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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

登録日:2012/02/04 Sat 10:19:25
更新日:2026/08/05 Wed 08:22:32
所要時間:約 20 分で読めます





人は、かくも愚かなのだろうか?
フラストレーションが頂点にたっすれば、対立相手を創造し、
攻撃性を爆発させるテロリズムが発生するのは当然であるという倫理がある。
それは不条理だと断定できるのだが、そんな言葉が、
人類という種のフラストレーションを解消させることなどはない。

言葉は、おおむね宇宙(そら)に拡散するのだから……

西暦一九八八年十一月五日 著者



機動戦士ガンダム
閃光のハサウェイ
Mobile Suit GUNDAM Hathaway


機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』とは、宇宙世紀ガンダムシリーズの一つ。
富野由悠季により執筆された小説で、サンライズ公式作品。1989年から1990年にかけて角川スニーカー文庫より全3巻で刊行された。
後述の劇場アニメ版製作決定に合わせて2019年に新装版が出版されたが、旧版と比べて明らかな誤字や伝わりにくい箇所が修正されているものの、それ以上の変更はない。
つまり原作小説の再版であり、劇場版と矛盾する設定等を直しているわけではない事には注意。


【概要】

宇宙世紀100年代を舞台にした、時系列的には『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の10数年後の話だが、設定面は映画版『逆襲のシャア』ではなく、同作の小説版『ベルトーチカ・チルドレン』における、ハサウェイ・ノアがクェス・パラヤを直接殺めてしまった設定を引き継いだものとなっている。
映画版の続きとなっている小説『機動戦士ガンダムUC』では本作のオマージュとしてハサウェイが植物監査官になる為の勉強をしていることが言及される場面があり、こちらでもいずれこの事件が起こる事を示唆していた。

2000年発売のゲーム『SDガンダムGジェネレーションF』に登場した事で知名度が上昇。ハサウェイのイメージに合うBGMは高い評価を受けた。

そして、2018年にガンダムシリーズ40周年記念作品として、 全3部作のアニメ映画として映像化される事が発表。
こちらは『ベルトーチカ・チルドレン』ではなくアニメ映画版の『逆襲のシャア』の続編である事が明言されており、第1部OP映像に登場するνガンダムを始めとした『逆シャア』をリスペクトした演出が各所に施されている。
他方、既存のゲーム版などで設定されていたキャラクターデザインと、主役であるハサウェイを含めた声優全てが一新された。
ちなみに結末はまだ考えていない事が語られており、原作通りの結末にならない可能性もあるらしい。

第1部は当初2020年夏以降の公開としていたが、製作の遅れや新型コロナウイルス感染拡大の影響などを受け幾度か延期された後、2021年6月11日に公開された。
2023年1月15日から2月5日まで第1部が「TVエディション」として全4話でMBS系列で放送された。
第2部『キルケーの魔女』は前作から5年後の2026年1月30日に公開。

主要スタッフとして、『虐殺器官』の村瀬修功が監督を務め、脚本はOVA版『UC』にも参加したむとうやすゆき、音楽は『UC』『NT』にも参加した澤野弘之が続投する。
配給は第1部が松竹ODS事業室、『第2部 キルケーの魔女』はバンダイナムコフィルムワークスと松竹が担当。

また、アニメ版の劇場公開に先駆ける形で、2021年4月より『ガンダムエース』にてさびしうろあきによるコミカライズ版の連載が開始された。
キャラクターデザインこそ上述のアニメ版と共有するものの、こちらは同氏が作画を担当した漫画版『ベルトーチカ・チルドレン』の続編となる。
なので単行本巻末のおまけ漫画がはっちゃけており、各キャラが本編の鬱憤を晴らすが如く暴走している。



【あらすじ】

人類が宇宙へ進出して1世紀、地球と宇宙の争いが激化していた時代―シャアの反乱が鎮圧されてから10年あまりが経過した世界で、ある組織による反地球連邦政府運動が地球で過激になっていた。
その名は『マフティー・ナビーユ・エリン』。
マフティーは「地球をクリーンにする為、地球に残る人々は全て宇宙に出ていく事」「特権階級と世襲に塗れた政治の打破」を実施するよう政府に要求を突き付け、モビルスーツを使い連邦政府首脳を暗殺していたのである。
そうした中、高級宇宙輸送船ハウンゼンが多くの連邦閣僚を乗せ、来る連邦議会の為へホンコンへと向かっていた。
だが、地球へと降下した直後にマフティーを名乗るハイジャッカーによりハウンゼンは占拠される。
緊迫が支配する船内にはマフティー退治のため地球に降下するケネス・スレッグ、男を惹き付ける魅力を持った謎の少女ギギ・アンダルシア、そしてシャアの反乱を経て青年に成長し、植物監査官候補生となったハサウェイ・ノアの姿もあった。

