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仮面ライダーファイズ

登録日:2011/01/24 Mon 15:13:38
更新日:2026/08/05 Wed 11:36:11
所要時間:約 24 分で読めます


タグ一覧
3本のベルトの物語 Φ たっくん アクセル オルフェノク ファイズギア ファイズ進化人類史 ブラスター モシモシファイズ 主役ライダー 乾巧 仮面ライダー 仮面ライダー555 仮面ライダーディケイド 仮面ライダーネクストファイズ 仮面ライダーファイズ 半田健人 唐橋充 善も悪も変身者次第 変身コードは5・5・5!携帯電話で変身するライダー 変身者変更 夢を守るために戦った戦士 大人気のアクセルフォーム 尾上タクミ 山崎潤 山﨑勝之 岩上弘数 平成ライダー 携帯電話 救世主 木場勇治 村上幸平 泉政行 浅井宏輔 海堂直也 琢磨逸郎 草加雅人 赤井 闇を切り裂き光をもたらす 高岩成二



俺には夢がない…。でもな、夢を守る事はできる!

5  5  5

Standing by…


変身!


Complete.



画像出典:仮面ライダー555
©2003 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映


仮面ライダーファイズとは、『仮面ライダー555』の主役ライダー。
主な装着者は乾巧、『仮面ライダーディケイド』では尾上タクミ
他の装着者は赤井海堂直也琢磨逸郎草加雅人木場勇治

スーツアクター:高岩成二、渡辺淳(『ディケイド』版)、浅井宏輔(『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』)、岩上弘数(『パラダイス・リゲインド』)



Φ 概要

  • 身長:186cm
  • 体重:91kg
  • パンチ力:2.5t(通常時)
  • キック力:5t(通常時)
  • ジャンプ力:ひと跳び35m
  • 走力: 100mを5.8秒で走る

ギリシャ文字のΦ(ファイ)がモチーフ。数字表記および変身コードは「555」
作品名を表す時は数字で「仮面ライダー555」、このキャラクターを表す時はカタカナで「仮面ライダーファイズ」と表記するのが通例。

フォトンストリームの色は低出力だが、最も安定した
最も後期に開発されたシステムであり、ツール数も最多。
さらにライダーズギアの中で唯一強化変身(フォームチェンジ)が可能であり、拡張性の高い設計となっている。

3つのベルトに共通して言えることだが、あくまでスーツ自体は強化装甲服のような位置付けなので、結局のところライダーとしての強さは装着者の格闘能力に左右されることとなる*1
ベルトの性能が対オルフェノクに特化しているとはいえ、素の戦闘力自体は幹部クラスのオルフェノクと比べて圧倒的に高いというわけではない。
それこそ変身しない方が強い」とかバイクの方が強い」とかネタにされる程。

実際、シリーズ全体を見ても総合スペックは主役ライダーとして最低クラスであり、これより弱いのは仮面ライダー龍騎 ブランク体仮面ライダー電王 プラットフォームなどの未完成形態ぐらいしかない(一応、仮面ライダージョーカーなどにはぎりぎり勝っている)。
なお、相手がオルフェノクでも個体によっては通常のキックでも倒す事が可能とされており、第1話では通常のキックでスティングフィッシュオルフェノクを倒している。
また巧は長年使いこんだためかカタログスペックから逸脱した力を引き出しており、ファイズよりも高性能であるはずの新型ライダー相手に善戦して勝利を収める事も多い。

圧倒的な戦闘力差がある上級と下級オルフェノク間でもいざ戦いとなると一撃で勝敗がつく事はほぼ無いが、ベルトでの必殺技(後述)であれば、大概のオルフェノクに致命傷を与える事ができるのは大きなメリットと言える。

前述のようにデザインモチーフはギリシャ文字のΦ…とされているが、これは後付けであり、「子供にも似顔絵が描きやすいように」という前提条件が先にあり、そのためシンプルな丸と直線だけでデザインされた。
検討段階ではサメをモチーフにしたデザイン案も描かれ、決定デザインでもグローバルフィーラーのディテールなどにその名残が見られたものの、最終的にはメカニカルライダーである事から、生物モチーフは廃された……
が、ネットムービー『ネット版 仮面ライダーディケイド オールライダー超スピンオフ』でサメモチーフのライダーと紹介された事もあり(一応初期案がサメモチーフとは言及されているが)、公式でも曖昧なのでモチーフがサメというのも別に間違いではない。


