カツ丼

登録日:2012/03/23 Fri 10:07:08
更新日:2025/03/29 Sat 15:00:01
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画像出展:やよい軒 公式ホームページ メニュー カツ丼

カツ丼とは、トンカツに様々なアレンジを加えて飯の上に載せた丼料理である。
また、刑事ドラマの取調べにおける重要な小道具でもある。

■種類


◆卵綴じカツ丼


単純に「カツ丼」と言えばこれを指す。
出汁と醤油ベースの調味料(割り下)でトンカツ玉ねぎを煮込み、煮たったらで綴じる。
料亭(蕎麦屋)でドタキャンによって余った大量のトンカツを消費するために考案したとか、賄い飯だったとか、親子丼を参考にしたなど起源は諸説ある。
上はカラッとサクサク、下は出汁を吸ってしっとりして、そこに包まれる優しい卵…。至福の時である。
卵を溶く際はあまりかき混ぜないようにするのが正式。

◆ソースカツ丼


主にウスターソース、もしくはウスターソースベースのソースにトンカツを潜らせ(漬け込み)、飯の上に載せる。トンカツの下にキャベツを敷いたり敷かなかったり。
大正時代、早稲田大学近辺にあった店が発祥とされ、関東大震災により故郷の福井県に戻った店主が、地元にてこれを広めたとされる。
ソースがかかったカツとご飯、そして後口をさっぱりとさせるキャベツを楽しもう。
カツの味をより濃厚にしたいなら、キャベツに塩を振って水分が出るのを防いだり、いっそキャベツを敷かないのも良い。
ご当地グルメとして全国に存在するがキャベツを敷く・敷かないが特徴のひとつになっている。
福島県会津地方にも『会津ソースカツ丼』としてご当地グルメとして存在。(但し喜多方ラーメン・会津ラーメンと比べると若干地味)キャベツ有り派。
長野県駒ヶ根市でも『駒ヶ根ソースかつ丼』があり信州らしくキャベツ有り派。
群馬県桐生市の『桐生ソースカツ丼』はヒレカツ数枚を用い、キャベツ無し派。
また山梨県ではカツ丼といえばこちらであり、上記の卵綴じの物は煮カツと言って頼まなければならない。
という偏見を持たれている気がするが、実際のところ場所によって違うので注意

◆ドミカツ丼


岡山県の名物丼。デミカツ丼とも。
トンカツを載せた飯にデミグラスソースをかけたもの。彩りにグリンピースが載ったりもする。
ハヤシライスを思わせる味わいだが、カツがある分、やはりボリュームたっぷりの一品。

◆醤油カツ丼/タレカツ丼


トンカツを甘辛い出汁醤油ダレで味付けしたもの。天丼の味付けに近い。ソースよりもさっぱりめ。
群馬県下仁田町、福井県大野市と勝山市でご当地グルメになっている。
岐阜県中津川市ではそばつゆにトロミをつけたタレが特徴の『しょうゆかつ丼』がある。
新潟県では『タレカツ丼』の名で名物となっており、店によってはフタの下にカツが山積みになっており、そのままでは食べづらいので逆さにしたフタにカツを何枚か移してから食べると食べやすい。

◆味噌カツ丼


名古屋名産。名古屋めしのひとつ味噌カツの派生料理。地元で有名な味噌だれをかけたカツ丼。

◆閉じないカツ丼

近年、流行りの兆しを見せるカツ丼の新しいスタイル。卵をカツの下に敷き、揚げたてのカツを乗せる。
カツのサクサクを損なうことなく優しい味付けの卵と同時に味わうための発明。
カツの調理時間が短い低温調理とも相性が良く、柔らかジューシーな肉質を楽しめる。

余談

さて、冒頭で述べた通り刑事ドラマではなかなか口を割らない容疑者に、ベテランの人情派刑事が「カツ丼食うか?」とさし出しそれに絆された犯人が自白するという流れがお約束である。
しかし、これは全くありえない話である。

1.休憩などで食事をする際は取調室から留置場に戻されそこで行う。
2.そもそも奢りなどをした場合「買収行為」として刑事が罰せられる恐れがある。

これは食事に限ったことではなく、たばこやジュースなどでも同様である。
取調室で提供されるのは水またはお茶だといわれており、それすら「容疑者の指紋採取」が主目的であるとの噂がある(真偽は不明)。


追記・修正は飯田線に乗ってみそ・ソース・卵とじのカツ丼3種をコンプリートした方にお願いします。

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最終更新:2025年03月29日 15:00
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