ハムスター

登録日:2012/05/05 Sat 16:44:55
更新日:2025/04/08 Tue 12:25:43
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前置き

Ⅰ.キヌゲネズミ亜科に属する齧歯類の24種の総称。まあ簡単に言えばネズミの一種といったところか。
近年ペットとして人気のある小動物である。

Ⅱ.ファンタシースターシリーズで目当ての武器を手に入れる為同じクエストを何度も何度も受け続けるプレイヤーのこと。所謂廃人。
由来は上のハムスターであり、クエストの周回プレイを滑車を回す姿に見立てたものだとか。
元々このシリーズでは希少な武器(レア武器)の入手が難しく、数十体単位で敵を倒さねばドロップしない武器等ザラにある。
しかし、その中でも特に入手困難な武器を狙い、数百~場合によっては数千回も周回プレイを繰り返した廃人にこの称号が贈られる。
またここからの派生でクエストの周回プレイを「ハムる」、特に訓練された超廃人を「エリートハムスター(エリハム)」と呼ぶこともある。
今日もどこかで赤箱や虹箱目当てに欲望に濁った瞳でハムり続けるハムスター達がモンスターを惨殺し続けている…
ドロップ率が小数第一位第二位台の武器を求めて……。

Ⅲ.元Top Gear、現The Grand Tour司会トリオの一人、リチャード・ハモンドの愛称。他2人に比べると小柄なため。
なお今では本人公認で、自身のWebサイトのアドレスが「thehamsterscage.co.uk」(ハムスターの飼育籠)である。

この項目では「Ⅰ」の方の解説を行う。

◆特徴

ハムスターは西アジア原産。生息地は乾燥した寒暖の差が激しい場所が多い。
地下にトンネルを掘ってその中で暮らす。トンネル内は幾つかの部屋があり、用途ごとに分かれている。
元々餌の少ない場所で暮らす為、餌を蓄える習性を持つ。餌を運ぶ際に使われる頬袋はかなり有名だろう。
トンネルを掘るのに邪魔になったためか普通のネズミと比べて手足や尻尾が短く、全体的に丸っこい見た目をしている。かわいい。

前述の通り砂漠のような場所に住んでいたので水が苦手。
頬袋を膨らませて泳いでいたという報告もあるが大体は泳げないので遊び半分に水に入れないように。最悪死にます。
そしてくれぐれも「おしっこくさい」という理由で洗わないで下さい、体温調節が苦手なので最悪死にます。

そしてご存知の通り夜行性の動物である。なので日中はゲージにタオルを掛けてやるなり暗くしてやろう。
また滑車を回すその姿には微笑ましいものを感じるが、これはエサの少ない環境で生き抜く為夜通し走り回ってエサを探していた野生の頃の名残。
彼らも生き延びる為に苦労していたのである。

夜行性ということで視力はあまり良くなく、その代わりに鼻がよく利く。
なので毛づくろいは手入れだけではなく自分の臭いを擦り付けることでリラックス効果も狙っている。何かに驚いても落ち着くために毛づくろいすることもある。
また、餌臭い手は間違って噛もうとすることがあるのでこまめに洗うこと。

群れになるネズミのイメージとは真逆に、ハムスターの仲間は基本的に単独行動の方が好きで縄張り意識がとても強い。縄張り意識のない子供同士はよく寄り添って寝ていたりもするが、たとえ親子や兄弟といえども大人になれば突然争いを始めたりもするので、親離れしたらすぐに別居させること。
最悪死ぬまで喧嘩した挙げ句共食いまで起きかねない。
また、他のネズミほどではないものの多産な生き物であり、狭い環境でオスとメスを何匹か飼えば1度に10匹ほども生まれる。
外敵のいない環境下では近親交配も始まってしまい、あっという間にねずみ算式に繁殖。持て余して保護団体に助けを求める飼い主も頻発している。
念を押すがハムスターは原則単独で飼う生物と考えた方がいい。

縄張り意識が強いとそれだけ愛想が悪いということでもあり、飼い主に対してもべったり懐くこともあれば一生警戒して威嚇していることもあったりと千差万別。フサフサでかわいいからといざ飼ったものの、案外可愛げのない性格だったとがっかりする人も割と多いとか…。
寿命は3年ほど。残念ながらあまり長生きができる生き物ではない。
それでも、飼うからには責任を持って。ネズミの仲間だからと軽く考えてはいけない。

因みに、もしも飼っているハムスターが冬眠を始めたら確実に死に至るので絶対に放っておかないこと。ガチ永眠とか洒落にならないから!

のんびりと寄り添ってモヒモヒしていそうなイメージに反して、実際は縄張り意識が強いことや餌に執着するのは上記の通り。どれも生息地が餌のない過酷な環境だったことや、小さい体のために食いだめが難しい体質から身についた習性である。
自分の食糧を守る為に逞しい、悪く言ってしまえば排他的で乱暴な一面があるので、飼育を始めてから「イメージと違う!」と嘆くことにならないように気をつけたい。

動画サイトでもハムスターは他の動物同様人気が高く、日常動画だったり世話の仕方等を解説している人も多い。
一方、デリケートな生き物のイメージ故か「それはやめてあげて」とコメントで神経質になって指摘する人も少なくない。勿論、実際にその通りであることもあるが、飼う側としてはすぐ鵜呑みにせず改めて調べてから対応するべきだろう。

後述の生き餌問題にも関わるが、他のペットと同様虐待や捨てペットは厳禁。
ネット上では公然と虐待を仄めかす発言をする輩もいるが勿論真似してはいけない。ハムスターを虐待して立件されたという例はまだないものの、常識的に考えれば合法な訳がない。
安くても短命でも喧嘩してばかりでも、それらは虐待にならない理由ではなく動機でしかないのだから。

