キャラゲー

登録日:2010/01/08 Fri 19:47:06
更新日:2025/01/23 Thu 23:50:04
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『キャラゲー』とは、ゲームの分類の一種。

ただし、文脈によって意味が異なり、
  1. エロゲーやギャルゲーにおける評価の一つで、キャラクターの魅力を全面に押し出したゲームのこと
  2. ゲーム作品全般において、漫画やアニメなどの他の作品を原作とするゲームのこと(いわゆるメディアミックス)
…と、大きく2つの意味を持つため、ここではそれぞれ解説する。




1. エロゲー・ギャルゲーにおける“キャラゲー”


美少女ヒロインとの交流を描くエロゲーやギャルゲーというジャンルにおいては、作品の方向性を示す言葉として、
  • 不幸や悲劇性を多く含む鬱々としたシナリオが売りの鬱ゲー
  • 感動的なストーリーでプレイヤーの涙腺を崩壊させる泣きゲー
  • ヒロインの性行為や凌辱を重点的に描き、プレイヤーにとっての“実用性”に特化した『抜きゲー』
…等の用語・分類が用いられることがあるが、『キャラゲー』もこの分類のひとつである。

『キャラ萌えゲー』とも呼ばれ、基本的に“ヒロインを魅力的に描くことを最重視している(と思われる)ゲーム”がこう呼ばれる。


傾向

エロゲ・ギャルゲ界隈で『キャラゲー』と呼ばれるゲームの傾向としては、以下が挙げられる。

  • ヒロインが個性的・魅力的である
    • ヒロインの属性(ロリ・妹、幼なじみツンデレ等)が分かりやすい
    • 人気や実力のある声優が多数起用されている
    • 作品全体のファンというより、各ヒロインがそれぞれ個別にファンを獲得する傾向にある
  • 作画を担当する絵師の技量が高い
    • 画力が高く、イベントCGの出来が良い
    • キャラクターデザインが良い
      • 各ヒロインの個性が見た目にも表現されている
      • 多くのプレイヤーが「可愛い」と感じる絵柄になっている*1
  • 全体的にストーリーの内容が薄い
    • 基本、ハッピーエンド
    • 鬱ゲーのような重苦しい話もなければ、泣きゲーのような感動もない
    • 抜きゲーのようにエロに特化しているわけでもなく、エロシーンが淡白
  • 主人公がヘタレ又は鈍感
    • ヒロインの魅力を描くことが最重要であるため、男キャラが変に目立たないように配慮されていることが多い
    • 「ヘタレ・鈍感な主人公」は、エロゲ・ギャルゲ界隈では最もスタンダードなテンプレ主人公であるため、ヒロインより悪目立ちしにくい
  • グッズ化やメディアミックスなどの作品展開に積極的
    • アニメ化・漫画化される割合が高い
    • アニメの黒歴史率が異常に高い
    • エロゲーの場合、エロ要素を排除してギャルゲーとして家庭用ゲーム機で発売されることもある(いわゆるCS移植)
    • 追加エピソードやIF展開を収録したファンディスクが発売されることが多い
    • キャラソンやフィギュアなど関連グッズが発売されることが多い


キャラゲーという言葉に明確な定義があるわけではないため、ある人にとっては「キャラゲー」である作品が、他の人にとってはそうではない、というケースもある。
また、ギャルゲーにおいてヒロインの魅力を全面に押し出すことは、言ってしまえば「当たり前」のことであるため、ギャルゲーの名作や王道作品をあえてジャンル分けしようとすると、「キャラゲー」に分類されることも多い。
鬱ゲーのような尖った個性がない分、初心者にはプレイしやすく、エロゲ・ギャルゲの入門向けと評価される事もある。

「ストーリーが薄い」と述べたが、キャラゲーと言われる作品でもシナリオの評価が高いものも存在する。
また、ストーリーの薄さは必ずしもマイナスな意味ではなく、「プレイヤーにストレスを与えない」という点では理にかなっている。
むしろ、凝ったシナリオを採用すると、
  • 設定や展開が無駄に凝っていて、ストーリーを追うのが大変
  • 重い展開がしばしば訪れるため、緊張感が常に漂っている
  • 衝撃的な展開や種明かしがあり、キャラの印象が変わる
…ということにもなりかねないが、これらの要素は「純粋にヒロインとの交流を楽しみたい」というプレイヤーにとってはノイズでしかない。
当たり障りのない無難なストーリーでも、会話シーンだけ切り取って見てヒロインの魅力をきちんと描けていれば、キャラゲーとしては十分及第点であろう。

