マリキータマン

登録日:2022/05/23 Mon 20:30:24
更新日:2025/04/12 Sat 13:09:04
所要時間:約 4 分で読めます





もはやお前の考えは全て把握した

未来を予測し攻撃を封じて確実な勝利をモノにする

お前の敗北はもう決定事項も同然なのだキャミャ──ッ


マリキータマンとは、漫画『キン肉マン』に登場する超人であり、オメガ・ケンタウリの六鎗客の一人。


目次


【プロフィール】

出身:オメガ・ケンタウルス星団
身長:212cm
体重:141kg
超人強度:8200万パワー

●戦績
vsカレクック○(天道羽根抜刀)
vsキン肉マン ゼブラ○(マリキータデッドリーライド)
vsフルメタルジャケッツ●(アタル版マッスル・スパーク*1)
vsエル・ドミノス○(シンクロニシティ・インフェルノ)

【概要】

てんとう虫の化身超人で、顔にまで斑点模様がある。
「マリキータ(mariquita)」とはスペイン語でテントウムシのこと。
語感は似ているが、マリポーサとは空を飛ぶ虫ということしか共通点がない。
口癖は「キャミキャミ」*2

性格は冷静沈着な所謂クール系キャラ。

【活躍】

ギヤマスター戦でのベンキマンの友情パワー発現を受け、ルナイト共々アリステラからの追加命令を受けることに。
「対戦相手の惨殺」から「死んでもいいから友情パワーを発現させろ」という方針に変わり、それを果たそうとする。

一時はカレクックの残虐ファイトに押されたかに見えたが、その根底に仲間を喪った怒りと哀しみがあることを冷静に分析し形勢逆転。
六鎗客の狙いを知るカレクックはキン肉マン達を窮地に晒さないために友情パワーを封印したまま残虐超人として闘い抜くことを選択。
もはや力を引き出すことは不可能だと悟ったマリキータマンはカレクックの意思を尊重し、武人として介錯を行った。
結果的にアリステラの命令を無視することになったが、「あの状況ならオレでもそうした」と理解を示され責められることはなかった。
命令に従ったのに叱られたギヤマスター可哀想。

第2ステージではイタリアのデルモンテ城にて、かつてアリステラと闘ったのと同じ八角形(オクタゴン)リングでキン肉マン ゼブラと対決。
序盤からレスリング・ボクシング技術の両面でゼブラと互角の攻防を繰り広げる。
また白ゼブラの旧式マッスル・インフェルノを飛翔能力を活かして難なく破り、黒ゼブラの真・マッスル・インフェルノの直撃にも耐えてみせた。
その直後鉄柱に脳天をぶつけられても効いた様子が無かったり、アリステラのカタストロフドロップを食らった試合後に元気そうにしている回想が描かれているため、読者から 石頭超人 と言われたとか言われないとか……、ついでにカレクックに執拗に目を狙われたのにダメージが残ってないあたり目もやたら頑丈
得意の心理戦においては愛馬キッドを殺したトラウマや黒ゼブラが実は白より弱いことを看破する等精神的に優位に立ち、ゼブラを追い詰める。
白ゼブラはキッドを殺した罪を黒ゼブラの人格に押し付けていたことを認め和解し、ただ一人のキン肉マンゼブラへと人格を統合。
亡きキッドへの想いも乗せ再び真インフェルノで勝負をかけるが、もはや肉体は限界を迎えており、マリキータデッドリーライドでKOされた。

マリキータはゼブラをアリステラに続いて自分と互角以上に闘った強者と認め、ゼブラの合体がもう少し早ければ勝負はわからなかったと告げる。
ゼブラもまた六鎗客が絶対に止まるつもりがないことを承知の上で「サタンは絶対信用するな」との忠告を遺した。
余談だが、この試合で見せたエクスキュースナースープレックスとマリキータデッドリーライドが同作者の他作品の主人公の必殺技
ノックアウトKスープレックスとブリザードKストレッチに似ているため一部の読者が「まさか無敵喧嘩術?」と色めき立った
対戦相手が縞模様のオーバーボディでゼブラ・キッドと正体を隠していたこともあったし

