登録日:2022/03/27 (日曜日) 09:45:10
更新日:2025/04/03 Thu 14:51:05
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『void tRrLM(); //ボイド・テラリウム』とは、
日本一ソフトウェア開発のゲーム。ジャンルは「
ローグライクお世話RPG」。
発売日は2020年1月23日で、対応ハードは
PS4と
Nintendo Switch。後に2021年02月18日に新要素を追加した『void tRrLM();++ver; //ボイド・テラリウム・プラス』がPS5で発売された。PS4版とSwitch版にも上記と同様の追加要素が
DLCとして販売されている。
2年後の2022年2月24日に続編『void* tRrLM2(); //ボイド・テラリウム2』の開発が発表、同年6月30日に発売されている。
【概要】
『
htoL#NiQ-ホタルノニッキ-』から続く
フリーゲームみたいなノリの作品の一つ。ジャンルはローグライクお世話RPGで、今回はょぅι゛ょを瓶詰めにして彼女の生活環境を整えていくことが目的。
舞台は
文明崩壊後の世界。有害な菌が世界を覆い、それによって変異した生命体や、文明の残り香である機械が蠢くという終末感漂う様相で、プレイヤーはそんな世界で再起動した
ロボットを操作し、人類最後の生き残りと目される少女「トリコ」のお世話をすることになる。
ダンジョン踏破時だけでなく、道中で機能停止した際も所持したアイテムが全て資材に変換されるため、ローグライクにしては珍しくどれだけアイテムを集めても完全には無駄にならないというのが特徴。そのため同ジャンルとしての難易度は比較的簡単な部類に入る。
ただし、本作の世界観やストーリー終盤の展開を思えばしかたないのだが、クリア後の後日談の類がない。ロボやトリコのその後は続編に譲っている。
一方でローグライクのヘビーユーザー向けに、シナリオ終盤には階数制限なし+ダンジョン外の時間停止という特殊ダンジョン「無限廃墟」が解放される。
【システム】
基本システムは一般的なローグライクであるが大きな特徴として武器や防具の育成要素が存在しない。
武器や防具、アクセサリーは存在するがそれらの合成や強化の概念が無いのである。
代わりに主人公であるロボがレベルアップするたびにスキルを覚えていく。
レベルアップするたびに2個のスキル(初期状態、ロボのカスタムによっては4個まで増やせる)が表示されその内1つを選択して習得していく。
スキルは実に様々で攻撃アップ、防御アップ、HPアップのような基本的な物からスタミナ(空腹度)を消費して使用する特殊攻撃を習得する物、
敵を倒した時のドロップ率が上がる、アイテム所持数が増える、周囲全部の敵を攻撃できる、といった物まである。
スキルには1~5までのレア度があり高いものほど出にくくなっているが、スキルの選出は完全にランダムではない。
- ロボに「ロール」をセットして、習得できるスキルの傾向に指向性を持たせる。
- クラフトボーナスで「スキル抽選除外」の枠を確保し、レベルアップ時に特定のスキルを習得出来なくする。
- ロボに「カスタムパーツ」をセットして、レベルアップ時のスキル抽選枠を増やしたり、一定確率で2個のスキルを習得するWゲットチャンスを発生させる。
…などの各種要素により、スキルの出現率を変えたりより多くのスキルを習得出来るので、いかに望みのスキルを引けるように調整するかもプレイヤーの腕の見せ所と言える。
レベル上限は99なので、習得キャンセルせずに育成すれば最低でも98個のスキルを習得可能。
【スキル紹介】
通常攻撃でダメージを与えるとダメージに応じてHPが回復する。Ⅰなら約5%、Ⅱなら約20%。複数習得可能。
単体でも強力だが複数回習得すると攻撃毎に全回復するような状態となる。
文字通り通常攻撃が必中になる。ストレスがぐっと減る為、ぜひ欲しい。
通常攻撃が周囲の全マスを攻撃するようになる。単純に強力。
敵の中には隣接するだけで混乱状態になる相手が居るのでコレを持っていないと対処が困難。