ちなみに、「キャラクターの魅力を全面に押し出したゲーム」はギャルゲー・エロゲーのみに見られるものではなく、アクションやRPG等の一般ゲームにもしばしば見られる。
「ストーリーやシステムは微妙だが、絵・CGは綺麗でキャラクターは好きなゲーム」といえば、一般ゲームでもわりと思い当たる作品があるのではないだろうか。
ただ、一般作品で「キャラゲー」というと後述の「漫画やアニメを原作とするゲーム」の意味合いで使われることが多いため、「キャラの魅力を楽しむゲーム」と言いたいなら「キャラ萌えゲー」等と記載したほうが意味が伝わりやすいだろう。


代表的な作品

この作品がきっかけで、エロゲにキャラゲーが広まったと言われている。

ギャルゲーの王道。
いずれのヒロインも人気が高いが、特に“タマ姉”こと向坂環という伝説的なヒロインを産み出した点は特筆に値する。
発売から20年を経てなお新作フィギュアが出たりと、そのキャラ人気はまさに圧倒的。



2. 一般ゲームにおける“キャラゲー”


漫画やアニメなど他の作品を原作とし、キャラクターや設定を流用したゲームのことを『キャラゲー』と呼ぶ。
いわゆるメディアミックス作品のひとつ。「版権もの」とも呼ばれる。

完全オリジナルのゲームと比べ、新規ファン層を開拓せずとも原作ファンに買ってもらえる確率が高く、ブームの時期に売り出せばある程度の売り上げが見込めるため、ゲーム会社としては非常にオイシイ。

だがそれ故に、ゲームとしての作り込みが甘く出来が悪いものも多い。
メディアミックスという都合上、キャラゲーは「できるだけアニメ放送中に発売したい」等の大人の事情が絡んでくる場合がほとんど。
そのため、発売延期が許されなかったり、そもそもの開発期間が短かったりするケースが多く、スケジュールに余裕がないためゲームの品質に問題があってもそれを改善しないまま発売に踏み切ることはザラ。
現代では発売後にアップデートで修正することもできるが、アニメの放送が終了していたりすると、もはや修正したところでゲームの売り上げアップも見込めないため、バグを修正せずに放置することも珍しくない。

また、そもそも開発スタッフの原作に対する理解・リスペクトがなく、ファン目線では物足りない(むしろファンの神経を逆撫でする)作品になることもある。
操作可能なキャラが少なかったり、ストーリーがダイジェストになったり、酷い場合には原作からキャラの設定や性格を改変していたりと、原作再現度に問題があったりするケースもよく見られる。
そのため、「キャラゲー」という時点である意味原作レイプフラグであり、クソゲーフラグと見る人もいる。

もちろん全てのキャラゲーがそうではなく、普通に楽しめる作品もたくさんある。
中には原作関連商品としてはもちろん、いちゲームとして見ても素晴らしいものもあるため、キャラゲーだからといって一概にバカにするのはよろしくない。


キャラゲーならではのゲームバランス

キャラゲーは、完全オリジナルのゲーム作品とはゲームバランスの点で考え方が異なることがある。

たとえば、麻雀ゲームの場合。
一般的な麻雀ゲームの自摸(ツモ)*2は公平を期すため、牌の引きは偏りなくランダムでなければならない。
また、NPCの思考パターンも難易度設定に合わせた合理的なものである必要がある。
しかし、キャラゲーの場合はそうではない。
「キャラクターとの対局を再現する」という至上命題を持つ麻雀キャラゲーでは、各キャラクターの「ツキの強弱」を再現するためにプログラム内に引きを操作する処理が入ったり、各キャラの性格を再現するために思考ルーチンの偏り方のパターンを多数用意するといった工夫が必要となる。
そのため、一般的な麻雀ゲームとはゲームバランスが異なってくる。