オメガ・ケンタウリのアリステラの家の隣に、 キン肉ハウス並みにわかりやすい 自宅が建っている。

キン肉マン スーパー・フェニックスを倒したアリステラと合流しいよいよ超人墓場に乗り込もうという時にキン肉マンソルジャーが立ちはだかる。
火事場のクソ力を習得するためアリステラとタッグ、オメガ・グロリアスを組んでソルジャー・ブロッケンJr.フルメタル・ジャケッツと関ヶ原の浮遊リングで戦う。

先鋒で出たマリキータはプレッシャーで勇み逸るブロッケンを翻弄。しかしソルジャーの張り手一喝で平静を立て直したブロッケンに反撃される。
火事場のクソ力を出させる目的のグロリアスはツープラトンで猛攻を仕掛ける。トラウマ技を克服したブロッケンへの反撃を庇うソルジャーはついに業火のクソ力を発動。
圧倒的パワーに押されながらもアリステラはコピーを続行、対してソルジャーはコピーし切られる前に仕留めるためナパームストレッチを繰り出す。
そこで着弾地点にマリキータが乗り出す。

構うものか、お前が助かればそれでいい 全てはオメガのために!

身を呈して守ろうとするマリキータに、アリステラは奮起。オメガハンドの指を引き千切ってまで脱出し掟破りの逆ナパームストレッチをかける。
ついに悲願である火事場のクソ力の習得に成功したアリステラ。その勢いのままに攻めかかるが、消耗しているはずのソルジャーの防御を崩しきれない。
ソルジャーは説く。火事場のクソ力は、排他的なオメガの思想とは最も相性が悪いと。オメガが復讐を捨てない限りこの力の真の習得は有り得ないと。

葛藤するアリステラ、しかし先祖代々の悲願を捨てることは出来ないと断固固辞しマリキータはそれに殉ずる意志を示す。
しかしここでブロッケンが友情パワーを発揮し立ち塞がる。かつての自分とオメガを重ね復讐を諦めることを唱える彼にグロリアスは怒涛のツープラトンを仕掛けるも、友情パワーの真の力を引き出すブロッケンに弾き返されてしまう。
ついには連携を剥がされフルメタル・ジャケッツ最高のツープラトンナパーム・コンビネゾンによってマリキータはリング隅の鉄柱に串刺しにされてしまう。力なくアリステラにタッチするもあえなく浮遊リングから滑り落ち地上に墜落するのであった…


しかし試合後サタンが放った槍からアリステラを庇う。またもや胸を貫かれた彼はリングに昆虫標本のように張りつけられる。ジャスティスマンが割り入ったためソルジャーに救助されまた地上に。
その後ザ・マンの元へ行くことに決まった折アリステラは倒れたマリキータへ決意を吐露する。
アリステラ「マリキータ、オレは行ってくる そしてオメガの代表として…ザ・マンと話をつけてくる!」
マリキータ「ああ、それでいい頼むぞアリステラ オメガの未来…全てはお前の思うままに…」
生きてたのかよお前!亡き友に誓うみたいな雰囲気だったじゃねぇか!!
ひたすらアリステラに尽くす献身ぶりは凄かったものの、そのタフネスぶりは謎のままであった…

その後、傷も癒えオメガの星の復興に携わっていたが、邪悪の神から情報を受けて時間超人エル・カイトとドミネーターと戦おうとしていたゼブラとマリポーサのところへ助っ人として参戦。エグゾセミサイルズとしてゼブラとタッグを組み戦う事に。

【能力】

優秀な戦績やかつてアリステラと好勝負をしたことからメンバー内でも上位の実力者らしく技も豊富。
背中の「マリキータウィング」飛行も可能。
そして言葉や自身の能力によって精神的動揺を誘って攻撃を仕掛けるなど他のメンツに比べて知恵や策を巡らせる戦術を好む。

