蟲(ケンガンオメガ)

登録日:2021/01/23 Mon 23:07:00
更新日:2025/03/04 Tue 00:07:40
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全ては、「繋がる者」の為に。


(むし)とは『ケンガンオメガ』に登場する組織の名称。
元々は前作『ケンガンアシュラ』から登場していたが、本格的に登場したのは続編のケンガンオメガからとなる。


●目次


【概要】

「争いあるところに蟲あり」と言われ、何千年もの間、戦・政の陰で暗躍し続けてきた古代中国から存在し続ける秘密結社。
構成員はムカデのような虫の紋章をタトゥーとして体のどこかに入れているのが特徴だが、その実態は未だ多くの謎があり、あらゆる場所に潜り込んでいるとされる。

組織の理念として「世界の調和」を掲げ、繋がる者を神と崇めると同時に世界の破壊者としても警戒しており、一連の行動は絶対強者たる繋がる者の暴走から世界を守る為であるとされる。

過去に何度も拳願会に侵攻し、その度に歴代の会長と闘技者が一体となって退けてきた。
30年以上前には医大生時代の坂東が研究していた「精神転送」、10年程前からはUM(アンダーマウント)社の電脳化研究」など、神経科学の分野の研究をしている科学者・企業に対して資金提供を行っている。
また独自に高度なクローン技術も擁しており、拳願絶命トーナメント後、瀕死になった王馬に王馬の細胞から培養されたと思わしき心臓を提供して王馬の復活に関与していたりもする。

諜報能力は非常に高く、当時は一切知られていなかった山下健蔵がUM社の代表だと突き止めて直接交渉している他、『ケンガンオメガ』では山下商事を盗聴してDNA鑑定のために配送中だった王馬と臥王龍鬼の毛髪を即座に窃盗している。
また「虎の器」なるものを求めている描写がある。


当初は隠密行動が多く表立った行動はしていなかったが、拳願会と煉獄の対抗戦を契機に方針を一転。
対抗戦の2年後には世界各地で爆破テロを行う危険なテロ組織へと変貌し世界の脅威としてその名を知られるようになり、「蟲」を支持する他のテロ組織や模倣犯による事件も続発している。
当然この行為は全世界の軍隊及び新興の民間軍事会社であるデス・ディーラーズによる蟲の掃討を招き、組織の戦力の大半を失う結果となった。しかし、この行動は巨大化しすぎた組織を自然な形で分割し、蟲という組織及び理念を社会により深く浸透させ完全排除を不可能にするための自作自演であり、組織の残党や理念を継ぐ新たな組織が発生し続けているのが現状となっている。


関連用語

  • 背乗(はいの)
標的の組織の関係者を殺し、整形手術で殺した人間に成り代わって標的の組織に潜り込む蟲の典型的な手口。
成り代わる対象とスペックや背格好が近い「素体」をベースに、よほど近しい人物でなければ見分けがつかないほど外見をそっくりに作り上げられている。
諜報部門の構成員や下級戦闘員が行うが、逆に上級戦闘員は殆どの場合使わない。
必ずしも本物を殺すばかりではなく、ケースバイケースで部分的な時間だけ当事者にも気づかれない形ですり替わる「スポット」という派生の手口も存在する。

  • 蠱毒房(こどくぼう)
25年程前に「もう一人の十鬼蛇ニ虎」が人間を対象に行っていた「蠱毒」の呼び名
人間1人が3ヶ月生き抜くのにギリギリの量の水・食料・空気しかない完全な密室に複数の弟子達を閉じ込めて殺し合せ、生き残った者を正式な弟子とするという常軌を逸した内容。
弟子達は房に入る際に腕輪を付けられるが、この腕輪で生死をモニタリングされている。
また密室がある建造物は地中のかなり深い場所に存在しており、滅堂が施設の捜索を行った際には重機数台がかりで発掘作業を行っていた。

作中の日本に存在する巨大スラム街。
ルーツは明治時代に『蟲』が作った巨大な蠱毒房の跡地であり、当時の武芸者を集めて殺し合わせる予定であったが計画は頓挫。
以後はスラム街として日本に残り続けた。
蠱毒房としては失敗に終わったが「治安を乱す」という観点では成功を収め、現在進行形で日本の治安に影響を与えている。