同じことはスポーツゲームやアクション、対戦格闘などの他ジャンルにも言える。
たとえば、対戦格闘ゲームで”明らかに強すぎるキャラ”や“他と比べて明確に弱いキャラ”がいる場合、対戦ゲームとしては公平さがないため本来は「ゲームバランスに問題がある」と見なされる。
しかし、キャラゲーにおいては「原作で強いキャラがゲームでも強く、弱いキャラがゲームでも弱い」のは「原作再現」の範疇であるため、(程度にもよるが)問題視されないことも多い。

ただし、多数の作品のキャラが共演するクロスオーバー系のゲームでは、一般的なゲームと同じく公平性を考慮したゲームバランスを目指すのが普通。
これは、特定の原作をゲーム内で過度に優遇あるいは冷遇すると、冷遇された作品のファンにとっては面白くないゲームに仕上がってしまったり、ファン同士の対立を煽ってしまうことになるため。


代表的な作品

長いので折り畳み。

+ 特定の漫画・アニメのゲーム化作品

特定の漫画・アニメのゲーム化作品

  • キン肉マン マッスルタッグマッチ(1985年:対戦アクション)
ファミコン初の格闘ゲームにしてバンダイ初のキャラゲーであり、原作人気も手伝ってミリオンヒットした。
ゲーム内容そのものはシンプルで地味だが、必殺技による一発逆転要素や大味に見えて意外ととれているゲームバランス等によりいまだに愛されている作品。
ブロッケン禁止令は有名か。

  • ウルトラマン (1991年:アクション)
SFCで発売され、その後アーケードやゲームボーイメガドライブなどに移植されたアクションゲーム。
「制限時間内に怪獣を倒す」というウルトラマンらしい設定をゲームに落としこんでいる。

  • ジョジョの奇妙な冒険(1992年:RPG)
別名コブラジョジョ。
ファン人気の高い第3部をゲーム化した作品。
原作といろいろ違いがあるが、原作のスタンドバトルを可能な限り再現しようとしている。
奇っ怪な出来映えから、ジョジョファンには色んな意味で伝説的な作品。

  • ジョジョの奇妙な冒険(1998年:対戦格闘)
カプコン開発。スタンドバトルを再現した格闘ゲーム。
原作再現度が高く、後にPlayStationドリームキャストに移植された。

  • デ・ジ・キャラット でじこミュニケーション(2002年:経営シミュレーション)
キャラクター企画『デ・ジ・キャラット』を原作とするゲーム。
1と2があるがどちらも良作。どう見てもキャラゲーのくせに内容が神がかっているという意味不明な代物。
綺麗で多彩なボイスやBGM、パーティーナイトがまるまる一本入っているなど音響関係がヤバい上にゲームシステムまで完璧な作品だが知名度が皆無。

  • アストロボーイ鉄腕アトム アトムハートの秘密(2003年:アクション)
トレジャーが開発、セガが発売したGBAのアクションゲーム。
一応、アニメ『アストロボーイ鉄腕アトム』原作とされているが、実際には原作漫画と3大アニメの要素を取り入れ、さらに手塚キャラが多数出演する、実質「スーパー手塚大戦」。
難易度と爽快感を両立させたアクション性、手塚キャラをうまく組み合わせつつ感動的に仕上がったストーリーと、非常に完成度が高い。

ジャンプの人気スポーツ漫画『テニスの王子様』を原作とするゲーム。
テニプリのゲームと言えば、原作の女性ファンの多さから乙女ゲームが大半だが、本作は(一応)テニスゲームである。
原作に登場する様々なキャラから4~5人選んでチームを組み、選手を育成して大会制覇を目指す。
育成・テニスゲーム部分の出来が良好で、また原作に登場するセリフや個性的な技などの原作再現度が非常に高く、さらにキャラボイスや小ネタが無駄に充実していたため、キャラゲーにあるまじき完成度で高い評価を得た。
育成の自由度が高いため、動画投稿サイトでは今なおプレイ動画が投稿されるほど人気が高く、続編を望む声も根強い。

2005年に稼働開始したセガのアーケードゲーム。開発はアークシステムワークス。
後に『審判の蒼双星 拳豪列伝』とのサブタイトルを付されPS2に移植された。
リリース当初は極端なキャラバランスや数多くのバグに賛否分かれたものの、
研究が進むうちに「バスケ」に代表される様々なテクニックが開発されていき、
結果的にキャラ性能がほぼ原作通りに収まるというぶっ壊れた素晴らしい再現度を得るに至る。
一撃必殺技が連続技に組み込めるなどまさに暗殺拳。
あらゆる意味を含めて世紀末を体現する怪作と言えよう。