テクニシャンである一方、パイレートマンすら上回る超人強度を誇るだけあってパワーやフィジカルの面でも非常に強靭。
ナパームコンビネゾンという強烈なツープラトンを食らった上でアリステラの盾となった耐久力と精神力は驚愕に値する。
しかも、一日の間に行った3戦目である。これだけのダメージに加えてサタンの制裁まで受けて重傷であるものの生き残っている。不死身か。
この不自然なまでのタフネスやいつのまにか傷が治っている表情の読めないデザイン、迷いが生じたアリステラをメタ的に死亡フラグが立ちそうな方向に背中を押すような発言から、
読者からサタンの憑依とか偽者との入れ替わり、さらに黒幕の可能性すら疑われていたが、最終的に「特に種も仕掛けもなく不死身レベルにタフなアリステラの懐刀」というストレート過ぎてある意味予想外の正体が判明した。
ザ・マンによるオメガの民の粛清の真相と母星を救出する手段が判明後はアリステラらと帰還。

刻の神編(仮)

時間超人との戦いに入ろうとしたマリポーサとゼブラの元に突如現れる。
驚く彼らにマリキータは母星に現れた残虐の神から時間超人と刻の神が企てていた目的を聞かされ、戦う相手が判明した後はアリステラから星の再生は自身とパイレートマンで行うから助っ人として地球に向かってくれ頼まれ、一足先に地球へと戻ってきた。
時間超人とのタッグ戦では「自身とゼブラが組んで戦う」という提案を出す。
かつて戦い敗北させた相手と組むことに拒絶するゼブラだが、マリポーサが面白いと言い、タッグをマリキータに譲ることにする。
勝手に決めた事に怒るゼブラにマリポーサは、邪悪の神たちに選ばれた者同士だがファイトスタイルが異なる上に互いに理解してる訳ではないが、マリキータは死闘を繰り広げた間柄がゆえに技や癖を把握している点と戦いを経て絆が生まれているからタッグとしての適性は彼の方が上と語る。
マリキータもゼブラに勝利したのは薄氷だった事とその実力を認めていると吐露し、ゼブラも忌々しいが自身を撃破した実力に驚いたと語り、納得した上でゼブラと新タッグ「エグゾセミサイルズ」として結成して「エル・ドミノス」に挑む。

即興タッグとはいえ、タッグ攻撃でエル・ドミノスにダメージを与えるが2人の能力「時間能力による超回復」で与えた傷も回復されて次第に追い込まれる。
マリポーサのセコンドにマリキータは「ロールシャッハ・ドット」でゼブラの深層心理を読み取り、息のあったコンビネーションで反撃。
トドメの「シンクロニシティ・インフェルノ」でエル・ドミノスを撃破。

そして控えていた五大刻の1人パピヨンマンの行動を止めようと戦いの傷が癒えない中で挑むも、パピヨンメテオフォールで返り討ちにされ、頭部が大きく裂けるほどの非常に痛々しい重傷を負ってしまう。


【技】

タッグ戦・ツープラトン技についてはタッグパートナーの項目を参照。

  • マリキータフリップ
空中から垂直落下しての頭突き

  • マリキータフライング
羽根をはばたかせ、空中へと飛び上がる。

  • ロールシャッハ・ドット
体の斑点を胸部に集め、相手の深層心理を反映した模様を描き敵の心理状態を読み取る。
これ自体は相手への直接的な攻撃ではないが、カレクックやゼブラのように心に弱い部分を抱えた相手の動揺を誘い心理的に優位に立つことができる。
逆に心に迷いを抱いていないフルメタルジャケッツに使った時は逆襲を受けている。
派生技としてコキネリツイスターで捉えた相手に模様を移す「ロールシャッハ・インフリューエンス」という技も存在する。
こちらは白ゼブラを強制的に黒に染めるために使用した。
ゼブラとのタッグ時にはゼブラの縞模様をコピーして心を読む事でパートナーとの息を合わせると言う使い方も見せた。

