ボラホーン(ダイの大冒険)

登録日:2011/06/26 Sat 21:54:42
更新日:2025/03/23 Sun 15:57:21
所要時間:約 4 分で読めます





海の王者、海戦騎ボラホーン! 参りました!!


漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』に登場するキャラクター。


●目次

【プロフィール】

種族:トドマン
年齢:人間換算で30歳前後
異名:海戦騎
CV:杉村憲司(2020年版)

【概要】

魔王軍の超竜軍団長・竜騎将バランの直属の配下である『竜騎衆』の一人で、『海戦騎』の異名を持つ。
トドマンと呼ばれる獣人系の種族で、外見はまんま人型のセイウチ。トドなのかセイウチなのか……
相方としてガメゴンロードを従えている。

【人物】

竜騎衆は魔王軍の所属ではなく『竜の騎士』であるバランのためだけに存在する部隊であり、ボラホーンもバランに不滅の忠誠を誓っている。
また軽口を叩くガルダンディーを諌めたり、抵抗できない相手を嬲り殺す行為に嫌悪感を示すなど戦士として一定のプライドはある様子。
しかし、本性は傲慢かつ卑怯であり、勝利の為なら背後からの不意打ちや人質をとるなどの行為も平気で行うなど、真の戦士には程遠い。

相棒として海竜ガメゴンロードを従えるが、相棒との絆は特に無かったようで、倒されてもだらしないと一蹴したのみで、
残忍ながらも相棒に対する愛情は強かったガルダンディーと違い、相方のガメゴンロードに対しても辛辣。
さらには上司の顔に泥を塗ってでも勝とうとするなど、あまり救いようがなかった。

またガルダンディーの仇であるポップの命についてどうでも良いと断言し、自分に重傷を負わせたヒュンケルを始末することに執着している事から、*1ガルダンディーが倒されたことに憤ってはいたものの、実際は仲間の死よりも自分のプライドを傷つけられたことの方が許せなかったようだ。

初見で武人タイプ・外道タイプなどはっきり分かりやすい本作においては、一見正統派の戦士のようで意外と卑劣という点では珍しい存在。
とは言え敵を倒そうとしたことには変わりないし真面目に仕事はしていたのに同僚に後ろから殺されるというひどい目にあった彼に対して同情の声もある。
ただ主のバランも部下に対して甘いところがある一方で、正々堂々や誇りを尊ぶ武人でもあった*2ので一概にラーハルトが間違っていたとも言い難い。
そもそもバランは人間を薄汚い存在と思いこむことで人間と戦っていたのだから、やり返しているだけとも取れるが自分たちが薄汚い真似をしていたら元も子もない。


【戦闘能力】

獣王クロコダインと似た典型的なパワーファイターで、ドラゴン数匹を圧殺するポップのベタンにも無傷という圧倒的な防御力が自慢。
またクロコダインとはブラッディースクライドで腹をブチ抜かれたり人質を取ったり(後述)、共通点が多い。
しかし防御力はさておき、自慢の腕力はヒュンケルに余裕で拳を受け止められる程度。
アークデーモン達に鎖で捕縛されても全く苦にしない化け物が相手なので仕方ないのかもしれないが…。
また、この時ヒュンケルは自分の仲間にこの倍は腕力のある奴がいるとも述べており、おそらくクロコダインを指していると思われる。
たまにネタでマァムのことだとも言われる*3
ちなみに終盤で公開されたクロコダインの力が158なので、ヒュンケルの言葉通りだとするとボラホーンの力はどう高く見積もっても80未満となる。*4
もっともヒュンケル以下であることは間違いないが、この件は言葉通りではない可能性も高い。

なお、後年発表された前日譚において、海の実力者として一目置かれる魔物オトギリ姫が登場した。
その彼女は電撃を帯びた毛髪等多芸な魔物であり、その奥の手としてボラホーンと同じく凍てつく息を放てるのだが、その威力は精々ヒャド止まり。
この描写からして、気軽に強烈な凍てつく息を放てるボラホーンは、口先だけのトドマンではなく海の王者を名乗るに足る実力者ではあったのだろう。


◆装備

  • 鋼鉄(はがね)の錨
鎖付きの巨大な錨。
ドラクエ本編には登場しない本作のオリジナル武器。
形状としては鎖鎌やモーニングスターに近く、ボラホーンは鎖分銅のように扱っている。

◆使用技

  • ブン回し→叩きつけ
「この程度の力量で我ら竜騎衆と本気で戦おうとは…笑わせるにもほどがあるぞォッ!!!」

相手に絡みつけた鋼鉄(はがね)の錨を振り回し、地面に叩きつける技。ルーラで飛翔しようとしたポップを捕らえて放った。
ボラホーンの怪力も相俟ってその破壊力はポップを一撃でダウンさせるほど。
え?魔法使いで旅人の服しか装備してない紙装甲のポップをダウンさせる程度?

  • パンチ(右ストレート)
「よくも、このワシの自慢の牙を!!! 粉みじんにしてくれるぞ…!」
「悪あがきならさっさとしろ。先を急ぐんでな」

ガメゴンロードを軽々と持ち上げるほどの怪力を用いたパンチ。
天下無双と謳われるパワーを誇るものの、ヒュンケルには通用しなかった。
「これで天下無双の力とは笑わせる。オレの仲間には、おまえの倍は腕力の強いやつがいるぞ」
竜騎衆、クロコダインも参戦すると知ってビビるくらいの実力者だったはずなんだが

