スピングレー

登録日:2023/05/16 (火曜日) 20:29:47
更新日:2023/08/29 Tue 23:56:09
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※推奨BGM:「仮面ライダーBLACK RX(インストゥルメンタル)」


茂の前に現れた謎の老人。

ジャーク将軍のRX抹殺計画のため、

子供達が次々に戦士へと生まれ変わる。

子供達の夢・超高速ミニ4WD──

だが、その正体は、怪魔ロボット・スピングレーだったぁ!


変身!仮面ライダーBLACK RX!!


爆走!ミニ4WD


……ぶっちぎるぜ!!








南光太郎、この洞窟を貴様の墓場にしてやる!

出典:仮面ライダーBLACK RX/東映/第39話「爆走!ミニ4WD」/1989年7月30日放送


仮面ライダーBLACK RX』の第39話「爆走!ミニ4WD」に登場した怪魔ロボット。

声:森篤夫


【概要】

ガテゾーンが密かに開発した戦闘用怪魔ロボット。
日本の子供の間で今、一番ホットな玩具「ミニ4WD」にそっくりな姿をしていて、玩具のミニ4WDそっくりに小型化する事ができる。今車の話した!?
ボスガンが開発した「怪魔銃」を使って子供達を洗脳し、クライシスの兵士にする「スペシャルプラトーン計画」を援護してRXを抹殺しようとする。

一見、玩具に手足を付けただけのギャグっぽい外見をしているが、ガテゾーンが秘密裏に造り上げただけあって高い戦闘力を持つ。
頭(バンパーローラー)からはレーザー光線を、腹部(カウルのキャノピー)からはバルカン砲を発射。手持ちの武器としては、車怪人定番の「刃の付いたタイヤ」を投げつけて攻撃する。
バリアを展開してRXの攻撃を防ぐ事も出来、攻防共に優れていると言えるだろう。
また、車怪人だけにライドロンに追い付くほどのスピードで移動する事もできる。


【活躍】

クライス要塞では、ダスマダーがクライシス本国からの移民第一陣が壊滅した事をクライシス皇帝に報告すると言い出し、いつもの事ながら険悪な空気になっていた。

話を聞いたジャーク将軍は、失態を取り戻すために何としてもRXを倒そうと考えを巡らせる。
すると、マリバロンがガテゾーンに怪魔ロボット「スピングレー」の出撃を、ボスガンに「怪魔銃」の使用を指示。
実は、ガテゾーンとボスガンは抜け駆けをしてRXを倒そうと、それぞれ秘密兵器を完成させていたのだった。
そして、マリバロンは自分達四大隊長が反目している図式をそのままRX達に置き換えればいいと提案。
RXと仲間達を分断させるため、ガテゾーンとボスガンは共同戦線を張って出撃した。

まず、ガテゾーンは老人に変身すると子供達に人気の玩具「ミニ4WD」の大会に参加していた茂に接近。
茂のライドロンをあっさり追い抜き、指示1つで止まる小さなスピングレーを走らせ、
特別なミニ4WDを「シューティングゲームをして一番高い得点を取った者にあげようじゃないか」とそそのかしてゲームセンターに連れ出した。
茂はたまたま同じゲームセンターで玲子の写真のモデルをさせられていた光太郎、ジョーと対戦するが、ゲームが終了した途端に姿を消してしまう。

光太郎は辺りを捜すが見つからず、係員から茂と同じくゲームで1500点以上取った子供が二人行方不明になったと聞かされてクライシスの関与を確信。
さらに捜索を続けるが見つからず、光太郎は響子に協力を求める。

一方、クライシスのアジトでは、茂や行方不明になった少年達が奇妙なヘルメットと光線銃を身につけ、射撃訓練を行っていた。
これこそがボスガンの開発した秘密兵器「怪魔銃」であり、身につけた者をスナイパーに変えてしまう力があった。
ボスガンは、これを使ってシューティングゲームで高得点を出した少年達を特殊部隊「スペシャルプラトーン」に仕立て上げようとしていたのである。

響子の超能力で茂達の居場所を突き止めた光太郎はアジトの洞窟に突入するが、茂達の姿はなく、スピングレーが現れて攻撃される。
RXに変身して応戦するが、スピングレーに茂達はジョーや玲子を抹殺に行ったと聞かされる。
全ては、RXと仲間達を分断して個々に抹殺するための策略だったのだ。
策略を聞いたRXは、スピングレーの猛攻に苦戦しながらもライドロンを呼び、何とか離脱して救出に向かう。