時は宇宙世紀105年。紺碧の地球環境が未だ残る南太平洋を舞台に、後に『マフティー動乱』と呼ばれる戦乱とハサウェイ・ギギ・ケネスの数奇な運命が始まろうとしていた。


【登場人物】

CVはゲーム「Gジェネレーションシリーズ」、及びアニメ映画版より。記述がない場合はアニメ映画版。

■主要人物

ハサウェイ・ノア

CV:佐々木望(GジェネレーションF以降のゲーム作品全般) / 小野賢章(アニメ映画版)
本作の主人公。元連邦軍人であったことから素早い身のこなしであり、映画でクェス・パラヤを投げ縄で助けていた少年時から、身体能力と機転の良さはさらに磨きがかかっている。
原作小説は『ベルトーチカ・チルドレン』の続きという事でシャアの反乱ではジェガンを奪ったものの味方殺しはしておらず、敵機撃破の功績で無罪となり軍の新聞に載った事もある為、
「歴戦の英雄ブライト艦長の息子で、軍の訓練を受けていないのに1人で勝手に出撃してネオ・ジオンの大型MAを撃墜して生還した13歳の少年」というまるでロボットアニメの主人公みたいな話が公式記録に残されており、ちょっとした有名人となっている。
劇場版では『逆シャア』の続編のためαアジールを撃墜しておらず、ギラ・ドーガの撃墜だけが公式記録となっている。リ・ガズィの味方殺しは記録に残っていないようで、漫画『機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男』ではジェガンのフライトレコーダーの故障によりチェーン・アギの殺害は発覚していないと語られている。
シャアの反乱後は連邦軍人となっていたが、鬱病となり地球で治療へ降下していた時期もあったが、現在は立ち直り、南太平洋で植物監査官候補生として実習を積んでいる。
ハウンゼンでのケネスとギギとの邂逅を経て、奇妙な友情関係を育んでいく事になる。

マフティー・ナビーユ・エリン

作中で登場する反地球連邦政府組織、若しくはその組織を率いるリーダーを指す。名前を省略してマフティー、マフティー・エリンと呼ばれる事も多い。
組織としては反官僚主義と地球環境の再生を理念に掲げており、地球連邦政府に対して全地球人類を宇宙へと移民させる政策の実行を要求する。
モビルスーツを用いた政府閣僚の暗殺やテロ活動を主要な活動とする都合上、連邦政府からは「政府の秩序を乱す危険人物」「(暴力行為によるアピールゆえに)市民からは支持されない」と評される一方、
スペースノイドからの支持は高く、地球だけでなくやコロニーのマスコミでも「マフティーは救世主、ニュータイプの再来、地球連邦政府を浄化する!」とまで出版物に書かれるほどに持ち上げられている。
指導者としてのマフティーは、優れたリーダーであると同時に優秀なMSパイロットとして前線に立つ。
その操縦技術は作中殆ど敵無しであり、Ξガンダムの性能も相まってパイロットとしてのライバル・レーン・エイムをも最後まで圧倒していた*1
その思想や行動はシャア・アズナブルの影響が見てとれる。正体もクワトロ・バジーナくらいには読者にバレバレ
ちなみに名前は様々な言語を継ぎ合わせて「正統なる預言者の王」という意味になっている。

ギギ・アンダルシア

CV:林原めぐみ(GジェネレーションF) / 川上とも子(Gジェネレーション魂以降))/ 上田麗奈(アニメ映画版)
本作のメインヒロインであると同時に戦争の勝敗の行方を左右する少女。小説版では「20にいくかいかないかぐらい」「ハイティーンエンジャー」と描写されており、映画版で彼女が記入していた書類によれば19歳となっている。
閣僚や大富豪といった富裕層・特権階級でほぼ占められている特別便ハウンゼンでは似つかわしくない存在。本人曰く「コネがあったから」。
初対面のケネスやハサウェイの目的や正体を見抜く優れた洞察力の他、発言を的中させる預言めいた鋭い勘も持つ。
また、マフティーか連邦軍どちらかの陣営にいるだけで、神がかり的な補正がつくことから、この戦乱の勝敗を分けるきっかけとなった。
ハサウェイはギギにかつて失ったクェス・パラヤの影を重ねており、マフティーとしてギギを切り捨てる気持ちとハサウェイとしてクェスの代わりを求める気持ちの狭間で揺れている。