  • デス・ディーラーズ
戦鬼杯後に頭角を表していた民間軍事会社であり、世界各国で政府と共同して蟲の殲滅を行っていた。しかし、実態は蟲から独立した組織であり、巨大化し過ぎた蟲のスリム化のために自作自演を行っていた。蟲の解体に伴い、蟲が受け持っていた業務を引き継いだほか、活動のどさくさに紛れて核兵器を世界各地に持ち込み、世界との無理心中を盾に活動を継続している。



【組織構造】

頭領」を頂点とし、その下に幹部が控え、幹部の下に上級兵・中級兵・下級兵が連なり、下級兵の下にも構成員が存在する。
下記の「二虎一派」や「征西派」とは協力関係にあり、「蟲」本体と「征西派」で「呉氏(ウーし)」・「呉一族」連合軍に匹敵する戦力を誇る。

下級構成員には戦闘員タイプと工作員タイプがおり、下級でありながら戦闘員には「強い奴か超強い奴しかいない」とされる煉獄のA級闘士より強い者すらいる。
なお、白いタトゥーを入れている者は「頭領」直属の構成員とされる。

しかし最大の特徴として偏執的とも言える情報漏洩防止措置のため、潜入したスパイ達は誰が潜入者か本部長の夏も含めてお互いに知らされていないのが最大の特徴。
これは同じ組織に潜入しているメンバー間であっても誰が潜入者なのか互いに知らされないなど臆病なまでに徹底されている。
事実組織の噂は外部にも流れているが、その秘匿性の高さから「裏社会の御伽噺」程度しか認識されていない。

ケンガンアシュラ』では名前のみの登場だったが20年近く前から東洋電力にクローン技術を提供すると同時に現在では守護者上位陣に加わっており、本格的に登場しだした『ケンガンオメガ』では整形手術を使った成りすましなどを行っているが、この整形による手口は下級構成員限定。
上級戦闘員など優れた能力を持つ上位の構成員は殆どの場合が身元や経歴を一切偽っていない本物の人物*2であり、それ故に蟲の構成員を見分けることは容易ではない。

ただし偏執的な情報漏洩防止措置は隠蔽には優れる一方で実際の行動時に横の連携が取りにくいという欠点にもつながっており、エドワードからは「蟲組は報・連・相がなっちゃいない」とイラつき混じりで酷評されることもある。

その自己犠牲や自分の死も躇しなく、幹部クラスの仲間の死を軽く感じる、通常とは違い過ぎる死生観に「征西派」のメンバーからはハッキリと異常だと言われている。だが頭領直属兵の天神によると、「蟲」とは「個」では無くて全員で「蟲」であり、細胞と同じくどんどん入れ替わっていけばいいらしく、「蟲」とは頭領も含めて、『繋がる者』の一部であるとのこと。

【構成員】

繋がる者

  • 『繋がる者』申 武龍(シェン ウーロン)
『繋がる者』と呼ばれ、頭領である厭よりも高位に位置する謎の男。
蟲が抱える強者たちの頂点であり、恐るべき力を持つ裏の武術家・暗殺者たちを従えるほどの権威を有する。
一見飄々とした掴みどころのない雰囲気と浮世離れしたような言動が特徴。ありていに言えば天然おじさん
だがその一挙一動は夏忌や頭領直属兵が身震いし冷や汗を流すほど緊張させ、忌をして途方もなく巨大な何かと錯覚するほどの存在感を放っており、ほんの僅かにムッとしただけで彼に全身が細切れになるイメージを抱かせた


頭領

  • 夏 厭(シァ ヤン)
忌の実弟にして『蟲』を束ねるトップ。外見は白髪の若い青年。
実年齢は不明だが、二十歳そこそこの光我を「餓鬼」と称していることからそれなりの歳であると見られる。
冷静沈着かつ穏便な性格で、一卵性の双子で高慢だった忌とは対照的に高慢さは薄い。
実は若槻武士と同じく超人体質だが、その筋力は常人の2倍程度と超人体質の中では「ハズレ」とされる。
立場は弟である厭の方が遥かに上であり、兄のことは完全に見下した言動を取るが、兄の潜在能力を把握しているため扱いには難儀している。
身体スペックは兄と同等で一応武術センスは兄の方が上らしいが、その実力は兄を大きく引き離す。

