エンポリオ・アルニーニョ(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2018/09/03 Mon 22:22:50
更新日:2025/02/05 Wed 16:42:41
所要時間:約 5 分で読めます





明日の昼

あなたに面会人が来る

でも会ってはいけないよ「その人」に…

会ってはいけないんだ……絶対!


エンポリオ・アルニーニョとは、漫画ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』の登場人物。
CV:北西純子(ゲームオールスターバトル』) / 種﨑敦美(TVアニメ版)

【人物】

グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の中で、誰にも知られず隠れ住んでいる少年。
年齢は自称2月17日生まれの11歳だが、正確な生年月日は不明。
野球のユニフォームのような服を着て、グローブとボールを持ち歩いている。
刑務所内で誰にも知られずに生活できるのは、スタンド能力「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」によるもの。
名前の由来はイタリアのファッションブランド「EMPORIO ARMANI」。
流し読みしていると勘違いしがちだが、彼自身はあくまで「屋敷幽霊に隠れ潜んでいる」だけで、幽霊でもなんでもない普通の人間である。


普段からたくさんの本を読んでいるため非常に物知りで、リキエル「お前……物知り博士か?」と評され、どこで覚えたのかヘリコプターや自動車の操縦までできるスーパー少年である。

母親は刑務所に収監されていた囚人で、自身のスタンド能力を使って人知れずエンポリオを育てていたが、
ホワイトスネイクにスタンドを奪われて殺されている。

それから、同じくホワイトスネイクに記憶を奪われたウェザー・リポート、ウェザーが押さえつけている殺人鬼ナルシソ・アナスイと共にホワイトスネイクの正体を探っていた。
そして、自分と同じように父親スタンドを奪われた空条徐倫がホワイトスネイクから「DISC」を取り返すために戦いを決意するとそれに希望を感じて協力。共に行動するようになった。


【活躍】

+ ネタバレ
面会に来た承太郎に会いにいこうとする徐倫の前に突如現れ、「会えば死ぬ事以上に不幸な事が起こる」と、警告する。
しかし、面会に来たのが母親だと思っていた徐倫は会いにいってしまい、ジョンガリ・Aとホワイトスネイクの攻撃を受けて、
承太郎は「スタープラチナ」と「記憶」を奪われて死者同然と化してしまい、徐倫は奪われた「DISC」を取り戻すために戦いを決意。
それに希望を感じ、戦いに身を投じる。

次々に襲い来るホワイトスネイクの刺客との戦いの中、ついにホワイトスネイクの正体が「刑務所内教戒師」のエンリコ・プッチだという事を知り、刑務所から出ていったプッチを追って徐倫達と共に脱獄。

そして、とうとう「ケープ・カナベラル」でプッチを追い詰めるが、
プッチの求めた能力メイド・イン・ヘブンが完成してしまい、その恐るべき能力の前に仲間達は倒され、最後に残った徐倫に「希望」を託される形で逃がされて一行で唯一、「一巡した世界」に辿り着く。


しかしそこに現れたプッチに襲われ、絶体絶命となるが……

運命が決まっていて変えられない………

……のなら………

おまえに変えてもらう事にしたよ……

ウェザーがおまえに殺される時DISCにして取り出したウェザー・リポートの能力!!

徐倫おねえちゃんがぼくに持っててくれって授けてくれたDISCだァァーーーーーーッ

一巡した世界において、「運命」が決められているのならと、プッチに「DISCを入れさせる」事で運命を変え、「ウェザー・リポート」のスタンドを発現させてプッチとの最終決戦を開始。

DIOの悪を受け継いだ『絶対の未来』とジョースター家の黄金の精神を受け継いだ『最後の希望』。
奇しくもパンドラの箱に残されているモノとされるエルピスの二つの解釈と概念を体現したかのような後継者二人は、131年に渡る因縁の決着を着けようとする。

しかし、「ウェザー・リポート」の能力はあくまでウェザーの才能のため、操る事も難しい。
プッチは再び時を加速させ、止めを刺そうとするが、突然その場に崩れ落ちる。

なんだ…こ…れは!?

おまえも知らなかった能力のようだな……

潜在の中で眠っていたウェザーの能力

本で読んだことがある

生物に最も身近にある「猛毒」は……

「空気である!」………と!