ケネス・スレッグ

CV:立木文彦(Gジェネレーションシリーズ) / 諏訪部順一(アニメ映画版)
本作のもう一人の主人公的存在。連邦軍大佐。
シャアの反乱では第一線でパイロットとして戦い、以後も実戦がなくなった地球連邦宇宙軍で、ウダウダとモビルスーツの開発を続けていた生粋のMS好き。
優れた指揮能力以外にも、時に横暴とさえ見れる強硬手段も採る等、良くも悪くも連邦高級士官には似つかわしくない行動力に溢れた軍人。ハサウェイ曰く『自制心があって狂暴な男』。
ヤニ臭い閣僚達を心底嫌悪しており、内心ではマフティーを支持していた部分もあったものの、対マフティーの最精鋭『キルケー部隊』の長として辣腕を振るう。
しかしながら私生活は上手くいってはいないようで、元来のプレイボーイ気質が祟ってか妻・ジュリーとは離婚状態。
ギギの直感をゲン担ぎとして信頼しており、彼女の予知を持ってマフティーを出し抜こうと利用している。
本気ではないとはいえ推定30代半ばの離婚歴のあるおっさんがティーンエイジャーの少女を口説く様は(原作発表当時はともかく劇場版放映された現在からすると)見ていて中々キツいと評判

レーン・エイム

CV:橋本晃一(GジェネレーションF) / 水島大宙(Gジェネレーション魂以降) / 斉藤壮馬(アニメ映画版)
連邦軍中尉。ケネスが地球に降下する10日前に新型のモビルスーツ「ペーネロペー」と共に先に送り込まれていた。
人質作戦や不意打ちを好まない軍人らしくない潔癖主義の正々堂々とした性格。テストパイロットとしては有能ではあったが実戦経験はなく、それゆえの優秀さに満足しているように見えるため、実戦主義のケネスからの評価は低く見られている。
極度の現実主義者であり、ケネスが取るゲン担ぎや、理想主義に塗れたマフティーに対して反発心を持っている。
初戦においてΞガンダムに煮え湯を飲まされる事になり、以降Ξガンダム=マフティーに対抗心を燃やしていく。
作中ではマフティーのメンバーから強化人間なのかと疑われており、過去の月刊ニュータイプの特集記事では強化人間だと明言されている。
Gジェネレーションシリーズではニュータイプ扱いと設定がパラレルとなっているが、アニメ映画版はメカニックワールドによれば連邦軍にニュータイプはいないという設定のため、小説の設定通り強化人間へと原点回帰したようである。
また、同アニメでオリジナル要素として彼のみペーネロペーの事を「ペネロペー」と発音しているが、スタッフによるとこれは愛機感を出すためとのこと。


マフティー・ナビーユ・エリン

イラム・マサム

CV:山崎たくみ(Gジェネレーション魂) / 武内駿輔(アニメ映画版)
マフティー実戦部隊の主メカニック兼作戦担当メンバー。ハサウェイの副官的存在。
Gジェネ版では白髪リーゼントのやや高齢がかった年代の男性といった姿だったが、アニメ映画版では如何にもインテリのような眼鏡をかけた七三分けの若者に変更されている。

ブリンクス・ウェッジ

CV:⽩熊寛嗣
マフティーの太平洋上における移動拠点・鉱物運搬船ヴァリアントの艦長。
気候と密室環境の暑さゆえか、小説版ではTシャツ、アニメ版だと常に上半身裸とだいぶラフな格好で活動している。ある意味『キルケーの魔女』きっての肉欲担当
アニメ版では四春(フォーチュン)という名前の猫を艦内で放し飼いしているお茶目な一面も。

マクシミリアン・ニコライ

CV:草野峻平
マフティーの整備長。
整備中以外も常に大きなゴーグルを着けている。

エメラルダ・ズービン

CV:鵜飼るみ子(GジェネレーションF以降) / 石川由依(アニメ映画版)
メッサー1号機のパイロット。レイモンドとは公認の仲。
映画版ではMSパイロットに志願していたが、技量的な問題で控えになったという設定が追加された。
また、ハサウェイがガンダムを受領した為、彼が使っていた指揮官機メッサー(つまりは1号機)を引き継ぐという描写も追加された。