  • 凍てつく息(コールドブレス)
「プハァッ!!!」
「…フッ!そいつは…これからよ!」

マヒャド級の威力を持ち、ポップのメラゾーマをも一瞬で粉雪に変える吹雪を吐く。
その威力は、ラーハルトをして「これで決まりだろう」と思わせる程。

  • 怒りの旋風(アンカーブロウ)/粉砕コールドブレス
凍てつく息(コールドブレス)によってガチガチに相手を凍結させ、
その後も油断せず息を吐き続けながら鋼鉄(はがね)の錨を投げつけ粉砕する、ボラホーンの必勝戦法。
尚、劇中では名称はない(前者はソシャゲの『星のドラゴンクエスト』、後者はアーケードゲーム『クロスブレイド』で命名)。
かなり理に適った戦法でこれに関しては自信を持つのも分かる話で、上記の通りラーハルトもブレスが決まった段階で勝利と予想していた。

しかし鎧の魔剣の前にはブレス系も通用しないらしく、意にも介さず平然と鋼鉄(はがね)の錨を受け止められぶん投げられた。
逆に言うと鎧の魔剣がなかったら油断したヒュンケルは粉みじんにされていたに違い…うん、違いな…………ヒュンケルの事だからピンピンしていそうと思った君の気持ちも分かる。
ヒュンケルが鎧化(アムド)を使ったのはこれを喰らっている最中である…ただし、実際は喰らう直前に鎧化(アムド)したと思われる。


【作中の動向】

初戦で息子であるダイの記憶を消去したバランは、確実にダイを奪い取るために竜騎衆全員を呼び出した。
その後、万全の布陣でバランと共に進軍する道中、単身現れたポップと交戦。

「身のほどをわきまえぬガキめ!! 貴様なんぞがバランさまに手を出そうなどとは百年早いわ!!」

足止めを喰うものの、重圧呪文(ベタン)をものともせずポップを瞬殺しかけるボラホーン…しかし止めを刺す寸前にガルダンディーに横取りされる。
ガルダンディーは弟分だった相棒を殺したポップに怒り心頭になっており、獲物を譲る形になった。
その後はガルダンディーがポップを嬲り物にするのを冷ややかに見ていたのだが、突如襲来したヒュンケルの助太刀とポップの一撃によりガルダンディーは殺されてしまう。

『おっ…おのれいッ! よくもガルダンディーを…ただではすまさんぞ!!』

同僚ガルダンディーの死に怒ったボラホーンはそのままヒュンケルと戦闘。
奮戦するが一方的に牙をヘシ折られ殴り飛ばされ、止めにブラッディースクライドで腹を刔られたことで敗北。
かませ犬同然に死亡した……かに見えたのだが……!








『ポップ!!!』

『さぁ武器を捨てろ。さもないとこの小僧の頭を握りつぶすぞ!』

『おのれ…卑怯な…!』

流石はクロコダインの系譜、なんと腹から湯水の如く血を垂れ流しながらもタフネスで生き残っていた*5
そして動けないポップを人質にとり、再びヒュンケルと対峙する*6

『グフフフッ…いい心がまえだ!動くなよ!』

ポップを盾にされ手も足も出せなくなり、ポップの命と引き換えに死を受け入れるヒュンケル。
そして勝利を確信したボラホーンが止めの一撃を振り降ろそうとした…その時……






ドガッ



口から喉へ貫通した槍、飛び散る鮮血……人質という竜騎衆の名を汚す戦法を取ったボラホーンはなんとラーハルトの放った槍によって絶命、倒れてしまう。
まさか同僚に殺されるとは夢にも思わなかったに違いない*7

その後、遺体はバランによって森に運ばれ、バランの生き血を与えられていたことが判明。
竜の騎士の血は強靭な精神力を持つ生物を蘇生する効果を持つのだが、残念ながらボラホーンが生き返ることはなかった。
ってか、バランにも「ラーハルト以外は無理だろう」と思われていた。うん、お前は泣いていい。

なお、ボラホーンの人質作戦は後にマキシマムによって再利用されたが、結果は…。


アニヲタがあッ!どこまでも項目をなめおって!!
天下無双とうたわれたこの海戦騎ボラホーンさまの追記・修正!!うけてみるがいいわあッ!!!


この項目が面白かったなら……\ポチッと/


+ タグ編集
  • タグ:
  • ダイの大冒険
  • 竜騎衆
  • 海戦騎
  • 超竜軍団
  • ボラホーン
  • トドマン
  • トド
  • ガメゴンロード
  • クロコダインもどき
  • 天下無双(笑)
  • かませ犬
  • ちょっと強いトドマン
  • 冷気属性
  • パワータイプ
  • 怪力
  • 杉村憲司
  • 1/2クロコダイン
  • トドゼルガ
  • 獣人
  • 海の王者
  • 風評被害
  • かませトド
  • 何故か定期的に上がる項目
  • いいか!画像検索するなよ!
最終更新:2025年03月23日 15:57

*1 本人の意図はともかく、魔力切れの魔法使いで実質いつでも殺せるポップよりもまだ戦闘能力を残しているヒュンケルを優先して始末するのは戦略的には何ら間違っていない。

*2 そのため卑怯な真似を嫌うクロコダインやヒュンケルを買っていたし、バーンを恐れて卑屈になっていたハドラーは逆に甘く見ていた。

*3 この時点ではヒュンケルの前でマァムはさほどパワフルな所を見せていない

*4 DQ4のトドマンが攻撃力55、上位種のグレートオーラスが攻撃力112なのでトドマン以上グレートオーラス以下とはなんとも微妙な数値である。

*5 しかも吹き飛ばされた錨をわざわざ回収し、音が鳴らないようにか鎖を千切っているなど相当慎重かつ執念深い。

*6 ポップを傷つけられたことに怒ったヒュンケルに牙をやられた後なので、確実に人質に使えるという計算もあったと思われる

*7 新アニメ版の回想シーンだとラーハルトが幼い頃からの付き合いで関係も悪くなかったようなのでなおさら