Φ 装備

ファイズエッジを除いたこれらのベルト、および付随する装備一式は公式にまとめて「ファイズギア」と呼称される(ただし、劇中では一貫して「ファイズのベルト」呼びだった)。
ファイズギアを一セットとして、基本的には専用アタッシュケースに納めて持ち運ばれる。
なので前もって装着していなければ、変身する際には迫りくる敵を前にベルト一式をガチャガチャ取り出して装着する羽目になる。
毎回やってたらあまりにもテンポが悪くなるためか、しっかり全ツールを装着するシーンが描かれたのは第3話のみで、以降はベルト本体以外の装着シーンはカットされている*2
ちなみに劇中で使用したプロップは、DX版とサイズが変わらないケース収納用・変身用・スーツ用・アップ用など計5~6種類もある。

見るからに煩雑なためか、翌年の『仮面ライダー剣』以降は「バックル部分だけを持ち歩いて、腰にかざすとベルトが自動装着」「装備は変身と同時に出現」といった簡略化がなされるようになった。

なお、喋るアイテム自体は前年の『仮面ライダー龍騎』からだが、近年まで続く喋る変身アイテムは何気にこの「ファイズギア」が初。
携帯電話など当時流行の電子機器をモチーフにしたこともあり、7年後の『仮面ライダーW』のダブルドライバーに抜かされるまでの間、仮面ライダーシリーズの変身ベルトとしては最多売上を誇っていた。

  • ファイズフォン
携帯電話型トランスジェネレータ。型番は「SB-555P」。
ファイズへの変身時はこれに変身コード「555+ENTER」と入力する。
通話やメールといった通常の携帯電話機能の他、横方向に展開する事で変身の有無を問わず使用できる光線銃「フォンブラスター」にも変形する。
ブラスターは光弾「フォトンバレット」を単発で発射する精密射撃に適した「シングルモード」(入力コード103+ENTER)と、
光弾を3連射し破壊力は高まるが精密射撃には不向きな「バーストモード」(入力コード106+ENTER)と使い分けが可能。
入力コード279+ENTERではリロードを行う。強化フォトンバレットの生成も可能だが、長時間の使用ができなくなる。
レーザーサイトとしてファイズポインターを装着することができ、設定上は2km先のターゲットもロックオン可能とされるが、劇中未使用。

  • ファイズドライバー
ベルト型変身ツール。型番は「SB-555B」。
バックル部のスロットに変身コードを入力したファイズフォンをセットすることで適合者をファイズへ変身させる。

適合者をファイズへと変身させる。

大事な事なので二度言いました
なので、適合者なら「Complete.」の音声と共に変身できるが、不適合者だと「Error.」の音声と共にベルトから弾き飛ばされる仕組みになっている。
……とはいえ、変身自体はできても、変身後に異常を及ぼす場合もあるカイザギアデルタギアに比べれば随分と安全設計。
もっとも、たとえ不適合でも変身だけはできる他2つのベルトと異なり、不適合なら変身自体できないため、人間の自衛手段としては一番役に立たない(逆にオルフェノクからすれば返り討ちに遭うリスクがないため、最も安全とも言える)。
なお、ダメージによる変身解除でも勢いでベルトが弾き飛ばされる事が多々あり、その場合は大抵敵にベルトで変身されてピンチになる事が多い。

ちなみに留め具が後ろ側についているため、バックル部を両手で保持しながら勢いよく腹部に叩き付け、その勢いで留め具を固定する*3という少し変わった装着方法になっている。
ベルト本体の左右と背部にはツールをマウントしておくためのハードポイントがあり、基本的に右側にファイズポインター、左側にファイズショットを装着する。背部は使用しない。

  • ファイズポインター
デジタルトーチライト(懐中電灯)型ポインディングマーカーデバイス。型番は「SB-555L」。
右足の脹脛に装着し、後述の「クリムゾンスマッシュ」を放つ際に相手をポイントする光線を発射する。
上記のようにフォンブラスターにセットして射程を伸ばす事もできるが、登場したのは予告編のみで劇中未使用。
しかしその割には立体化に恵まれており、ファイズのフィギュアでは大体再現可能になっている。

  • ファイズショット
デジタルカメラ型パンチングユニット。型番は「SB-555C」。
手に装着することでパンチ力を強化する。
デジタルカメラとしても使用でき、2000倍ズーム機能やX線モード、サーモグラフィモード、暗闇でも撮影可能な暗視カメラモードがある。
動画を記録する事も可能だが、そうした撮影機能は全て劇中未使用。

  • ファイズエッジ
オートバジン(後述)の左ハンドルをミッションメモリーを挿入し、引き抜く事で出現するエナジーハンドルブレード。型番は「SB-555H」。
設定上は「ロウ」・「ミディアム」・「ハイ」・「アルティメット」の4段階の出力調整が可能。
上記の通りミッションメモリーを挿入しないと刃が生成されない設定なのだが、初使用時にはメモリー無しで引き抜き、必殺技を使う際にメモリーを挿入するという描写が見られた。
オートバジンが近くにいなければ使用できないうえ、ドライバーにマウントすることもできないため、取り回しが悪く何とも不便。
おかげで他のツールを使うためにメモリーを抜いたあとぞんざいに投げ捨てられてしまう事も。
なお、多くの人物がファイズに変身したが、この武器を使用したのは実は巧だけだったりする。


