ビトレス・メンデス

登録日:2022/01/10 Mon 11:12:14
更新日:2025/02/27 Thu 20:09:08
所要時間:約 4 分で読めます





同じ血が混じったようだ


ビトレス・メンデスとは、『バイオハザード4』の登場人物兼クリーチャー。

CV:大羽武士(RE:4日本語版)

概要

レオンがアシュリー捜索のため訪れた寒村の村長。2mはゆうに超える長身とハゲ頭、そして立派なヒゲが特徴的な男性。いかにも厳格で威圧的な雰囲気を放っている。ぶっちゃけ単体でならサラザールよりも強そう。ついでに言うとサドラーよりも大物っぽい。
左右で瞳の色が異なるが、赤い方の眼は義眼で、村とサラザールの城を繋ぐ扉の鍵になっている。

トレンチコートを纏った修道士風の格好をしているが、これは彼が村の村長であると同時に教会の神父でもあるため。
ロス・イルミナドス教の敬虔な信者であり、教祖であるサドラーには絶対の忠誠を誓っている。そのため村の住人では唯一支配種プラーガを宿しており、村人ガナードは彼の支配下にある。
本編では英語を流暢に話しており、知能は高い……のだが、英語に慣れすぎてしまったのか日記はおろか村人へ宛てたであろう手記まで英文で書いており、結果的にレオンに情報を与えることになってしまった。こういった面があるからかサドラーからはサラザール共々「出来の悪い部下」判定である。どちらかと言うとサドラーが彼の足を引っ張っていたのだが。

余所者への警戒心、敵意は非常に強く、一度はレオンを扼殺しかけている。村長である彼がこれなので、村人はガナード化する以前から余所者を毛嫌いしていたのかも知れない。
一方で村やそこの住人を大切に思う気持ちは本物なようで、被害に関して「これはサドラー様のご意思」だと自分に言い聞かせている節が見られる他、レオンの活躍により村が壊滅する危険性が高いと判断した際は一人で彼を迎え撃とうとしている。
エイダ視点の『the Another order』では村人ガナードが「村長のプラーガは特別だ」といった内容の会話で談笑しているシーンがあり、元々人望の厚い人物だったようである。

RE4では村長宅の屋根裏にある資料を見るに、プラーガによる寄生前は村民の事を第一に考える善良な人物だった事が発覚。
鉄工所の開拓による農具問題の解決、湖に養殖場を作り食糧問題を改善、一日に一組夕食に招いて不平不満などを聞いて回る、昼は子供たちを招いて学問を教えるなど、人間の鑑のような事しかしていない。
ロス・イルミナドス教の事は認知していなかったようだが、予防接種(と冠したプラーガの植え付け)に対して信用していいか懐疑的な様子を日記に記していたが、その後は飢饉だろうとサドラーの命令を優先しくじ引きで村人を口減らし件食料にするという狂気に落ちてしまった。この経緯から、通常種プラーガに寄生され支配されたあと、利用価値を認められて支配種プラーガを追加で寄生させられたと思われる。
自らサドラーの野望に加担し、村人を巻き込んだとも受け取れたリメイク前に対し、こちらは村人と共にサドラーに一方的に洗脳されてしまった被害者という印象が強い。

活躍

レオンがクローゼットからルイスを発見し、解放しようとしていた直後に初登場。ルイスから「ここのボスだ」と聞いて襲いかかってきたレオンの蹴りを片手で受け止め、そのまま投げ飛ばし気絶させた。
メンデスは「レオンとルイスを一緒にするべきでは無い」という考えだったが、サドラーの指示によりまとめて拘束した。おかげで両者が情報を交換し教団側が不利に。

その後、拘束から脱出して自分の家に侵入してきたレオンの首を手で締め上げて扼殺しようとするが、レオンの目が赤いことから彼にプラーガが植え付けられていることを知る。
サドラーが彼を活かそうとしていると判断したメンデスは、「目障りになるような事があれば容赦はしない」と警告するだけにとどめた。
なお、この後家から出ずに寝室に入ると警告した矢先にレオンを吹っ飛ばし踏み潰そうとするメンデスが見られる。万事休すかと思われたが、エイダの襲撃を受けたため彼女の捕獲を優先。睡眠薬入りの矢*1によって昏倒した彼女を回収し、ゴンドラ付近の洞窟の中にある処刑台で殺害するよう指示した。

レオンが教会からアシュリーを連れ出した後、彼の快進撃に焦りを覚え、脱出ルートの片方にチェーンソー姉妹と村人ガナードたちを、もう片方にエルヒガンテを配置するという采配に出るが、これも突破されてしまい、ついに教団に逆らう者を屠殺するために使っていた納屋にてレオンと対決する。
しかし彼の機転により資材の中にあった油缶で火だるまにされてしまい、支配種プラーガの力を解放するもあえなく敗れ、息絶えたのであった。
なお納屋の扉の鍵を持ち前の怪力でねじ曲げて脱出不可の状態に追い込んだが、戦闘終了後に火で崩落した壁から無事に脱出できる。
ただし出てしまうと納屋に入れなくなるので、イエローハーブなどの取り忘れのないようにしたい。

