クレイシア(星のカービィ)

登録日:2015/10/01(木) 07:05:06
更新日:2024/01/03 Wed 23:39:21
所要時間:約 10 分で読めます




なまえ:クレイシア

けつえきがた:わがままがた

たんじょうび:たぶん ふゆ

おしごと かたちをつくること




ゲーム『タッチ!カービィ スーパーレインボー』に登場するキャラクター。


以下、本編のネタバレを含むので注意








概要

プププランドから全ての色を奪い、その色で「セブントピア」という世界を生み出した張本人。
水色の長い髪に紫色のベレーを被り、縦ストライプのこれまた紫色のブカブカした服を着ており、顔には赤いフレームの奇抜なサングラスをかけている。
また、首に巻いたマフラーの両端は「グラバー」(OPにも登場したお邪魔キャラ)の手と直結しており、自分の両腕のように操ることが可能。
(本来の両手はちゃんとある)


元々はパートナーである妖精のエリーヌと仲良く暮らしており、クレイシアが粘土をこねて形を作り、エリーヌが色を塗って完成…という共同創作の日々が続いていた。
(モノによっては塗られることで命が吹き込まれる)
ところが、ある時クレイシアは様子がおかしくなり、怪しい光でプププランドから無差別に色という色を奪い尽くす暴挙に出てしまった。
エリーヌの色塗り能力にも目をつけ始め、逃走した彼女をグラバーに追わせるが撃退されてしまい失敗。
だが、色を集めるという主目的は達成した為、その色でセブントピアを創造し、取り戻しに乗り込んだカービィ達を居城で悠々待ち構えることにした。



星のカービィシリーズの悪役の中でも、彼女がしでかした所業は色々と凄い
プププランドに対して照らした「色を奪う光」だが、これを受けた対象物は有機・無機問わず色が抜き取られて無着色と化す。
しかも生物が色を奪われた場合、石化したかのようにピクリとも動かなくなる。つまり生命活動が停止してしまう。
オープニングでカービィはこの光をまともに浴びてしまったせいで完全に動きが止められた為、もしその後にエリーヌが助けていなければ冗談抜きで「勝ったッ!星のカービィ完!」となっていた可能性が極めて高い。
更に、この時傍にいたワドルディだけでなく、(本編では語られないが)デデデ大王メタナイトも光の巻き添えをくらって犠牲になっているので*1カービィが助からなかったら誰もプププランドを救うことが出来ないという星のカービィシリーズ史上最悪の緊急事態に直面していた。



本当にエリーヌ様様といった所である。



過去にも番外編ではプププランドを異質な姿へ変貌させる悪役(ドロシアアミーボ・アモーレ)はいたが、
ことクレイシアに関しては他人の命すら平然と奪っている(形には結果的になる)ので非常にえげつないものがある。
番外編の枠内において、上記2人とネクロディアスはそれぞれの方法でカービィの排除を行い目的達成に近づいたのに対し(ネクロはガチで抹殺しようとした)、クレイシアは目的達成と同時にカービィを完璧に制したという点で彼らの所業・功績を大きく上回ってしまっている。
…が、エリーヌの逃走を許した時点で歯車が狂った詰めの甘さだけは彼らと同じである。

また、さらっと世界そのものを創り出せるという無駄に壮大なスケールの能力も特筆に価する。
(似たようなことは既にドロシアがやったが)
冷静に考えたら今度のカービィは他者の命も世界も思いのままな創造主に戦いを挑んでいる事になる。
なにこの壮大な物語?



本作の収集要素の一つ「ひみつノート」では早くから素性やプロフィール(?)が明らかになるものの、クレイシア本人は終盤まで一切登場しない。
最終レベル「パープル フォートレス」のボスステージに居城(アトリエ)を構えており、ここで戦う事になる。


これまでのステージと違い、彼女の居城はどうしたことか地形からオブジェまで一切着色が行われておらず、色がついてもトゲ鉄球型の雑魚ぐらいしかいない。
(それも基本的に灰と黒で、顔周りの輪のラインだけが赤と青に変色する程度と全然カラフルじゃない)
壁材の代わりの如く沢山のコッタが壁から顔を覗かせる光景は軽く恐怖を覚える。
恐らく、居城を作った辺りでプププランドから奪った色が尽きたか、他のエリアや物の着色を優先したせいで全くの手付かずであったと思われる。



最深部の部屋ではカービィ達の前に姿を見せるが、やはりその振る舞いはエリーヌが知っているクレイシアではなかった。
無情に彼女を払いのけたクレイシアは自らをバリアで覆い、最後の戦いを挑む。



