シグナルマン・ポリス・コバーン

登録日:2011/11/09 Wed 15:49:28
更新日:2025/09/12 Fri 11:20:31
所要時間本官の許可なく、約 5 分で読むんじゃない!




※推奨BGM:「激走戦隊カーレンジャー」


本官は、宇宙暴走族ボーゾックを撲滅するため、
宇宙警察のポリス星からこのチーキュに単身赴任してきた、シグナルマン・ポリス・コバーン。
来週からは本官が主役で……

「ちょいちょいちょい、お前っ!!」

「次回!」


宇宙から来た信号野郎


信号は青は進め、赤は止まれだ!






本官の許可なく戦うんじゃない!


シグナルマンとは、スーパー戦隊シリーズ第20作目『激走戦隊カーレンジャー』に登場するキャラクターである。

CV:大塚芳忠
スーツアクター:O-BITOH(※岡本美登)、武智健二
テーマソング:「白バイ野郎シグナルマン」(歌:高尾直樹)


【概要】

人間体を持たない、変身・変形しない、巨大化せずに巨大ロボに乗り込む、という要素を全て満たした唯一のキャラ(どれか1つ、または2つの要素を満たすキャラなら他にもいる)。
なお、ボーゾックがカーレンジャーは変身後の姿をそういう容姿の宇宙人とみなしているのはシグナルマンの影響があるものと思われる。
シグナルマンは変身ヒーローやロボットのような容姿をしているが、その姿が素顔である。

一応6人目の戦士ポジションではあるが、メインメンバーには含まれない番外戦士扱い。
色は青と白のツートンカラーだが、レンジャーキー、『レジェンドウォーズ』、『パワーレンジャー・ターボ』等ではブルーレーサー同様青の戦士として扱われている。
作品内でパーソナルカラーが被る戦士は赤以外だと珍しいためか、一部では白の戦士として扱う向きもある*1


【人物】


本官は、宇宙交通戦争を引き起こしている宇宙暴走族ボーゾックを取り締まるため、
宇宙警察のポリス星から、このチーキュに単身赴任してきた!
正義の交通ルールを守りましょう!

本名、シグナルマン・ポリス・コバーン!


ポリス星出身の宇宙警察官。一人称は「本官」もしくは「父ちゃん」
別作品の宇宙警察であるギャバンS.P.D.との接点は不明だが、後述の設定からするとおそらく現在は「宇宙刑事、デカレン、シグナルマンのような単体で登場したメンバー全員が同一の『宇宙警察』における警官」となっていると思われる。

初登場は第12話「宇宙から来た信号野郎」。
宇宙暴走族ボーゾック鎮圧の任務を帯びて、チーキュ(地球)のニッポンポン(日本)に単身赴任してきた。

宇宙一交通ルールにうるさい性格で、スピード違反・追い越し違反・駐車違反・飲酒運転とそれを守らない宇宙暴走族に黄色いステッカーを貼っては取り締まっていた。
そんなある日、スピード違反に燃えるボーゾックの総長ガイナモはシグナルマンと遭遇。宇宙暴走族としてハクがつくと喜んだら、ステッカーを貼られるどころか「シートベルトを締めて。では!」と注意されただけだった。


宇宙暴走族ボーゾックの総長のこの俺に、『シートベルトを締めてください♪』なんて、やさしく注意なんてしやがって…!
あの屈辱は絶対に忘れねえ!!


