超合金クロビカリ(ワンパンマン)

登録日:2021/02/11 Thu 00:50:05
更新日:2024/03/17 Sun 13:41:19
所要時間:約 7 分で読めます





常に黒光りしている超合金クロビカリだ
怒らせれば…この筋肉が勝手に動き出す


漫画『ワンパンマン』の登場人物。


●目次

【概要】

ヒーロー協会に所属するヒーローの一人。
最高戦力であるS級ヒーローの一人で、ヒーローランクはS級11位。

スキンヘッドの筋肉モリモリマッチョな巨漢の男。
黒い肌だが、黒人ではなくボディビルダーのような日焼けタイプである様子。
ボディービルパンツを着用しており、常にパンツ一丁で黒光りする肉体を披露している。

同じS級ヒーローのぷりぷりプリズナーからは「クロちゃん」と呼ばれている。

【人物】


何を言ってるんだか…
鉄が鍛えた生身に敵う訳がないだろう



己の肉体に絶対的な自身を持ち、それゆえか自分をキングタツマキと同列に扱うなどナルシストな性格。
もっともそれに見合うだけの実力の持ち主であり、その力は相性次第だが災害レベル「竜」の怪人を難なく普通に撃破できるレベル。
元々は虚弱体質だったが、昆虫の強さに憧れ15歳の頃から体を鍛え始めてその末にあらゆる打撃を跳ね返す無双の筋肉を手に入れた。

若干自分の筋肉に対してナルシスティックなところ以外は常識人で、さすがにタツマキには敵わないと自覚している(ただし総合力では同列と考えている)
タツマキとジェノスが険悪な雰囲気になった際にはジェノスを諫めたり、最強ヒーローのキングに突っかかるタツマキを諌めたり、後輩たちにも気を遣う。
村田版ではB級のミズキを気に掛けており、ミズキもクロビカリを尊敬している。*1
敵であるガロウに対しても、地下の崩壊に巻き込まれたガロウのことを気にかけるなど根は善人である。

S級創立のきっかけとなった人物でもあり、S級以前はただ体を鍛えてるだけでC級最下位だった。
今でこそそれなりに協会に協力的ではあるが、前線に出る以上に自分の肉体強化に余念がない。
一方で普段は自信家であるものの、精神の支柱はその自分の鍛え上げた絶対的な肉体に依拠する所が大きく、その自負が崩れると一気に心まで折れてしまうなど精神面はかなりムラが激しい。
同じくパワーファイターであるぷりぷりプリズナーやタンクトップマスターと比べて肉体強度はクロビカリの方が遥かに強い。
しかしプリズナーは怪人に負けても恐怖に負けず復帰できる精神的なタフさを持ち、“愛”で戦い身を挺して仲間を守っている。
タンクトップマスターもその人格から多くの舎弟に慕われ、負けて尚こころ折れず自己鍛錬に励み、自己犠牲も辞さない精神力を持つ。
このように下位の同系統の二人とは、皮肉にも精神的な強さは逆であった。

善人だがそれゆえの善性から、ガロウとの戦いで自分はどれだけボロボロになろうと命をかけて人々を守る正義のヒーロー」ではなかった事に気付いてしまう。
それどころか「鍛え上げた筋肉の証明のために勝つことが好きなだけだった」「命をかける覚悟なんてなかった」とヒーローにふさわしくないと自虐。
いくらトレーニングをしていても、「次の戦いでの敗北を想起し恐怖してしまう」ようになる。


【戦闘能力】

体感したくなったんだ…
蟲神(むしがみ)と名乗るほどのパワーを…スピードを…
その恐ろしい強さを……だが

想像以上に想像以下だった
だいたいお前昆虫怪人のくせに
黒光りしていないじゃないかガッカリだ…


現実よりも遙かに強い人間がいる『ワンパンマン』の世界においてあらゆる競技で無双したほどの肉体を持つ。
この鍛え上げた自らの肉体のみで戦うヒーローで、肉弾戦ならS級ヒーローの中でも最強格。
武器は己の肉体のみだが、恐らく本気ではないがバングとの手合わせや、完全に意気消沈した状態でプリズナーからの攻撃を受けてもビクともしない。
それどころか生半な攻撃では、攻撃した相手が負傷してしまう程のS級屈指の防御力を誇る*2
A級2位イアイアンの刀を粉々にする凄まじい威力を誇る災害レベル竜のエビル天然水の水鉄砲も、あっさり真正面から受け止めてしまえるほど。
本人の言によると、ガロウとの戦闘まで敗北を経験したことはなかった様子。