蟲が奉じる繋がる者に対しては、天然っぽいおじさんへのツッコミ役のような立ち位置。
頭領に指名された時点で「自己責任で頑張ってね」と言う繋がる者に「いやアンタが責任取らないのかよ」と毒づくのに始まり、
「まったくアンタは…」「俺が居て幸運でしたね」などと若干メンヘラ臭い態度で嘆息しつつ、繋がる者をサポートする。

エドワード曰く「馬鹿じゃない」らしく、対抗戦で次々と煉獄に潜伏していた蟲が正体を公に表したのは明確な意図を持っての宣伝行為とされている。
そして組織のトップながら、全世界の敵になった時点で目的は達成していると断言。
既に『蟲』という組織に見切りを付けており、「現体制の蟲はもういつ消えてもいい」とまで言ってのけている。


幹部


蟲の極東本部長。タトゥーの位置は右手の甲。
長い白髪に肩と上腕だけ布がない奇妙な中華服を着た長髪の男。山下健蔵からは便宜上「猩々」と呼ばれていた。

軽いノリの言動が目立つが、本性は目的のためには手段を選ばない冷酷な人物。
組織に忠実ながらも根はかなりの野心家であり、自身を「いずれ蟲の頭領になる男」とまで豪語。また多くの弟子を抱えており、弟子からは「師父」と呼ばれ敬われている。


「征西派」を率いる人物にして蟲の最高幹部の一角。夏からの渾名は「エディ」
外見は葉巻を好む筋骨隆々の大柄な白人系男性。髪の毛をオールバックに撫で付けている。
実は一族の秘伝「回生」によって5000年前に生まれた「最初の呉」である呉黒(ウーヘイ)の人格を宿しているが、語り部の死で「回生」が途絶えることを防ぐために「予備」として複数人に呉黒の自我を宿させている。

劇中では『ケンガンアシュラ』最終話で初登場。
ケンガンオメガ』では、居場所を転々としている豊田を見つけ出し、「紛い物」を処分するために煉獄側の代表選手枠を1つ要求すると配下のアラン・呉を送り込んだ。
詳細は個別項目を参照。


かつて王馬に「憑神」を、桐生刹那に二虎流を教えたとされる人物。
王馬の師匠にあたる十鬼蛇二虎とはかつて同門で臥王鵡角の弟子達の総称「十鬼蛇二虎」のうちの1人らしいが、「無形」が完成したことで二虎流を捨てたとされる。

その正体は「蟲」の構成員で二虎一派を束ねる元締め。
またアギトや呂を弟子として育てており、23年以上前から限られた食糧や空気しかない密室に複数の弟子達を閉じ込めて殺し合せる「蠱毒房」を実施し、生き残った者は正規戦闘員として取り立てていた
ケンガンオメガでも健在で、今では外様ながら最高幹部と同等の権力を有している。

  • (シェン) 羅漢(ローハン)
最高幹部最後の1人。
厭曰く「仕事が大詰め」らしく、終わり次第「中」にて他の最高幹部と合流予定であるとのことで中々登場しなかったが、正体は『繋がる者』のクローン。
蟲と対立し多大な戦果を挙げていた民間軍事企業「デスディーラーズ」のCEOという表の顔を持ち、自作自演の戦果で影響力を社会に拡大した。


頭領直属兵

煉獄のA級闘士。
「頭領」直属の構成員で、タトゥーの位置は右前腕部。
だが夏などこれまでに登場した「蠱」のメンバーと異なり白いタトゥーかつ腕に力を入れることで浮かび上がる特殊なものとなっている。
流派は「モンゴル相撲(ブフ)で、主に内モンゴル自治区で広まっている流派を用いる。
組技を専門とする格闘家特有の「粘りつくような筋力」と独特の「響く打撃」が特徴。
機械のように一切の無駄がない正確無比な動きに加え、ユリウス若槻呉雷庵でなければ力では勝てない」と言わしめる剛力、ボディに膝蹴りやラッシュを受けてもビクともしないなど関林と同等かそれ以上の打たれ強さを誇る。
後述の「天空の眼」も合わさり攻防ともに一切の無駄も隙もなく、王馬も「死ぬほど強え」と見抜く程の実力者。

  • (おうぎ)
身長=207cm
体重=162kg
年齢=32歳
誕生日=???