ガウマン・ノビル

CV:竹村拓(GジェネレーションF以降) / 津田健次郎(アニメ映画版)
メッサー2号機のパイロット。元連邦軍所属の軍人崩れ。中枢が非常に若い層で占められているマフティー内では比較的年長者。
シャアの反乱当時は「毎日実戦よりも過酷な訓練を積んだ」とされ、アニメ映画版ではさらに「数々の大戦を戦い抜いてきた」とまで言われるベテランパイロット。
そのため、ハサウェイとは別部隊のリーダーを任される事も。

レイモンド・ケイン

CV:藤本隆行(GジェネレーションF以降) / 落合福嗣(アニメ映画版)
ギャルセゾン1号機のパイロット。ギャルセゾンパイロットでは年長者のようでリーダー格。
エメラルダの恋人でハサウェイの兄貴分。
映画版の落合氏は親子揃って*2大のガンダム好きとして知られており、この役で念願のガンダムシリーズ初出演となった。

シベット・アンハーン

CV:田坂秀樹(GジェネレーションF以降) / 宮崎遊(アニメ映画版)
ギャルセゾン2号機のパイロット。Gジェネ版では細身黒髪と映画版イラムを思わせるインテリ然としたビジュアルだったが、アニメ映画版ではよりわかりやすく軍人崩れという風貌に。
作戦では基本ガウマン、フェンサーとスリーマンセルを組む。

フェンサー・メイン

CV:天﨑滉平
メッサー3号機のパイロット。ガウマン、シベットのマンセル要員だが二人に描写を吸われてマフティー団員Aくらいの存在感になりがち。
映画版でのビジュアルは『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場するモンド・アカゲが大人になったような姿になった。

ゴルフ

CV:田中光
メッサー4号機のパイロット。ぶっちゃけマフティー団員Bくらいのモブ
しかし映画版での一人だけ色指定を間違えたかのごとき白い肌に全身タトゥーまみれのモヒカンといういかつい風貌に一躍注目を集めた。

ハーラ・モーリー

CV:⼭崎真花
メッサー6号機のパイロット。やはりというかマフティー団員Cくらいの(ry。
純粋が故に鋭い指摘をすることがある。
映画版での金髪に青の差し色が入ったツインテールというアニメチックなキャラデザが特徴的で可愛い。

ジュリア・スガ

CV:永瀬アンナ
ヴァリアント所属のメカニック。男だけがトップレスをしていいという歴史感覚を古いとし、仕事中上半身裸でいる中々エキセントリックな人物。
本人曰く『悪いおっぱいではないだろう』悪いおっぱいではないという事はいいおっぱいということだ!
映画版では流石に常時トップレスではなくなったが、かなり露出が高い衣装なのは相変わらず。

ミヘッシャ・ヘンス

CV:松岡美里
マフティーの諜報員兼オペレーター。諜報員らしからぬ少々のんびり気質。彼女の甘い声は男性陣を鼓舞すると評判。
小説では挿絵がなかった為デザイン不明。
ゲーム版では、赤毛のビジネスウーマンという風貌となった。
映画版では眼鏡とそばかすがチャームポイントに。こちらでは、ハサウェイの事を同志というより憧れの対象として見ている節も。“甘い声”のアナウンスも聞けるぞ!

ケリア・デース

CV:早見沙織
不法居住者で、ハサウェイが植物監査官候補生の実習と鬱病の治療のために地球へ降下した際に知り合い、恋仲となった女性。
ハサウェイの鬱病の治療は恋人である彼女が面倒を見ていたとされる。
ハサウェイがマフティー・ナビーユ・エリンへ参加後もそのなりゆきを見守っていた。しかし、ハサウェイが一年ほどで組織の中枢戦闘要員となり、その後にマフティーのリーダーとなったことから、ケリア自身も地区支掩要員としてマフティーへと参加することとなった。
当初、ケリア自体はマフティーに入らずハサウェイの変化を見守っていたものの、マフティーを演じるようになり精神的に解脱した存在であるニュータイプを目指すハサウェイと心の距離が開いていった。劇中ではギギの出現により、ギギへ肉欲を求めるハサウェイの精神的な変化もあり、既に関係は修復不可能な状態へと移行していった。
最終的に髪を丸刈りにしてヴァリアントから一時的にダーウィンへ移動。その後、イラムやウェッジ艦長に言っていた通りにヴァリアントを退艦しマフティーを去っていった。

