ガルフォード

登録日:2014/09/26 (金曜日) 19:40:00
更新日:2024/10/29 Tue 17:57:19
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ガルフォードとは、SNKから発売された2D対戦型格闘ゲームサムライスピリッツシリーズのキャラクターである。
本名は「ガルフォード・D・ウェラー」
担当声優は以下の通り。

  • 稲毛一弘(現・Kay稲毛)(初代、真、斬紅郎無双剣、閃)
  • 小市慢太郎(天草光臨、零、武士道烈伝、OVA)
  • 間島淳司(天下一剣客伝)
  • 駒田航(SAMURAI SPIRITS)
  • 高木渉(TVアニメ)
  • 関俊彦(ドラマCD)



  • 生い立ち
サンフランシスコきっての名保安官の息子として生まれる。
しかし父はガルフォードが幼い頃に無法者の銃弾から子供をかばって殉職し、以降は(愛犬含めて)女ばかりの家庭で育つ。

頑固で正義漢なところは父親譲りだが、育った環境のせいで細かいことやくだらない噂話、他人の中傷を嫌うようになった。
あまり同年代の友達と打ち解けず、船着場に入り浸ってはの男たちの冒険譚に夢中になっていたガルフォード少年は、
あるとき聞いた黄金の国・ジパングの「ニンジャ」の噂話に心を奪われ、いつか自分も忍者になることを夢見るようになる。
中でもたびたび話に登場する服部半蔵という名の忍者は、彼の憧れの的であった。

ある夜、ガルフォード少年はオランダ商船に乗り込んで日本に密入国するという計画を実行に移すが、
そこで今にも子犬が産まれそうな、弱り切った大きな雌犬に出会う。
放っておくことができなかった彼は計画を中止し、母犬の出産に付き合ってやるのだが、
全身に打撲を負っていたらしい母犬は子供を産んだ直後に死亡、産まれた子犬も一匹を除いて全て死産であった。
死んだたちの墓を作ってやったガルフォードは、生き残った一匹の犬を連れ帰って育ててやることにする。
この子犬が後のパピーである(…のだが、後の設定改変により、このパピーは初代以降に登場するパピーの母犬という事になった)。
数年後、10歳になったガルフォードは初代パピーとともに再び計画を決行し、日本に密入国することに成功する。

日本に渡ったガルフォードはすぐに路頭に迷うが、行き倒れていたところを綾女(服部半蔵の師の妻)というくノ一に拾われ、
以来彼女が拠点とする出羽(現秋田山形県)で甲賀流忍術を学ぶ。


  • キャラ設定
愛犬・パピーを連れた外人忍者。隠密というよりは忍術を使用する剣士という意味での忍者。
正義感に満ちた性格をしており、ぶっちゃけ言うと二代目キム・カッファン
しかし、KOFのキムほどアレな行動はとっていないので爽やか正義忍者で収まっている。
戦う理由も「悪を成敗するため」という分かりやすいキャラ。忍者なのに
しかしサムスピシリーズのラスボスは、世界を混乱に陥れようとする暗黒神・アンブロジァ(の配下)や、殺戮を繰り返す鬼・壬無月斬紅郎、妖怪の力を借りて挙兵した兇國日輪守我旺など、
揃いも揃って危険な奴ばっかりなので、正義のために戦うという動機は理解できなくもない。むしろ覇王丸より主人公らしい
また、初代サムライスピリッツでは動物オプション繋がりから、ナコルルとはファンの間でカップリング扱いされていたが、真サムでめでたく公式化された。
しかし……


代表的なBGMは『鮪』シリーズ。半蔵のBGMである『影』をアレンジしたような曲だが、物悲しげな『影』と比べるとこちらは軽快なリズムにギター・三味線・尺八などの音がマッチした和洋折衷な物となっている。人気も高く、新世界楽曲雑技団(SNKサウンドチーム)の代表曲のひとつとされている。
零サムでは天サムにあった多くの固有専用BGMが没収されるものの、ナコルルリムルル、蒼月のBGMと共に続投している。


同じく忍者である服部半蔵のコンパチキャラ。
通常技や一部必殺技のモーションなどが共通しているものの、技の威力だけが低下している。
最大の相違点が愛犬・パピーの存在であり、パピーを扱わないガルフォードは劣化半蔵でしかない。
しかし、そのパピーも相手のダッシュで技が潰される始末。

