骨のシタリ(侍戦隊シンケンジャー)

登録日:2011/12/13 Tue 22:32:52
更新日:2025/05/22 Thu 09:55:53
所要時間:約 6 分で読めます





お前さん。ちょっと行って、人間に悲鳴上げさせてきな。


骨のシタリとは、『侍戦隊シンケンジャー』に登場した、外道衆の幹部。

●目次

【データ】

声:チョー
スーツアクター:大林勝
モチーフ:福禄寿+イカ

シンケンジャー本編以外にも、『仮面ライダーディケイド』、『天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー』、『海賊戦隊ゴーカイジャー』にも客演。歴代戦隊の悪役ではフラビージョに次ぐ客演数を誇る。

【概要】

一人称は「アタシ」。
血祭ドウコクの復活によって三途の川の底から浮上した六門船に駆けつけた幹部で、主に現世の状況を見たりアヤカシを選出したりする役割を担う参謀ポジションであり、「ドウコクの知恵袋」を自称している。
とはいえ基本的に作戦行動はアヤカシ達に全面的に委ねており、自分が直接動く時以外で彼自身が作戦を考えることは殆どない*1

外見は烏賊のような大きな頭をした二頭身で、全体的に僧侶のような出で立ちをしている。そのポジションから滅多に三途の川から動く事はない。それ故にドウコクの側近でありながら過去のシンケンジャーの記録にも残っておらず、丈瑠もその存在を中盤まで知らなかった。
しかし、決して非力ではなく電撃や触手でシンケンゴールドと互角に渡り合う程の強さを誇る。

ドウコクや薄皮太夫とは長い付き合いのためか、彼らには情に近い感情を抱いているというアヤカシにしては珍しく人間臭い一面がある。
一方で、新参の幹部であるアホマロ様こと筋殻アクマロの事は、何を考えているのか分からない彼に対する不信感を露わにしており、反りが合わずに度々反発していたが、アクマロの戦死後は太夫がいなくなりドウコクが三途の川に沈んだことで、自分一人になった為に寂しそうにしていた。

と、ここまで書くと外道らしからぬ人間臭いキャラで終わってしまいそうだが、そんな彼の外道とは「何があっても自分は生き残りたい」という強い生存欲求である。

悪いが、お前さんの命より自分の命が惜しいからね…!

この台詞からも窺えるように、自他の命を何とも思っていない外道衆にしては珍しく生に対する執着が非常に強く、自分が生き残るためならば仲間やドウコクのことすら平然と裏切る。
上記した通り、仲間に対する情のようなものは確かにあるのだが、それが己の生存欲求を超えることは決してなく、いかなる状況であろうが常に最終的には己の生存こそを最優先する。彼の作戦行動なども全ては彼自身は絶対に生き残れることを前提としたものである。
ドウコクに対しても内心では「このままドウコクという器の力が増幅すれば、いずれは三途の川ごと自分達すら飲み込むかもしれない」という懸念を抱いた上で「難儀な男」と評している。ドウコクの方はそういったシタリの本性を理解した上で側に置いているのだが、このような姿勢を良しとした上での関係性なので、互いに本当の意味での信頼関係で結ばれているとは到底言い難い。
この辺りは、所詮は彼等もどこまでいっても三途の川から生まれた外道に過ぎないということだろう。

加えて、この生存本能故か非常に知識欲が強いのも特徴で、自分が知らない情報が見つかるとそれを積極的に知ろうとする。志葉家に関する古い資料を密かに集めたり、ドウコクに対しては配下のアヤカシの下剋上を防ぐ為に、封印の文字の情報を秘匿するように進言しておきながら、自分は後にイサギツネなどを使って封印の文字の情報を探ろうとするなど、とにかく自分が知らない情報の習得には余念がない。
特に、封印の文字の件に関してはドウコクからも深入りしないよう釘を刺されたが、本人に反省している様子はない。

数百年に渡る宿敵であるシンケンジャーに対しては彼も敵意をむき出しにしているが、仮面ライダーディエンドゴセイジャー等のシンケンジャー以外の戦士を見た際には、上述した生存本能から率先して攻撃はせずにまずは様子見をするという計算高さを持っている。
ただし、どちらの場合も派遣したアヤカシに裏切られてしまっているが……
しかし、ゴーカイジャーを目の当たりにした際には、焦っていたのか何なのか彼らしくもなく冷静さを欠いて力ずくで排除しようとしていた。


【略歴】

志葉薫の出現により己の命の危機を感じた際には、ドウコク復活の為=自身が生き残る為に、戦力として強化するべくアヤカシのオボロジメに自身の命を半分与えた。


アタシは生きていたいんだよ…!

