映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS

登録日:2020/06/06 (土) 01:54:24
更新日:2023/05/07 Sun 17:19:11
所要時間:約 9 分で読めます





何があっても、この友情は忘れない。


妖怪ウォッチ』の映画シリーズ5作目。2018年12月14日公開。


次回作:映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか


【概要】

妖怪ウォッチ映画化5周年記念作品。
本作も前作同様、従来のシリーズから世界観やキャラ設定を一新しており、今回は現代よりも約60年前の1960年代を舞台にしている。
前作に引き続きシリアス路線となっており、特に序盤は主人公の母親がいきなり死亡し、主人公が後を追って自殺を図ろうとするというショッキングな展開がある。
当時放送中だったTVシリーズ『妖怪ウォッチ シャドウサイド』ともリンクする。
EDではケイゾウ、ケータ、イナホ、ナツメ、トウマ、アキノリといった歴代の妖怪ウォッチ所有者が登場する*1
特別出演として小栗旬とブルゾンちえみが参加。
コロコロにて従来のシリーズのコミカライズを担当している小西紀行による漫画版も刊行されている。
これまでと同様、大筋のストーリーは同じだが、所々の展開やセリフなどが変わっている。
DVD・BDは2019年7月3日に発売。
初回特典にはゲーム『妖怪ウォッチ4 ぼくらは同じ空を見上げている』と連動する『エンマ大王 ブラック妖怪アーク』と、ゲーム内で入力すると特別な武器「閻魔封剣ヤシャ」が手に入るシリアルコードが付属。
2019年12月13日から12月19日まで、Youtubeの「コロコロチャンネル」内で期間限定配信された。

登場妖怪は無印やシャドウサイドに登場したオリジナル妖怪はほぼ登場せず
「猫又」「ぬらりひょん」「山姥」等、日本古来の伝承・神話に登場する妖怪が多いのも特徴的である。

主題歌「大好きだった」
歌:東方神起
エンディングテーマが2曲続けて流れていたこれまでの劇場版と違い、一曲のみになっている。


【ストーリー】

ずっと一緒だと思ってた―――

1960年代の東京。
さくら元町に住む少年・シンは、母と二人で暮らしていたが、ある日母は何者かに憑りつかれたのかのように狂いだし、そのまま交通事故で命を落としてしまう。
やがて悲しみに暮れるシンの前に謎の少年・イツキが現れる。
イツキによれば、シンの母は妖怪に魂を奪われただけであり、自分も姉の魂を奪われたのだという。
やがて彼らは、妖怪が見える少女・タエ、シンの守護霊・スーさん、3人の妖怪・猫又&河童&座敷童子を仲間に加え、未知なる冒険の旅へと出発する…

【登場キャラクター】


●人間


◆下町シン
声:種崎敦美、西村知道(現代)
主人公。
貧しいながらも新聞配達のアルバイトで生計を立てつつ、病床の母を養っていた。
しかしある日、突然狂い出した母が目の前で交通事故死してしまう様子を見てしまう。
天涯孤独の身になって自暴自棄になり、一度は川に身を投げ出そうとするが、それを止めたイツキから母の死が妖怪の仕業であると知らされる。
後に山姥屋敷でキネから授けられた妖怪ウォッチエルダ・零に選ばれ、彼が使用者となる。
やがて仲間達と共に、妖魔界に渦巻く大きな陰謀に立ち向かっていく。

妖怪ウォッチ4ではパーティメンバーの1人として登場。
60年後や90年後の世界のからやってきたケータやナツメとも邂逅する。
ちなみにシンの世界は劇中と同じく冬なので服装的に割とやばいことになる。
勿論シンも60年後や90年後に行くことになるのだが、移動した場合ちゃっかり夏服に着替えてるので問題はない。
またシンの世界でクエストを起こすことにより、未来の結果が変わる事もある。
能力はどちらかというとバフ系で必殺技も復活+能力アップというもの。
敵への攻撃もデバフやバッドステータス技が多く、相手を「石化」させる珍しい技も会得する。

