力をZXに差し向けるも、0.7秒の隙を突いたZXに敗れ、致命傷を負う。
人間社会に絶望してバダンになった三影であったが、その実バダンの理念も彼の理想とは程遠かったらしく、
またその高い実力故に組織の幹部である暗闇大使からも目の上のたん瘤として疎まれていた。
今わの際には先のZXの問いに対して「バダンには信頼も愛もない」と答え、自身は罪を犯し過ぎたと自嘲する姿も見せた。

最期はZXともども邪魔な三影を始末しようとする暗闇大使の追撃を受け、
ZXに連れられて城跡を脱出するもその中途で命尽き、コンピューターディスクはZXの手に渡る事となった。

派生作品


漫画版

『ZX』展開当時に児童誌で連載されていた漫画版では、
『テレビマガジン』掲載の山田ゴロ版、並びに『冒険王』掲載の安土じょう(金山静夫)版に登場。

TVシリーズとは一味異なる独創的なコミカライズでも知られる山田ゴロ版では、扱いは他メディアとは大きく異なり、
ZX同様のバダンの裏切者という衝撃的なポジションとなっている。
バダンが時空魔法陣によって昔の科学者や芸術家を蘇生させると喧伝したことで組織に加わるも、その実態を知った事で
内部から潰すために自ら改造手術を受け、時空魔法陣の自爆キーを入手したが、暗闇大使に気付かれ組織を脱走。
自身の実力では到底敵わない暗闇大使を倒すことができるであろうZXに全てを託すため、
ZXに対して槍ヶ岳への果し状を送りつけ、彼の実力を確かめて自爆キーを譲渡したが、直後に暗闇大使に裏切者として粛清されてしまう。
しかし、彼が遺した自爆キーは暗闇大使との決着戦で勝負の決め手となった。

安土じょう版では普通にバダンの一怪人という扱い。
暗闇大使によって人質にされた村雨しずか(実際はバダンが作ったクローンロイド)を盾にZXを迎え撃つも、
海堂博士らの妨害でしずかを解放されてしまい、それでもなおZXと戦うが、岩石をキャノンに突っ込まれて暴発、大ダメージを受けてしまう。
最期はZXイナズマキックを受けて倒されたが、良をバダンの本部に誘き寄せるという本来の役目は達した。

仮面ライダーSPIRITS

第1部の第11話から登場。
本家のように長年のバダン構成員ではなく、インターポール捜査官の人間として登場する。その後テストに合格し、タイガーロイドへの改造を受ける。
本家と同じく裏主人公的な扱いを受け、歴代ライダーとも度々交戦している。

最初はTVと同じタイガーロイドだったがダブルライダーライダーダブルキックからZXを庇って瀕死状態となる。
そこから度重なる再改造(強化)を受けてZXと同じパーフェクトサイボーグとなる。
再改造後の姿は白虎で、頭と両腕を除いて身体はZX(というよりツクヨミ)と似たアーマーで体色はアルビノ化によって白くなっている。
その戦闘力は以前と比べて遥かに強く、身体の至る所から砲撃とレーザーを繰り出すことが可能。
仮面ライダーXを追い詰める程だが、エネルギーの消耗が激しいためか長時間の戦闘は不可能となっている。
また、声を失ってしまいコミュニケーションの際には他の者が代わりに通訳したり、改造人間同士ならばテレパシーで通じ合うように補っている。

Xライダーとの交戦の後に回収され、ツクヨミの器としてZX型に再改造された。

暗闇大使が大首領に制裁を受けたことで、バダンそのものが大首領JUDOを裏切って独自に世界征服の野望に動き出した為、
なんと新たなツクヨミとして大首領に代わる実質的な陰の支配者に君臨する。
併せて、同じく新たなアマテラスとしてのシズカを創造させ、ZX・己・シズカの三柱を以て新世界の神とするべく積極的な大首領討伐を目論む。
敵の敵は味方とばかり仮面ライダー陣営に同盟を持ち掛けるが、それまでのバダンの所業と理念の隔絶は如何ともし難く交渉は決裂。
しかし村雨が「バダンに還る」と口にしたことでその場は収まり、村雨・三影・シズカは共に大首領のいる牢獄の次元へと旅立った……