エンポリオはウェザー・リポートの隠された能力で、生物にとって猛毒な「100%純粋な酸素」を集めていたのだ。*1
猛毒が集められた部屋の中で時を加速させてしまったプッチは、エンポリオより遥かに早く体を蝕まれていく。
そしてとうとう動きを封じられたプッチの頭に、ウェザー・リポートが拳を定め、じわじわと破壊していく。
(アニメ版では、第1部から続くジョジョの歴史*2、特に第3部から連なる物語の終わりを意識してか、この後の台詞からとどめのラッシュに合わせて第3部の処刑用BGMが流れる演出となっている)

ここにきて、「覚悟こそ幸福」と見苦しく叫ぶプッチにエンポリオは言い放つ。

わからないのか?
おまえは『運命』に負けたんだ!

ほざくな小僧…!

ぼく一人じゃあない……
ぼくをここに送り込んだ徐倫おねえちゃんの意志だ!
ウェザーも、F.F.、エルメェス、アナスイ、それに承太郎さんもだ!
みんな未来なんか知らなくても『覚悟』があった! 覚悟ができていなかったのはおまえだ、プッチ!
*3

『正義の道』を歩む事こそ『運命』なんだ!!

やめろォオオオオ 知った風な口をきいてんじゃあないぞオオオオオオ

このちっぽけな小僧がああああああああああ

ついに、プッチを倒し全ての「因縁」に終止符を打った。

そして…
「時の加速が始まった以前」「メイド・イン・ヘブン」が消滅したため、プッチの求めた「新しい世界」は無かったことになり、また「別の世界」が誕生した。

エンポリオが気がつくと、そこはグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の近くのバス停だった。

そこでエンポリオが出会ったのは、「小銭が無かったためにバスから放り出されて悪態をつく女性」*4
これから父親の所へ結婚の許しをもらいに行くという肩の後ろに星の痣を持つ女性「アイリン」とその彼氏で「アナキス」と名乗るカップル……


エンポリオです……

エンポリオ
ぼくの名前は………

ぼくの名前はエンポリオです

涙を流しながら答えた後、エンポリオを乗せた一行は「バッファローのような帽子を被ったヒッチハイカー」も新たに乗せ、降り注ぐ雨の中で『ストーンオーシャン』は完結する。


【スタンド】

バーニング・ダウン・ザ・ハウス

破壊力 - なし / スピード - なし / 射程距離 - なし / 持続力 - なし / 精密動作性 - なし / 成長性 - なし

1980年代後半に発生したグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の火災で焼失した「物の幽霊を使う事のできる能力。
エンポリオは普段は「音楽室の幽霊」に隠れて暮らしている。
エンポリオの母親も同じような能力を持っており、それを使って密かにエンポリオを育てていた。

なお、スタンドではないものの同等の存在としてデッドマンズQで登場した「屋敷幽霊」が存在する。

エンポリオは「幽霊」は何でも火災前と同じように使う事ができ、本を読んだり、ピアノを演奏したり、パソコンで情報を調べたりできる。

ただし、あくまでも「幽霊」で本物ではないので拳銃の幽霊で生き物は殺せないし、食べ物の幽霊は味は感じるが食べる事はできない。

プッチが言うには、仮に「一巡した世界」でエンポリオを取り逃がした場合、成長したエンポリオがプッチを倒しに来るのが「運命」であると言う。

はっきり「倒す」とは言っていないが成長したエンポリオはプッチにとって脅威であるらしく、
「物の幽霊」を操る「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」がどのように成長しているのか、少し気になるところではある。

名前の由来はアメリカのロックバンド「Talking Heads」の楽曲「Burning Down The House」





追記・修正をお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • エンポリオ・アルニーニョ
  • ジョジョ
  • ストーンオーシャン
  • 6部
  • バーニング・ダウン・ザ・ハウス
  • ウェザー・リポート
  • スタンド使い
  • 野球少年
  • 少年
  • 屋敷幽霊
  • 物知り
  • 北西純子
  • 希望
  • 真の主人公
  • もう一人の主人公
  • ちっぽけな小僧
  • 運命
  • 正義の道
  • 種﨑敦美
  • 受け継がれる意志
  • 因縁の終焉
  • 黄金の精神
  • 酸素
最終更新:2025年02月05日 16:42

*1 ウェザー・リポート自体も「プッチへの復讐心が強いあまりにオゾン層(O3)を操る」という形でヘビー・ウェザーを発現させていることから、強い想いがあればこうした操作も可能だったはず。エンポリオも強い覚悟と知識があったからこそ、ウェザー・リポートを操作しこの酸素(O2)を集めるという能力を発現できたと思われる。操作そのものが難しい以上プッチを倒した後世界がリセットされなければどうなったかわからないが…

*2 最終回OPも歴代ジョジョが勢揃いする特別仕様。

*3 「ほざくな~」からここまではアニメ版独自の台詞となる。

*4 アニメでは「エルディス」という名前が付けられている