野球漫画『MAJOR(メジャー)』を原作とするゲーム。
クソゲーオブザイヤー2008年大賞受賞作品。
打者や審判があらぬ方向を向く、キャラクターの首が180度回転する、逆転サヨナラ負け優勝*3などの出来の悪さで一躍話題となる。

アメコミ『バットマン』を原作とするゲーム。Rocksteady Studios開発、EIDOS発売。
「今までで最も高い評価を得たスーパーヒーローゲーム」としてギネス登録されており、
「キャラゲー=クソゲーor凡作」という定説を世界規模で覆した作品。
アクションやギミック、ビジュアル面等において、およそバットマンたりうる要素を徹底的に再現しており、
声優にアニメ版のキャスト(ケビン・コンロイ、マーク・ハミルら)を起用したりと、細部に至るまでこだわりが凄まじい。
後に『アーカム・シティ』等続編が製作され、アーカムシリーズを確立するに至る。

  • 俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル(2011年:アドベンチャーゲーム)
ライトノベル『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を原作とするゲーム。
原作の題材の都合で、共通パートと各キャラごとの個別パートに分かれており、共通パートの進め方によって個別パートに分岐する一般的なノベルゲームに近い作りになっている。

  • 映画「五等分の花嫁」 ~君と過ごした五つの思い出~(2022年:アドベンチャーゲーム)
ラブコメ漫画『五等分の花嫁』を原作とするゲーム。
ノベルゲームに近い作りになっているがこちらは冒頭で告白相手を選ぶことになる。
原作ラスト付近で言及された卒業旅行を題材としたオリジナルストーリーとなるが、主人公と告白相手との仲を紆余曲折ありつつも深めていくだけでなく、原作の様々なエピソードや名台詞、楽曲、関連イラストなどといった要素を拾いつつ、原作であまり触れられなかった設定を掘り下げたり、行き先の沖縄の魅力もしっかりと伝えており、ストーリー自体の内容も原作に負けないぐらいのクオリティを発揮している。
後に発売された『五等分の花嫁 ~彼女と交わす五つの約束~』は本作のストーリーや路線を継承し(「卒業旅行の時は~」「沖縄でも~」等といった台詞がある)、2人の仲を深堀りするストーリーが描かれている。

人気NINJA漫画『NARUTO‐ナルト‐』の格闘ゲーム。
原作再現度の高さ、誰にでも簡単にプレイできるシステム等で高い人気を博したキャラゲー。
各キャラの必殺技はド派手な演出で見ごたえがある。ゲームオリジナルの忍術も非常に格好良い。もっと忍べよ。

コーエーテクモゲームスが開発しているアクションゲーム。
漫画・アニメとのコラボに積極的で、『ガンダム無双』『北斗無双』『ONE PIECE 海賊無双』『アルスラーン戦記×無双』『ベルセルク無双』などのコラボ作品が存在する。
コエテクは無双シリーズに限らず他社IPを使ったゲーム作りを行うことが多いのだが、その際「原作に理解のあるスタッフを社内で募って開発にあたらせる」などの対応をとっているらしく、原作愛のある作品に仕上がっていることが多い。
また、無双シリーズは過去作のノウハウが蓄積されている分、一定のクオリティを保ったゲームになることが期待できるため、キャラゲー界隈では珍しく「ハズレを引きにくい」シリーズとして定評がある。

無双シリーズの本家作品である『真・三國無双』『戦国無双』は、特定の原作漫画・アニメなどのキャラを使っているわけではないため、キャラゲーとは言いがたい。
しかし、どちらも三国志の英雄や戦国時代の武将などの史実の人物をキャラクターとしてゲームに流用した作品であり、「オリジナルキャラクターでなく、他からキャラクターの設定を借りている」という点でキャラゲーに近い作風といえる。