また、そのパワーもぷりぷりプリズナーが「私とは比べ物にならない」と称するほどで、本人もプリズナーやタンクトップマスターと比べられないほど鍛えていると自負している。
繰り出される攻撃はシンプルな「パンチ」「タックル」等だけだが、クロビカリの拳は災害レベル「鬼」クラスの怪人・蟲神(むしがみ)の肉体を一撃で打ち砕き、即死させた。
体当たりはガロウに即死の恐怖を与え、流水岩砕拳をもってしても貫通して即死級のダメージを与える
スピードも阿修羅モードの阿修羅カブトレベルらしく、強烈なアクロバットもかましている。
災害レベル「竜」クラスの怪人と当たった事はないが、ドラマCD『マジCD2』でのシミュレーションにおいても、「進化の家」の阿修羅カブトにも無傷で勝てると評価されていた。

接近戦闘時の実力はS級ヒーローの中でも、アトミック侍閃光のフラッシュシルバーファングと並んで上位。

打撃斬撃以外への攻撃の耐性は不明だが、アニメ2期特典アニメOVA「ゾンビマン殺人事件2」では、山の吹雪もパンツ一丁で物ともしない寒さへの耐性も判明した。
ただし人間が一瞬で溶けるような規格外の異常な強酸には皮膚が溶けてしまう程度のダメージを負う。

◆技一覧

  • 超合金ダッシュ(仮称)
村田版135話で見せた、ただクロビカリが走るだけ。
ただしその走行線上にいる怪人はちょっとぶつかっただけで新幹線にでも轢かれたようにミンチになる。
ミズキは体当たりと言っていたが、クロビカリは怪人がぶつかっても何の意にも介していない様子である。ちょっとしたジョギング気分の顔。

  • 超合金バタフライ
たとえがれきの中でも水中でバラフライするかのようにして移動をすることが出来る。

  • 超合金バズーカ
鍛え抜かれた肉体で全力で殴る必殺技。要するにただのパンチ。シンプルながらも強烈無比。
キリサキングの刃やガロウの拳をも一切効かなかった蟲神が、更に本気を出して第二形態に変身した姿を一撃で爆発四散させた。
覚醒し始めたガロウに対しては両手で放つ『超合金ダブルバズーカ』も見せている。

  • 超合金ミサイル
村田版で登場した新技。
ガロウに敗北した後だがまだ完全に心が折れていなかったらしい。
タンクトップマスターによりビルごと投げてもらい、合体サイコスに放った飛び蹴り。
その威圧感は全力のプリズナーさえハムスターサイズに見えるぐらい巨大なド迫力だった。
一撃で合体サイコスに止めを刺した*3

【来歴】

◆過去

虚弱体質で運動が苦手であり、自信が芽生えず気の弱い少年時代を過ごす。
15歳の誕生日に、両親に3キロのダンベルをクロビカリはねだり、それ以降毎日欠かさずダンベルを持ち上げ続けた。
やがてダンベルの重さを増やしていき、数年後には片腕で50キロ、200キロ、2トン、更に数年後には現在の肉体を手にした。
あらゆるスポーツ競技で圧倒的なパフォーマンスを見せた後、活躍の場をヒーロー協会に移した。


ヒーロー協会に所属したもののランクに固執せずトレーニングばかりで活動をしていなかったのか、C級383位(当時最下位)であった。
しかしA級ら上位ヒーローが束になってようやく退治できる災害レベル鬼を単独で撃破できる実力を見せたことから、S級の地位が設立される要因となった。