ガイナモはその後、チーキュにシグナルマンが単身赴任してきた時はその屈辱を晴らすためだけに鍛え上げた、ボーゾック一の暴れん坊・UU(ウーウー)ウーリンを仕向けた。

ボーゾックだけでなく、カーレンジャーに対してまで「本官の許可なく〇〇するんじゃない!」オカンのように口うるさく言う。

故郷のポリス星に妻のシグエ、息子のシグタロウを残している。
ちなみに、シグエは頭部のシルエットがどうみてもサ○エさん。

シグタロウと運動会で一緒に二人三脚をする約束のため、第28話「さらば信号野郎!!」で一時期戦線を離脱。
その後、第35話「裏切りの信号野郎」にてエグゾスの魔力で悪堕ちし、一人称も「本官」から「俺」に変化。
第36話「怪しい排ガス一掃作戦」冒頭ではゾンネットちゃんに「女房と別れるからさぁ~、付き合ってくれないかなぁ~」と口説く仕草は実にノリノリだった。
そもそも敵対した理由が、ポリス星に発生した怪しい排ガスを吸ってシグタロウが病に侵され、その排ガスをシグナルマン自身も吸って、ガスに含まれていた催眠効果により、ガスの原因がカーレンジャーだと吹き込まれたからである。
それにしても、息子のために悪堕ちしたのにほかの女をナンパするってあんた…。
まあ、第13話「出動!自慢の緊急車両」でもゾンネットちゃんが変装したゾン子さんを見て「美しい……」と胸のシグナルを点滅させてドギマギしたこともあったけど。

後に、ダップの分析でサイダーを飲んでゲップしたら体内から排ガスが出て元に戻ると判断。

恭介「あまりにもくだらない方法」
「話になるか」
ダップ「シグナルマンから五色の排気ガスを出すのに、下るもくだらないもないダップ!」

まぁ、カーレンジャーではよくあること。

最初は「サイダー!飲まないか?」とぎこちなさげにレッドレーサーが直接手渡そうとしたが突然すぎたのかシグナルマンの怒りを買って巨大戦に移行。
VRVファイターで5対1で戦えば喉が渇くはずだとサイレンダーを相手にし、疲労困憊で一時休憩する中、レッドレーサーが猿顔のサイダー売りに扮して「冷た~いサイダーいかがっすか~?」と手渡され、口にしてゲップが出てやっと元に戻った。
シグタロウや彼同様に排ガスを吸った他のポリス星人達も、カーレンジャーから送られたサイダーを飲んで同様に元に戻り、空を覆っていた排ガスも何故か消滅した。

妻子持ちなこともあって子供に好かれるようであり、カーレンジャーの職場の社長の息子である天馬市太郎になつかれており、シグナルマン自身も実の息子のように可愛がっている。
カーレンジャーからは時には融通の効かなさに呆れられたりもするが基本的に信頼も厚く、前述の事情でシグナルマンがいない間にRVロボが敗れた際には「シグナルマンさえ帰ってきてくれたら」と発言している。
シグナルマン自身もカーレンジャーが変身できなくなり、ボーゾックに基地ごと爆破され死んでしまったと思った時に「本官の許可なく勝手に倒れるんじゃない…!」と嘆いていた。

唯一の弱点は、夏休みに学習塾通いで身に付いた、どんな時にも交通ルールや道路標識を優先してしまう「交通ルール体質」の持ち主であること(もっとも市太郎としょっちゅう一緒に行動することを考えれば「彼に交通ルールを身につけさせられる可能性が高い」という利点でもある)。
第22話「悲劇の交通ルール体質」では、これを突かれて追い込まれ、自身の不甲斐なさ故に公園の木やら神社の鐘やらコンクリート製の壁やらに頭突きを連発しまくった時もあった。
「ああ……本官も、夏休みにはもう少し遊んでおけばよかった……」
ちなみに塾のクラスメイトの中には『五星戦隊ダイレンジャー』に登場したハニワ腹話術師っぽいキャラがいたりする。

第14話「雷地獄へフルアクセル」では、万が一のためにシグナル神社謹製の交通安全のお守りと雷除けのお守りも持ってはいることが判明。
しかし、「バキバキ伝説」に伝わる伝説の勇者・エレキンタから強大なパワーを得たゼルモダが彼と共に放った伝説の雷攻撃の前には無意味だった。

ちなみにチーキュに来て紅しょうがが気に入った模様で、第17話「お仕着せ前面衝突!」ラストでは焼きそばの上に大量に載せていた。しかし名称がわからず赤いのと言っていた。
しかし初登場時にスピード違反を起こしたレッドレーサーと一悶着を起こした時には「お前のような素人は、広東麺でも食ってろ!」と言い放っていた。
なぜ紅しょうがは知らずに広東麺の存在を知ってたのかは気にしないのが吉。これもカーレンジャーではよくあること。
ちなみに恭介は「お前が天津麺食べてろっていうの!」と立腹していた。

