グラヴィティ・ウォリアー(遊戯王OCG)

登録日:2012/10/04 Thu 23:36:21
更新日:2025/04/09 Wed 07:32:56
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事象の地平より推参せよ!!
重力の闘士!!
グラヴィティ・ウォリアー!!

《グラヴィティ・ウォリアー》とは遊戯王OCGのモンスターの一つであり、漫画版ファイブディーズにおける不動遊星の使うモンスターである。


【能力】

シンクロ・効果モンスター
星6 地属性 戦士族 攻撃力2100守備力1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカードの攻撃力は 相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターの数×300ポイントアップする。
1ターンに1度、相手のバトルフェイズ時に相手フィールド上に 守備表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを表側攻撃表示にする。
このターンそのモンスターが攻撃可能な場合は攻撃しなければならない。



【活躍】

前述の通り、漫画版の不動遊星が扱ったシンクロモンスターの一つ、初出は4巻収録のRIDE-25「重なる心(フィール)…!!」。

遊星との決闘疾走において決闘竜の一体《機械竜パワー・ツール》を駆り、《機械竜パワー・ツール》の効果と大量展開による装備魔法の大盤振る舞いで、遊星のライフを追いつめ闇の気を爆発させる龍亞。
そんな龍亞を相手に、同じく決闘竜の闇に呑まれた友人セクトを救う手かがりを見極めたい遊星は、このデュエルの逆転の切り札として罠カード《シンクロ・ノヴァ》を発動させる。
そして《シンクロ・ノヴァ》の効果により《BF-大旆のヴァーユ》よろしく墓地で疑似シンクロを発動し、特殊召喚された逆転のカード、それが《グラヴィティ・ウォリアー》である。

その時の効果・ステータスはこう

グラヴィティ・ウォリアー
星6攻撃力2100守備力1000
召喚時に相手場(フィールド)のカード1枚につき攻撃力500アップ。
相手ターン時に強制的に戦闘を行える。
その後このカードを破壊する。

そして、遊星に呼び出された《グラヴィティ・ウォリアー》は、自身の効果により攻撃力を7100まで上昇させる。
そしてもう一つの《グラヴィティ・ウォリアー》の効果により、その爆発的に上昇した攻撃力を持って《機械竜パワー・ツール》に対し相手ターンにおいて攻撃を強制させる効果を発動する事により逆転する。
最後は遊星渾身の「クロス・フィール」を叩き込み、龍亞と龍可のコンビにトドメをさした。
(余談だが、龍亞は装備魔法にこだわりすぎた為、保険と言えるカウンター罠カード《魔宮の賄賂》を伏せれなかった為に遊星を止められなかった。つまり下手したら遊星は負けていた可能性が高かったデュエルでもあった。)

攻撃力上昇効果名は「蛮勇引力!!(パワー・グラヴィテーション)」、強制戦闘効果名は「決闘重力場(デュエル・ジー・フィールド)」、必殺技名は「超重力十字爪(グランドクロス)」


【OCG】

そんな訳で、1話だけご都合主義的とも言える展開で登場したカードなのだが、《スカー・ウォリアー》や《ライトニング・ウォリアー》、《セブンソード・ウォリアー》達と同じく公式にOCG化された。

効果は前述の通り。
主な変更点は「攻撃力上昇値の減少」「自壊デメリットの消滅」「あまりにわかりにくい『相手ターンの攻撃強制』をわかりやすくエラッタ」の3つ。

まずは最初の縛りだが、原作版の《グラヴィティ・ウォリアー》だと相手次第なのだが最大で500×13で6500まで攻撃力が上昇してしまう。
てか相手がモンスターを出してリバースカードを1枚以上伏せた状態でこいつ呼ぶだけで《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の火力をあっさり超えてしまう。
さすがに《ゴヨウ・ガーディアン》真っ青な火力上昇は流石に危険なので、上昇値は「相手モンスターの数×300」と、ずいぶんおとなしい数字になった。

それでも《グラヴィティ・ウォリアー》召喚時に相手がモンスターを2枚以上展開していたら、《エフェクト・ヴェーラー》でも飛んでこない限り《大地の騎士ガイアナイト》以上の火力は手に入れられるのでこれでもそこそこ優秀な能力と言えるだろう。

