ライトニング・ストーム(遊戯王OCG)

登録日:2022/05/30 Mon 14:13:00
更新日:2025/03/01 Sat 08:57:18
所要時間:約 4 分で読めます




雷撃と嵐、どっちがいい?
え?どっちも?それはターン1制限があるから無理だよ……。



ライトニング・ストームとは、遊戯王OCGに存在するカードの1枚。通称「ライスト」。

【効果】

通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに表側表示のカードが存在しない場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。
●相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。


【概要】

通常魔法であり、攻撃表示限定の《サンダー・ボルト》か《ハーピィの羽根帚》を状況に応じて選んで使用できる。
カード名も、それぞれモンスター除去・魔法罠除去カードの名前によく使われる「(ライトニング)」と「(ストーム)」を混ぜている。

いずれの効果も禁止・制限経験のあるカードを元にしているだけあり強力。
だが元となったカード達でさえ環境に合わず採用されないケースが増えたうえ、発動条件として「自分フィールドに表側表示のカードが存在しない場合」という厄介な制約がついている。
このため手放しで採用できるカードではない。

ただこのカードの特長は(攻撃表示限定の)《サンダー・ボルト》か《ハーピィの羽根帚》を選んで撃てることにある。
つまり極論かつ条件はあるものの、このカード1枚で状況に応じた全体除去を撃てると考えるとその強さがわかりやすい。

使用条件に関しても1ターン目であれば自分の場にはカードがないので、後攻1ターン目に先攻側が展開したモンスターや魔法・罠を吹き飛ばす分には全く問題がない。
2ターン目以降でも、相手の猛攻でこちらのモンスターが壊滅した場合に逆転の一手として使える。
また「表側のカード」が存在する場合のみ発動できないので、罠ビートやリバースモンスターを多用するテーマ等では腐りにくくなる。

その性質上、発動さえできれば多数のデッキに刺さる。
トーナメント環境においては「先攻有利、後攻不利」をひっくり返せる可能性があるカードとしてサイドデッキの常連となっている。
《サンダー・ボルト》や《ハーピィの羽根帚》はもう片方が来て欲しい場面で引いて腐る可能性があるため、こちらを優先するプレイヤーもいるほど。

【弱点】

  • 「自分フィールドに表側表示のカードが存在しない場合」という重すぎる発動条件
多種多様なデッキで戦える遊戯王OCGとはいえ、やはり基本はモンスターを出しての殴り合い。
特殊なデッキを除けば、最初のターンを除いては基本的にフィールド上にモンスターがいることがほとんでである。
中盤以降でこの条件が満たされてしまっている場合、蹴散らされたうえで制圧されて万策尽きていることも少なくない。
拮抗した戦いの中で自軍が全滅したくらいで済めば前述のように使い所にもなるのだが……
また、ビートダウンでもフィールド魔法を筆頭に有用な永続カードを持つデッキも多く、これらが残っていて発動を妨げられる場面も多い。
それを許容して「先攻を取られた際にこのカードがあれば儲けもの、後の場合は知らん」と割り切った運用方法で採用することも選択肢である。
ブラフで伏せるか各種コストにしてしまおう。


  • 守備表示モンスターは破壊できない
魔法・罠カード破壊は《ハーピィの羽根帚》と同じく問答無用で全破壊だが、モンスターの場合は《サンダー・ボルト》と違い守備表示モンスターを破壊できない。
インフレした現代OCGにおいては守備表示の価値は下がって久しい。
が、それを前提としてこのカード自体を含め、攻撃表示にのみ効果を及ぼす地味な制限をつけられたカードはしばしばある。
それ故に攻撃できない先攻1ターン目や「攻守の差が小さかったり戦闘破壊に強い」といった無理に攻撃表示にしなくてもよいモンスターは守備表示で出すのが近代OCGにおいて定着したプレイングである。
そのためこの部分が割と痛手になる場面も少なくない。
とはいえ攻撃表示しかないリンクモンスターの登場や、大きなステータス差を無視してまで守備表示で出すプレイヤーは稀なので深刻な弱点ではないとも言える。