オートバジン

ファイズの専用バイクでバリアブルビークル。型番は「SB-555V」。
搭載されたAIによって自律行動が可能なほかに変形機構を持ち、
オフロードバイク形態の「ビークルモード」から人型ロボット形態「バトルモード」に変形する
詳細は個別項目を参照。


ジェットスライガー

スマートブレイン社製大型アタックビークル。型番は「SB-VX0」。
普段はとある下水道に隠されているが、ファイズフォンに「3821+ENTER」と入力すると、「Jet Sriger, Come Closer.」のコールと共にファイズの下に駆けつける。
各ライダーズギアに用意されており、劇中ではファイズとデルタが使用したが、ファイズ用は初戦で大破してしまい、一度しか登場していない。
ちなみにファイズフォンにはこのコードが記載されておらず、巧がデルタが口頭で入力しているコードを打ち込んでみたら登場した。
詳しくはデルタの項目を参照。


Φ 必殺技

各ツールにミッションメモリーを挿入し「Ready.」の音声と同時に待機状態に移行、ファイズフォンのENTERボタンを押す事で「Exceed Charge.」の音声が発せられると共に、フォトンストリームを経由してフォトンブラッドが「限度を超えて」注入され、各種必殺技が使用可能となる。
ファイズの必殺技を受けて倒されると、その場に赤いΦの文字が浮き出る。

  • クリムゾンスマッシュ
ファイズポインターから円錐状の赤い光を放って目標をポイントし、跳び蹴りを放つ。
喰らえば並のオルフェノクは内部から原子分解を起こして灰化し、後にはΦの紋章が浮かび上がる。
劇中この技を使用したのは巧と木場だけだが、ロックオンの方法が異なり、巧はジャンプして前方一回転した際に、木場はその場で相手に脚を向けてロックオンする。
破壊力は17t。

  • グランインパクト
ファイズショットを拳にはめて放つライダーパンチ。
ヒットした際にフォトンブラッドを光子変換した高エネルギーを直接相手にぶつける。
ただ、発動したにもかかわらず逃げられたりカウンターを食らったり寸止めになったり通用しなかったりと不遇な扱いを受けることが多い。
それでも全く不遇というわけではなく、クロコダイルオルフェノク戦で見せたクリムゾンスマッシュからの連続攻撃は一見の価値あり。
また、ホースオルフェノクの魔剣ホースソードをへし折る威力を見せ、最終話ではカイザスラッシュと相殺して見せた。
破壊力は5.2t。

  • スパークルカット
ファイズエッジから放つ衝撃波で敵を拘束し、距離を詰めて切り裂く。もちろん、単純にフォトンブラッドの刃で切り裂くパターンもある。
ただ、映画『劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』も含めて映像作品では4回しか使用されていない*4
映画『パラダイス・ロスト』における仮面ライダーサイガとの一騎打ちでのカウンターは、今でも名シーンに挙げられることも多い。

  • 体当たり(正式名称不明)
ファイズ版のライダーブレイクともいうべき技で、オートバジンに乗ったままフォトンブラッドを光子変換した円錐状の力場をまとって突撃する。
『平成ジェネレーションズFOREVER』での客演時に使用。


Φ 特徴

『555』の他ライダーと比べての最大の特徴はその汎用性。
先述の通り、安定を優先した分低出力な事もあって「上級オルフェノクであれば、このベルトを使うよりオルフェノクとして戦った方が基礎戦闘力的には強い」という状態にあったりするのだが、この汎用性の高さ故にツールによるパワーアップが可能という点が最大の長所である。


アクセルフォーム


Complete.


Start up.

03

02

01


Time Out.

  • 身長:186cm
  • 体重:91kg
  • パンチ力:3.75t(通常時)、7.8t(グランインパクト時)
  • キック力:7.5t(通常時)、25.5t(クリムゾンスマッシュ時)
  • ジャンプ力:ひと跳び52.5m*5
  • 走力:100mを0.0058秒で走る

デジタルウォッチ型デバイス「ファイズアクセル」(型番SB-555W)のミッションメモリーをファイズフォンに装填する事で「Complete.」の音声と共に変身。
巧がこれを攻撃に使用した場合、話の展開上仕方ない強敵以外は100%の殲滅率を誇る、正に一撃必殺のフォーム。