クワック・サルヴァー

秘密結社「マフティー・ナビーユ・エリン」を立ち上げた初老の男性。
かつては地球連邦軍地球方面軍で、要職にあった将軍であった。
「クワック・サルヴァー」という名称はコードネームで、「インチキ医者、インチキ弁護士」という意味である。
かつて地球連邦軍地球方面軍で要職にあった将軍という経歴の通り、マフティーの兵器調達や「ロドイセヤの木」などの拠点を用意したのは彼の手腕であった。
現在では、地球連邦政府にて閣僚か官僚をしており、劇中ではアデレード会議開催中に現場で暗躍しており、ハサウェイ達マフティーへ会議の日程などのスケジュール情報を送っていた。しかし、ケネス・スレッグの用意したビーム・バリアーは閣僚や官僚たちに対しては軍事機密であった為に情報を入手することが出来なかった。

■オエンベリ軍

ファビオ・リベラ

CV:望月健一(Gジェネレーションシリーズ)/ 安元洋貴(アニメ映画版)
オーストラリア大陸北部・オエンベリで反地球連邦運動を行う私設軍隊「オエンベリ軍」のリーダー。
ハサウェイとは違ったカリスマを持つ男だが、無謀で粗野な所もある。
後述の通り、自軍所属のハイジャッカーが起こした騒動でハサウェイ達マフティーのスケジュールを狂わせたことで一時対立するも、マフティーの精力的な活動を見て見直し、協力を申し出る。
ファビオ達はダーウィンの空港で攻撃を行い、ビッグ・キャリアーを数機破壊するが、ケネス・スレッグやギギ・アンダルシアの乗った機体は空港を離脱した。

ハイジャッカー

連邦政府からの身代金要求のために、ハウンゼンを襲ったマフティー・ナビーユ・エリンを騙る集団。
オエンベリ軍の一派。
後述のをかぼちゃマスク筆頭に、海賊マスク、魔女のマスクなど全員が派手なマスクを身に付けている。アニメ版では、ぴえろマスクが追加された。

かぼちゃマスク

CV:柴本浩之(Gジェネレーションシリーズ)/新祐樹(アニメ映画版))
ハイジャッカーのリーダー格。
冒頭に登場する所謂かませ犬。マフティーの名を騙ってハウンゼン機内で地球連邦政府の閣僚であるハイラム・メッシャーとその夫人を気に食わない態度をしたというだけで殺害するなど、残忍さを見せた。
小説版では、ギギに偽者だと看破された際に動揺し、ハサウェイにアッパーカットをされて気絶して出番を終了、マシン・ガンを奪われてしまう。そして、地球連邦軍に逮捕された。
映画版では、ギギに偽者だと看破された際に動揺し、その動揺をマスクの奥の瞳を見たハサウェイに気付かれ、マシン・ガンを発射するが射線を下に向けられ、揉み合う内にケネス・スレッグから奪いホルスターに装備していた拳銃をハサウェイに撃たれ太腿を負傷、そのまま銃を持って行かれる。最後は、海賊マスク達と同様にマスクを脱がされ武装解除され、地球連邦軍に逮捕された。

■地球連邦軍

ブライト・ノア

CV:成田剣(Gジェネレーションジェネシス/アニメ映画版)
地球連邦軍大佐。
シャアの反乱以降も第十三独立艦隊のラー・カイラム艦長として勤務しているが、作中時点で退役願いを出している。
退役後はミライと共に、ロンデニオンコロニーでレストランを営む計画を立てており、市井で休んだ後によしんば政界に出て、一年戦争以降の戦乱で散っていった者達への責任を果たすという想いを秘めている。
最後の軍務としてケネスらキルケー部隊の支援でアデレートに向かう為、ビーム・バリアーとミノフスキー・クラフトを装備したラー・カイラムで地球に降下する事になるが、既にマフティーは鎮圧され、マフティー・エリンの処刑もケネスが執り行ってしまい朝食を食べる事しかやることがなかった。
しかもマフティー処刑後の新聞では、自分がマフティーとしての息子を処刑したという捏造情報で英雄に仕立て上げられているという有様であり、ケネスの予測によれば、真相を何も分からずに退役する末路を迎えたという。

キンバレー・ヘイマン

CV:奥⽥隆仁
連邦軍大佐で、ケネスの前任キンバレー部隊の司令官。
文官上がりな上に、何も成果を上げられないままケネスの着任が決まった(しかもハイジャックの影響で予定より着任が前倒しされた)焦りから生身のオエンベリ軍の掃討をモビルスーツ部隊に指揮、老若男女問わず虐殺した。
「力を使ったことがない人間は加減が解らない」ことを教えてくれる人物。

メジナウム・グッケンハイム

宇宙軍幕僚長官。階級は大将。ケネスからマフティーの正体がハサウェイということを聞かされ、それを新聞社にリークし、ブライト・ノア大佐がハサウェイを処刑したという捏造情報を作り上げた。