◆暗黒盗賊団ダークマター編

予言者シババワが遺した最期の予言についてヒーロー協会職員シッチの招集を受け、A市のヒーロー協会本部会議にて初登場。

暗黒盗賊団ダークマター侵攻の際は、メルザルガルドの戦いはアトミック侍・シルバーファング・ぷりぷりプリズナー・金属バットに任せ、上空の宇宙船には手出しできないこともあり戦いには参加しなかった。

◆怪人協会編

怪人協会の宣戦布告代わりの街への侵攻に際しては、ヒーロー協会本部の警備に就いており、協会本部に侵入した怪人を撃破した。

その後はヒーロー協会の要請を受け、他のヒーロー達と共に、人質ワガンマ奪還&怪人協会殲滅作戦に参加。
怪人協会のアジトに乗り込み、怪人・蟲神(むしがみ)を討ち取るなどの戦果を上げる。

人質探索の途中でプリズナーと交戦中のガロウを発見し、そのままガロウに敗れたプリズナーから引き継ぐ形でガロウと交戦。
当初は押していたものの、戦いの中で急速に強くなっていくガロウに久しく忘れていた恐怖の感情を思い出してしまう。
さらにガロウとの戦いで自分が求めていたものが「戦い」ではなく「気持ちの良い勝利」であるということを自覚してしまい、
ガロウの猛攻を受けてなお肉体的にはさほどのダメージは負っていないにもかかわらず、心が折れてしまう。

その後、原作版ではプリズナーの激励を受けて一度は奮起するものの、怪人として覚醒したガロウには及ばず、肉体も精神も完全に叩き折られてしまった。

村田版ではガロウに恐怖した後は上記のプリズナーだけでなくアマイマスクにも叱責されたことで一念発起し、合体サイコスにトドメの一発を見舞う事に成功。
その後、残っていた怪人協会幹部達と交戦。『黒い精子』の精子津波も物ともせず、エビル天然水の超高圧の水鉄砲をシャワー感覚で悠々と耐え、自信を取り戻したかのように見えた。
しかし『ブサイク大総統』が、同じく幹部の『ハグキ』の消化液で溶解した『G(ゲロ)ブサイク大総統』で再参戦。
これを撃破せんと超合金ダブルバズーカを放ったが、ブサイク大総統の『前腕溶解パンチ』と衝突、超強酸性の消化液で拳を溶かされてしまう。
更に唾で腹まで溶かされ*4、痛みのあまり完全に戦意を喪失。そしてそんなブサイク大統領さえ易々と鎮圧した『黄金精子』が目の前で爆誕。
自分より逞しく、自分より輝いて、自分など比較にならないほど自信満々で堂々としている黄金精子を目の前にし、その心は完全に折れた。*5

◆ネオヒーローズ編

覚醒した怪人ガロウ相手に二度敗北したあと、ヒーロー引退を決意。トレーナーとしてネオヒーローズの新人を鍛えている。
ただしガロウの件を引きずっており、スパーリングさえできないほど戦いを避けている。


【余談】

名前の由来は原作者であるONE氏の主催するサークル「超合金黒光」から。



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最終更新:2024年03月17日 13:41

*1 村田氏いわく「ザンギエフレインボー・ミカの関係に近い。」

*2 実際、原作は劇中で描かれた限りでは覚醒ガロウとの戦い以外ではかすり傷すら負っておらず、ネオ編で一方的に攻撃をしてきたネオヒーローズの実力者の体の方が壊れてしまった。

*3 ただしサイコスは死ぬ直前に離脱、分離された怪人王オロチはこれを受け墜落

*4 ただし他の者は人間も黒い精子も触れた箇所が一瞬で骨まで溶け瞬殺されているのに対し、クロビカリは表面上が溶けただけであったが、恐らく生まれて初めて「怪人から受けた痛み」に恐怖心を激しく揺さぶられた事が垣間見える。

*5 尚この後黄金精子に殴り飛ばされてノックダウンするが、相変わらず肉体そのものにダメージらしいものは見られなかった。