◆高城イツキ
声:木村良平
もう一人の主人公。「最後までなげんな」が口癖。
両親を亡くし、姉(声:佐藤はな)と一緒に屋敷で暮らしていたが、姉はビルから飛び降りて自殺してしまう。
やがて姉の死を妖怪・タマモの仕業であると突き止め、それをシンに伝えることで行動を共にし、さらに妖怪が見えるタエを(半ば強引に)仲間に加える。
妖怪に姉の魂を奪われたこともあってか「妖怪を友とし仲間にする」という考え方には否定的で、猫又達の事も「毒を以て毒を制す」為の道具としか見ていない。
現代のエンマ大王と容姿がそっくりであるが…

◆有星タエ
声:東山奈央、はやみけい(現代)
ヒロイン。
妖怪の知識を語り継ぐ家系『有星家』*3の人間で、妖怪を見ることができる妖術師の見習い。
祖母のキネが山姥に攫われていた。
最初は気弱だったが、山姥との戦いの中で弱い心に打ち勝った。

◆臼田さん
声:関智一
イツキの屋敷の執事。最近入ってきたらしい。
あの妖怪執事にそっくりな顔をしているが、向こうとは違い執事としては割と優秀。そしてれっきとした人間である
何故か妖怪ウォッチの使い方を知っていた。

◆有星キネ
声:真山亜子*4
タエの祖母。
山姥に憑りつかれていたが、シン達に救助される。山姥の中からタエの事を見ており、弱い心に打ち勝った彼女を褒めた。
そして、閻魔大王に会いたいシン達に妖魔界行きの列車に乗れる妖怪切符を渡した。
空亡との決戦にも駆け付け、有星家の伝家の宝刀である『退魔の剣・草薙』を振るうが、それを見たスーさんは…

◆下町幸子
声:日野未歩
シンの母。
シンと二人で暮らしてきたが、現在は病にかかっている。
ある日憑りつかれたのかのように狂いだし、交通事故にあって落命。
…と、思われていたが実際はタマモに魂を奪われていただけであった。
戦いが終わった後は復活し、EDでは元気な姿を見せる。


●妖怪

猫又、河童、座敷童子の3人は、イツキが所有していたアークから召喚される。

◆猫又
声:小桜エツコ
あの赤い猫妖怪にそっくりな見た目をした黒い猫妖怪。
爆発的なオナラをかます他、どこでも寝れるのが特技。
大判焼きが好物。

◆河童
声:竹内良太
従来の河童と異なり、眼鏡にネクタイといったサラリーマンのような恰好をしている。
どこかナヨナヨしていて頼りなく、休日は家族サービスをしているらしい。
妖魔界では交渉術を使い、シン達を閻魔大王の宮殿内部に入り込ませる。

◆座敷童子
声:浅沼晋太郎
従来のざしきわらしと違ってイケメン。
ウインクすることで女性の動きを3秒間止められることができ、その能力がタマモ攻略に一役買うことになる。
なお、従来のざしきわらしもモブキャラで登場している。

◆スーさん
声:檜山修之
シンの守護霊。
最初は透明だったが、タエには見つけられ、後に山姥と戦ったシン達にも見えるようになる。
失くしてしまった剣を探しているらしい。
実は真の名前があるのだが忘れてしまっており、周囲には「スーさん」と呼ばせている。

◆ヤマンバア/山姥
声:鈴木れい子
妖怪ウォッチがある山姥屋敷(実はキネの家)にいた妖怪。
キネに憑りつき、山姥の姿で屋敷に居ついていた。
背中にある目玉が弱点であり、そこへ苦手なおはぎを叩き込まれることで弱体化し、イツキにタエのお札を張られたことでライトサイド・ヤマンバアの姿に戻る。
その後キネの体から抜け出し、シンとタエの慈悲によって生かされた。

◆タマモ/玉藻前
声:ブルゾンちえみ
シンの母、イツキの姉の魂を奪った張本人である狐の妖怪。
大判焼き屋の店員に化けていた。
やがて正体を明かされ、シャドウサイド・玉藻前へと変化して暴れるが、シン達の連係プレーによって倒された。
その後、魂を奪ったのは「閻魔大王からの命令」だと話し、シン達は閻魔大王に会うべく妖魔界に行くことになる。
だが、命令を出したのは閻魔大王ではなく紫炎であり、彼女自身も紫炎の部下であった。
閻魔武道会では、シンがいつの間にか貰っていたアークから召喚したが、あっさり瞬殺された。

