睡眠

登録日:2019/08/30 Fri 02:09:56
更新日:2024/03/27 Wed 21:26:06
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人間は寝ることによってかなりの病が治る。
私は“睡眠力”によって傷とか病気をひそかに治し今日まで”無病”である。
私は、”睡眠力”は”幸福力”ではないか、と思っている。


睡眠とは、生物が体を休めて休息状態に入ること。

概要

基本的に生物は脳を非活動状態において身を休め、生存する上で必要不可欠な「身体の成長」「体の傷や細胞の疲労・蓄積された損傷の修復」を行う「ノンレム睡眠」と、「日中の記憶の定着」するために脳がを見る「レム睡眠」のサイクルを繰り返しながら寝ているので、睡眠を絶つと容易に体調を崩し、長期化すると誇張抜きで死ぬ。

不眠状態を続けたギネス記録で264時間12分(11日と12分)を達成した少年が居たが(参照:https://www.wacoal.jp/pw/suyasuya/201701/column3.html)、まともな精神活動も出来なくなって細胞の損傷により不可逆的な後遺症を残したり命を失う可能性があるのでドクターストップ。記録ごと抹消された





人間と睡眠

ベッドに入って自分の身をゆっくりと休めるのは多くの人にとって至福の時間である。
しかしその一方で、「絶対に眠ってはいけない時」に襲ってくる睡魔は多くの人にとっての天敵でもある。

そんなわけで「眠りたいのに眠れない」「眠りたくないのに眠い」時のための有効な対処法をいくつか紹介しておく。

眠れない時の工夫

  • 軽い運動
ストレッチなどで体をほぐすとよく眠れる。
汗をたっぷりかくほどの激しい運動は逆効果になりやすいので注意。

  • スマホやテレビを見ない
どうしても眠れない時はこういうものを見てしまいがちだが、これらの画面から出る光は脳を覚醒状態に導いてしまう。
寝たい時はこれらは消してしまおう。

  • ポジティブなことを考える
不安な思考はどうしても目を冴えさせてしまうもの。できるだけ明るいことを考えるようにしておくと夢見もいい。

  • 風呂に入る
体温を一度上げると寝やすくなる。
シャワーよりも体の深部体温を上げやすい風呂の方が効果が高い。
またさっぱりすることにより精神的にもリラックス効果があるので更に寝やすくなる。

  • ×××ーする
多分運動+リフレッシュ+野郎は賢者タイムによる倦怠感の組み合わせ。

  • GABA配合お菓子、飲料
ストレスを和らげ興奮した神経を落ち着かせる働きをする栄養素「GABA」が含まれるお菓子やジュースを食べる
後述のお薬とは違ってあくまでも気持ちを落ち着かせる程度のもので、そこまで刺激は強くない。
勿論寝る前のお菓子・ジュースは特大の脂肪フラグである。効果があったからと言って常用するべきではない。

  • 睡眠薬
最終手段。どうしても寝られないなら。
市販の睡眠導入剤ではなく、医者が処方する睡眠薬なら効き目も確かだが、取り扱いには細心の注意を要する。

ちなみに「羊を数える」のは「sleep」と「sheep」の音が似ている、というだけの理由から来た駄洒落。
そのため羊そのものに特に意味はないが、「単純作業を反復して繰り返す」というのは有効な手段ではある。
日本人だとまず馴染みが薄い羊をイメージする段階で目がさえてしまうこともあるため「茶碗に盛った米粒を数える」などの方がやりやすいか。
もし、羊のモコモコなフォルムと「めぇー」という鳴き声をご存知な人は、どこからともなく彼らがやってきて自分と添い寝をする姿をイメージすると寝つきの効果が得られるかもしれない。
1頭来るごとにめえーとカウントして、モコモコが増えていく様子を想像するだけで……zzz

眠い時の工夫

  • カフェイン
代表的で有名な手段。熱いコーヒーを飲めば目も覚める。
ただたくさん飲みすぎると、腹が膨れて逆に眠くなることもあるので注意。

  • 少し寝る
時間的余裕があるなら。20~30分ほど寝るとかなり眠気は取れる。
余裕があるからと1時間などと寝すぎると、脳がノンレム睡眠に入ってしまい覚醒に時間がかかるのでむしろ起き抜けが非常にきつくなる。