排熱のために胸部装甲・フルメタルラングが左右に跳ね上がるように展開して肩アーマーとなり、内部が露わになる。
また、目は赤色になり、全身に流れるフォトンストリームは銀色に変化する。

この銀色のフォトンストリームはファイズのフォトンブラッドの限界値であるが、そこは安全設計のファイズギア。
ちゃんと安全装置が備わっており、アイドリングタイムを含めて変身後35秒経過すると「Reformation.」の音声と共に自動で通常形態に戻る。
もし無理に35秒以上変身し続けると臨界点を突破し、スーツも自壊する上に装着者は大量のフォトンブラッドを浴びて即死、さらに空気に触れて劣化したフォトンブラッドにより周囲3km四方が汚染されるという時限爆弾と化す*6

最大の特徴は、起動中にファイズアクセルのスイッチを押す事により「Start Up.」の音声の後、カウント開始と共に発動するアクセルモード。
10秒間だけ通常の1000倍の速度での移動が可能になり、10秒経過すると「Time Out.」の音声と共に機能が停止する。
その間100mを僅か0.0058秒で走る事が出来、秒速に換算すると実に17.2km/s*7
ちなみに時速にすると驚異の62068km/h。音速に直せばこれまた驚異のマッハ52
ちなみに第三宇宙速度はおよそ60100km/hなので、地球脱出どころか余裕で太陽系の引力を振り切れる。
後続の高速ライダーである仮面ライダーアクセルトライアル仮面ライダーオーズ ラトラーターコンボ仮面ライダードライブ タイプフォーミュラをも遥かに凌ぐ。

参考までに、2番手のタイプフォーミュラで3000km/hほど。
とはいえ、タイプフォーミュラの加速には時間制限はなく、肉体への負担こそ掛かるが、繰り返し使用も可能なので、一概には比較できない点には注意。

この時轟き渡るエキゾーストノイズが示すように、壁や天井を走れるほど猛烈なダウンフォースが発生している。

必殺技

全身のフォトンブラッド出力がエクシードチャージ状態と同等レベルまで達しているため、通常形態のようにいちいちエクシードチャージする必要がなく、連続で必殺技が発動可能となる。
そのため必殺技のマルチロックもしくは多重ロック攻撃という離れ業を繰り出す事ができる。

  • アクセルクリムゾンスマッシュ
敵一体、あるいは複数の敵に連続でクリムゾンスマッシュを浴びせる。それ故、ファンからは「多段ロックオンクリムゾンスマッシュ」とも呼ばれる。
映画『パラダイス・ロスト』では10人ほどのライオトルーパー部隊を殲滅し、TV本編では強敵・バットオルフェノクにクリムゾンスマッシュを5回連続で当てて倒した。
その他、センチピードオルフェノクとシーキュカンバーオルフェノク戦でも使用した(センチピードオルフェノクにはギリギリでかわされてしまったが)。
劇中で3回(含む)しか使われていないにもかかわらず、その威力とかっこよさから「一番好きなライダーキック」に挙げるファンも多い。

  • スパークルカット
超高速で敵を斬りつける。超スピードで動けるため、エネルギー波による拘束はせず、そのまま敵を滅多斬りにする。
ソードフィッシュオルフェノク戦では周囲の時間がスローになる演出だった。
その他、第48話ではライオトルーパー4人を瞬殺した。

  • グランインパクト
複数の敵に連続でグランインパクトを浴びせる。
アクセルフォームで初めて使用した技で、ファイズが敵集団に突っ込んだ瞬間、敵が一斉に吹っ飛び、後の映像で詳細を流すという凝った演出も特徴的。
この技でスコーピオンオルフェノクを倒すも、ロブスターオルフェノクにはかわされた(もう一体いたドルフィンオルフェノクはスマートブレインに脅されていたため、通常のキックだけで済ませた)。
木場が変身した際はドラゴンオルフェノクに放ったが、直後に龍人態になったため通用せず、手痛い反撃を食らってしまった。


時間制限の都合上、アクセルフォームの使用自体がある種の必殺技的な扱いとなっている。
この点は仮面ライダークウガライジングフォームにも通ずるか。

後述のブラスターフォームばかり出番の少なさが語られるが、実はこちらもテレビ本編では7回しか変身していない。
それでも印象深いのは、やはりそのインパクトの強さと『パラダイス・ロスト』で2回も登場した故だろうか。
また、通常形態から直接移行できるうえに分かりやすいためか後年の客演でもファイズが登場すれば大抵使用される。

このフォームでの加速演出は、後に『仮面ライダーカブト』でのクロックアップなどにも活かされる事となる。
なお、加速演出の初出は『龍騎』でオルタナティブが使用した「アクセルベント」だが、主役ライダーの加速能力としてはファイズが初。