その頃、スペシャルプラトーンに襲われたジョー達は響子か負傷させられて港に追い詰められていたが、危ない所で何とかRXが到着。
しかし、すぐにスピングレーも追い付き、スピングレーとスペシャルプラトーンの同時攻撃でピンチになるRX。
すると、響子が超能力でスペシャルプラトーンに海水の水流を浴びせて怪魔銃を叩き落とし、正気に戻す事に成功する。

形勢逆転かと思われたが、茂だけは水流から免れて洗脳が解けておらず、さらに思わず怪魔銃を手に取ってしまったジョーと玲子が操られてしまう。

さあ!俺の胸を撃つんだ!

呼び掛けも通じず、現れたガテゾーンとボスガンの命令で銃口を向ける茂達にRXは何と自ら手を広げて自分を撃つように叫ぶ。
三人が同時に光線を発射し、倒れるRXだったが、その身体から流れる赤い血を見た三人は自らヘルメットと怪魔銃を捨てた。

貴様達には分からんだろうが、RXには俺達の体の中を流れているのと同じ、真っ赤な血が流れているんだ!

その真っ赤な血が、怪魔銃の妖力を吹き飛ばしてくれたのよ!

RXの命懸けの行動が、三人を正気に戻したのだ。
ガテゾーンとボスガンは撤退して残るスピングレーとの対決に突入すると、RXはビームをバイオライダーに変身して回避。

子供を殺人の道具に使うなど、断じて許さん!

リボルケイン!

出典:同上

バイオライダーの素早い一撃でできた隙を突き、逆転の「リボルクラッシュ」がスピングレーに炸裂。

出典:同上

スピングレーは爆散し、恐るべきスペシャルプラトーン計画は阻止された。

愚か者共め、RXの戦闘能力を把握せずに戦うから、いつもこのような失態を繰り返すのだ!
やはりRXの息の根は、俺が止めるしかない!

……しかしその裏では、戦いの様子を見ていたダスマダーが、一部の視聴者の気持ちを代弁しつつついに自ら動き出そうとしていたのだった!


【その他】

冒頭のミニ4WD大会に登場していた玩具はミニ四駆ではなく、バンダイが発売していた「ハイパーレーサー4WD」という類似品である。
簡単に言うと当時のミニ四駆人気に便乗した商品であり、ミニ四駆がタイアップしていたコロコロコミックライバルである、コミックボンボンとタイアップしていた*1
機動戦士ガンダム』『天空戦記シュラト』の他、96年に今度は『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』人気に便乗して食玩としてちょっとだけ復活した際には特撮とのタイアップも行われており、『激走戦隊カーレンジャー』のレッドビークルサイレンダーペガサスサンダー・ドラゴンクルーザー、『ウルトラマンティガ』のシャーロックとデ・ラ・ムが発売された。
作中で茂が使っていたライドロンは撮影用に作られた一点もの。現在は製作者である國米修市氏が所有しており、まだしっかり動くんだとか。

スピングレーの存在はタミヤも認知しているようで、2022年にYouTubeの東映公式チャンネルでこの回が放送された時、公式Twitterでコメントしていた。

前回ラストでマリバロンを処刑しようとしてジャーク将軍に刺されたはずのダスマダー大佐の登場に驚く将軍と刺されたことはスルーするダスマダーや、「これほどの失態は皇帝に報告できない」と独白するダスマダーなど、
何気にダスマダーとクライシス皇帝の関係や真意を議論する際に議題となりやすい回。

スペシャルプラトーン選別に利用されたシューティングゲームはアメリカ生まれの「Photon Laser Tag」のもの。
ロケ地は東京の南町田にあった「フォトンαベース」。残念ながら1991年に閉館している。

ジョーと玲子が洗脳から解放された時に話す、漫画や特撮でよく見る「熱いんだけど今いちよくわからない理由」を聞いたボスガンとガテゾーンの「マジで何言ってるのかわからない」と言いたげに顔を見合わせるシーンは必見である。

出典:同上


追記・修正はミニ四駆と間違えてハイパーレーサー4WDを買った経験のある人にお願いします。

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最終更新:2023年08月29日 23:56

*1 ボンボンにはよくあることの一つ。他の例としては『ビックリマン』に対する『ガムラツイスト』とか。