戦闘では

常にバリアを展開しているため、カービィの体当たりは通用しない。
粘土をこねてトゲ鉄球型の雑魚をゆっくり飛ばすのが基本攻撃となる。


トゲ鉄球は文字通りトゲが生えているので直接触れないが、一定時間ごとに引っ込めたり生やしたりを繰り返す。
引っ込んでいる間にカービィがタッチダッシュで体当たりすれば、勢いよく吹っ飛ばすことが可能。
そして、吹っ飛んだトゲ鉄球がクレイシアに命中することでバリアが破壊され、地上に落ちて一定時間気絶するようになる。
この間に体当たりすることでダメージとなるが、1回のタッチダッシュで与えられる量は体力バーと比較してもたかが知れており、復帰するまでの間に何度もぶつかる必要がある。

復帰後は画面奥に移動し、全体にノイズエリアを発生させながら地上辺りにまでその範囲を落とす。

虹のラインでジャンプできない状況に追い込んだ後は「泡爆弾の砲台」「レーザー砲台」のいずれかを壁や天井に大量出現させ、しばらく一方的に攻撃を仕掛けてくる。
泡爆弾はラインを一発で破壊する性質があり、それを大量に撃つため何度もラインを引かねばならない。
たまに泡の中にポイントスターや回復アイテム(なぜか牛乳)が混ざることもある。
後々の反撃に備えてありがたく頂いておこう。
レーザー砲台も撃ち方や配置に複数パターンが存在するが、基本は横一本に長いラインを引き続けておけば問題ない。
だが、一応ラインが残る時間に気をつけておかないと、途切れた途端レーザーを浴びるハメになる。

攻撃終了後は再び手前に戻り、バリアを展開してトゲ鉄球のパターンに戻る。

ちなみに、砲台を出した後のクレイシアは奥で本を読み耽りながら攻撃が終わるのを待っている。なんて憎たらしい。
あとたまに笑う様子が見える。大事な決戦で漫画読んでいるとか随分舐めプっすね
しかしある程度体力が減った後は余裕を失っているためか、常にこちら側の様子を注視している。


残り体力が減るごとに攻撃の物量が多くなり、激しさが増す。
また、時折中央でバリアを張らずに何かをこねている事があり、タッチダッシュで体当たりするチャンス。
ただし、その後は床・壁・天井からカービィを追尾して飛び出すロケットパンチを仕掛けてくる。

同時にこの頃からポイントスターが多く手に入るようになるため、カービィ最大の必殺技であるスターダッシュの準備が整っていく。
やはり、クレイシア戦でもスターダッシュの破壊力は絶大で、バリアを砕きながらクレイシアにダメージを与えることができる。
命中後のタッチ連打が早ければそれだけであっという間に倒せるほど。
逆に、スターダッシュに頼らない場合はそれなりの長期戦になる。



クレイシアを倒せば見事エンディングに……























とはならないのがお決まりのパターンである。
勝利後、無事が確認されたクレイシアの顔から外れていた一枚のサングラス。それは……





――――
▼▼

\―――――/
\ ◎ /
――



ダーククラフター

サングラスとグラバーの正体にして、本作の真の黒幕。



やはり、クレイシアが豹変したのはサングラスに擬態したダーククラフターに取りつかれていたせいであった。
身勝手に色を奪うという、普段のクレイシアなら絶対しないであろう暴挙に出たのも、それや世界を全て自分のものに支配するためだったのである。

外見は様々な色が入り乱れるカラフルな雲の姿で、サングラスだった部分の下には目玉を覗かせる不気味な口が出現している。
両手は今までクレイシアを補佐していたグラバー。というより、本来ダーククラフターの両手であったのを一時的に貸し出していたというべきか。

グラバー、サングラスからしていかにもな怪しさ満点であった為、
その時点でクレイシアは真の黒幕ではないと予想するプレイヤーもいた様子。



カービィ達の思わぬ活躍でクレイシアが敗北してしまった為、正体を現してその場から宇宙へ逃走を図った。
しかし、色を奪われっぱなしでは黙っていないのがカービィ達。
クレイシアとエリーヌの手助けでカービィはロケットに変身し、テイクオフ。
確実に今回の落とし前をつけさせると言わんばかりに後を追い、今度こそ本当の最終決戦が幕を開けるのだった。




ラストバトルはクレイシアから間髪入れずの2戦目となる。体力は全快で仕切り直し。
カービィロケットの性質上、協力プレイでもワドルディ達は単独で行動することが出来ず(カービィロケットと合体している)、amiiboの特殊効果も得られないため、基本は1Pによるガチンコ勝負となる。
以降は勝つまでミスしてもダーククラフター戦から始まる。

宇宙空間を逃げるダーククラフターに対し、カービィロケットで追撃することになるのだが、絶妙な速さで逃げているためか意外と追いつきにくい。
というか、仮に追いついてもダーククラフターは目に見えないバリアを常時展開しているので、そのままではダメージを与えることが不可能。
頭部から発射するミサイルの弾幕をかわしたり虹のラインで相殺したりしつつ(1個当たった時点でラインは消える)、流れ行くポイントスターを回収して「特殊攻撃」を発動する必要がある。
特殊攻撃を合計3回ぶち込めば完全勝利。