  • そもそも破壊耐性、先攻制圧モンスター相手にはどうしようもない
神光の宣告者》や《フルール・ド・バロネス》といった、カードの効果を問答無用で無効化するカードがいる場合、このカード1枚では解決できない。
1枚でどうにかできる方が問題ではあるが。
天獄の王》でセット破壊を封じられるなんてことも。
だがそこは1万枚を超える種類のカードがある遊戯王OCG、ライスト1枚ではどうしようもなくともコンボで十分カバーは可能。
問題のモンスターを壊獣や《倶利伽羅天童》でどかしたり《禁じられた一滴》で効果を無効化すれば大丈夫。
ライストに相手が無効化をチェーンした際に上から一滴をチェーンして発動。
「フィールドにあるライスト」をコストに効果を発動するという詐欺臭い使い方をする事もできる。
でもここでモンスターもコストにしないとさらにチェーンされるのは注意。
また、逆に「見せ札」としての価値も高い。
過去に比べて対策されやすいとはいえ、全体除去は基本的に相手が許容できる効果ではないため、ここに無効効果を使わざるを得なくなる。
その後本命を通すのだ。
条件の関係でライスト→他の行動の順番にしないとライストが腐る場合もあるため、必然的にこちらの用途になることも多い。


  • 1ターンに1枚しか発動できない
??「初手にライストが2枚!俺カードに選ばれすぎぃ!!」
……となっても1ターンに1枚しか発動できないので、相手の罠とモンスターを根こそぎ破壊する事は出来ない。
そして条件の都合上、2ターンに分けて発動できる状況はかなり限られる。
その性質上2枚目以降は腐りやすいが、複数枚投入しないと引ける確率が落ちるというジレンマに悩まされる。
どれだけ入れるかはデッキと相談しよう。
ちなみに「1枚しか発動できない」なので「発動を無効化」された場合2枚目は撃てる。



【余談】

遊戯王マスターデュエルでは最高レアリティのURながら、1枚は750ジェムで10パックと共に手に入る事から非常に採用率が高くなっている。
参考までに1パックは100ジェム。つまり10パックは本来1000ジェムするため、普通に250ジェム分お得に買える。
そのうえ《ライトニング・ストーム》が1枚確実に手に入るわけである。ただしこれで手に入れたライストは分解不可。
そんなわけで【エルドリッチ】や【蟲惑魔】と言った罠ビートが割を食いぎみ
そのお陰か5月のアップデートで演出が付き、使用すると雷撃の嵐がフィールドを襲うアニメーションが入るようになった。
なお演出がついたのは《サンダー・ボルト》より早かった

OCGでは初登場のパックでスーパーレアだったので意外と手に入りにくかった。
現在はストラクTACTICAL-TRY DECKなどで再録されたため入手は容易になっている。
レアリティにこだわりが無いのなら、特に安く手に入る再録版のノーマル仕様を使うのもありだろう。

2025年2月に発売された『QUARTER CENTURY ART COLLECTION』ではTACTICAL-TRY DECK連動として《キメラテック・ランページ・ドラゴン》が3つの首それぞれから《ライトニング・ストーム》を放つと言うイラスト違いが収録された。《サンダー・ボルト》に続いて「お前の技だったのか」再び
『終撃竜サイバー・ドラゴン』は後攻ワンキルが得意なデッキであるため元々《ライトニング・ストーム》との相性は良く、《キメラテック・ランページ・ドラゴン》は魔法・罠除去ができるのでこのカードで相手モンスターを除去して3回攻撃を叩き込む、とカード同士の相性も良い。






《追記ニング・修正ーム》以下の効果から1つを選択して発動できる。
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最終更新:2025年03月01日 08:57