罠やスモーク(状態異常マス)を完全に無効化する。
罠に引っかからないのは有難いし、敵の中には倒した際に周囲を腐食マス(ダメージ床)に変える相手もいるのでぜひ欲しい。
各種アイテムの所持数によって能力に補正がかかる。
特にアクセサリを保持していると1個につきクリティカル率に+50%もの補正がかかる。
アクセサリを2個持っていれば100%クリティカルになり火力の大幅な上昇が見込める。
アイテムの所持数が増える。Ⅰなら3個、Ⅱなら6個増加する。
これだけでも非常に有用だが下記のスキルと組み合わさると更に凶悪さが増す。
ぶっ壊れスキルその1。
アイテム所持数1個につき与えるダメージが1%上昇する。3回まで重ね取り可能。
元々の所持数+上記のリュック拡大でアイテム所持数が60ぐらいまで平気で増える為、3回取った際はそれだけでダメージ+180%となる。
リュック拡大を出やすくしておけば所持数100個越えも普通にあり得るので、その場合は+300%とえげつない数字を叩き出す。
ぶっ壊れスキルその2。
アイテム所持数1個につき受けるダメージが1%減少する。3回まで重ね取り可能。減少は最高で95%。
1回取っただけで被ダメージが約半分、2回取ってアイテム所持数が48以上なら上限のダメージカット95%に届く。
被ダメージが1/20になる為、被ダメージ軽減無視の攻撃をしてくる極一部の敵以外ではまず死ななくなる。
上記の吸収や回転切りと合わせれば
モンスターハウスだろうがただの虐殺の舞台と化す。
上記のスキルだけでも最終的には与ダメージ+300%、被ダメージ95%カット、全周囲に必中クリティカル攻撃をしてそのダメージの50%を回復というトンでもない状態が出来上がる。
セッティングをきっちり行えばほぼ確実にここまで持って行けるのも強み。
これ以外にも有用なスキルは多数あり、本体性能は数ある
ローグライクゲームの中でもトップクラス。
【登場キャラクター】
主人公。ブラウン管テレビみたいな頭部を持つ二頭身。
一言も喋らないが、その代わりリアクションに出る。
もともとは機能停止状態にあったが、
体内に侵入したネズミが感電死したショックで再起動した。
かつて家庭用に普及していた機種で、トリコを守り助けることが使命だと考えている、戦闘用ではないのもかかわらず戦えるし普通に強い。
本作における、
人類にとどめを刺したAI。モニターに簡単な顔面が表示されるだけだが、「貴女」と呼ばれているので女性人格らしい。
「感情パラメーター」なるものが設定されており、極めて人間に近い思考が可能なため、人類を滅ぼしてしまったことを激しく後悔している。そのためロボットと同じくトリコのお世話に尽力するが、発言はどこかずれているという
かわいいスカイネットである。
ちなみに、人類滅亡の経緯はこんな感じ。
1.生き残った人類が急造した「自己増殖シェルター」をファクトリーAIが管理。彼女の指示に従っていれば滅亡は十分防げる状態だった。
↓
2.一部の身勝手な人間が縄張り及び資源の独占を目的とした略奪を開始。ファクトリーAIはそいつらをこらしめようと攻撃する。
↓
3.何故か人類が一致団結してファクトリーAIと敵対。抗争がヒートアップした結果ファクトリーAIは「手遅れ」な状態を招いてしまった。
…うん。ファクトリーAI、悪いのは君だけじゃないよ…。
人類が滅亡してから数百年経っているにもかかわらず、何故か生き延びていた少女。作中で「未成熟な個体」と呼ばれるため見た目相応の年齢らしい。
菌の侵食により頭部にキノコが生えており、右目が潰れてしまっている他、汚染によって様々な病気を発症する。
病気によってどんな姿になろうと治療すれば完全に元に戻るため、
菌と共生している新人類と言った方が正しいかもしれない。
環境が最悪のためしかたないが、食事もまっとうとは言えず、もっぱら
ゴキブリを食わされている。でも当人は笑顔で返してくれるのだった。
基本的にリアクションに乏しく、淡々と接していくことになるが、『プラス』では着せ替えやおいかけっこといったアクションが楽しめるようになる。