後に、ニードルが再生した別個体の初期型タイガーロイドも登場。
元々自我は備わっておらず、ニードル曰く、ひどく癖が強いためコントロールが難しいらしい。

最初は人間だったので本家のような洗脳時代の村雨との交流は実はそんなに無く、
改造時にたまたま目があってニヤリと笑いバイクで二ケツして「曇りなきバダンが全てをくれるぞー!」と言ったくらいの間柄なのだが、村雨としては悪感情はないようでバダンから脱走した後も戦う事を躊躇している。
まぁ要するに本家のパロディを前提としているので気がつくといつの間にか何となくダチ公のようなオーラを醸し出している訳で、その後もススキの原で決闘して0.7秒の隙をついたりしている。
まぁライダーダブルキックから村雨を庇ったりしてるので…


因みに村枝賢一先生のお気に入り怪人である。

ヒーロー戦記

雑魚敵として終盤に登場。
同じエリアで遭遇するαアジールや偽ウルトラマン、偽仮面ライダー、カミキリキッドなどのインパクトが強すぎる故
あまり存在感はなくはっきり言って印象が薄い。グラが同じ獣モチーフのハサミジャガーと被ってるのも敗因か。
なおアポロンの居場所へ近づけば近づくほどエンカウント率も上がり複数ではなく一体のみで現れるため実質的にボス戦となる。
ここまで辿り着いたプレイヤーならばそんなに苦戦はしないだろう。台詞が一切ないため史実通り三影が変身してるかどうかは不明である。
というか、本作のバダン、アポロンとは対立関係だったし

ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦

ただの雑魚。カメバズーカといっしょに登場することが多い。

オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー

時を渡りスクリーンにて登場。
ショッカーと結託して世界征服をしていた。
ライダー達が復活した際にはZXと交戦するが、蹴り飛ばされていた。

この作品から春映画にはしばしば登場し、スーツがあるだけ御の字ではあるのだが
もう一人のヒーローとして荒々しくカッコよく造形された本家と比べると劣化が著しく、すこぶる評判が悪い。
誰が読んだか子猫ロイド。


スーパーヒーロー大戦

再びスクリーンにて復活。
大ショッカーの怪人となりスーパー戦隊の全滅を開始。
クライス要塞から逃げた海東大樹泉比奈を追う途中でジョー・ギブケンドン・ドッゴイヤーの2人を発見。
2人を追い詰めるが助けに入ったディエンドのディメンションシュートによってコマサンダー諸共ぶち抜かれて爆死。

仮面ライダー大戦

バダン大幹部としてヤマアラシロイド共々怪人軍団を指揮し、沢芽市で大暴れした。
乾巧が一人になった所をコンバットロイドを率いて襲撃したが、
巧の変身したアクセルフォームのスピードには手も足も出ずクリムゾンスマッシュを叩き込まれて全滅した。

仮面戦隊ゴライダー

ヤマアラシロイドやモグラロイドと共に宝生永夢/仮面ライダーエグゼイドを襲撃。
強力な大砲による狙撃と物量戦で追い詰めるも、駆け付けた他の仮面ライダー達の加勢で部下のショッカー戦闘員を全滅に追い込まれ、
バロンのスピアビクトリーでぶち抜かれて爆死した。
…かに思えたが、黒幕であるトーテマにより蘇ってしまう。



余談


  • 特番で三影英介を演じたのはスーパー1までの歴代ライダーの大半にスーツアクターとして入った昭和のミスター仮面ライダー、中屋敷鉄也。同作では主役のZXのスーツアクターを後進の城谷光俊に譲りつつ自身はスーパー1の中の人を継続という、なかなか粋なキャスティングである。
    • 中屋敷さんは劇場版『仮面ライダースーパー1』でもクレイジータイガーという虎型怪人の人間体を演じた。





「お前とはこんな風に会いたくなかった…」

「俺はバダンにこの命を捧げた…」

「バダンに刃向かう者は例え親友のお前でも許せん!」





「腐れきったこの世に悪も善もない!」

強い者だけが生き残る!」

勝ち残った者こそ善なのだ!」




三影
「俺の項目は建った。後は追記・修正するだけだ!」

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最終更新:2025年08月16日 21:45