RE4では帽子を被って登場。
出番は同じだが、レオンに直前まで気付かれず背中を2度も取るストーキングの才能が開花。一度はぶん投げて気を失わせるも、二度目はアシュリー捕獲をメインとしていたせいか、ナイフで腕を刺されてしまった。
直接戦闘は後述のクリーチャー化して以後になるが、逃走イベントで一応対峙はできる。とはいえRE2のタイラントと同じく無敵状態になっており、実際モーションのいくつかはタイラントにそっくり。

逃走イベントではアシュリーが捕まると止めることができず強制的にゲームオーバー
納屋での戦闘は概ね旧作に同じ。
今作でも倒すと義眼を落とすが、網膜スキャンが無いためキーアイテムではなく換金アイテムになっている。
ちなみに、バグ技で村長戦をスルーして先に進む方法が発見されている。その場合進んだ先でなぜか変身後の姿で佇んでいるが、攻撃してくることはなくそのまま進めば古城に入ることができる。

クリーチャーとして

指からは鋭利な爪が生え、背中からは先端が鋭く尖った触手が四本生えた……までは良かったのだが、上半身と下半身が裂けてムカデのような胴体が伸びだし、本作のクリーチャーの中でもトップクラスにシュールな姿になってしまう。
背中から生えた鋭利な触手による薙ぎ払い、叩きつけ、即死の突き刺し攻撃を行う他、鋭い爪のひっかきも行う。
弱点は頭ではなく細長くなった脊髄。焼夷弾も大ダメージを与えられるようになっており、ムービーの爆発が伏線になっている。
ハシゴを用いた戦法も通じる。
その後下半身は完全に動かなくなり、上半身は触手で梁に掴まって移動しながら攻撃してくるのだが、なんとハメることが可能。見当違いの方向に攻撃する姿はもはや滑稽。明らかに変異しない方が強かった…のはオリジナル版までの話。

RE:4では珍しくオリジナル版と殆ど差異が無いスタイルとなっているが、弱点が脊髄ではなく背中に形成された大きな目玉となっており、攻撃を加えてダウンさせねばロクに狙えない形となった。
大きく異なるのは分離後であり、基本的に燃え盛る小屋の奥に陣取りそこから火の着いた板材や赤いドラム缶を掴んで投げ付けてくるという形でレオンの接近を許さず、時々梁に飛び移って前に出て来て攻撃を行う…という焦らしプレイを仕掛てくる。
ハメ戦法なんて使えないのは勿論の事、攻撃も苛烈化している為分離後は回避に重点を置かないとあっという間に殺されるだろう。

しかし、投擲攻撃モードに入った際、時々取り出すドラム缶を撃って壊せば大ダメージを狙える。
狙いを付ける為か持ち上げた後で少し間を置くので、レティクルを収束させるだけの時間はある。またはレーザーサイト付きの銃や2周目以降ならスコープ付きのライフルで狙うのもいい。エイムに自信が無いなら、弾がバラけるショットガンや連射できるサブマシンガンを使うのも手。
板材の投擲は正確で避けられず、最初のうちは戸惑うと思うが、村長に対して真横にダッシュすれば意外と避けられる。二つ同時に板材を投げてくる攻撃はその場に立ち止まっていれば当たらない。
ダッシュ中にリロードを挟み、同時投げ中は攻撃に集中し、近づいてきたら回避に専念する。これらを意識すれば存外楽に倒せるだろう。
第一形態、第二形態共に一定ダメージを与えるとダウンする。この時に近づくと、背中の目玉にナイフをぶっ刺して大きなダメージを与えられるため、好機を逃さないように。
ナイフが壊れていたり一本も持っていない場合は当然使えない。

かくして燃え上がる小屋での激闘を制すると今際の際に「サドラー様…!」と叫び、遂に倒れ伏したメンデス。
小屋の炎上も激しくなり、レオンはアシュリーに促され間一髪で脱出する事に成功したのであった。

ちなみに今作でも死体から義眼がこぼれ落ちるが、オリジナル版と違ってRE:4では完全な換金アイテム。
小屋の中の弾薬や回復も含め、脱出前には回収を忘れないようにしよう。

余談

実は本編では一度も「ビトレス・メンデス」と呼ばれておらず、手記に一度だけ名前が確認できるのみ。そのため彼の名前を知らない、もしくは覚えていないプレイヤーも多い。

巨漢だがプラーガの寄生によって身長が伸びたのかは不明。ドミトレスクと違ってまだ現実的なサイズではあるので元々この姿だった可能性はある。

メンデスを撃破すると彼の義眼を入手できるのだが、その後スコープで彼の顔を覗き込むとなんと眼が復活している。エルヒガンテにはしっかり死後まぶたを閉じるモーションを用意したのに何故…。

有名な空耳は「一瞬離婚 プレゼントはアイス」

ゲームキューブ版発売当時の駅貼り広告の企画において、マスコミの記者会見に応じている広告が作られたのだが、何故かレオン、アシュリー、エイダ、ルイスの四人に混じっていた。



追記・修正は村長と神父を兼任している方にお願いします。

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最終更新:2025年02月27日 20:09

*1 メンデスと一緒に行動していた二人の男性ガナードの片割れが放った麻酔銃によるもの。倒れたエイダを見下ろすシーンでメンデスの隣で麻酔銃を構えているのが確認できる。