  • コキネリツイスター
相手の左腕部に自分の両腕、相手の胴体に自分の両足を絡め、立ち関節に極める。

  • ミミックニードル
背後に対する防御手段その1。
背中の斑点から無数の棘を隆起させ、相手を刺す。
テントウムシダマシがモチーフの技で、背中を狙う相手を迎撃できる他、背面からの投げ技をさせ辛くする心理的な強みもある。

  • テントウムシダマシクラッシャー
ミミックニードルを展開した状態で繰り出すショルダータックル。
語感が悪すぎるからかフルメタルジャケッツ戦ではミミックニードルの名称で使用している。

  • ウイングブックエンド
背後に対する防御手段その2。
背中の羽根を広げて相手を挟む。背部の棘のない部分を狙う相手を迎撃する二段構えの技。

  • 天道羽根抜刀(てんとうはねばっとう)
背中の羽根を大きく広げ、相手を切り裂く。

  • エクスキュースナースープレックス
相手の背後に回り、高所から落下しつつクロスアーム式スープレックスでキャンバスに叩き付ける。

  • シェルタリング・ピューパ
全身を蛹のような鎧で覆い尽くす防御技。名前のピューパとは英語で蛹の意味。
この状態ではゼブラでも傷一つつける事ができない固さに加えて、更にゼブラが驚愕するほどの怪力を発揮できる。

  • マリキータモルディング
シェルタリング・ピューパにより作った蛹の鎧で組み合った後脱皮。蛹の鎧を利用して敵の腕を閂で拘束する。

  • マリキータピューパ二重殺
「マリキータモルディング」で動きを封じた相手を鎧ごと抱えて飛翔。そのまま背後のリング目掛けスープレックスを叩き込む。
見た目的には即席のツープラトンとも言える技。

  • ウイングラッピングシャット
背後に対する防御手段その3。
羽根の裏側にある薄い膜状の後ろ羽根で相手を包み込んで動きを封じる技。
その後は、動きを封じた相手の頭を空中に持ち上げコーナーポストの鉄柱に投げ付けるように叩きつける「ウイングラッピングブレーンクラッシャー」という派生技に繋がる。
あまりにも豊富な背後への攻撃に 背後絶対殺すマン とか言われたとか言われないとか……

  • マリキータピカレスクギロチン
相手の両腕を掴んで持ち上げ、頭部からリングに叩きつける。

  • マリキータエリコプテロ
タイガースープレックスの体勢からさらに足を固め、マリキータウィングで上昇。
縦回転でリングに叩きつける。

  • マリキータデッドリーライド
空中で相手の両手と両足をクラッチし、はずかし固めのような体勢でリングに落下する。
見栄えはアレだがアリステラ以外には使ったことのなかった「敬意のフィニッシャー」である。

【余談】

実はリングに上がった初の昆虫超人であり、「昆虫超人を闘わせることがあればやってみたいアイデアの40年分のストックをこのマリキータマンに惜しみなく注ぎ込んだところがある」と、
まさかの ゆで理論の申し子のような超人 であったことが67巻発売に関するインタビューにて明かされた。

その後も超神編にてコーカサスオオカブトモチーフのコーカサスマン*3、刻の神編(仮)にてモチーフのパピヨンマンが登場している。
そしてこの2人ともそれぞれ「下天した神」「時間超人の最高幹部クラス」という高い地位を持つことに加えてそれに恥じぬ強敵として描かれており、
読者間では新シリーズ以降「昆虫系超人は強い」という法則が形成されている。



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最終更新:2025年04月12日 13:09

*1 試合の決着を着けたのはソルジャーのアリステラに対する「アタル版マッスル・スパーク」だが、マリキータマンはフルメタルジャケッツのツープラトン「ナパームコンビネゾン」でKOされている。

*2 WEB掲載時初期は「フィフィフィ」だった。単行本では修正済。

*3 『II世』にはよく似た姿のデストラクションが登場していたが、彼は昆虫系というわけではなかったようだ。