大弓を愛でよう

「大弓を愛でよう」のコーナーです。ここでは大弓の名称や見た目、小ネタについて考察していきます。
大弓について詳しく知って、本作ドラゴンズドグマはもちろんのこと、ドラゴンズドグマ2でもファンタジーの世界にさらに没入してプレイしましょう。
【説】は説明文の略です。


目次



コンポジットロングボウ(英:Reinforced Longbow)

  • 【説】木と鉄を組み合わせて作られた大弓。通常の弓ではできない強力な攻撃が可能。
    • 木製の弓の背(弦と向かい合わない面)に、拳一個分の隙間を空けて弓と同じ形状の鉄板を重ね合わせて作った、極めて大きな弓。弦の糸は赤っぽい色。日本刀の柄のような編み目の握りも特徴的。
      • 本ページで紹介する、全長が2m以上ある巨大な弓を、本作では「大弓」と呼ぶ。ちなみに矢と矢筒のサイズも大弓に合わせて大きくなっている。(矢筒についてはショートボウを参照)
    • 英名の「Reinforced」は『補強・強化された』の意。「Longbow(ロングボウ)」は『長弓』のことだと思われる。つまりは『補強された長弓』となる。(ロングボウについて詳しくは後述)

  • 名称の[コンポジッドロングボウ]は「コンポジッド(ボウ)」と「ロングボウ」を分けて解説する。
    • まず、「コンポジット(composite)」とは『複数のものを合成、あるいは組み合わせたもの』の意である。そのうえで「コンポジッド・ボウ」とは『(特に)木製の弓にそれ以外の材料(動物の骨•腱•角、鉄や銅といった金属板)を貼り合わせた弓』の総称とされている。なおこういった加工は、より強く弓をしならせる弾力性を生み、結果として弓の威力や射程、耐久性を強化する。
      • ただし、誤解を避けたいのは「コンポジット・ボウ」は [コンポジッドロングボウ] のような見た目の武器(弓)を指す言葉ではないということ。単一の素材で作られた弓と見た目の区別がつきにくい「コンポジッド・ボウ」も多々ある。
      • ちなみにコンポジッド・ボウの和名は「合成弓(ごうせいきゅう)」とされている。その反対に、単一の素材(木)で作られた弓を「セルフボウ(Self Bow。和名は「単弓(たんきゅう)」)」と呼ぶ。
    • 次に、「ロングボウ(Long Bow)」とは文字どおりに『長弓』のことか…もしくは、特に12~16世紀の英国で用いられた「イングリッシュロングボウ」と呼ばれる長弓の一種のことである。
      • イングリッシュロングボウの特徴は、リカーブと呼ばれる反り(ホワイトウルフボウを参照)がないこと。もしかすると、これを意識して[コンポジッドロングボウ]をデザインしたのかもしれない。なお本物のロングボウは単弓である。
      • ちなみに長弓のロングは「長い」の意だが、もう一方のロングボウのロングは「縦にして使う(弓)」の意らしい。(ロングボウについてはWikipediaの「ロングボウ」の記事、もしくはatwikiの別サイトhttps://w.atwiki.jp/bukipedia/pages/81.htmlを参照。)
    • 本作の大弓は全長200cm超のものばかりだが、史実の西洋の長弓は全長120cm~180cmほどであり、200cmを超えるものは極めて珍しい。その大きさから、騎兵(馬に乗った兵士)が用いるには難しかったものの、その分射程は最大300m強、威力も板金鎧(プレートアーマー)も容易に貫通するほどで、歩兵が用いる射撃武器として重宝された。
      • ちなみに、洋弓と違って日本の和弓は200cmを優に超えるものが一般的である…というのも、和弓はより遠くに矢を飛ばすことを最も重視しているそうで、洋弓の射程は300mほどなのに対し、和弓は400m以上とされる。西洋には無い巨大な弓というアイデアがどこから来たのか、筆者は和弓からではないかと予想する。
    • 余談だが、DD2の公式ゲームプレイ動画(東京ゲームショウ)で、弓と同じサイズに小さくなった(本来の長弓の大きさになった)コンポジットロングボウを確認(矢筒は爆裂の矢のものだった)。

カスタムロングボウ(英:Bespoke Longbow)

  • 【説】高密度の木と鉄を組み合わせた大弓。両素材の相乗効果により高威力を実現した。
    • [コンポジッドロングボウ]の色違い。コンポジッドロングボウと比べ、色が青く、鉄の部分に細かな紋様が施されている。
    • 日名の「カスタム(custom)」は『特別注文(特注品)』の意、英名の「Bespoke」もカスタムと全く同じ意味の言葉。つまりは『特注のコンポジッドロングボウ』である。