その為なら……命を半分位無くすのも、し…しょうがないさ。


このことにより、オボロジメに三の目が出来たと同時にシタリ自身は二の目による巨大化能力を失ってしまった模様。

その後、ドウコクの完全復活に伴い六門船で地上を襲うが、最終決戦でもドウコクの敗北など一切想定していなかった為に、戦闘には介入せずに遠巻きに見ていただけである。
さらにシンケンジャーにドウコクが倒されると、一気に引いて行く三途の川の水に乗って、六門船と共に真っ先に隙間に逃げ帰っていった。


ドウコク、太夫! 悪いがアタシャ生きるよぉぉぉ!

三途の川だって、泥の中だって、

生きる事がアタシの……外道さねぇぇぇぇぇぇ!!!!!


そう言い残し、シタリは六門船ごと三途の川の底に沈んでいった。


後に『天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー』にて、ブレドランが血祭ドウコクの姿を模した血祭のブレドランの力により再度浮上に成功。
ブレドランと協力してシンケンジャーへの復讐を目論むも、逆に三途の川の水を利用されてしまう。

それに激怒して自身の力を分け与えた強化ナナシ連中や強化ノサカマタの大軍を率いて、ブレドランから三途の川の水を取り戻すと同時にシンケンジャーとゴセイジャーをまとめて倒そうと目論んでいた矢先、未来から来たゴーカイジャーによって軍勢は全滅。
そして、自身もゴーカイジャーがチェンジしたゴーオンレッドゲキレッドボウケンレッドマジレッドデカレッドという豪華な総攻撃からのカンカンマンタンガンによって爆死した。


こんなところでアタシが!?ウソだぁぁぁぁ!

シンケンジャー開始当初、シタリがゴーオンレッドの海賊版に倒されるなんて誰が予想しただろうか…

なお、ゴーカイジャーが外道衆を倒した理由は寝隠神社を破壊した犯人だと勘違いしたため。つまり冤罪で殺されたという訳で、仮にも外道衆の幹部というポジションのキャラの最期としてはなんとも残念な話である。
まぁ、シタリ自身も間接・直接問わず散々悪事をしてきたから自業自得と言えば自業自得だが…

ただし、特に『機界戦隊ゼンカイジャー』以降の現在では、同作ゴセイジャーVSシンケンジャーやゴーカイジャーの話は、あくまで「ゴーカイジャーのレジェンド大戦の世界の話」ということになっている為、シンケンジャー本編のシタリがどうなったのかは不明*2
これについては、ジョー・ギブケン「どうせ倒される運命だ、誰が倒したって同じだろう」と発言している為、もしゴーカイジャーが過去に来なかったとしてもゴセイジャーやシンケンジャーに返り討ちにされていただろうし、シンケンジャー本編のシタリも同様に遅かれ早かれシンケンジャーに返り討ちにされて倒されているのだと思われる。

そして、ブレドランの企みもゴセイジャーとシンケンジャーによって打ち砕かれ、こうして外道衆は完全に壊滅したのだった。


三途の川だって、泥の中だって、
追記・修正する事がアタシの……外道さねぇぇぇぇぇぇ!!!!!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年05月22日 09:55

*1 これはアヤカシが作戦など考えても到底従う筈がないような連中ばかりなのが大きい

*2 元々ゴセイジャーTV本編では同作の話について一切触れられない、シンケンジャーTV本編の設定とはいくつか矛盾点もあるなど、両作品のTV本編と地続きであることには疑問点があった