ハイラム・メッシャー

CV:川口啓史
序盤にてハサウェイらとシャトル「ハウンゼン」に乗り合わせた保健衛生大臣。
ハイジャッカーの襲撃の際、状況も顧みずに不用意にかぼちゃマスクへと喋りかけて、鷹揚な喋りをしてしまったせいで彼の神経を逆撫でしてしまい殺された。
また、連れていた妻もハイラムの死体を見て泣き叫んだ事で射殺された。
アニメ版では流れるように射殺された事で一部界隈からコアな人気を誇っている。

■マン・ハンター

ハンドリー・ヨクサン

CV:山寺宏一
刑事警察機構(通称「マン・ハンター」)の長官。
連邦内の組織のトップながらケネス同様に政府中央の人間には不満を抱き、途中からヒューゲストを連れまわすようになる。

小説中巻では、ケネス・スレッグに協力を要請し、キルケー部隊とマン・ハンターによる合同で不穏分子の掃討作戦を展開させた。500人を超える逮捕者を確保したものの、ダバオ市民の100人を超える犠牲者が出るなど凄惨な結果となった。
小説下巻では、マフティーによる空爆に対し、挙動不審で検挙した逮捕者達をフェスティバル・センターの瓦礫の上に立たせて肉盾にするようケネスに提案するなど、狡猾で残忍な様子を見せた。

山寺は本作の前作『逆襲のシャア』にてギュネイ・ガスを演じた。

ゲイス・H・ヒューゲスト

CV:佐々木望
刑事警察機構調査部の部長。ハウンゼン事件の事情聴取をハサウェイに行う。
地球に降下しているだけあり優秀な人物だが、一般人に対しては高圧的な性格である。またダバオという僻地に飛ばされコンプレックスを抱いている。

声優を務めた佐々木は『逆襲のシャア』本編で少年期のハサウェイ役と『Gジェネレーション』等ゲームシリーズでは小説版『閃光のハサウェイ』を原作にした青年期のハサウェイを演じていた。


■その他の人物

アマダ・マンサン

CV:田所陽向(アニメ版・アマダらしき男)
ハサウェイの植物監察官の実習を担当した教官。ハサウェイをクワック・サルヴァーと引き合わせた。
おそらくマフティー関係者(あるいは協力者)のようで、ハサウェイがマフティーとして活動するきっかけを作った発端とも言える人物。
映画版で『浄化無くして再生無し』といういかにもな格言を持っている設定が追加された。
映画二作目では「アマダらしき男」と不穏なクレジットがされている

メイス・フラゥワー

CV:種﨑敦美
ハウンゼンの客室乗務員。地球降下後ケネスといい感じになり、彼が執務中にもかかわらずオーラルやアナルセックスまでやってしまう。しかし、それを洞察力の高いギギに咎められ、激昂。一旦ここでケネスとの関係も終了してしまう。

ミライ・ノア

CV:白石冬美(Gジェネレーション魂)/新井里美(アニメ映画版)
ブライトの妻であり、一年戦争時の戦友。
一年戦争後には軍を退役し、ブライトとの間にハサウェイとチェーミンの兄妹を授かる。
現在はサイド1のロンデニオンにてブライトと二人で過ごしている。
ブライトが軍の任務を優先した事に愚痴っていたので、本人よりレストラン経営に意欲があるかもしれない。

カーディアス・バウンデンウッデン

CV:仲野裕
ギギ・アンダルシアを愛人として囲っていた老人。ギギからは伯爵と呼ばれているが、宇宙世紀では貴族から名家の名を買うことが地位という価値観なので実際に名のある人物なのかは不明。
莫大な富と絶対的な地位を獲得したものの老いには逆らえず、遺す人々には遺産だけを求められ、一日でも早く亡くなることを願われている寂しい人。
カーディアスという名が被っているが、『UC』のカーディアス・ビストとは関係はない。

■故人

クェス・パラヤ

CV:川村万梨阿
シャアの反乱において、短いながらもハサウェイと友情を育んだニュータイプの少女。
各種媒体ともに、彼女の死がハサウェイのトラウマとなっている。クェスと似ている少女ギギをハサウェイが、自分が要請した嫌疑逸らしの攻撃からの避難中に捨て置くことが出来なかったことなど、劇中の行動要因に密接に関わっている。