  • 体を冷やす
保冷剤などを身体に張り付けたり、冷房をガンガンに効かせてみると寝たくても寝られなくなる。

  • 換気する
運転中の眠気に有効な方法がこれ。
そもそも人間は、空気中二酸化炭素濃度が3,000ppm*1を超えると疲労感や眠気を覚え、集中力が低下すると言われている。通常は1,000ppm前後なのだが、自家用車のような小部屋を密閉していると、その値は1時間程度で6,700ppmを超えるという実験データもある。
特にトンネルを挟む高速道路の運転ではエアコンを内気循環にしがちだが、適宜外気導入に切り替えたり、窓を少し開ける等で二酸化炭素濃度を下げ、居眠り運転防止が出来る。

  • 体に刺激を与える
広いスペースがあり、周りに迷惑がかからなければ運動するのも良い。少なくとも運動している間は寝ない。
運転中であれば音楽にノッてみたり、歌を歌ったり、同乗者との会話も十分な刺激になる。(もちろん運転から集中力が途切れない程度に)
上述の「体を冷やす」とも少し共通するが、冷たい水で顔を洗うのも良い。
地味でマイナーな拷問として、額に常に水滴が落ちるようにして、対象が眠れないようにして精神的苦痛を与える、というモノもあったりする。

究極とも言えるのが、体に痛みを与えることであろう。
流石に現実で寝ないためだけに自傷行為をする人はいないだろうが、怪我や病気で痛みがあって満足に眠れない、ということは往々にしてある。
そういう場合にはきちんと治療して痛みの元を取り除く、痛みの原因がハッキリしていれば痛み止めや睡眠薬を処方してもらうのも良いだろう。


動物の睡眠

基本的に睡眠時は外部からの刺激にも反応できない非常に無防備な状態になるため、野生の生物は眠る際に色々な工夫をする。

  • マグロ
眠らない生き物 として有名な回遊魚。
一切眠らないわけではないが、えらに水を通すために泳ぎ続けなければならないため、生涯身を休めて眠ることはない。

  • イルカ・渡り鳥
眠ると溺れたり落ちたりしてしまうため、「半球睡眠」という脳を半分ずつ休ませながら眠る独特な睡眠法を取る。
ちなみに渡り鳥は「枝を咥えて空を飛び、寝る時は海に枝を浮かべてそこで寝る」という話もあるが、作り話である。
そもそも基本的に渡り鳥はジェット気流に乗って海を渡るので、海に近いところは飛ばない。

  • ブダイ
「寝床を作る魚」として知られている。眠る時は自分の周囲に粘液性の膜を作ってその中で眠る。
あまりに独特な眠り方をするため有名だが、何のために多大なエネルギーを費やして膜を作るのかはよくわかっていない(寄生虫対策とする説が有力)。


フィクションにおける睡眠

魔法的な何かで数百年単位で眠る人も時々出てくるが、ゲームでは数ターン身動きが取れない状態異常が一般的。

睡眠爆殺戦法は有名なモンハンのように被ダメージが増加したり、一部のステータスが大きく下がったり、「無防備になる」ので回避率ゼロ・敵の攻撃が必中になる作品もある。また物理的な攻撃を受けると目覚める作品では大概ダメージの少ない攻撃で同士討ちすることもある。


フィクションにおける睡眠をもたらす方法

原理的には催眠術だったり、睡眠ガスだったりする「ドラクエシリーズ」のラリホー、「FFシリーズ」のスリプルなどが有名。

  • 催眠術
ポケモンにおける「さいみんじゅつ」そのもの。
催眠術で相手を眠らせるようになった男が悪用して女性にあんなことやこんなことをするのはよくある人類の夢でもある

  • 麻酔銃(薬)
名探偵コナン腕時計型麻酔銃や、屈強人物に使用されるMGSシリーズのM9ハッシュパピーが有名。
現実でも脱走したり、暴れている動物をおとなしくさせるために使ったりはするが、人間に使うことはまずない
何故なら、麻酔とは生命維持も含んだ神経活動を低下させる作用を持ち、分量を誤れば容易に永眠させてしまう非常に危険な薬品で、相手の体質や年齢などによって適切に作用する範囲がいくらでも変わるからである。
手術の全身麻酔なんかも専門の麻酔医が患者の体調などのデータを緻密に集め厳正な計算などをしてはじめて行われる、極めて高度な医療行為なのである。
相手の情報も満足に分からないのに無闇やたらにに麻酔銃なんぞを打ち込めやしない。
そもそも人間に麻酔を使う自体医療行為で医師免許が必要なので、仮に適切な麻酔があっても誰でも彼でも撃つことは不可能。