歌の心得があり、Vシネマ『激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー』では宇宙の不良のみならず、SSスタタンゾの「家出したくなる家出ガソリン」の影響で家出した車たちに唱歌「ふるさと」を聴かせて更正させたことも。

また、学生時代には「宇宙お笑い 君こそスター誕生」というお笑いオーディション番組に出場して4週連続で勝ち抜いたことがあり、
第26話「ノンストップ宅配武器」で赤ん坊の乳母車と間違えて北海道に送られてしまった新兵器・ギガブースターのクーリングオフのため実と共に漫才を行ったこともある。

ただ、以前にペテン師として逮捕したはずのリッチハイカー教授の顔をすっかり忘れていたり*2、ボーゾックに気づかないことや騙されることも多いため、職務はあまり全うできていないようだ。

最終回のエピローグではボーゾック解散後、ポリス星に戻って昇進のための勉強に励んでいた。


【装備・マシン等】

  • シグナイザー
銃(ガンモード)、警棒(ポリスバトンモード)、警察手帳と、様々な用途に使える万能ツール。
録音機能も付いており、第16話「ワル知恵合流注意」のように、コバーンベースに入った恭介がうっかりシグナルマンの悪口を呟いてしまったおかげで正体がバレかけたり、ボーゾックを更生するフリをしてカーレンジャー抹殺を目論んだリッチハイカーの悪巧みを暴いたり、と物語での使い分けも便利。
ガンモードからは黄色=敵を麻痺させるスマッシュビーム赤=超高熱のヒートビーム青=超低温のコールドビームと、点灯するシグナル部によって効果が異なる光線を放つ。

  • シグナルホイッスル
主にボーゾックの怪人が巨大化する際、「本官の許可なく巨大化するな!」と言いながら使用する笛。
これを吹き鳴らすとどこからともなくサイレンダーが緊急出動する。
また、窮地に陥った時にも吹き鳴らすことでポリスピーダーも呼ぶことも可能。
これを鳴らすと空間そのものを振動させるので、真空の宇宙空間でも音が伝わるという設定がある。

  • サイレンダー


「正義の交通ルールを守りましょう!」


スタンダップ! サイレンダー!!


「無駄な抵抗はやめろ!!」

全長:28m(パトカーモード)→40m(ロボモード)
全幅:17.5m(パトカーモード)→22.5m(ロボモード)
全高:10m(パトカーモード)
総重量2500t
最高時速:マッハ1.5(パトカーモード)
出力:1800万馬力(ロボモード)

シグナルマンの操る巨大パトカーで、彼自慢の緊急車両。初出動は第13話。
宇宙警察官の共通装備だそうだが、S.P.D.との関係はやっぱり不明。
なぜか警視庁のパトカーと共に出撃し、シグナル型のパトライトからはシグナルフラッシュという光線を放つ。

上記の掛け声と共にシフトレバーを引くことでロボ形態に変形、巨大ボーゾック怪人を迎え撃つ。
両腕部に内蔵された短剣サイレンダガー、右腕から放ち捕縛する手錠ワッパガン、盾のサイレンシールド等装備も充実。
必殺技は右腕に装着された銃から放つサイレンバルカン。エグゾス謹製のノリシロン増刊をも一撃で倒す威力。

ちなみにゴーグルはシグナルマンの左腕アーマーからの指令を受け可動可能。黄色い二つのカメラアイが輝く。

ちなみにデリート許可とかなしに問答無用でボーゾックを抹殺する。
そこらへんは容赦ない。

複数戦には弱いらしく、シグナルマン洗脳時はVRVファイター5体に苦戦していた。

5体でかかってくるなど卑怯だぞ!!