ビッグボウ(英:Plain Longbow)

  • 【説】大がかりな射出機構を備えた大弓。無駄なく安定した攻撃の継続が可能。
    • 説明文のとおり、大がかりな射出機構をもつ大弓。弓幹(ゆがら、弓の本体)が強く湾曲しており、それを補強するように白い素材が弓の腹(弦と向かい合う面)に上下2つ取り付けられている。さらに矢を番(つが)える部分に金属製の台のようなものが取り付けられている。
    • 日名の「ビッグ(big)」は『大きい』の意。つまりは大弓である。ちなみに、紛らわしいのだが本作の英語版では大弓のことを「Longbow(ロングボウ)」と表記している。
    • 英名の「Plain(プレイン)」は『明白な・装飾のない・気取らない』の意なのだが、海外wikiのコメント欄でも「欺瞞的な名前だ…」といったコメントがあった。筆者もそう思う。

スクロールヒルトボウ(英:Veteran's Arc)

  • 【説】熟練の鍛冶職人の手で作られた鉄製の大弓。重量はあるが安定感に優れ抜群の性能を誇る。
    • グリップから上半分と下半分に二か所、赤みと丸みを帯びた金属の部品(本作では『ヒルト』と称される)が取り付けられている、オリジナリティ溢れる鉄製の大弓。ヒルトには紋様が施されている。さらに輪っかを巻いたようなグリップ部分や、枝分かれした弓の両端も特徴的。
    • 日名の「スクロール(scroll)」は『巻くこと(もの)』の意。「ヒルト(Hilt)」とは、本来は『ナイフなどの短剣にある、指を守るための突起』のこと(≒剣のガード)。おそらくは、弓幹に取り付けられた赤みと丸みを帯びた金属部品のことを指していると思われる。何のために存在する部品なのかは不明。
    • 英名の「Veteran`s(ベテラン)」は『老練家・老兵』の意である。「Arc(アーク)」は、語源はラテン語の「arcus(弓)」から『(弓形の)円弧』の意 (送電線などから電気がブィーンと轟音を立てて伸びる現象もアークと呼ぶ)。意訳すると『熟練の鍛冶職人が作った弧状の弓』ということだろう。

ノーブルヒルトボウ(英:Noble Limbs)

  • 【説】象牙とプラチナを組み合わせて作られた大弓。淡黄白色の外観に高い伸縮性を備えている。
    • [スクロールヒルトボウ]の上位互換品。弓の本体は削り出された象牙で、ヒルトの部分は象牙とプラチナで作られていると思われる。スクロールヒルトボウと比べると、ヒルト部分の模様が異なっており、グリップ部分にも小さなヒルトが追加されている。
    • 名称の「ノーブル(Noble)」は『高貴な・上品な』の意、英名の「Limbs(リム・リブ)」は弓のグリップを除いた上半分と下半分のこと、上端を「アッパー(Upper)リム」、下端を「ロウアー(Lower)リム」と呼ぶ。つまりは日名が『高貴なスクロールヒルトボウ』、英名が『上品なリムを持つ弓』ということだろう。

(おまけ)
   弓の図⇒  I ←アッパーリム
         I ←アッパーリム
ここはグリップ→ I        
         I ←ロウアーリム
         I ←ロウアーリム

ドラゴンズブリンク(英:Dragon's Blink)

  • 【説】猛々しき竜の名を冠する至高の大弓。放たれる矢に大いなる竜の力が宿るという。竜の教え、全12の内の1つ。
    • 弓の上半分と下半分が魔物の牙(・角)のような質感の黒い大弓。グリップ部分は金属なのか木なのか分からない。いわゆるドラゴンの武器っぽい雰囲気があまり感じられない。
    • 「ブリンク(Blink)」は『瞬き(まばたき)』のことである。つまりは『竜のまばたき』。(ちなみに片目を瞬くことは『Wink(ウィンク)』)

サヴェージファング(英:Savage Fang)

  • 【説】異界の魔物の牙を加工して作られた大弓。圧倒的な強靭さと性能を誇る幻の名品。
    • [ドラゴンズブリンク]の色違い。こちらは白色。
    • 「サヴェージ(Savage)」は『野蛮』の意、「ファング(Fang)」は『牙』の意。つまりは『野蛮な牙』。

ハスクオブハイドラ(英:Hydra Husk)