小説版では小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』において、ハサウェイに直接殺害された設定を引き継いでいる。
彼のの中に無意識として登場し、自分を誤って殺した事を糾弾してくる。
映画版では映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で、チェーン・アギの攻撃からハサウェイを庇って戦死した設定を引き継いでいる。
こちらでは、当時『月刊ニュータイプ』誌で富野由悠季がクェスは死ぬ3秒前に自立出来たと明言する通り、ハサウェイに寄り添い守る立場として彼の中に残留思念として存在。映画一作目でカーゴ・ピサ内での会話で、ハサウェイが彼女との会話でマフティー・ナビーユ・エリンになることを改めて約束するなど、重要なポジションとなっている。

アムロ・レイ

CV:古谷徹
本作の前作にあたる小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』、映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主人公であり、チェーン・アギとも良い仲だった。
今作においてはシャア・アズナブルと共に既に死亡した人物として世間で認知されている。
ハサウェイにとっては父・ブライトの戦友でもあり尊敬する人である。
グリプス戦役の際にティターンズに囚われたところを助けられたり、第二次ネオ・ジオン抗争の際はクェスを連れてロンデニオンコロニーを案内してくれたりと世話を焼かれていた。
映画版では、ハサウェイの中にいる残留思念として時折話しかけるなど、ガイア・ギアアフランシ・シャアの中にいた深奥の意思シャアのような役割を果たしている。
第二作目の『キルケーの魔女』では、アムロの亡霊(豪華版パンフレットの絵コンテ内の解説によれば)として、ニュータイプ的な高次元空間でνガンダムを駆りハサウェイと問答を交えながら戦闘を繰り広げる。

【登場機体】

■マフティー・ナビーユ・エリン

Ξガンダム

搭乗者はマフティー・ナビーユ・エリン(ハサウェイ・ノア)。
頭部サイコミュブロックとミノフスキー・クラフトエンジンを搭載した秘密結社マフティーの所有するガンダム。
メッサー一機の重量ぐらいは支えること出来るミノフスキークラフトと敵の攻撃を防御するビーム・バリアーもあり、作中では多大な戦果を上げる。
反地球連邦政府組織所属という事もあり、敵対するケネスやレーンからは「ガンダムもどき」扱いされた事もあった。

デザイン設定にはいくつかの変遷があり、大まかに小説版→ゲーム版→映画版と移っている。詳しくは当該項目にて。
劇場版では、ミノフスキー・フライトを搭載、デザインも中巻口絵のイラストに寄せられているなど、大幅に設定が変更されている。

メッサー

マフティーの量産型モビルスーツ。ジオン系モビルスーツの流れを汲む。
小説版では名称が異なる02-Rなどのタイプがあったが、映画版では通常のF01型、ホバー移動用のリフティング・フレアを着用したF02型、素体系であるネイキッド、爆撃仕様のマインレイヤーが追加された。

ギャルセゾン

ミノフスキー・フライトができないMSの地上支援用輸送機。主にメッサーが使用する。
富野ガンダム作品に多く見られるいわゆる『ドダイ』だが、本来の輸送機としての役目の他、地上爆撃や対MS戦も行う等それまでの作品以上に活躍の機会が多い。

■地球連邦軍

ペーネロペー

搭乗者はレーン・エイム。
大出力のミノフスキー・クラフトを装備しガンダム系の名残を残したモビルスーツ。
ビーム・バリアーの高速移動機能が未完成であるが、外装であるフライング・フォームを維持する時のミノフスキー粒子を散布するパーツを外しても飛行することが出来る。
小説版ではガンダムタイプそのものかは不明瞭であったが、ムービック発行の『ANAHEIM ELECTRONICS GUNDAM HISTORY 2002 CALENDAR』において素体となる『オデュッセウスガンダム』*3に外装ユニットを装着したガンダムタイプMSと明確に設定された。
劇場版でもそれを踏襲しているが、メカニックワールドによればビーム・バリアーは非搭載とのこと。

グスタフ・カール

連邦軍の量産型モビルスーツ。こちらはジェガンの系譜で主に地上用にチューンされた派生機。
小説版では量産機らしからぬヒロイックでスマートなデザインだったが、『GジェネレーションF』での再デザイン以降はだいぶゴツくなった。どちらにせよジェガンの親戚かは怪しいが
数年前の時系列であるOVA版『UC』および『NT』では先行量産仕様である13型が登場。
映画版では制式採用機として00型が登場。13型がブラッシュアップされたという設定を踏まえ、アンテナや装甲の形状に『Gジェネ』版のデザインが取り入れられている。