第2に能力使用後の自壊デメリット消滅についてだが、これはまあ当然と言えば当然で原作版だと使いにくい事この上ない。
上手く自壊デメリット使えそうなデッキなんて【機皇帝】ぐらいだろう。

最後に「攻撃強制のテキストのエラッタ」であるが、「相手がバトルフェイズに入った場合、守備モンスターを無理やり表側攻撃表示に変更して攻撃させる」効果となった。
まあ使えない訳では無いが、正直に言うと微妙だろう。
要するにバトルフェイズに相手が移行しないと使えない為、相手が逃げようと思えばあっさり逃げられてしまう。
また、ダーク・ガイアの様な「相手のリバース効果の無力化」が無いので、相手がライコウお父さんでも伏せていてこちらのモンスターが《グラヴィティ・ウォリアー》一体の場合、下手したらこちらが一方的に破壊されてしまいアド損になる可能性も低くは無い。
なので、そもそも使いにくい上変にリバース効果を引っ掛けやすい為、基本的にはこの攻撃強制効果はおまけ程度になったと考えておこう。
幸いに、この攻撃強制効果は任意効果なので無理に使う必要性が無い事は覚えておこう。


さてさて、ここまで書いておいてなんだがこのカードには一つ長所がある。

それは……

それなりに汎用性が高く使いやすい星6シンクロの割にぶっちぎりで単価が安い事である。
どういう事か説明しよう。

氷結界の龍 ブリューナク》と《ゴヨウ・ガーディアン》の禁止化によりフリーシンクロの星6の枠がかなり狭くなり、特に旋風BF等のレベル6シンクロにそれなりに頼った構築のデッキには大打撃となった。

やはりこうなると星6のシンクロ最大の目玉は立ってるだけで相手にかなりのプレッシャーをかけられる《天狼王 ブルー・セイリオス》なのだが、こいつ一枚の値段が異常に高い。
入手手段が定期購読のみなのに汎用性がかなり高い為、《ラヴァルバル・チェイン》や《ダイガスタ・エメラル》より高値で取引する店も少なくない。
資金不足でこいつの入手をあきらめた諸兄も多かっただろう。

てな訳で次点に《大地の騎士ガイアナイト》さんがくる訳だが、こいつも地味に高くなった。
《天狼王 ブルー・セイリオス》よりはるかに手が出やすいとは言え、需要が急上昇し一枚500円程に値上がりした《大地の騎士ガイアナイト》さん。
《大地の騎士ガイアナイト》さんに効果が無い事が災いして、なんとも中途半端に手が出辛い値段になってしまった。

とは言え《C・ドラゴン》だと逆に相手にアドバンテージを渡してしまいかねないし、《フレムベル・ウルキサス》は攻撃力上昇のスピードが遅い。
《ヘル・ブランブル》では最早汎用性のはの字も無い。
《マイティ・ウォリアー》では火力不足にも程がある。
《オリエント・ドラゴン》はなかなか使えるが来日したタイミングが悪かった。


そんな訳で、決闘者が消去法的に目につけたモンスターが、最終的に《氷結界の龍 ブリューナク》禁止まで【不死武士】ぐらいでしかまず採用されていなかったこいつであった。

相手次第ではあるが、実質的に2400~3000程度の攻撃力を見込める上に、地属性戦士族とまずまずな種族と属性。

そして値段が安い。

とにかく安い。

傷無しでも普通に100円程で購入可能であり、その辺のハズレアより安く入手が可能である。
完品で50円以下でストレージに置かれ投げ売りしていたと言う話も聞く。

そんな訳で、多くのお金が無い決闘者やレベル6の開いた枠を探した決闘者がこのカードを手に取る事になった。
特に【インフェルニティ】等では繋ぎでも使いやすい為に、基本的にこのカードで一切戦闘しないにもかかわらずある程度採用率があったりするカードである。


【時は流れ…】

その後《レッド・ワイバーン》《スターダスト・チャージ・ウォリアー》等数々の有力な星6シンクロが登場し、ひっそりと忘れ去られたかに思えたが
遊戯王デュエルリンクスの5D'sワールド登場と共にストラクチャーデッキ「シンクロ・コネクション」に収録
かつての《大地の騎士ガイアナイト》よろしく初めて手にする星6シンクロとして使われている。
(ちなみにガイアさんはパックのスーレアだったり)



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最終更新:2025年04月09日 07:32