+ クロスオーバー系作品

クロスオーバー系作品

  • コンパチヒーローシリーズ
「ウルトラマン」「仮面ライダー」「機動戦士ガンダム」等、特撮番組やロボットアニメ等のクロスオーバー作品。
ゲーム史上、初めて“版権元の違う作品同士のキャラクターの共演”を成し遂げた偉大なゲームシリーズ。
1990年に発売された『SDバトル大相撲 平成ヒーロー場所』から始まり、アクション・スポーツ・RPGなど様々なジャンルの作品が開発された。
各キャラは一部作品を除いて2~3頭身のSD体型でデフォルメ・擬人化されているのが特徴。

「マジンガーZ」や「機動戦士ガンダム」といったロボットアニメのキャラクターが勢揃いするクロスオーバーSRPG。
こちらもロボットは基本的にSD体型で描かれている。
一作目が発売されたのは1991年で、今なお新作が発売される非常に息の長いシリーズ。
なお一部作品を除いて、基本的にSRPGとしての難易度は低め。

最初は上記コンパチヒーローシリーズの派生作品であり、「マジンガーシリーズ」「ゲッターロボシリーズ」「ガンダムシリーズ」のみの参戦かつ各ロボットも擬人化されていた。
しかし続編で「パイロット」の概念が登場。さらにシナリオにも力が入れられるようになり、アニメの名場面をゲームでも再現する「原作再現」が重要な要素として取り入れられるようになる。
その後もド派手な戦闘アニメーションや戦闘のフルボイス化、各作品をつなぐ役割を果たす魅力的なオリジナルキャラクター達の登場、原作で救われなかったキャラクターの救済等、様々な要素により多くのファンに支持され人気シリーズとなった。

キャラゲーの中でも本シリーズが特に珍しいのは、「スパロボに参戦する」こと自体がある種の名誉であり、スパロボ参戦によって原作の知名度が上がり原作の新規ファンが増えるなど、ゲーム人気を原作サイドにフィードバックする現象が起こる点。
そうした影響力の大きさから、この手のクロスオーバー系キャラゲーの金字塔とも言える。

一方、人気の高いシリーズである分、少々面倒なファンも抱えている。
「原作の話をしているときに、唐突にスパロボでの話を持ち出す」
「スパロボ独自のIF展開や設定を、あたかも公式設定であるかのように語る」
といったファンがしばしば見られ、原作ファンと衝突することがある。

ガンダムシリーズの様々な機体・パイロットが共演するクロスオーバー作品。
ジャンルはSRPGで、言ってしまえばスパロボをガンダム限定にしたような作品。
対象をガンダムのみに絞っている分、スパロボには登場しないようなマイナーな機体やパイロットも登場していることが多いのが特徴。
また戦闘アニメーションもスパロボに負けじと年々強化されており、スパロボとはお互いに切磋琢磨している関係。

通称、A.C.E.シリーズ。ガンダムやマクロスなど、様々なロボットアニメに登場する機体やキャラクターが共演するアクションゲーム。
PS2で発売された初代~3は、開発を担当したフロムソフトウェアの変態的なこだわりにより、高い原作再現度やアクション性で人気を博した。
上記のスパロボやGジェネと異なり、メカがデフォルメされておらず原作に忠実なデザイン・サイズ感になっている点が特徴。*4
機体性能にはけっこう差があるが、原作再現の範疇なのでおおむね許容されている。
3で完結したものの、PS3にて世界観を一新して新作が発売された…のだが、そこから人気が急落してしまった。

  • NAMCO x CAPCOM(ナムコクロスカプコン)
ご存知ナムコとカプコンのクロスオーバー作品。2005年発売。
ジャンルはシミュレーションRPG。
ゲームとしての評価は高めだが、SRPGとしての評価は賛否両論。
ステージ一つ攻略するのに少なくとも一時間以上は要する。

  • VS.シリーズ
カプコンが他社作品(マーベル、SNKなど)とコラボレーションする格ゲー。基本的に好評なシリーズ。

  • 機動戦士ガンダム vs.シリーズ
バンダイから発売されている、ガンダムシリーズのアクションゲーム。
上記のカプコンVS.シリーズとは無関係だが、こちらも「VS.シリーズ」と呼ばれることがある。
連邦vs.ジオン、連合vs.ザフトガンダムvs.ガンダムEXVSなど長く続く人気シリーズ。