ホームレス生活を送っていた忌を捕縛した2人組の1人。
現在の名前は厭が忌の監視のために釣り堀近くの団地の名前を適当に付けただけのため、本名は不明。天神によれば直属兵の中では新入りであったとされる。
忌の監視と逃げた場合の始末を命じられたが、申によればもしかすると忌に殺される可能性があるとのこと。
忌の捕獲後、戦鬼杯を経て「中」にて再登場し、臥王鵡角と交戦するも、左手と頭部を潰され死亡した。ただし交戦した鵡角からは「道理で強いわけや」と評されており、相応の実力はあった模様。
単行本22巻によると、実力は天神よりやや上で、対抗戦で殉職したナイダンの後任であったとのこと。

  • 天神(てんじん)
身長=209cm
体重=160kg
年齢=27歳
誕生日=???

ホームレス生活を送っていた忌を捕縛した2人組の1人。
現在の名前は厭が忌の監視のために釣り堀近くの団地の名前を適当に付けただけのため、本名は不明。こちらも申によれば忌に殺される可能性があるとのこと。
ただし彼は忌の特異体質について知っており、ウィレム・呉に「蟲」という組織の在り方を語るなど、組織の内部事情に詳しいことがうかがえる。
扇の死亡後、「中」に潜入した光我一行を追い、部下を連れて出現。殿を買って出た御雷 零と交戦するも、御雷の「脊髄の感覚を遮断し体を麻痺させる」という境地に至った雷閃の前に敗れる。敗北後、毒によって部下共々自害した。
単行本22巻のキャラ紹介によると、戦闘力、指揮力に優れ、ナイダンと共に煉獄潜入候補であったとのこと。

  • 蛭子(ひるこ)
頭領直属の諜報員で乃木グループ会長秘書の君島まなに成り代わっていた。
ただし他の成り代わりと異なり対象のまなを殺害しておらず、彼女が退社後に現れるスタイルを取っていた。
これによりあたかも業務を継続しているかのように見せかけることで2年間に渡り情報収集を行っていた*3

  • 符 斬(フー ザン)
直属兵を統括する頭領直属兵長を務める人物であり、デスディーラーズと拳眼会の会合に向かう厭の護衛を行っていた。
天神を老けさせたような外見をしているがそれもそのはず、彼の正体は天神のオリジナルであり、自身のクローンである天神のことは「分身」と呼んでいた。
流派は不明だが、数多の蟲を屠ってきたロロンと互いにナイフを用いて互角に切り結ぶなど、肩書きに恥じない実力を誇る。


諜報部隊

  • 樫尾(かじお) (とおる)(偽)
闘技者採用部門に所属する男性に成り代わった夏の弟子。
ノーネクタイにシャツ、ジレを着た爽やかな青年でタトゥーの位置は不明。
劇中では光我の闘技者採用試験の監督を担当。
光我の採用試験終了の直後同僚の菅原に別人だとバレてしまい、反撃で負傷しつつも菅原を殺害して口を封じるが、これ以上の潜入は難しいと判断し夏に報告した後で熱りが冷めるまで失踪する形で潜伏した。
それから2ヶ月後、王馬のクローンの可能性に気が付いた山下一夫抹殺の指示を受けて、仲間と協力して逃げた山下と成島光我への刺客として再び出現。
仲間と共に襲撃しナイフで刺して重傷を負わせて逃げた山下を追跡したが、駆けつけてきた王馬と雷庵によって妨害され、そのまま「外し」を使用した雷庵の「獅子咬」で首の骨を外されて死亡する。

  • 成りすまし
拳願会や拳願会に関わる企業の社員、或いは一般市民等を装い社会に潜伏する工作員達。
背乗りで対象に擬態することでその対象に成りすます。多くは夏の弟子であることが多い模様。
格闘家などではないため積極的に武器を使い、標的を集団で仕留める戦術を好む。
劇中では一般市民の他、偽幽崎以外ではムジテレビ、セントリーに潜伏していたが、企業側の成りすましは臥王龍鬼に皆暗殺されたことで排除された。