妖怪ウォッチ4では再び大判焼き屋の店員に収まっており、「もう悪さをしない」ということで見逃された。

◆ククリ姫
声:久野美咲
人と人との縁を結ぶ力を持つ妖怪。

◆賢神アマテラス
声:榎木淳弥
イツキの体に宿っていた、守護霊を超えた存在。
最初は幽体だったが、イツキが妖怪ウォッチエルダ・神にアークを差し込んだことで実体を得る。
彼の影響により、猫又たちはゴッドサイドへと進化し、そのまま四人で紫炎を圧倒した。
その後、力を暴走させた紫炎から放たれた波動からイツキ達を守って消滅した。


●妖魔界の人物


◆先代閻魔大王
声:大友龍三郎
妖魔界を統べる大王。
大王の座を狙う息子の紫炎に「力の真意」を気づかせたいと思っていた。
シンの腕に装着された妖怪ウォッチエルダ・零を見て、シン達の閻魔武道会への出場を認める。

◆ぬらりひょん
声:子安武人
閻魔大王の側近。何気に今回で4作連続出演を達成。
閻魔武闘会では、大王の力を奪い取った紫炎に歯向かうものの、あっさりやられてしまう。

◆酒呑童子
声:遊佐浩二
当時放送中のTVシリーズ『シャドウサイド』にも登場する妖怪。
当時は紫炎の部下だったが、忠誠心はゼロに近かった。
紫炎に「力を求めすぎては危険」だとからかい半分で忠告していた。
やがて紫炎が空亡に取り込まれると、あっさりと見限った。

◆カラス天狗
声:奈良徹
閻魔武闘会の出場者。
他の出場者を敵味方関係なく倒していき、妖力を蓄える。
シンが召喚したタマモすら瞬殺し、猫又も追い詰めるが、猫又が自身の妖力を吸収してパワーアップした「怪猫カマイタチ」によって倒された。

◆紫炎
声:小栗旬
先代閻魔大王の息子。
「力こそがすべて」だと考え、次期大王の座を奪うべく暗躍しており、閻魔武道会で閻魔大王と戦うべく、人間の魂を集めることで妖力を強化していた。
閻魔武道会にて父と対峙し、剣同士のぶつかり合いの末、ついに父の体を刺し貫く。
そして父から大王の力を強奪し、観客たちに自分たちに従うよう呼び掛けるも、イツキの体から出現した賢神アマテラスと、ゴッドサイドへと変化した猫又たちには圧倒される。
最後は力を暴走させた末に空亡に取り込まれてしまった。
だが、結界の中に入ったイツキに良心が救われ、イツキに力を与えることになる…

◆空亡
声:内田直哉
本作のラスボス。
人間や妖怪の心に眠る後悔や恨みを増幅させる邪悪の化身。
以前、妖魔界を滅亡寸前にまで追い込んだことがあるという。
紫炎の心の闇へと入り込んで閻魔武闘会に乱入し、憎悪が増した人間界に行って完全体となり、侵攻を開始する。
部下として、ヤマタノオロチと剣武魔神・阿修羅を従えている。
TVシリーズ『シャドウサイド』にも登場する。


追記修正は、バイト帰りに買った大判焼き片手にお願いします。

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最終更新:2023年05月07日 17:19

*1 予告編ではケータ、ケイゾウ、フユニャンも登場していたが、実際には本編には登場せず予告詐欺となった。この予告から見るに、時系列的には映画1作目の後うんがい三面鏡で自由に行き来出来るようになった頃だろうか。

*2 そもそも物語は現代のシンのこの場面からスタートし、そこから本編がシンの長い回想録として語られ、ラストで現代パートに戻る流れとなっている。

*3 TVシリーズ『シャドウサイド』に登場するアキノリとおばばも、この有星家の人間である。

*4 TVシリーズ『シャドウサイド』では、おばばの声を担当している。