ロケット団シリアス化

登録日:2014/07/17 Thu 20:27:14
更新日:2019/10/13 Sun 09:12:43
所要時間:約 6 分で読めます




ポケットモンスター ベストウイッシュ』において、路線変更によってロケット団に起きた大幅な変化の総称。
この状態のロケット団は「シリアス」「シリアス団」と呼ばれることが多い。

アニメに登場するロケット団三人組は悪役と言えば悪役だが、腐れ縁・三枚目として敵ながら苦労する憎めなさが人気を集め、3人にスポットライトを当てた話は感動の名エピソードが多い。
しかし、BW編で本来のロケット団は悪の存在だということを伝えたかったのだろうか、はたまたロケット団の本来の実力を表現したかったのか、話の流れを形成していた土台そのものを一新する大胆な改革がなされた。
こうして誕生したのが、シリアスになったロケット団である。

己の利益とクライアント、命令のためならば違法行為も厭わないといった具合に性格が改変され、13年間勤めたレギュラーから外される。
役割はイッシュ地方潜入捜査。本部直々にミッションが伝えられるようになった。
ボスの指令を迅速にかつ確実にこなす腕前を発揮する一方で戦闘機会も減り、撤退命令に従い逃亡することもあった。
これだけで「は?」と思う人もいるだろう。

決定的に違うのが退場シーン。今までのように吹っ飛ばされてからお決まりの『ヤな感じ~!』ではなく、ジェットパックやグライダーを使って飛び去る。
これがシリアス化ロケット団を語る上での大きな特徴の一つである。

今までの手持ちポケモンを使う提案をするも、「イッシュ地方には自分たちの持っているポケモンはほとんど生息していないので、目立つ」という理由から現地調達することに。
(ちなみにこれにはもう一つ意味があり、ソーナンスを出さないことであの間延びした合いの手をなくし、シリアス化をスムーズにするのが目的だった)

イッシュ地方でうまく隠れながら任務を遂行し、もう一つの組織をおびき出すという計画のため、物語の裏側で暗躍。
手配レベルの星が点灯するような状況で警察を掻い潜ってミッションコンプリートしたり、ギャグ要素は皆無となっていく。

……というか、ここまで違うと変化というよりも変身に近い。
具体的に説明すると、あの女神のようにアホの子がメガ身化によってクールに華麗に戦うほどの違いである。

その後はイッシュ地方を制圧するために、裏切りやポケモンのエネルギーを使った計画、伝説のポケモンの捕獲&決戦など、極悪かつ不気味な雰囲気を増していった。
カロス地方に住みそうな某アバターのような立ち回りを見せ、大舞台の布石を敷いていくようになる。
しかし、非道なグロンギ族のように主人公側との対決は余興としか見ておらず、いくら倒しても全く抑止力にならなかった。

いずれも力の入った前後編で「最後には正義が勝つ!」のだが、「勝負」に勝っても「戦い」では負けるといった形で幕を閉じるために、結末は全体的に後味が悪い
特に負けを認めない、作戦の失敗に関する描写が無いというのが、爽快感やカタルシスの欠如につながっていた。

そのため、古参はもちろん新参からも「マンネリを打開した」「クールでかっこよくなった」といった意見が出たものの、全体的に良い評判はあまり聞かなかった。
各種質問サイトにはロケット団シリアス化に関する意見や答えを求める質問が多数寄せられ、多くの視聴者が当時の状況に混乱していたことが伺える。

さすがにこのまま続けばポケモン全体に影響すると判断したのか、ネットラジオや一部のコーナー、そしてBW映画一作目では元の性格と安定の三枚目キャラに戻している。これは英断とも言えるだろう。
またED「ポケモンいえるかな?BW」「七色アーチ」では普通にノリのいい笑顔が見られた。

そして最後の戦いを終えてからは、しばらく物語から姿を消してしまう。

2013年新春早々に始まった新シリーズ・エピソードNでようやく本来の三人組に戻り、新たなポケモンを連れて再びサトシ達の前に現れる。
また、この時のバトルを「ロケット団完全復活!」と銘打っていた。これは以前の三人に戻ったという意味もこめられているのかもしれない。

口調や性格が元通りになっただけでなく、名乗り口上までも初代と同じセリフに戻った。
その分今度はストーリーがシリアス全開になったものの、それも約アニメ1期分の間だけだった。


全てのシリアス化が終わるまで、約3年近い月日が流れたのだ。


●シリアス化における具体的な特徴

  • 服装が違う。原作準拠の黒い服になった。
  • 目つきなどもより鋭く、悪党っぽい。
  • 冷酷非情に立ち回る。
  • 表立って活動しない。ちょっとだけ登場して出番が終わった話もある。
  • ピカチュウを最優先としたポケモンゲット作戦をほとんど行わなくなった。
  • トラックや気球の使用頻度が減る。戦闘ヘリコプターや銃器、装甲車といった軍事力と科学力を重視した装備を多用する。
  • 口調が冷静になった。「ミッション」や「サカキ様」といったセリフが目立つ。
  • ポケモンバトルの腕前が全体的に向上。1対1では勝ち目がないほど強化された。
  • 戦闘中は私情を一切喋らずに淡々と命令する。
  • サトシ達のことはほとんど眼中にない。
  • ミッションを確実に成功させ、勝負の途中であっても強制的に切り上げて逃走する。


●主な活躍

  • イッシュ地方へ潜入する。
  • 特殊な兵器や捕獲マシーンを普段以上に使いこなす。
  • なるべく人目につかない場所で連絡を取りあう。
  • 警察から逃走する。この時は乗り物を乗りこなして派手に立ち回った。
  • ハッキングもお手の物で、巨大サーバーへの侵入を成功させるほど。
  • 作戦と計略で、伝説のポケモンとも渡り合った。


●シリアス期の主な活動

【バッジ1~2つ】
シリアス黎明期。プラズマ団との戦いのために暗躍。
バトルの腕が跳ね上がっている。

【混在期】
プラズマ団との戦いが無期延期になってしまったため、少しの間だけギャグを見せた。釣り堀や屋敷のエピソードで確認できる。

【バッジ3~6つ】
ライモンシティ編ではニャース解雇を皮切りに強奪計画を実行。本来はプラズマ団の役目だったのだろう。
大規模な計画だったが、その結末は虚しい。

ポケモンの進化回だろうと、見せ場をうまく潰して逃げる。

化石ポケモンや電気石を回収した後、伝説のポケモン捕獲ミッションという壮大な計画に取り掛かるも失敗。
状況が不利と見るや、目もくれずに逃げていった。

【バッジ7~8つ】
ネジ山で過去に飛ぶ計画が失敗に終わったのを期に、しばらくの間休止聞期間に入る。

【シーズン2】
メロエッタが歌ったパートを集め、ロケット団最大の作戦『オペレーション・テンペスト』の準備のために暗躍。
本編以外では本来の性格へと戻し、これがロケット団最後の戦いであることが告知された。


●余談

放送無期延期になったプラズマ団のエピソードの後に、元の三人組に戻る予定があったと思われる。
ヒウンジムの回でこれまで通りのロケット団に一時的に戻ったシーンがあるのは、その名残と思われる。
この時の任務の内容は「独自の活動」をすること。これを受け、黒い服からいつもの白い服へと戻る。
3つ目のバッジをゲットしてからわずかな間はシリアスを保ちつつもミス等で抜けていた部分を見せていたのは、プラズマ団とのエピソードが予定通りに行われていれば、従来の性格に戻す予定があったことを匂わせていたのではないかと推測される。


追記・修正は受け身を取ってジェットパックで逃亡してからお願いします。

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