戦闘員

  • 『ゴースト』幽崎(ゆうざき) 無門(むもん)(偽)
拳願会に移籍した元煉獄A級闘士・幽崎無門の「成りすまし」である夏の弟子の1人。
拳願会に潜入し拳願会の有力闘技者潰しを任されていた。

流派は「崑崙派蛇形拳」
中国拳法の蛇形に特化した拳で徹底した部位鍛錬により鍛え抜かれた指先が特徴。特殊な握りからフリッカージャブに似た打撃を放つ。

徳尾徳道の復帰戦の相手として拳願仕合にデビュー。
任務遂行のためリング禍につけ込んで徳尾を殺そうとするも技の弱点を見切られ、回転式膝十字で左膝を破壊されて起立が困難になり敗北。
徳尾に負けて後がなくなったため、龍鬼を抑えて挽回を図ろうとして失敗、返り討ちにあって死亡しているところを路上で警官に発見された。
死後、本物の幽崎は「七星蛇形拳」の使い手であったことから闘技者になった幽崎が偽物であると豊田に見抜かれ、隼の調査で本人は煉獄を去ってから1ヵ月も経たないうちに殺害され、遺体を焼かれて個人を特定できる痕跡をことごとく「隠滅」されていたことが判明した。
単行本7巻のキャラ紹介によると、本物の幽崎はかなりの実力者だったらしいが、偽物の幽崎は本物よりも多少強いとのこと。
またその偽物は「蟲」の下級構成員(戦闘タイプ)程度の地位しかないとのこと

  • ジャダンバ・スミヤバザル
故人。
上級戦闘員でありモンゴル相撲の達人だったが、弟子であるナイダンの卒業試験で激突。
ナイダンに自身を殺させることで正規兵の地位を授け、同時に免許皆伝を言い渡した。

  • フランシス・トマス
故人。
上級戦闘員でありフィリピン軍に潜伏していた蟲。
同様にフィリピン軍に根を張った蟲の構成員を率いており、ロロンを脅迫同然の勧誘で引き入れようとするも、仲間の構成員諸共瞬殺された。
彼の死後、フィリピン軍に巣食っていた他の蟲の構成員もロロンによって一掃されることとなった。


二虎一派

「蟲」の一派ではあるものの、外様扱いとなっている。

  • (ロン) (ミン)
身長=190cm
体重=88kg
年齢=29歳
誕生日=8月3日
日本で食べてはまった物=天津飯

東洋電力会長・速水勝正の私兵「守護者(ガーディアン)」ランキング2位。
セミロングの黒髪の人を食ったような笑みを浮かべた優男。タトゥーの位置は胸元。
青龍刀(柳葉刀)の扱いに熟達した武器術の達人で、ガオランをボクシングの間合いに入れさせないほどの手練れ。
加えて王馬と同じく憑神を使用することができ、真の実力はランキング1位の鬼頭以上とも言われている。
2回戦の全行程終了後、D班を率いて行動を開始。
ガオランとアダムの二人を同時に相手取ってなお優位を保ち、アダムには深手を負わせるが駆けつけたコスモとも交戦した。
東電のクーデター失敗とともに速水を見限って撤退、トーナメント終了後願流島の海岸で何者かに刺殺されているのが護衛者によって確認されたが、後にその人物はケンガンオメガにて虎の器である飛王芳ということが明かされた。
元々の実力は互角だったが龍旼が守護者として遊んでいる間に実力が引き離されてしまったとのこと。


  • 蘭城(らんじょう)
身長=187cm
体重=86kg
年齢=31歳
好きな攻撃=刺突

守護者(ガーディアン)」ランキング4位。
レイピア使いだが徒手での戦闘も得意。
「蟲」でもあるため憑神を使用でき、負傷していたとはいえ河野春男を一蹴するほどの実力者。
速水とは別の人物からの指示で「虎の器」である王馬の回収を指示されており、医務室襲撃の指揮をとるも山下商事の面々だけは見逃そうとしたが復活した王馬の前に敗れ去った。
その後は収容施設に捕らえられていたが、トーナメント終了後に牢の中で夏に毒を飲まされ口封じのため暗殺された。

