フランケンウィニー(2012年の映画)

登録日:2022/12/15 (木) 08:00:00
更新日:2023/11/20 Mon 19:16:01
所要時間:約 17 分で読めます






ディズニーが贈る奇妙な“3D”ワンダーランド!


禁断の実験で甦った、フラン(ケン)

彼の名は、スパーキー

自分が“ヘン”なことに、気づいていない…。


「ずっと君と一緒だよ」


みんな、みんな、生き返る。



概要


『フランケンウィニー』(原題:Frankenweenie)は、2012年10月5日にアメリカで公開された3Dによるストップモーションアニメ映画。*1
日本では2012年12月15日に公開。インスパイア・ソング「WONDER Volt」を木村カエラが手がけている。
監督はティム・バートン。意外にも長編ストップモーションアニメ映画で単独での監督作は初となる。*2
また、スピンオフで『キャプテン・スパーキー対 空飛ぶ円盤』も作られている。

本作は、バートンがディズニーのアニメーター時代の1984年に手がけた同名の実写短編作品のセルフリメイクとなっている。
しかしオリジナル版は、当初『ピノキオ』のリバイバル上映時に併映される予定だったのが、刺激が強すぎるという理由でPG指定*3を受けお蔵入りにされたといういきさつがあった。*4
一方『ピノキオ』はG指定*5。指定の違う映画を同時に封切ることはできないため、このような措置になってしまったのだ。
「ちょっと待って、直接的な暴力描写なんてないでしょ?!」
「おとぎ話はかわいらしい子供向けの話だと言うけど、そんなもんじゃないんだよ!『ピノキオ』だって強烈な瞬間がいくつかあるし、この試写でも子供が泣いてたっていうのに……」
すっかり失望したバートンは、やがてディズニーを退社することに……

ところがオリジナル版は映画祭などでひっそりと上映されていたらしく、業界内では口コミでその評判が広まっていった。
さらにバートンの知り合いの女性がこれをワーナー・ブラザーズの人に見せたことがきっかけで、長編デビュー作『ピーウィーの大冒険』を撮る機会に恵まれる。
「もしあの時『フランケンウィニー』をアニメで撮っていたら、アニメ界から脱出できなかっただろう。あれで実写を経験したから、その後もまた実写で映画を撮るチャンスをもらえたんだ」
つまり、この作品なくして今のバートンは存在しなかったと言えるほどの超重要作なのである。
その後彼の存在が映画界に知れ渡るようになるとオリジナル版は日の目を見るようになっていき、日本では『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の公開時に東京・大阪のみで同時上映された。
現在では、『ナイトメアー~』のVHS・DVD・BD*6の特典映像やDisney+での配信にて容易に視聴できるようになっている。
これだけでも十分奇跡的な話だが、こうして長編映画としてリメイクまでされたのだから本当にドラマチックな話である。
――お蔵入りという作品としての“死”から、かつてこの作品を否定したディズニーによって、長編映画として堂々の復活。それはまるで、本作のスパーキーのように。
きっとバートンも、長年の溜飲を下げる思いだっただろう。
しかもその手法が命なきものを動かす「ストップモーションアニメ」ということを考えると、色々と象徴的と言える。

そして本作はバートンの子供時代の思い出、特に愛犬との思い出がベースとなっている。
子供の頃の原体験を語る彼の言葉は、犬を飼ったことのある人にとっては頷きたくなるものばかりであろう。
「子供にとってペットとの最初の関係は最初の愛の体験なんだ。それは特別なもので、無限で無条件の愛なのさ。人間同士の愛とは違う」
「例えば、1日出かけて帰って来ると、もう3年も会っていなかった気分になってしまう」
「そして……人間より寿命が短いから、初めてのピュアな絆だけでなく、初めての永遠の別れも経験することになる……」
「初めて飼ったうちの子ペペは、ジステンパーにかかって長生きできないって言われたのを覚えてる。よくわからなかったけど、とにかく不安だった。僕は空想の世界に逃避し、どうすればこの子の運命を変えられるか考えたんだ……だけど、思った以上に長生きしてくれた」
そこに、科学者が生命を甦らせる『フランケンシュタイン』の物語を中心に、怪奇映画や怪獣映画のオマージュを絡めて生まれたのが本作なのである。


あらすじ


ほぼ毎晩雷雨の街、ニュー・オランダ。*7
そこに住んでいる科学が大好きな少年・ヴィクターの隣にはいつも友達の代わりに、最高の相棒にして愛犬、スパーキーがいた。
しかしある日、不慮の事故でスパーキーは死んでしまう。
その死を受け入れられないヴィクターは、科学の授業をヒントに、誰にも内緒でスパーキーを蘇生させようと試みる。
――実験には見事成功し、スパーキーは甦った。ツギハギだらけの“フラン(ケン)として……
自分が一度死んだことに気づいてないスパーキーは、屋根裏部屋から家の外に出てしまい、その存在がクラスメイトや家族に知られることに。
ヴィクターの秘密を知ったクラスメイトたちは科学展の優勝目当てに次々と、ペットや動物を生き返らせる実験に着手し始める。
そしてそれが、街を大混乱に陥れることになるのだった……!