最初のうちはミサイルの攻撃間隔が長く、かつ10個分のポイントスター(大)が2、3個まとまって流れてくるので対処は簡単。
が、このミサイルが曲者で、カービィが特殊攻撃を使える状態になった途端に行動パターンを変えて弾幕を激しくするため、一呼吸置いてから発動する場合はミサイルの並びと軌道を観察してタイミングを見計らうか、一通り撃ち終わって間が空いた時に使わないと無駄打ちに終わってしまう。
(カービィロケットの特殊攻撃は無敵性能がついていないため、ミサイルを体当たりで相殺できない)

なお、こちらがダメージを受けると両手で口を抑え笑う憎たらしい…


ダメージを与えるごとに弾幕のパターンは増えていき、ただラインを闇雲に引くだけでは避け辛くなっていく。
特にあと1回で倒せる段階になると、露骨にポイントスターの数が少なくなる上、それが弾幕と一緒に混じって飛来するので簡単には取れないようになる。

そして、この段階で行動パターンを変えた後は雨あられと降り注ぐ断続的な弾幕で最後の抵抗を試みてくる。
密度が薄い分広範囲に降ってくるので楽な安置も少なく、ライン引きのゴリ押しも限界が来ると思われるため精密な避けテクニックが要求される。
流石にこの最中に特殊攻撃を使うのは無謀。
最後に縦一列のミサイルを撃った後は小休憩を挟むので、隙を突くならここしかない。


幸い、どの段階でも弾幕に混じって回復アイテム(また牛乳)がたまに飛来することもあるので、体力が減っている時はありがたく頂いておこう。








撃破されたダーククラフターからは溜め込んだ色が放出され、破裂して消滅。
クレイシアのもとに帰ってきたカービィとエリーヌ(協力プレイではワドルディも)は、色を返すために3人でプププランドに向かい、エリーヌの力で無事元通りに解決したのであった。




終わってみれば、ダーククラフターは星のカービィシリーズ中最も謎だらけの黒幕である。
キャラクターの情報を書き記したフィギュアの説明文でも「サングラスに化け、クレイシアを乗っ取って世界征服を企んでいた謎の存在」と言うこと以外に素性らしい素性は書いておらず、その世界征服を企んだ理由は一体なんだったのか、そもそも何者なのか、等といった一切の謎が不明のままとなっている。
同じポッと出でもここまでなんだかよく分からない正体不明のラスボスはそうそう居ないのではなかろうか。


一方、ダーククラフター戦のBGMはラストバトルと呼ぶに相応しく壮大で勇ましい曲であるため評価が高い。
(ちなみにクレイシア戦のBGMはオーソドックスなオーケストラ風で、いかにも「前哨戦」な雰囲気が裏に漂う)


その後のクレイシア

結局操られていただけだったのと、心身ともに異常もなく無事だった為か、エリーヌとはすぐに仲直りした。
最近のカービィでは久々にすっきりした完全ハッピーエンドを迎えており、珍しいケースといえる。
同じ番外編でも前身『タッチ!カービィ』のドロシアの例があったことや、昨今のキーパーソン達何かしら闇を抱えていた事もあって警戒した人も少なくなかったようだが、結局その心配も杞憂に終わった。
エンディングもカービィ、エリーヌ、クレイシアの3人がリンゴに囲まれ微笑ましそうな一枚絵で終わる。
ハッピーエンドで本当に良かった…


ちなみに、本作ではコンプリート率100%を達成するとドロシアのフィギュアが手に入るのだが
名前、外見的に似ているクレイシアとの関係は例によって不明である。


小説版

第6弾にてエリーヌと共に登場。なお時系列はゲーム本編後である。
ある目的のため最高傑作の芸術作品を作ろうとスランプに陥っていた。
スランプ時は周りに対する関心が著しく低くなり感情的な態度をとってしまう&しかもその時の記憶が残らないことが発覚した。
またカービィとデデデの作ったゴミ……芸術作品を見て、本人を前に罵倒しながら自分の芸術に酔いしれるナルシスト的側面を見せている。


余談

戦闘中のダーククラフターはダメージを受けるごと体表の色がどんどん抜け落ちていき、本来の姿と思われる醜い黒色の体があらわとなっていく。
一つ目、黒い雲のような姿、名前、他者に憑依するという点からダークマター族との関連性が気になる所だが、真相は不明である。
というかフィギュアの時点で素性が不明なのだから、今後も分かることは(恐らく)無いのだろう。





なまえ:アニヲタ

けつえきがた:二次元の嫁の画像見てハァハァ言ってるがた

たんじょうび:たぶん このwikiを見始めたころ

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最終更新:2024年01月03日 23:39

*1 もっとも、開発者の描いたギャグ寄りの4コマ漫画の中で語られた事実なので真に受けていいのか怪しいが。しかし本編の裏で二人が巻き込まれたと解釈しなければ、彼らが本編にフィギュア以外で一切登場しない理由に説明がつけられない。