実際、特にアクセルフォームとクロックアップの2種が有名だったため、「クロックアップとアクセルフォームではどちらが速いのか」はファンの間で議論の的になる事が多い。
とはいえ所詮は推測の域を出なかったが、遂に『仮面ライダーディケイド』第16話「警告:カブト暴走中」にて、ディケイドファイズVS仮面ライダーザビーという形でこの夢の加速対決が実現した。


しかし、あくまでこれは『ディケイド』内での設定であり、ここから両者の優劣を測ることはあまり意味は無さそうでもある。
とはいえ、『カブト』公式サイトのマイザーボマーの解説に「クロックアップした敵も高速移動で追いつめて爆裂する」とあり、『カブト』第1話でレーザーに補足されていることなどから、『ディケイド』放送前からクロックアップは高速移動でも対処可能とされていたようである。

一方、『仮面ライダーウィザード』第52話や映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』でファイズとカブトが共闘した際には、併走しながら敵を撃破する*8描写が見られた。
両者が対決した場合はともかくとして「アクセルフォームもクロックアップも使えない雑魚怪人・戦闘員目線(あるいは視聴者目線)で両者を見た場合は同じくらいの速さに見える」といった扱いの模様。

なお、胸部が開いて内部メカが見えるデザインは製作現場でロボコンに似ていると言われ、公式HPでも「別名“ロボコン・フォーム”」と記載された事もある。
何の因果か、リメイク作である『燃えろ!!ロボコン』の挿入歌である『燃えろ‼︎ロボコン』の歌詞には「信じてた未来が~」と、「Justiφ's」に似たフレーズが入っている。

ちなみにDX玩具版のファイズアクセルは劇中演出と異なり、アクセルメモリーを引き抜いた際に「Reformation.」の音声が流れる仕様となっている他、同時にアクセルメモリーをDXファイズフォンに挿入しても「Complete.」の音声が流れない。
しかしながら、後の「COMPLETE SELECTION MODIFICATION ファイズアクセル」ではしっかりと劇中準拠の音声演出になっているのでご安心を。
また、2024年に中国限定で再販されたDX版では、アクセルメモリーを引き抜いて少しタイムラグがあって「Complete.」の音声が流れる。
再販版DXファイズフォンから流れるわけではないが、タイムラグのおかげでファイズフォンにセットして鳴ったように感じる事はできる。
そしてアクセルメモリーをファイズアクセルに戻した時に「Reformation.」の音声が流れる仕様になっている。


ブラスターフォーム


5  5  5

Standing by…


Awakening.


  • 身長:186cm
  • 体重:94kg
  • パンチ力:4t(通常時)、8t(ファイズショット使用時)
  • キック力:8t(通常時)、30t(ファイズポインター使用時)
  • ジャンプ力: ひと跳び55m
  • 走力: 100mを5秒で走る

アタッシュケース型デバイス「ファイズブラスター」にファイズフォンをセットし、「Awakening.」の音声の後、
中央部のボタンで再び「555+Enter」のコードを入力して「Standing by.」の音声と共に人工衛星イーグルサットから変身コード受信、フォトンストリームが再構成され、ファイズブラスターからスーツと装甲が送られて変身する。
手順を逆にして変身待機状態のファイズフォンをセットすることでも変身は可能で、最終回や『パラダイス・ロスト』での変身シークエンスはこちらだった。と言うか玩具的にはTV本編の方が間違い。
劇中映像などを見る限り、こちらのスーツは新たに製造された2号機なので、厳密には通常のファイズとは別のライダーである。要は仮面ライダー史上初の「乗り換え」。
なお、これの次の乗り換え主役ライダーは実に約17年ぶりとなる『仮面ライダーゼロワン』の仮面ライダーゼロツー

この形態になるとファイズドライバーからファイズフォンが外されるが、スーツ自体にフォトンブラッドが行き渡る。
逆に何も流れなくなったストリームラインは絶縁体「ブラックアウトストリーム」として機能し、スーツの崩壊を防ぐ。
増大したフォトンブラッドをファイズフォンなしで制御するため、胸部、両手、両足、バックパックにそれぞれ制御回路「フォトンブラッドサーキット」が搭載されている。

この形態ではフォトンブラッドが自動で生成・制御されるため、ファイズドライバーは「ブランクドライバー」となり、完全な飾りとなる。
公式でもはっきり「不要」と断言されているが、フォトンストリームの構成・収納時にファイズドライバーが反応しているので変身時には必要なのかもしれない。