登場人物


(CVは原語版/吹き替え版)

【フランケンシュタイン家】

・ヴィクター・フランケンシュタイン
(チャーリー・ターハン/吉永拓斗)

本作の主人公。10歳。
科学オタクの少年で、趣味は映画撮影。そのため、いつも屋根裏部屋にこもって発明や映画作りに没頭している。*8
ある日フシギちゃんからお告げを受けるが、後日野球の試合での事故により愛犬スパーキーを喪ってしまう。
オリジナル版ではボールを追って車に轢かれるだけだったが、本作では彼がホームランを打ったことが死の引き金になるという、さらにトラウマが深まりそうな展開が追加された。
このエピソードは、元プロ野球選手の父親に野球を押しつけられていたバートンの原体験から来ているとのこと。どんだけ野球が嫌いだったんだ……
愛犬の死を受け入れられなかった彼は、ジクルスキ先生の授業にヒントを得てその日の晩、ペット用墓地からスパーキーの亡骸を掘り出し、フランクリンの実験の要領で蘇生を試みる。
実験は見事に成功するも……秘密は早々に周囲に知られてしまうのだった。
名前の由来は、メアリー・シェリー作『フランケンシュタイン』の主人公の名前から。

・スパーキー

ヴィクターの愛犬のブルテリア。もちもちした質感がかわいい。
デザインは、バートンがキャラデザを担当した『ワンワン騒動記(別題:いじわる家族といたずらドッグ)』(原題:Family Dog)*9を参考にしている。
好きなことはボールを追いかけることや、ヴィクターの映画に出演すること。
ところが野球の試合での事故により、帰らぬ犬になってしまう……

後にヴィクターの実験によって甦るが、その姿は生前とは色々違っていた。
全身ツギハギだらけとなり、背中には水玉模様の布が縫い付けられている。かわいい。
首にはボルトが埋め込まれ、そこから充電したり放電したりできるようになった。
一方で水を飲むとツギハギから水漏れを起こし、尻尾や耳は簡単に取れてしまう。
おまけにハエにたかられてる描写もあることから、体の腐敗が進んでいるものと思われる。
が、本犬は元から能天気なこともあって、一度死んだ事実に気づいていない。
その後、家に侵入したおヒゲくんを追い出そうとして屋根裏部屋から飛び出してしまう。
このことからその存在が周囲に知れ渡ってしまい、街ぐるみの大騒動へと発展していくのだった……


・エドワード・フランケンシュタイン
(マーティン・ショート/平川大輔)

ヴィクターの父で、旅行代理店に勤めている。
ちなみにバートンの父親も非常勤の旅行業者として働いていたため、よく旅をしていたという。
内向的で友達がいないヴィクターのことを心配しており、科学展の参加と引き換えに自身がコーチを務める野球チームの試合に出場させるが、それが最悪の事態に繋がってしまう。
ラストの台詞は「パパの仕事は真ん中を探すことだよ」の言葉を踏まえると、複雑な考えが内包されていたことがうかがえるはず。

・スーザン・フランケンシュタイン
(キャサリン・オハラ/湯屋敦子)

ヴィクターの母で専業主婦。
彼女も同じくヴィクターには人間の友達を作ってほしいと願っているが、彼の探究心を大らかに見守っている。
小説版によると、彼女もまた子供の頃は息子と同じく人見知りで、部屋で本を読んだり一人で過ごすことが多かったらしい。

【クラスメイト】

・エルザ・ヴァン・ヘルシング
(ウィノナ・ライダー/南里侑香)

ヴィクターの隣の家に住む、もの悲し気な雰囲気の少女。
彼がスパーキーを喪った時は誰よりも同情していた。
威圧的な叔父の町長に委縮気味であり、「オランダ・デー」にいやいや参加させられる。
名前の由来は、『フランケンシュタインの花嫁』で怪物の花嫁やメアリー・シェリーを演じたエルザ・ランチェスターと、『吸血鬼ドラキュラ』のエイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授から。
小説版によると両親は考古学者で、発掘の旅に出ている間は叔父の家に預けられている。
しかし両親のことはあまりよく思われておらず、悪口ばかり聞かされているらしい。

・エドガー・"E"・ゴア
(アッティカス・シェイファー/関根航)