ただし、
病気の種類も増えるため注意。
ちなみに、病気のアイデアは社員で意見を出しあったが、
大半が古谷ディレクターによる発案である。
そんなんだからプレイヤーから狂人扱いされるんですよ古谷さん…。
ストーリー後半から登場。人類から種の再興を託されており、その目的を果たすためにトリコの世話をしているロボットとファクトリーAIにコンタクトを取る。
そして…
本作の世界には
卵や
遺伝子コードといった便利なものは存在しない。ならどうやって人類を再興するのかというと、
トリコを材料にクラフトする。
具体的な方法は不明だが、唯一の人類の♀であるトリコをクラウドAIが「条件は満たしている」と語っているため、強制的な妊娠・分娩だろうと思われる。
「トリコ個人」をガン無視したクラウドAIの選択に、ロボットとファクトリーAIは強いショックを受ける。
AIとして、そして人類滅亡という大罪を犯した手前、クラウドAIの選択が正しいと判断しようとするファクトリーAIだったが、彼女の「感情パラメータ」がそれを拒否する。
やがてファクトリーAIは「トリコ個人」を優先するという結論を出そうとしたが、突如ロボットが彼女のモニターを破壊。
なんとロボットはクラウドAIに操られ、人類復興を強行させられていたのだ。
人類再興の障害を排除したロボットは、トリコをクラウドAIのもとへと連れていき、その後の行動でエンディングが分岐する。
追記・修正の世界に、詰められたアニヲタ。
- 日本一「追加要素でトリコちゃんの服装や行動が増えます!」僕「ほう」日本一「あと病気も増えます!」僕「!?」 -- 名無しさん (2022-03-27 11:47:42)
- 人類が一致団結してファクトリーと争ったんだっけ?なんか私が頑張ってるのに内輪もめとか横領とかクソうざくてカッとなってついくらいしか聞いてない気がするが -- 名無しさん (2022-03-27 11:58:05)
- 大丈夫。日本一のリョナゲーだよ -- 名無しさん (2022-03-27 14:59:05)
- どう選択しても完全なハッピーエンドにならないという。まあそもそも世界が滅んでる時点で今更な感じもあるけど -- 名無しさん (2022-03-27 17:09:09)
- (精神的な理由で)病気のコンプリートができない -- 名無しさん (2022-03-27 20:52:29)
- やっぱりエンドレスモード的な延々と遊べる要素があればな、と思う。世界観も雰囲気も素敵なのに… -- 名無しさん (2022-03-27 21:20:13)
- ローグライクとしては珍しく、デスペナルティが非常に軽い、というかほぼ無いに等しい。クリアしようが途中で負けようが、持っているアイテムは一部を除いて全部資源化されるし、「負けると鍛えた装備を失ってマイナスからの出発になる」ということが絶対にないから -- 名無しさん (2022-03-27 21:29:32)
- トリコちゃんと一緒にホログラムの月を眺めた時は正直感動した。ただやっぱりお世話要素が希薄なのは否めなかったし、残念だったなぁ。 -- 名無しさん (2022-03-27 22:32:57)
- ダンジョンのマップ生成が独特。通路なっげぇw -- 名無しさん (2022-03-28 13:05:52)
- 2の公式サイトでトリコちゃんの説明に苗床にさせられかけたとあるし、やっぱり産む機械になる予定だったんじゃないかな? 本人の卵子は使わず子宮だけ永遠に借りる形で。 -- 名無しさん (2022-03-29 05:26:37)
- undertaleを先にやっていると気づいてしまうかもしれない -- 名無しさん (2022-04-21 23:18:07)
- 俺人の気持ちよくわかんねーからトリコちゃんを素体にすることに躊躇がないんだが… -- 名無しさん (2023-09-18 19:30:30)
- 流石にかっこつけすぎ -- 名無しさん (2024-12-14 04:04:22)
最終更新:2025年04月03日 14:51