スーツの全身そのものに赤いフォトンブラッドが通っているため、上級オルフェノクさえ圧倒する程のパワーを誇る。
いわば全身がフォトンブラッドの鎧であり、表面エネルギーはファイズエッジ(ミディアムモード)並の出力。
そのため、通常のオルフェノクは触れただけで灰化する。
同時に防御力も尋常ではなく、ドラゴンオルフェノクの龍頭双甲、ホースオルフェノク激情態の魔剣ホースソード、仮面ライダーオーガのパンチを食らってもビクともしないほど強固。

全身にフォトンブラッドが満ちているので危険そうに思えるが、赤く変色したインナースーツ「クリムゾンクロス」の内部に冷却繊維物質「クーラントサブスタンス」が通っているため、変身者はフォトンブラッドの影響から保護される。
が、変身時のキックバックが強すぎるため、上級クラスのオルフェノクでなければ変身に耐えられないリスクがある。

背中にはPFF(フォトン・フィールド・フローター)というマルチユニットを装備している。
ファイズブラスターへのコード入力で様々な機能を発揮する*9


劇中未使用だが、ファイズショット(腰には携行している)、ファイズエッジも設定上は使用可能。
それぞれブラスターに「5232+ENTER」「5432+ENTER」で起動する。もちろんフォンブラスターも可能。
一方でファイズアクセルが使用できるか否かが議論の的にある事もあるが、ブラスターフォームになるとファイズアクセルが消失するため、アクセルとの併用はできない/想定されていないと思われる。

上記の様に関連商品が大いに売れて販促の催促がなかった為か、(クロスオーバー作品を除けば)TV本編で4回+『パラダイス・ロスト』で1回と劇中での登場シーンが少ない(しかもそのうち第39話と第44話は変身のみ)。
加えて通常形態から特にシルエットが変化しないため、最強フォームなのにいまいちパッとせず、仕様上ベルトが空っぽになってしまうのを嫌うファンも多い。
おかげで映画『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』終盤の「平成ライダーキック」発動シーンで連続してベルトが映るシーンでは唯一ベルトが空っぽという悲劇が……
アクセルフォームが「超スピード」という分かりやすい演出を持っているのに対し、こちらは強さがいまいち分かりづらいという事もあろう。

また、正装着者の巧は基本的に通常形態で戦う事が多く、アクセルフォームやブラスターフォームに変身するのはバットオルフェノクやアークオルフェノク仮面ライダーオーガといった通常形態では勝ち目がない敵が相手の場合*11
またはライオトルーパーのような敵が複数体いる場合が殆どであるため、強化フォームの使用率自体が割と低かったりする。

だが、出番が少ないとは言ったが、一応クウガ アルティメットフォームと比べればまだ恵まれ、かつそのわずかな出番の殆どが
  • ドラゴンオルフェノク
  • バットオルフェノク
  • ホースオルフェノク激情態
  • 仮面ライダーオーガ
  • エラスモテリウムオルフェノク激情態
といった劇中屈指の強豪相手。
しかもラスボスのアークオルフェノク以外は真正面から圧倒している(そのアークにも最終的に致命傷を与えている)ため、性能は間違いなく最強フォームに相応しいと見ていいだろう。
特に本編に先行して登場した映画『パラダイス・ロスト』ではオーガを真っ向勝負で圧倒し、必殺技の撃ち合いで勝利するなど活躍。
直前の巧と真理のやりとりも合わせて、劇中屈指の名場面である。


巧「おい真理、真理!!…何だっけかなぁ…救世主は何をするんだ?『闇を切り裂き』?」
真理「…光を…もたらす……」
巧「聞こえねーよ!」
真理「…『闇を切り裂き、光をもたらす』のよ!!」
巧「……きっついなぁ、お前の期待に応えんのは……」
真理「できるよ巧、巧なら! だって、巧は…巧だから!」

必殺技

  • 超強化クリムゾンスマッシュ*12
ブラスターフォームで放つクリムゾンスマッシュ。「5532+ENTER」でポインターが起動する。
映画『パラダイス・ロスト』ではミッションメモリーを挿入せずにファイズポインターだけ足にセットして発動。
TV本編最終回ではフォトンブレイカーをポインター代わりにしてチャージせずにファイズブラスターを投げ捨ててそのままキック。破壊力は30t。

その様子は「紅い竜巻」のようであり、映画『パラダイス・ロスト』で「オーガストラッシュ」とぶつかった際には、余波でアリーナを上下に真っ二つにする程の規模。
最終決戦でアークオルフェノクにぶちかました際も周囲の柱を破壊していた。

本編・映画合わせても使用回数は上記のわずか2回のみだが、いずれもそれぞれのラスボスへの決定打となった文句なしの大技である。


仮面ライダーネクストファイズ


5  5  5

Standing by…

変身!


Complete.