  • クロスエッジ
コンパイルハートが開発したRPG。2005年にPS3で発売。
バンダイナムコゲームズ、カプコン、ガスト、日本一ソフトウェア、アイディアファクトリーの人気キャラが集うクロスオーバー作品。
しかし、難易度はゲキムズで評価は低め。
日本一ソフトウェアとアイディアファクトリーは、他の三社に比べてキャラが少ない。

  • PROJECT X ZONEシリーズ
カプコン、セガ、バンダイナムコのクロスオーバー作品。ジャンルはSRPG。
続編の『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』ではファイアーエムブレム 覚醒の参戦により任天堂もクロスオーバーに参加。

  • 電撃文庫 FIGHTING CLIMAXシリーズ
電撃文庫のキャラが戦う格闘ゲーム。
発売元がセガであるためか、セガのキャラも一部参戦。

ToHeart2うたわれるものなどで知られるアクアプラスのキャラが戦う世紀末格闘ゲーム。
プレイアブルキャラのチョイスが偏りがあったり、高威力のガード不能技が乱舞していたりと色々アレな出来映え。

ディズニーとスクエニがコラボしたアクションRPG。
ディズニーのキャラクターと、ファイナルファンタジーのキャラクターが共演する。
簡単操作でド派手な立ち回りができ、アクションゲームとしての出来は高水準だが、作品によってはディズニーキャラの冷遇やFFらしいノムリッシュ全開の複雑すぎるストーリーは批判される。





余談


キャラゲーになり損なったゲーム

キャラゲーを製作し売り出すには版権元からのライセンス取得が必須であるが、これに失敗すると当然のことながらそのキャラゲーは売り出せなくなってしまう。
この場合、キャラクターの差し替えや設定・ストーリーの変更を行い、キャラゲーではなくオリジナル作品にすることで発売までこぎつけることがある。

マリオのデビュー作として知られる本作は、当初は「ポパイ」のキャラゲーになる予定だった。
しかし、ライセンス取得の交渉がまとまらなかったため、宮本茂がオリジナルキャラをデザインし、今日のマリオ・ドンキーコングの姿となった。
もしもポパイのライセンス取得に成功していたら、コンピュータゲームの歴史は大きく変わっていたかもしれない。

1990年にサンソフトが発売したファミコン用横スクロールアクションゲーム。
ターミネーター」のキャラゲーとして企画がスタートし、1989年にプロモーション映像の公開まで行われたが、ストーリーの原作との乖離を理由に版権元がライセンスを取り消してしまった。
最終的にオリジナル作品として完成した本作だが、一部のBGMにターミネーターに似た部分があったり、T-800に似た敵がいたりと、企画初期段階の面影が見られる。


キャラゲーとクソゲーオブザイヤー

キャラゲーはその性質上、低品質なゲームが生まれやすいため、クソゲーオブザイヤー(KOTY)でも話題になることが多かった。
ただし、キャラゲーがKOTYにノミネートするのは、普通のゲームより若干ハードルが高くなる。
というのも、仮に不出来なゲームであったとしても、キャラゲーの場合「楽しんでいる原作ファンがいるなら、ファンアイテムとしてはギリギリ成立している」と見なされることが多いため。

つまり、KOTYにノミネートするキャラゲーとは、「ゲームとして面白くない」のは当然として、「原作ファンも匙を投げる/憤慨している」レベルに達しているのがスタートラインとなる。

歴代KOTYにノミネートしてしまった有名なキャラゲーとしては、以下のような作品がある。



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  • キャラゲー
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  • ギャルゲー
  • ゲームジャンル
最終更新:2025年01月23日 23:50

*1 時代を経て古臭い絵柄になってしまうケースもあるので、現代基準で絵柄を評価するのではなく、そのゲームが発売された時期に多くのプレイヤーに刺さる絵柄だったかが重要である。

*2 卓上に積んである牌 (パイ) をとる行為のこと。

*3 最終戦では、どれだけ点差があろうが必ず延長戦になり、そこで仮に逆転負けしたとしても強制的に優勝扱いになる本作のゲーム仕様のこと。

*4 6.9mしかないダンバインと、23mもあるνガンダムがそのサイズ感のまま登場する。つまりダンバインを操作すると、ガンダムタイプの敵は巨人に等しい。サイズ差はあるが、大きいほうが有利ということはなく、小さい機体でも問題なく戦える。