G-アルケイン

登録日:2015/12/04 (金曜日) 19:40:22
更新日:2024/03/14 Thu 23:21:43
所要時間:約 4 分で読めます




ガンダム Gのレコンギスタ」に登場するMS。
劇中では単に「アルケイン」と呼ばれるもある。


型式番号:MSAM-033
全高:18.8m
重量:38.7t
装甲材質:不明
動力:フォトン・バッテリー

武装:
バルカン砲×2
対艦ビーム・ライフル
ビーム・サーベル×2
シールド
センサー・バーナー
ビーム・ワイヤー



アメリア軍が造ったG系統の機体。
G-セルフと同じく宇宙世紀時代に活躍した伝説のMS「ガンダム」に似た外見だが、カラーリングはグレーとオレンジを基調としたものになっている。

今までのMS開発で蓄積した技術を使い、ヘルメスの薔薇の設計図から生み出されている純地球製のG系統機体である。
だがアメリアの技術力の限界から必ずしも設計通りには造られておらず、部品の精度に問題を抱え、フォトン装甲も採用されていない。
ポテンシャルも設計より下回っている状態にある。
本来はフォトンフレームも使用されているが、頭部の起動マーク表示にその研究成果が利用されているだけで成形まではできなかった。
本機と同時にG系統用らしきバックパックも複数開発されていたが、設計通りに造れなかったせいか使用不可能な物がほとんどである。

腰には翼の付いたブースターを備え、これによって単独飛行が出来る。
ただし、操作性が低下してしまうのでよっぽどの腕利きパイロットでなければ乗りこなせない。

頭にはグリモアと同じくフォトンラジエータを備え、出力が上がりすぎた時などに展開して余剰エネルギーを放出する。

飛行形態への変形が可能で、高い機動性と航続距離の長さがウリ……なのだが、姫様曰く「私の美意識に反する」ので本編では一度も変形していない。
富野監督可変機であることを忘れていたらしい。果ては公式HPやガンプラのインストなどにも書かれていない
漫画版やイベント上映「Gのレコンギスタ FROM THE PAST TO THE FUTURE」では変形を披露している。
劇場版4話でも変形姿を遂に披露したが、その姿を見たミックからそんな姿じゃまともに闘えないと散々に貶されている。

初登場は第4話。以後姫様の愛機として数多の戦場を駆けるがその活躍については下記参照。

デザイン当初の名称は「G-アーレント」。
実は当初はアイーダの搭乗機は本機ではなく、赤色に塗装されたモンテーロになる予定だった。
だが富野監督の「ガンダムタイプの機体がもう1機欲しい」という意向により、急遽本機がアイーダの搭乗機に変更されたという経緯がある。





●武装
◆バルカン砲
頭部に2門内蔵されている。炸薬弾を使用。

◆対艦ビーム・ライフル
メインウェポン。出力が高く、その名の通り対艦攻撃に威力を発揮する。長距離射撃にも適している。
グリップを後ろにスライドさせることで大型ビーム・ソードにもなるが、エネルギー効率が悪すぎて数十秒でバッテリー切れになるらしい。

◆ビーム・ライフル
アメリア製の量産品で、G-セルフが使ったのと同じヤツ。
ベルのカーチャンが乗ったグライダーをコレで撃ち落とそうとした。

◆ビーム・サーベル
肩に格納されている。細長いメガ粒子の刀身を形成し、高い切断力を持つ。

◆シールド
防御用の装備。
センサー・バーナーが6門内蔵されていて、敵のセンサーを潰したりビーム攻撃を無効化したりできる。
緊急時のスラスターとしても使われる。

◆ビーム・ワイヤー
手の甲に2基内蔵されている。くの字型のデバイスをチェーン状に連結し、ビームを出しながら射出される。
普段はリールの中に巻き取られているが、他のビーム・ワイヤー装備機よりも小さいリールなので使える回数が少なめ。





●劇中の活躍


はっきり言って不遇


マスクエルフ・ブルックに攻撃を当てたり、ベルリが乗ってジット団に持ってかれたG-セルフを取り返したりと、決して活躍がないわけではなかったが、本編中では何かと苦戦する場面が目立ち、あまり派手な活躍は出来なかった。
先述した設計面での不具合もさることながら、パイロットのアイーダが操縦は上手いが戦いは下手*1であることや、そもそも突撃気質の彼女と狙撃タイプのアルケインでは相性が悪いことも理由としては大きいだろう。

後述のフルドレスに換装してからもあんまり目立たなかったが、ユグドラシル戦ではテンダービームをレーザー砲で拡散させ、後続機のための血路を切り開く活躍を見せた。
アイーダも成長したのか、後半からは無謀な突撃を敢行することも減っており、多くのエースが死んでいった終盤においても五体満足で無事に生き延びることができた。

また、第19話においてはクレッセントシップの円弧状パーツの端から端まで飛行する姿も見せた。
ノーマルスーツのグローブを鮮やかに光らせたクルー達を乗せ、遊覧飛行のようにゆったりと飛ぶ姿が印象に残った視聴者も多いのではなかろうか。




●G-アルケイン フルドレス

フルドレスって眩しいんだから!