通常技をストライクヘッズでキャンセルして硬直を減らす「モズキャン」や 、パピーが定位置にいないときに犬技をキャンセルで出すと通常技が出る現象を利用した「犬キャン」といった高度なテクニックを使いこなせなければ、どうあがいても勝つことが出来ない。
逆にこの2つのテクニックさえ使いこなせれば、通常技の性能は半蔵とコンパチなのでジャンプ力・牽制技・機動力・空対空技に恵まれており、上位キャラが相手でもそれなりに戦うことが出来る・・がその命綱の「モズキャン」も半蔵よりコマンド受付時間が短くガルフォードの方が難易度が高い。爆炎龍一つで半蔵との性能差は明らかなのにこの半蔵の優遇っぷりはちょっと理不尽なほどだが、ガルフォード使いならば練習あるのみ。その半蔵に唯一と言ってもいい性能的に上回るのが怒り時の攻撃力、怒り時のジャンプ大斬りとしゃがみ大斬りは時として体力1/3を奪う上そのまま相手は気絶→昇天する事も。ただ怒りの継続時間は半蔵より短いので少ないチャンスを逃さないように。


エンディングにて、天草四郎時貞の獲物『ガダマーの宝珠』を砕き、天草の善の魂を解き放つ。
(これが切っ掛けで、天草は「善」と「悪」の2つに分かれることとなった)
…ガダマーの宝珠はタムタムの村の宝である『パレンケストーン』であり、タムタムのエンディングにて必要となるものであるので、
当時のプレイヤーはパレンケストーン叩き割っていいのか、と総ツッコミした。
(一応、斬ったのは悪の部分だけなので大丈夫……らしい)


  • 真SAMURAI SPIRITS(真サム)での扱い
真サムでは本体の性能はあまり変わらなかったものの犬技の性能が強化された結果、
「モズキャン」「犬キャン」を駆使して、半蔵以上に変則的な連続技を叩きこめるスピード&テクニカルキャラの立ち位置を獲得した。
逆に言えば、キャンセルテクニックを使いこなせないとマトモな勝負が出来ないので、上級者向けのキャラクターでもある。

本人に追加された新技が揃いも揃って使い物にならないということ、そして犬技が優秀になったということ、
さらに武器破壊技「メガストライクドッグ」がガルフォードは基本的に何もせずパピーのみが攻撃するものであることから、この頃からパピーが本体だなんて言われるようになった。
二次創作においてはほぼネタキャラと化している。

エンディングでは、自らの命と引き換えに自然を守ったナコルルの死に涙するが、彼女の「こうするしかなかったの。だから悲しまないでください」という遺言を受けて
「まだまだ悪いヤツが多すぎる」と改めて正義のために戦い続ける事を決意する。


「Where do we go? Where do we go now? (これから俺たちは何処へ行くんだろう)」

純和風の世界観に合わせるため、外人が多くリストラされた中、唯一の外人として参戦。
斬紅郎の凶行を「許せない」とし、また彼が襲った村の生き残りから敵討ちを頼まれ、彼を倒すために戦う。

本作ではキャラクターごとに「修羅」「羅刹」と二種類の戦闘パターンが用意されているが、
今作のガルフォードで羅刹を選択した場合、パピーを連れずに戦うことが出来る。
修羅は犬を使って色々できるものの決定打に欠けるためやや弱めで、羅刹はコンボが強力&安定しているため強キャラとされる。

ちなみに羅刹ガルフォード新技「プラズマファクター」は素手時に限り超パワーアップする。
斬紅郎の強斬りですら攻撃力40なのに対し、素手プラズマファクターは18×3HIT=54という狂った数値。全キャラに対して体力約半分を奪う(斬紅郎無双剣にはコンボ補正は存在しない)。
しかも気絶のシステムが「攻撃力=気絶値」「短時間に気絶値が59以上蓄積する」というものなため、非常に気絶させやすい。
また、技後のスキがほとんど無くなる。
よって、「素手攻撃キャンセルプラズマファクター⇒(相手気絶)⇒プラズマファクター⇒素手攻撃キャンセルプラズマファクター」という超簡単即死コンボが可能である。