クラスの中でも浮き気味の、せむしの少年。
本人はそのことを気にせずいたってマイペースだが、科学展では才能あるヴィクターと組みたがっていた。
後に甦ったスパーキーを目撃し、ヴィクターに蘇生方法を教えないと周りにバラすと脅迫。
金魚の死骸で同じ実験をさせ、全身透明になったとはいえ成功するも、結局そのことをトシアキたちにバラした。
しかもナソルに脅された時に瓶の中から金魚が消えたことが発覚。*10
周りから透明金魚消失の件で詰められたとき、ついにスパーキー蘇生の件もバラしてしまうのだった……
名前の由来は、フランケンシュタイン博士のせむしの助手イゴールから。


・トシアキ
(ジェームズ・ヒロユキ・リャオ/島﨑光)

負けん気が強い日本人の少年。科学展の優勝を目指し、ヴィクターをライバル視する。
ペットボトルロケットの実験では、ボブが転落して大怪我を負ってもお構いなしにカメラを回す冷徹さを見せている。
所属している野球チームでのポジションはピッチャー。
フシギちゃんのお告げでは完全試合を達成しており、珍しくよい結果となっている。
また、原語版では日本訛りでしゃべり、さらには日本語を発する場面もある


・ボブ
(ロバート・キャプソン/中村一葵)

トシアキと一緒にいることが多い、ふくよかな体系の少年。
フシギちゃんのお告げではマンホールに落ちている。
トシアキにペットボトルロケットで人を飛ばす危険な実験に駆り出され、左腕骨折の大怪我を負う。
この事故が、ジクルスキ先生が解任されるきっかけになってしまう。


・ナソル
(マーティン・ショート/小倉史也)

陰気で悲観的な言動の少年。こちらも科学展の優勝を目指している。
所属している野球チームでのポジションはキャッチャーで、トシアキとバッテリーを組んでいる。
フシギちゃんのお告げではデッドボールで意識不明となっている。
見た目のモチーフは、フランケンシュタインの怪物を演じたボリス・カーロフから。


・フシギちゃん
(キャサリン・オハラ/宮本侑芽)

その名の通り、不思議な言動の少女。原語版ではWeird Girl
授業の時以外は常に白猫の「おヒゲくん」を抱きかかえている。
特技はおヒゲくんの「夢のお告げ」を伝えること。
お告げと言っても、あくまで当人の身に何か大きなことが起きるのが分かるだけで、具体的な内容は本人にも分からない。
そしておヒゲくんが「夢のお告げ」を見るのは、対象のイニシャルの形をしたフンを出した時。
しかもその出したものを見せびらかすため、周りから引かれている。
モデルはバートンの絵本『オイスター・ボーイの憂鬱な死』に登場する「ステアガール」だと思われる。


【その他のキャラクター】

・ジクルスキ先生
(マーティン・ランドー/壤晴彦)

ヴィクターたちが通うニュー・オランダ小学校に赴任してきた科学の教師。言葉に東欧訛りがある。
死んだカエルの脚を電流で動かす実験を見たことが、スパーキー復活のヒントとなった。
その熱心な姿勢とユニークな教え方から生徒たちの評判は良かったが、エドワードが庇うのも空しく大人たちからは理解されず、さらに歯に衣着せぬ物言いから解任されてしまった。
別れ際にヴィクターにかけた言葉は、本作のテーマを象徴していると言える。
「皆科学の恩恵を受けたがるが、質問を嫌う。科学が問いかける質問をな」
「科学を考えるのは(頭を指さし)ここ。だが大事なのは(胸に手を当て)ここもだ」
「科学には、いいも悪いもないのだよ。だが両方の使い方ができる。だから、常に気を付けなければならないのだ」
つまり、蘇生実験を心からスパーキーを愛し再会を願って行ったヴィクターと、科学展での優勝という利己的な動機から行った他の子供たちでは大きな違いがあったのだ
モデルは恐らく、戦後を代表するホラー俳優にしてバートンの憧れでもあるヴィンセント・プライスだろう。


・体育の先生
(キャサリン・オハラ/近藤春菜)

解任されたジクルスキ先生の代行として、科学の教師も兼任することになった体育教師。
しかしその高圧的かつ科学を軽んじる態度から、生徒たちの評判は悪い。
自分は誰よりもまともな存在だと思い込んでいるが、生徒たちが引き起こした大事件により初めて悲鳴を上げることに……

・ブルゲマイスター町長
(マーティン・ショート/赤星昇一郎)

フランケンシュタイン家の隣人で、ニュー・オランダの町長。
権威的で気難しい性格で、常にヴィクターやスパーキーの行動に目を光らせている。
「オランダ・デー」の成功に命を懸けているが、事件が起きた時には真っ先にトイレに逃げ込むヘタレ。
元ネタは、1970年に放送されたクリスマス特番『サンタが街にやってきた サンタクロースの秘密』の悪役から。