  • 身長:186cm
  • 体重:95kg
  • パンチ力:4.5t
  • キック力:6t
  • ジャンプ力:ひと跳び45m
  • 走力:100mを0.0041秒で走る(アクセルモード使用時)*13

「ファイズドライバーNEXT」と「ファイズフォン20Plus」を使用して変身する、最新技術を搭載した次世代型のファイズ。
『555』20周年記念作品にしてTV本編の正当続編であるVシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』、及びそのスピンオフである『仮面ライダー555殺人事件』に登場する。
変身者はもちろん乾巧。

日本政府の管理下に置かれた新スマートブレイン社によって開発され、同じく新たに開発された仮面ライダーミューズや再生産された大量のライオトルーパー共々、オルフェノク殲滅隊の一員として運用される。
変身者の巧が健康状態に難を抱えているため、戦力に不安があるとみなされた時のみ出動を命じられる、一種の切り札的な扱いになっている模様。

ブラスターフォーム同様、あくまでファイズの別バージョンであり厳密には新フォームではない。つまり通算3代目のファイズという事になる。
こちらは変身アイテムが完全に一新されている事もあって実際の印象的にも別物感が強いが、一応公式にはファイズの一形態という扱いらしい。
スペックも旧型より向上しているが、こちらも安定性を重視しているためか大幅に上昇はしていない。

デザインは赤いフォトンストリーム、黒いベーススーツ、白銀の装甲といった旧ファイズのカラーリングと意匠を引き継ぎつつも、全体的なシルエットは(2024年当時から見て)現代風に大きくアレンジされており、特に「Φ」の字を象ったやや出っ張り気味の胸部アーマーが印象的。
発表当時は例によって「ダサい」という声も散見されたものの、動いているところを見るとなんだかんだカッコいい。

なお新世代のライダーズギアはオルフェノクでなくとも使用可能であるような描写も見られるため、ネクストファイズが果たしてオルフェノク専用なのか否かは今のところ不明。


装備

  • ファイズドライバーNEXT
ベルト型変身ツール。
ファイズフォン20Plusをドライバーに装填する事で装着者をネクストファイズに変身させる。
ツール用のハードポイントは一切なく、非常にシンプルなデザイン。
劇中では専用のギアボックスが存在する。

  • ファイズフォン20Plus
ガラケーからスマートフォンへと進化。
変身コードはもちろん「555+ENTER」のままだが、入力のためにまず変身アプリを起動させる必要があるのが地味な変更点。
旧ファイズフォンに比べると大型化しており、そのせいで片手だけだと微妙に保持・操作がしにくいという役者泣かせの難点がある。

なお、旧ファイズに搭載されていた武器ツール及びエクシードチャージ、フォームチェンジ機能等はほぼ全て本ツールに集約されているため、ミッションメモリーは存在しない(実体化させたツールに初めから装着されている)。
主な機能は以下の通り。

  • バーストモード
旧ファイズフォンにおけるフォンブラスターに相当する形態。エクシードチャージが可能となり、攻撃力が大きく増した。
側面のパーツが展開してグリップとなるが、本体が大きいせいかちょっとバランスが悪く見える。
劇中では未使用。

  • ナックルモード
旧ファイズショットに相当する形態。バーストモードとは別のパーツが展開してグリップになる。
しかし、液晶パネルで殴りつける形になっているのは大丈夫なのだろうか。
こちらも劇中では未使用。

  • マテリアライズ
任意のツールを瞬時に実体化させるアプリ。
これにより、旧ファイズのツール類はファイズブラスターに至るまで全て生成・使用可能。
同時生成数に制限はないようで、ファイズエッジとファイズブラスター・フォトンブレイカーモードの二刀流で戦うなんて事もできる。

  • アクセルフォーム
機能的には旧版とほぼ同様。
ネクストファイズでは胸部のパーツが90度、マスクが180度回転するという変形ギミックになっている。
複眼の色が赤く変化する点は変わらないが、フォトンストリームはゲーミングデバイスよろしくようになる。
しかもマーカーポインターまでレインボー。

  • その他
オートバジンやジェットスライガーの呼出、予測AIといったアプリの存在が確認可能。
予測AIについてはもしミューズのそれと同じものであれば相当強力なはずだが、如何せん使用シーンがないので詳細は不明。

必殺技

  • バリオンクリムゾンスマッシュ
ネクストファイズが放つクリムゾンスマッシュ。
劇中ではアクセルフォームの状態で使用しており、その際は「スペクトルバリオンスマッシュ」になる。