「弱き人々の為に、大儀をこめて!」

天草の復活による邪悪な気配を感じ取って島原へ駆けつける。
ライバルキャラはパレンケストーンの件で因縁がある元祖[[ネタキャラ]]のタムタム。

エンディングでは真サムのバカっぽさが反映されたのか、エンディングでタムタムと漫才を演じるなど、明るくコミカルな演出となった。
なお、またもパレンケストーンが叩き割られそうになった。
十兵衛ルート?忘れろ

「修羅」は技をいくつか失ったもののパピー技が全体的に強化され、ガルフォード本体の技もやや強化。強キャラの一角に食い込むことが出来た。
「羅刹」は立ち回り面では修羅には及ばず弱キャラだが、「プラズマファクター」がまたも素手時に限り超強化される仕様。防御崩しから簡単に永久コンボが叩き込める。しかも斬紅郎無双剣と違い、武器捨て挑発で自ら素手になれるようになったため、より危険。このため羅刹ガルフォードのいる対戦では、武器を捨てようとするガルフォードと、素手になることを阻止しようとする相手という、奇妙な光景が見られた。


  • サムライスピリッツ零(零サム)での扱い


エンディングでは、パピーの子供を助けようとして(物理的に)浮いたまま死にかけるが、とっさにパピーが身代わりとなったことにより生還。*1
初代以降のパピーは二代目であるという設定が後付けされたことが明らかになった。

キャラ性能としては、修羅・羅刹の区分けが消滅し、概ね修羅の性能が踏襲されている。
「レプリカドッグ」を出してストライクヘッズを空振りするとガード不能になるなどのバグテクニックが多数あるが、上位キャラはもっと狂っているのでランク的には中堅どころ。

ちなみに隠しキャラとしてパピーが単体で使用可能。ガード不能なので機動力やトリッキーなレプリカドッグなどで補いたいところ。

  • 零SP
零のバグを削除され、全体的な火力も下げられたものの、犬を使った立ち回りの多彩さと安定性、
そして、一発逆転のシステム「無の境地」の恩恵がパピーも受けれるということから、上位キャラに君臨する。

ちなみに絶命奥義『絶・ヘブンズウルフ・バッドファング』では、パピーだけが相手に攻撃し、本人が横で騒いでいるという謎すぎる演出により、またも「犬が本体」などと呼ばれるようになった。
技名の由来は言うまでもなく絶・天狼抜刀牙。
「次に出会ったときには正義のために、ともに戦おう!」(←絶命奥義使用時専用の勝ち台詞。いやもう相手死んでるから
なおサムスピの世界では黒子が蘇生技術を持ってるので死んでも黒子の気分が乗れば甦らせてくれる可能性はある模様。

  • サムライスピリッツ天下一剣客伝(剣サム)での扱い
修行の成果を確かめるために御前試合に参加。
ライバルキャラは4回戦で犬猿の仲の兄弟弟子であるアースクェイク、決勝戦(6戦目)で忍として尊敬している服部半蔵。

零SPから殆ど変更点は無いので、従来通り使っていけるキャラ。声の変更だけが違和感
全キャラの火力が軒並み低下したことにより、元々火力の低いガルフォードはやや地位が上昇。
ランク的には中堅といったところ。
零スピリッツを選んで「無の境地」の一発逆転を狙うもよし、真スピリッツを選んでパピーによる起き攻めラッシュでハメ殺すもよし。
ただし上位陣の弓矢とか小倉とかメイドとかとか災炎とかが狂っていることには留意すべし。

また、家庭用版ではパピー(単体)と羅刹ガルフォード(犬無し)も復活追加された。それぞれ別々のストーリーを持つ。
羅刹ガルフォードのライバルキャラは4回戦で柳生十兵衛、決勝戦(6戦目)でアンドリュー。
パピーのライバルキャラは4回戦でなぜか犬語が分かる黒河内夢路、決勝戦(6戦目)で主催者の徳川慶寅。
さらに六番勝負版では通常・羅刹共々声をKay稲毛氏の物に切り替えることも可能になった。

パラレル扱いとはいえ、唯一まっとうにナコルルと結ばれた作品でもある。


追記・修正はモズキャン、犬キャンを極めた方がお願いします


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最終更新:2024年10月29日 17:57

*1 ガルフォードED→パピーEDと繋がっている