第47話では、墜落寸前のバリバリアンの突入を阻止しようとし、地球激突による落下の衝撃は和らげたが、出力限界でオーバーヒートし、そのまま倒れてしまった。
そのために最終決戦には参加しなかったが、戦いの後のパーティーでは、RVロボVRVロボと共に並んでいた。
仮にエグゾス・スーパーストロングと戦っていたとしても、腐った芋羊羹がなければRVロボやVRVロボのように瞬殺されていたのは確実である。

  • ポリスピーダー
シグナルマン専用の白バイ。
現場への移動・パトロール・自動操縦に加え、ポリス星とチーキュ間の移動までなんでも出来る万能マシン。サイレンダー涙目。
シグナルマンが左腕のパネル部を操作することで遠隔操作も可能。フロント部のエムブレム部と左右のシグナルから光線も放ち、高さ制限の際にはご丁寧にフロントガラスまで垂れ下がる。
チーキュでの最高時速は500km。
敵陣の中を駆け抜けつつスマッシュビームを連射して複数の相手を無力化するシグナルシュートという戦法を使える。

  • コバーンベース
シグナルマンが単身赴任している、移動式小型交番。
だが、非常に狭く生活どころか座るのも難しそうな謎交番。
設置する場所も決まっておらず、公園内やらペガサスの前やら海の家やら、話によって異なっていた。
シグナルマンがポリス星に一時帰省した時はチーキュに放置されており、蜘蛛の巣まで張っていた。
何故かシグナルマンは人通りの少ない所に設置することが多く、おまわりさんに何らかの依頼をするために訪れるのはほぼ「シグナルマンを呼びに来たカーレンジャーメンバー(の素顔状態)」か「遊び相手を探しているorボーゾックの悪事を通報しにきた市太郎」。

「誰も通らない……」

…1回だけ嬉しそうに言ってたあたり、この人も後輩の警察系戦隊レッドと同じく「おまわりさんの仕事が一切ないんならそれに越したことはない、それは平和平穏の証拠」ととらえているのだろうか?


【『海賊戦隊ゴーカイジャー』にて】


シグナルマン、ただ今現着! 本官も、チーキュのために戦うぞ!


レジェンド大戦というチーキュ最大の危機に、かつて赴任していた星を救うため参戦。
S.P.D.のメンバーであるデカマスターデカスワンと共闘したが、特に会話は無かった。

その後、アカレンジャーの指示で放たれた最後の一撃にも力を貸した。
彼の力はレンジャーキーとなったが、他の198人の戦士は全員変身もしくは変形が可能なのに対してシグナルマンは唯一変身も変形も不可能なため、シグナルマン本人が結局どうなっていたかは最後まで不明。
(デカマスター役の稲田徹氏のtwitterによると、レジェンド大戦後はエネルギー体のような状態になっているところを回収され、『ゴーカイジャー』最終回まではデカベースに保管されてたらしい)

レンジャーキーはバスコ・タ・ジョロキアに回収された後にゴーカイジャーに渡り、後にゴーカイグリーンが使用。
シグナイザー・ポリスバトンモードでゴルフの練習をする等、相変わらずのドンさんフリーダムっぷりを発揮したが、シグナルマンの姿だと違和感が全く無かった。

そして最終話ではドギーと共演。共に無言で敬礼、ゴーカイジャーの旅立ちを共に見送った。
ここで「デカレンジャーの宇宙警察とシグナルマンの宇宙警察はまったくの同一組織」と解釈できる描写がなされたこと、後に『スペース・スクワッドシリーズ』などで「宇宙刑事三部作とデカレンジャーは設定を共有している」と宇宙警察の扱いが整理されたことを考えると、シグナルマンもおそらくこれらの作品で登場した長官の指揮のもとに警官業を行っているとしてよいと思われる。


本官の許可なく追記・修正してはイカ~ン!


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最終更新:2025年09月12日 11:20

*1 他にはデカブレイクとデカスワン(オレンジ説もあり)の白、イヌブラザーとゼンカイザーブラックの黒などがある。

*2 リッチハイカー教授側の回想ではほっかむりを被って変装していたため、すぐには気づけなかったかもしれないが。