ガメラ 大怪獣空中決戦」でダメ出しされるように、刑事ドラマでありがちな布に染み込ませて眠らせるクロロホルムなんかは相当な濃度じゃないと作用しないし、必要な量を使えば犯人側がよくて自滅。最悪永遠に眠ってもおかしくない*2


  • 睡眠毒
ドラクエシリーズの「甘い息」やポケモンシリーズの「ねむりごな」モンハンにおけるグラビモスなどが使う睡眠性の毒物が該当する。

  • 子守歌
歌で眠らせる。ポケモンシリーズでの「うたう」も多分このタイプ。ドラクエ4ではなぜかトルネコの子守歌がラリホーと同じ効果を持っていた。

  • 難しい話・つまらない話
FFTなどで戦闘中に強者が繰り出す何らかの原理を事細かく解説する……一方で、アホキャラたちが眠るギャグシーン。ありがちだが、どんだけつまらないんだ。

睡眠期間が異様に長いキャラクターたち

定義から外れる「石化」や「蘇生」系と、ムーミンのように習性で「冬眠」する種族を除外しても、フィクションには数年単位で寝ている人も登場する。

  • 眠れる森の美女
100年寝続けたが王子様のキスで目覚めた。

  • 三年寝太郎
三年間ダラダラ寝続け、村を救うアイディアを思いついた日本の睡眠時間が長い人。

超長期連載だからこそ登場出来たオリンピックイヤーに1日だけ起きる超能力警官
ただし2012年から16年の4年間は普通に活動していたらしい。

普段から睡眠時間は長いのにどこでも眠れて、最速で1秒を切る*3睡眠のエキスパート。
「眠りの天才」が眠りに入る特技を欲しがる現代人は多い。
最長は、ひみつ道具「三年寝太郎まくら」*4で「出木杉より賢くなる方法」を調べるために寝続けた 30年

  • 柱の男
2000年ごとに覚醒し、石の柱や壁と一体化して睡眠を繰り返す「闇の種族」。


1000年に一度の周期で深い眠りから目覚める魔王型デジモン。
上記の通り眠っている期間が非常に長いが眠っている間も寝込みを襲おうとした相手にダメージを与える寝息は規格外。
因みに公式図鑑の必殺技「エターナルナイトメア」の解説は必見。

ポケモン図鑑によると、硬い結晶体に包まれたまま延々と1000年眠り続け、清らかな歌声で7日間しか目を覚まさないが覚醒した時には頭の短冊に書かれた願い事を叶えるという伝説のポケモン。
ただし、ゲームシステム的にはゲット後7日経つと眠りだすなどということはないので安心されたし。

常時「ねむり」でいるというわけではないし、「ねむり」状態になる技を受ければ普通に眠る*5ので、「1000年眠り続ける」のはフレーバーテキスト……と思われていたが、それを覆すやつがいる。


すべての行動を眠ったままで行い、一生を眠って過ごすという、「睡眠時間の割合」では追随を許さないポケモン。
特性「ぜったいねむり」で常に眠っている*6ことで「すでに状態異常になっているポケモンは他の状態異常にならない」。さらには特性の無効化や書き換えも効かないのでどうやってもコイツは起きない
起きた姿は誰も見たことがないが状況に合った行動をとれる(ように見える寝相、らしい)ので、アニメ版では「絶対起きてるでしょ!?」という趣旨のツッコミを入れられた。


なお、現実にも、

  • 眠れる森の美女症候群
100万人に一人発症する、いきなり眠って数日~数ヵ月眠る現実の病気。治療法はない。


追記・修正お願いし……ZZZ……

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最終更新:2024年03月27日 21:26

*1 1ppm = 0.0001%。

*2 即座に自由を奪う量だと死の危険があったり、眠るまでに時間があると抵抗されたりするので、他の手段(催涙ガス、スタンガンなどの電気ショック)を使う

*3 立った状態から計測開始して座布団を枕にして横になり、入眠するまでの時間。正確には0.93秒

*4 どんな難題でも解決する知恵を与えてくれるが、その難易度に応じて睡眠時間を要求する

*5 ついでに、自分をねむり状態にする「ねむる」という技も習得する

*6 正確には「ねむり」ではなく「ゆめうつつ」という専用の状態異常