  • デュアルスパークルブレイク
ファイズエッジとファイズブラスター・フォトンブレイカーモードの二刀流で斬撃を放つ。


Φ 余談

ネット上では「フォトンブラッドは強烈な劇薬でもあり、フォトンブラッドによる毒殺が攻撃の肝となる。」……と語られる事が多いが、実際には毒殺ではなくフォトンブラッドの“衝撃”によるもの。
超全集においてもフォトンブラッドの衝撃について触れられているものの、毒性に関しては触れられていない。
恐らくアクセルフォームの
  • 35秒を超えると自壊し、装着者は大量のフォトンブラッドを浴び、死に至る
  • 周囲3km四方が空気に触れて劣化したフォトンブラッドに汚染される
といった設定や、ブラスターフォームの
  • 通常のオルフェノクは触れるだけで灰化される
という設定が曲解されて広まったものだろう。
なので、実際にフォトンブラッドに毒性があるのかどうかは不明だったりする。
別作品を例に出すが、アニメ『機動戦士ガンダム00』のGN粒子もフォトン(光子)の一種で条件や種類では毒性がある。

通常形態のみだが、一部の回では暗所においてスーツの眼の半円が黄・フォトンストリームが赤にそれぞれ輝くギミックが導入され、何とも言えない美しさを醸し出す。
しかし、実際の撮影では元来特撮用のスーツは視界用のスリットが小さい所に加え頭部前面に発光装置があるため、スーツアクターの高岩氏は何も見えない状態でアクションをしていた。
マスク外してアクションリハ→ここでこう動いて斬りつけると頭に叩きこむ→マスク被って本番
リハと一挙一動同じに動けばいいだけだから簡単でしょ? ……ってできるるか普通!

また、「電飾の塊」というべきスーツの雨天の撮影は大変だったそうで、さらに内部はかなりの配線が走っており着心地も酷かったらしい。
ことに電熱による発熱は下手をすると火傷するほど凄まじかったそうで、小まめに消灯してクールダウンしてやる必要があったのだとか。
それから6年後の『ディケイド』で新調された電光スーツについては、技術の進歩のおかげで視界が(多少)確保出来るようになっている。

ちなみに当初はその電飾スーツはオープニングなどのアクションしない場面用のものしかなく(初期アクションシーンでの発光はCG処理)、それ以外の時のアクション用電飾スーツはスーツ制作会社が東映に内緒で(期待させて失敗したら悪いので)完成させたもの。
こちらのスーツはカイザ版電飾スーツとともに第38話から使用されたが、視野に関しては上記の通りである。

ファイズで馴染みが深いヤンキー座りは高岩氏がスーツを着ての休憩をしていた際に頻繁に行っていた座り方で、「かっこいい」ということでそのまま本編に採用された経緯がある。



俺はもう迷わない…

追記・修正する事が罪だというのなら、俺が背負ってやる!


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最終更新:2026年08月05日 11:36
添付ファイル

*1 例を挙げると、三原がTV本編では最も出力の高いデルタに変身しても一般オルフェノクに苦戦するが、巧や草加が変身した際はあっさりと打ち倒している。

*2 カイザ以降のベルトも同様にカットされている。

*3 全体が金属製のパーツで構成されているためか、ベルトがたわまずに上手く噛み合う構造になっている模様。

*4 『ディケイド』などの客演作品やアクセルフォームでの使用を除いて、スカラベオルフェノク戦、アルマジロオルフェノク戦、サイガ戦、ネクストカイザ&ミューズ戦の4回。

*5 『仮面ライダー555超全集 上巻』P23 では5.25mとなっているが、公式サイトでは52.5mとなっており、超全集の記述は恐らく誤植。

*6 この設定を意識してかアクセルフォームへのチェンジを再現したゲームでは、基本的にファイズアクセルを腕に装着する事をフォームチェンジ扱いとし、必殺技の際のみフォームチェンジするという演出を取っている。

*7 ただし、劇中では何回か敵を仕留めそこなった事がある。

*8 後者ではドライブ タイプスピードも参加しており、シフトスピードのシフトアップではファイズやカブトに速度が劣るものの、それでもクロックアップ空間から見れば少しスローになる程度のように描かれている。

*9 なお、映画『パラダイス・ロスト』で登場したファイズブラスターをよく見ると、コンソールボードのキャンセルキーがなくなっている。

*10 『仮面ライダー555超全集 下巻』P13より。

*11 サイガ相手にはフライングアタッカーのスピードに対抗するためにアクセルフォームを使用した。

*12 名称はデアゴスティーニ刊『週刊仮面ライダー オフィシャルパーフェクトファイル 第43号』及び食玩「SGロックシード ファイズロックシード(ブラスターフォーム)」より。『仮面ライダー図鑑』と「ガンバライジング」では「強化クリムゾンスマッシュ」という名称になっている。

*13 アクセルモードが旧ファイズと同じ通常の1000倍に動ける事を想定しているのであれば、通常時は100mを4.1秒で走れる計算になる。ただ、公式でそう明言されてはいない。