・ペルセポネ

エルザの飼い犬で、アフロヘアのプードル。スパーキーとは相思相愛だった。
そのため、スパーキーの死には心から胸を痛めていた。
後にスパーキーは復活し共に再会を喜ぶが、首のボルトに触れて感電したことで稲妻型のメッシュが入る。
名前の由来はギリシャ神話死と再生を司る冥府の女王から、髪型の元ネタは『フランケンシュタインの花嫁』から。
オリジナル版ではラストで唐突に登場するのみだったが、本作ではかなり出番が増やされている。

余談


〇スパーキーが埋葬された墓地には“Goodbye Kitty”と書かれた墓標が立っている。
この墓標はオリジナル版にも登場しており、何なら近所の女の子の部屋にハローキティのポスターが貼られていたりする。

〇ヴィクターが墓地からスパーキーを掘り出した後、両親が見ている実写映画は『吸血鬼ドラキュラ』。
クリストファー・リーはこれを含めると、バートン作品に6回出演したことになる。

〇クライマックスの風車小屋のシーンは、『フランケンシュタイン』だけでなく、ディズニー短編アニメ『風車小屋のシンフォニー』へのオマージュでもある。
バートン自身この風車小屋のシーンがよほど気に入っているらしく、『スリーピー・ホロウ』などでもオマージュされている。

〇第56回ロンドン映画祭の開幕作品となった本作。
作品の背景が背景なだけに、ここではディズニーをクビになったことへの質問も出た。
「『お前はクビだ!』みたいなことはなくて、そこはディズニー・フレンドリーで……」と答えるバートンに対し、
すかさずマーティン・ショートがミッキーマウスの声色で「キミはクビだよ♪」と横から混ぜっ返して会場を沸かせる一幕も見られた。*13

〇バートンが来日した時、なんとニャンちゅうがインタビュアーを務めていた
Q:「ティム監督は子供の頃、どんな少年だったんですか?」
A:子供の頃パペットが怖くてたまらなかった。……すみませんね。しかしモンスター映画は好きで、犬に対するのと同様にモンスター映画に対する愛も、とてもリアルなものだったのです」
……ニャンちゅうは泣いていいよ。*14





追記・修正は、愛するペットを甦らせてからお願いします。

参考文献
キネマ旬報2012年12月下旬号(キネマ旬報社)
キネマ旬報1988年11月下旬号(キネマ旬報社)
キネマ旬報1991年7月上旬号(キネマ旬報社)
ティム・バートン[映画作家が自身を語る](フィルムアート社)
フランケンウィニー(偕成社)
ティム・バートンのポートレイト(Television Networks.Biography:Tim Burton, Trick or Treat. New York: A & W Home Video, 2001. )
ティム・バートン:『フランケンウィニー』は、わたしにとって最も私的な作品だ
日本人キャラ登場のバートン監督ファミリー映画『フランケンウィニー』
Chtěl jsem se stát šíleným vědcem, říká v rozhovoru pro Reflex režisér Tim Burton

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最終更新:2023年11月20日 19:16

*1 白黒映画およびストップモーション映画としては史上初めてIMAX 3D上映が行われた作品でもある

*2 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』ではヘンリー・セリックに監督を任せており、『コープスブライド』ではマイク・ジョンソンとの共同監督だった

*3 保護者同伴が望ましいという指定

*4 一時期は関係者さえ触れることは許されず、文字通り幻の作品になっていたとか。バートンは『ヴィンセント』も含めてコピーさえ取れないと嘆いていた

*5 一般向け指定

*6 DVD・BDは通常版でなくコレクターズ・エディションや3D版の方に収録されている

*7 この街で雷が多い理由には諸説あり、フシギちゃんやトシアキ曰く「見捨てられた金鉱で死んだ鉱夫たちの墓場の上にあるから」、ナソル曰く「風車が空気をかき回すせいで、夜になると空が暴れ出すから」。もしナソルの説が正しかった場合、エルザの歌の歌詞はこれ以上ない皮肉なものとなる

*8 オリジナル版では近所の友達を招いて上映会を開いていたことを考えると、本作の方がバートン自身の子供時代に近いと思われる

*9 監督は『アイアン・ジャイアント』や『Mr.インクレディブル』のブラッド・バード。オムニバスドラマ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』の一編であり、日本では1987年8月1日に『アメリカ物語』と併映で、アメリカでは1988年11月18日に『リトルフット』と併映でそれぞれ劇場公開された

*10 ここで「蘇生させた生物は寿命が短いのでは?」と示唆されるが、結局その伏線は回収されることがなかった……

*11 小説版で、シェリーが巨大化したのは、なるべく大きな姿で復活させようと植物の液肥も使っていたからということが明かされている

*12 直前に映る映画館のポスターに『バンビ』のものがある

*13 出典:https://youtu.be/iE4wePG-VsI

*14 出典:https://youtu.be/OpZ7mkmuKBs