◆食べ物

昔は「水とひまわりの種だけで良い」等と言われたがこれは誤り。たしかに植物の種子を好むがそれだけでは太ってしまう。
雑食性で人参・林檎・レタスといった野菜類や果物、チーズや煮干し等を食べる。水気の多いものは与えすぎると下痢の原因となるので注意。
ペットショップに行けばハムスター用のペレットも売られている。
ネズミ故に歯が伸びるので、たまに乾燥したコーン等硬いものを与えると良いらしい。
一方、犬猫同様チョコレート等のカフェインが含まれているものやタマネギは毒になるので、喜んで食うからと言って与えないように。
口に入るものはだいたい食います。


◆主な種類


  • ゴールデンハムスター
元の生息地から「シリアンハムスター」とも呼ばれる。
少し前まではハムスターと言えばこれだった。我らがハム太郎先生もコイツ。
実際はカラーバリエーションが豊富。ベージュ色は「キンクマハムスター」と呼ばれたりするものも。
縄張り意識が強く、複数飼いには特に向かない。体格通り力も強いのでうっかり噛まれるとすごく痛い。その代わりラットのように賢く、飼い主にはよく懐いてスキンシップもとれる個体が多いとも言われる。

  • ジャンガリアンハムスター
ドワーフハムスター(小型のハムスター)の一種。ショップでもメジャーな種類で現在一番人気がある。
比較的おとなしい性格が多いと言われるが、実際には個体差がかなり大きいらしく、人懐っこかったり気が強かったりと様々な性格がいる。
ただし頭脳もドワーフサイズということか、残念ながらゴールデンよりアホの子は多いといわれる。
そういう意味では複数飼いはしやすいとも、ゴールデン以上に難しいとも言われる。やはり仲が悪いと喧嘩するので、すぐ別居できる準備は忘れずに。
こちらもサファイヤブルーやスノーホワイト等カラーバリエーションが豊富。

  • キャンベルハムスター
ジャンガリアンによく似ているが若干大きめで顔が尖った形をしているおり、またカラーバリエーションが豊富。
ちょっと気が強い為上級者向け

  • チャイニーズハムスター
米粒の様な尾を持つハムスターの中では比較的尾が長い。あと仕草がネズミっぽい。
恐らくペットで主要なハムスターの中では一番マイナーな種類であり、ペットショップでも滅多にお目にかかれない。

  • ロボロフスキーハムスター
最小のハムスター。歩く姿はまさに風に転がる毛玉。
カラーバリエーションは無いが目の上にシャチやアライグマみたいな眉毛っぽい模様がある。可愛い。
ゴールデンやジャンガリアンと並んでお店に置かれていることが多い。
比較的温厚で、珍しく複数飼いも成功しやすいハムスター。しかし大きさ故かとても神経質な性格で、人にも慣れにくい。さしずめ鑑賞向けといった所か。

  • クロハラハムスター
別名ヨーロッパハムスター。
大きさはハムスターとしては最大の約30cm*1
まだあまり家畜化されておらず、基本的に力が強くて気性の荒い種なので飼育には向かない。
動画サイトなんかで調べてみると、人間相手にも盛んにやんのかステップ威嚇し噛みついて怪我を負わせている様子が映されている。
やんのかステップもそれはそれで可愛いが超上級者以外は手を出すべきではないだろう。あまり流通してる種でもないし。


☆余談

ペットとしてよく知られているゴールデンハムスターだが、野生種は生息域がかなり小さく個体も少ないと見られている。
私達の見かける・飼っているゴールデンハムスターは全て1930年にシリアで発見された1匹の雌とその12匹の子孫。
実は絶滅危惧種である。*2

なお、シリアとトルコの国境付近という軍事的に不安定な場所が生息域なので、あまり調査がなされていないという現実がある。
更に農業地帯に生息しているので、現地住民からは当然ながら害獣扱いで、開拓で生息場所が減少したりと大変である。

●「餌用」ハムスターの賛否

実はヘビなどの肉食ペットを飼う場合には、ネズミ仲間のマウスやラットに続いて餌候補にもなる(実話)ことはあまり知られておらず、これを聞いて本気でショックを受ける人は割と多い。
動画サイトでヘビやカエルに生きたまま食べさせる動画の投稿がニュースになり、その関係で知ったという人もいるかもしれない。


◆ハムスターが出てくる作品

とっとこハム太郎
○ハムスター倶楽部
星のカービィ2
星のカービィ スターアライズ※アップデートが必要
○どうぶつの森(『とびだせ』からハムスター住人が追加)
○コロコロクリリン(サンリオのキャラクター)
○ジュエルペット
チョコボの不思議なダンジョン
○おるちゅばんエビちゅ
おじゃる丸
ハムスターの研究レポート
時空戦士スピルバン
忍風戦隊ハリケンジャー
ヴァルキリープロファイルシリーズ
○ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々
○PaPiPuペット ベストフレンドストーリー
スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園

ハムスターをモチーフとしたキャラクター




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最終更新:2025年04月08日 12:25

*1 ゴールデンハムスターが約15cm、ジャンガリアンハムスターが約8.5cm

*2 ※1990年代にも捕獲されて数匹ドイツに送られたりしているなど、全く見つかっていない・採取されていないわけではない

*3 逆にマウスやラットをペットにすることも一応可能だが…やはり残酷な方向に平等を求めるというのも変な話だろう。

*4 無視を決めたところで「変な輩を呼び寄せている」と思われる自体動画のイメージダウンなので、普通は残しておく理由がない。まあ、注意するにも迂闊に関わりたくないという心情もあるのだろうが。

*5 なお、動画の冒頭に閲覧注意と付ける人が時々いるが、削除される基準的には大して意味がない模様。