  • 『三鬼拳 百足』呂天(ルゥーティエン)
煉獄A級闘士。煉獄代表として対抗戦への出場が内定している。
香港出身で地元では知らぬ者がいないほどの中国拳法家。現在の三鬼拳の中では一番の新参ではあるが随一の実力者と言われている。
その正体は蟲の上級戦闘員で、かつて「もう一人の十鬼蛇ニ虎」が人間を対象に行っていた「蠱毒房」の生き残り
タトゥーの位置は舌。

  • 『三鬼拳 蝦蟇』飛王芳(フェイワンファン)
これまで語られてきた「虎の器」の正体であり、「もう一人の二虎」の明確な弟子。
表向きは煉獄A級闘士。
他者を小馬鹿にするように戯ける爽やか系のイケメンだが本性は自信家かつ不遜。エドワードや厭と共同で任務を遂行することもあるなど、地位は幹部レベルと推定される。
タトゥーの位置は不明。


征西派

中国大陸に存在する暗殺者一族「呉氏(ウーし)」の中で、1300年前に西洋へと進出した一派。
寒冷な地方に移ったことでベルクマンの法則が作用し、戦闘能力の向上に加え平均身長は190cm超えと大柄な体格に進化を遂げている。
呉一族とは同じ「呉氏」をルーツとしているため、同じ特徴の目を持つ他、外しの解放率のアベレージも高いなど生物としてのポテンシャルは呉一族を上回る。
現在の派閥はエドワード・呉を筆頭に呉黒の人格を宿した5名が仕切っている。
詳細はエドワードの項目を参照。


我王(ウーワン)

およそ80年前に当時の頭領の側近だった直属兵が頭領の命を受け設立した遊撃隊で、蟲と敵対する勢力を表立って潰すことを目的としていた。
メンバーは創設者の直属兵が外部からスカウトした者達の計5名で構成され、いずれも一騎当千の猛者ばかりだったという。
素性バレを防ぐために互いを数字で呼び合っており、創設者の直属兵は「一の大哥(ダーグァ)*4」と呼ばれ、臥王鵡角は三番目のポジションだったとのこと。

組織の活動は順調だったが、あまりに上手く行き過ぎたことで大哥が野心を持ち始め、頭領や繋がる者を亡き者にしようと企てた。
そして「憑神」のベースとなった絶技を編み出すなど準備を進めるも、繋がる者一人の前に惨敗し鵡角以外の4人が死亡し、鵡角も日本へと落ち延びたという。


龍の一族

春秋戦国時代祖国の武人である龍旼の末裔達であり、かつて蟲、征西派と並んで繋がる者に仕えていた一派。
湖北省にて「龍の巣」と呼ばれるアジトを本拠地としていた。

85年前、繋がる者(先代)が蟲にクローン研究を進めさせていたことに一族の首領が反発し、一族の総力をあげて繋がる者と戦うが、繋がる者にはまるで届かず、一族の戦士は一人を残して全滅し組織は壊滅した。

  • 龍 毅(ロン イー)
故人。
85年前時点の龍の一族の首領であり、当代の繋がる者とは友人関係であったが、上記の経緯から一族をあげて繋がる者と激突。
組織の壊滅を悟ると敗軍の将として繋がる者と対峙し、傷を負わせるも一撃で殺害された。
しかし、手加減なしの繋がる者を相手に傷を負わせていることから、読者からは大概な強さをしているとの評判。
また対峙した際の繋がる者との対話に加え、85年後の繋がる者からは「良い男だった」と評されており、友情に関しても偽りのないものであった可能性が高い。

  • 龍秀(ロンシウ)
龍の一族最後の生き残りであり、ただ一人繋がる者に挑まなかったことで生還した。
その正体は臥王鵡角本人であり、ここから彼は繋がる者の抹殺に人生を捧げるようになる。






追記修正は繋がってからよろしくお願いします。


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最終更新:2025年03月04日 00:07

*1 回生は語り部の半生を延々と受け手に聞かせ続けることで受け手にその半生を自分のことだと錯覚させる洗脳のため、実際に転生しているわけではない。

*2 つまり本性と蟲のメンバーであること隠してるだけ

*3 厭曰く殺して成り変わるとどうしてもボロが出るため、長期的に情報を得るにはこちらの方が向いているとのこと。

*4 「兄貴」を意味する。