ケッサリア

ミノフスキー・フライトができないMSの地上支援用輸送機。主に連邦側が用いている。
非常に巨躯なグスタフ・カールを2機搭載して高高度まで飛び立てる出力を持つため地味に優秀。

アリュゼウス

ペーネロペーに先駆けて建造された超高速飛行訓練用MS。量産型νガンダムをコアに、ペーネロペーのテスト用ユニットを組み合わせている。
ミノフスキー・フライトではなく旧式のプラズマジェット推進によって飛行するが、20基ものシェルフ・ノズルによってΞガンダムと遜色ない機動性を発揮する。

小説版ではΞ、ペーネロペー、メッサー、グスタフ・カールの4機種のみの登場だったが、「それだけではガンダム作品としてちょっと寂しい」という映画版スタッフの意向から登場した新メカ。
なら素体も同じくらい高性能なグスタフ・カールやジェスタでもいいのでは?と思った諸氏は項目をもう一度読み返してほしい。アニメ『逆襲のシャア』の続編であるからこそできる描写といえば…

リ・ガズィ・カスタム

映画版にて登場。ダバオ基地に駐機されている。ケッサリアにウェイブライダー形態で平積みされているのがなんともシュール

■その他

ベース・ジャバー

ハイジャッカーの輸送機。錆や汚れが表面に浮いており、かなりの酷使ぶりがうかがえる。漫画版では『UC』版デザインで登場。
ハイジャッカー=オエンベリ私設軍は資金力がなく、MS等も運用できないような貧乏所帯(故にキンバレー隊に一方的に虐殺される)だったのだが、
映画版ではギャプランがまさかの抜擢。高々度にほぼ独力で飛ばせる推進力(と悪役面)を持つ本機はうってつけだったとの事。
前述の意向に合わせて「組立途中で放棄されたものを回収した」という設定がTwitterで言及されている。
専用ブースターまで用意できていた理由は特に語られていない。

陸戦用ジェガンA型 マン・ハンター仕様

映画版にて登場。旧式化し民間に払い下げられたジェガンA型をマン・ハンターが改修したもの。
ビーム兵器やスラスターの類いは撤去され、代わりに取り付けられた胸部の投光器や股間部の機関銃座は市民への威圧を目的としたものであり、さながら「不法居住者だけを殺す機械」
この他にもジェガンタイプの出番が多数追加されており、月軌道上でベース・ジャバーに搭乗してハウンゼンを護衛する機体や、消火剤タンクを背負った消防仕様の機体を確認できる。
消防仕様の機体は民間所属っぽいが腰にグレネードが装備されている事が確認できるので恐らく軍属。


【他の媒体での活躍】

ゲーム作品での活躍

先述の通り、GジェネFでの出演によって知名度を上げ、Gジェネシリーズの他ガンダムVSシリーズでも『EXVS』のDLCで登場して以降、レギュラーとなっている。
更に家庭用EXVSFBでは、彼の演説がフルボイスで収録されるなど豪華な仕様になっている。

スーパーロボット大戦シリーズ』ではハサウェイが植物監察官を志す旨の発言をしていたり、敵キャラクターが『閃ハサ』を「一つの可能性」として示唆しているブライトへの台詞があったりと、『閃ハサ』に纏わる小ネタは数多くあったものの、
『閃ハサ』そのものの参戦は2017年の『V』まで待たされることになった。

遂に参戦した『V』では機体のみ参戦(ハサウェイはグラフィックのみ閃ハサ版というオリジナル仕様)との触れ込みではあったが、ペーネロペーに搭乗したレーンが登場。
作中では2人の対決を軸に、『UC』も絡めた独自のシナリオ展開で話題を呼んだ。

スパロボシリーズに参戦する以前、2003年発売の『SUNRISE WORLD WAR Fromサンライズ英雄譚』に本作が参戦した。
なお、ストーリーは事情で未完結に終わったが、終盤でΞガンダムが登場した(しかもハサウェイがマフティーのノーマルスーツを着ている)。
なお、ハサウェイは『逆シャア』時の姿のままであり、本作からのキャラクターはケネス(ストーリーには未登場)のみ。
また、機体はΞガンダムのみだが、没データとしてペーネロペーの存在も確認できる。



Wikiがあるから、欲がある。wikiを編集する事も欲の一部にしちまうのが人間だろ。

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最終更新:2026年08月05日 08:22

*1 反骨心旺盛なレーンも最後は敗北を認めていた。

*2 父は元プロ野球選手・落合博満氏。

*3 素体となるMSの存在自体は『GジェネF』でのリファイン時に設定されている