アルケインの火力重視仕様。ビーナス・グロゥブのジット・ラボラトリィから頂いてきた資材を使ってハッパらが改造している。
デザイナー曰く実は変形も可能らしいが、こちらも結局一度も変形を披露される事は無かった。

腰のブースターをレーザー砲内蔵のフルドレス・ユニットに変更し、火力を強化している。推進力も上がった。
レーザー砲は攻撃以外に敵のビームを防ぐ防御装備としても有効。

頭のフォトンラジエータもフォトン・バランサーに換装されて索敵能力がアップし、フルドレス・ユニットと合わせて長距離や広範囲の敵に対応可能である。
対艦ビーム・ライフルは色がオレンジに変更された。

デザイン画やBlu-ray特典の色紙を見ると元のアルケインよりも機体色のオレンジ部分の深みが増し、カーマインないし深緋色といった趣になっている。




●G-アルケイン フルドレス プラン-B

ホビージャパンの連載企画「ジーラボラトリィ」で発表されたもう一つのフルドレス。

ブースターが巨大化して推進力がアップし、武装はビーム・ソード兼ビーム・ライフルのバスター・ビーム・ソードとビーム・シールドを出せる大型シールドを装備している。
デコにはカバカーリーと同じセンサーが追加された。



ガンプラ
「ガンダム G-アルケイン」名義HGが発売。パーツの差し替えで変形も可能。
武器も豊富で、可動もプロモーションも良好だが、腰のポールジョイントの保持力に難ありでポロポロ取れる。接着剤などで太らせたり、間に何か噛ませよう。
色分けにやや難があるため、気になる人は墨入れや塗装などを施すといいかもしれない。

フルドレスは残念ながら発売されていない。


●ゲーム
  • ガンダムVSシリーズ
EXVSMBON』にて、2017年2月解禁。フルドレス装備でコストは2000。もちろん(?)変形なし。
正直、姫様だからフルドレス込でも1500と思っていた人、怒らないから手をあげなさい。
移動撃ち可能な単発ダウンのメイン、レバー入れの有無で拡散と照射を打ち分けるサブ射撃のフルドレス、
G-ルシファーを呼び出しスカートファンネルでビームの包囲照射をしてもらう特殊射撃、
横移動・ホバー浮遊し、その最中はメインが高弾速の狙撃に変化する特殊移動の特殊格闘を駆使する後衛向け射撃機。

続編のEXVS2では、格闘CSにG-セルフ呼出やG-ルシファーの代わりに狙撃が直接出せるようになるなど、より後衛向けの調整が入る。
特殊格闘中の敏捷性を意識的に高く調整され、機敏な動きで射撃ができる。

EXVS2XBではサイドのコマンド配置換えが起き、射撃CSにはよくある単発射撃が追加され、サブ射撃や特殊射撃がより使いやすくなった。
狙撃は特殊格闘中射撃限定に再度戻されたが、後特殊格闘が誘導を切りつつ後退するというモーションを取るため、赤ロックの効く射程範囲をキャンセルルートで伸ばしながら超弾速のビームで敵機を仕留めるムーブが乱立。
「フルドレスって強すぎるんだから!」
さすがにこれではマズいというのもあり、誘導切りの削除とブースト効率の悪化というお仕置きを受けて強機体から一歩退いた。

X』において、Gレコ初参戦に伴い初登場。
最初からフルドレスを装備しているが、当初は調整不足で武装が使えず、フルドレスの武装が使えるようになるのは中盤から。
格闘武器が無く、当初はバルカンとライフルだけという悲惨な武装構成になっている。
そのため、姫様のレベルを維持したい場合でも他のMSに乗せ換えた方がよかったりする。
ちなみに、何故か照準値が妙に低い。原作通りと言えば原作通りか?

『クロスレイズ』のDLCにて初登場。
フルドレスユニットが射程1~4かつ会心特性持ちの特殊射撃で非常に使い易く、基本性能も高いため強力。


●余談
2015年3月にGレコ限定のガンプラコンテストが開催された。
富野監督自らも審査員として参加するこの企画で、バンダイホビー事業部から作例として提出された「G-アルケイン・ソルシエール」という機体を、一部分の発想にとらわれ過ぎて全体的に纏まりが無い製作者が理屈をつけて納得しても第三者からの評価は得られないなど酷評をした。
子ども相手ですら容赦のないコメントを寄せるので、大人が作った作例には一層の加減が無かった。とはいえ暴言らしい部分が無くこうすれば良かったなどのアドバイスを含めての評論であり、ガンプラ以外のコンテンツでも同様に戒めとして覚えておくべきではないかとネット上では賞賛を得ている。


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最終更新:2024年03月14日 23:21

*1 第1話ではキャピタル・タワーのすぐそばでビームライフルを派手に撃っていながらタワーに一切傷をつけておらず、操縦技術自体は確かなものであることがうかがえる