  • 【説】ハイドラの皮から作られた弾力性の高い大弓。ハイドラ系のモンスターに大ダメージを与えることができる。
    • 四つ首のハイドラの、頭の先から尾の先まで精巧に模した大弓。緩やかなリカーブ(反り)が、今にもヘビが飛びかかろうとする様子にも見える。
    • 「ハスク(Husk)」は『抜け殻(皮)・無価値なもの』の意、「ハイドラ(Hydra)」は本作に登場する巨大な四つ首を持つ蛇の魔物のこと。つまりは説明文のとおりである。

ベゼルリュウズ(英:Bezel Crown)

  • 【説】さながら時計の部品のように繊細な大弓。スタミナ消費量は増えるが、この武器で敵を倒せば、多大な経験値を得ることができる
    • 機械仕掛けの金色の大弓。弓幹に大小さまざまな滑車とケーブルが取り付けられているのが特徴的。
      • この武器は明らかに「コンパウンドボウ(和名:化合弓)」と呼ばれる、滑車とケーブル、梃(てこ)の原理、複合材料など、ありとあらゆる力学と機械仕掛けで作られた近代的な弓を元にして作られたと思われる。このコンパウンドボウは1960年代のアメリカで生まれ、現在においてもスポーツ・狩猟・武器…などの用途で広く使われている。
    • 名称のベゼル(Bezel)とは「枠」の意…特に『腕時計の文字盤の周囲に取り付けられる "リング型の部品" 』のこと。「リュウズ(竜頭もしくはクラウン、英:Crown)」は『腕時計の3時の方向にある小さな突起・つまみ』のこと。つまりは説明文のとおり『時計の部品の様な弓』ということだろうか。
    • ちなみに取得経験値が2倍になる効果は、お守りなどの[幸運]状態(効果:一定時間取得経験値2倍)には乗算されないが、ハードモードプレイ中の特殊補正の一つの[取得経験値量増]には乗算するらしい。

ブリニクルドラゴン(英:Dragon's Glaze)

  • 【説】竜の静かな怒りを体現したとされる大弓。"死の氷柱"の異名に相応しい威力を誇る。
    • 『竜の教え、全12の内の1つ』 と称される[ドラゴンズブリンク]と同じ形状の大弓。氷属性が付与されている。
    • 日名の「プリニクル(ブライニクル、英brinicle)」は、実在する自然現象。海氷の下部から下向きに尖った氷が生えることで、その尖った氷が海底に達する瞬間に、海底にいるヒトデやウニを一瞬で氷漬けにして命を奪ってしまう。このことから「死の氷柱(つらら)」、「氷の鍾乳石」と呼ばれる。なお「brine(海水)」と「icicle(氷柱)」の合成語。
      • プリニクルドラゴンを黒呪島で使うと、バンシー•エリミネーター•サラマンダー•ヘルハウンドなどの氷属性に弱い魔物敵を一瞬で凍らせて、粉々に粉砕することが多々ある。そういったことも考えると、一番ピッタリな名前を付けてもらった武器なのではないだろうか。
    • 英名の「Glaze(グレイズ)」は『艶(つや)』もしくは『薄く張り詰めた氷』のこと。

デーモンホーン(英:Revenant Wail)

  • 【説】魔獣の外皮や筋繊維で加工された大弓。引き絞り続けると、怨霊が呻くような異音をたてて装備者の心胆を脅かすという。
    • [スクロールヒルトボウ]と同じ装備アイコン、同じ系統の形状をした大弓。ヒルトがダンゴムシのような黒の段々模様をしており、弓の本体は筋繊維だか何だか分からないが不気味な赤い色をしている。弓の両端の枝分かれも2本から4本に増えている。
    • 日名の「デーモン(Daemon)」は『悪魔』の意、「ホーン(horn)」は『角』の意。つまりは『悪魔の角』。
    • 英名の「Revenant(レヴェナント)」は『幽鬼』の意、「Wail」は『泣き叫ぶ』の意。つまりは『泣き叫ぶ幽鬼』。これは説明文の「怨霊(おんりょう)が呻くような…」を表した名称だろう。なお、実際にそのような演出はないと思われる。さらに英説明文では具体的に「バンシーの恐ろしい叫び声」と書かれている。


その他

  • 錆びた大弓(英:Rusted Longbow)について
    • 「錆びた~」シリーズのなかでは珍しく、明らかに錆びた[コンポジッドロングボウ]もしくは錆びた[カスタムロングボウ]だと思われる。太古に存在した別の武器…ではない。

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最終更新:2023年11月21日 18:30