ブロッキング

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ブロッキング」を以下のとおり復元します。
『[[STREET FIGHTER III>ストリートファイターIII]]』シリーズの特殊システム。略称は「ブロ」「BL」。
相手の&color(red){上中段打撃に合わせて前、下段打撃に合わせて下}にレバーを倒すと、
攻撃を受け流して即座に反撃に転じることができ、削りダメージも受けないというもの。
ガードが自分のキャラの後ろに入力して防ぐのに対して、相手の攻撃を前に入力することでを受け流すという発想が
格闘ゲームにおいても革新的であり、当時のプロデューサーが&bold(){「ブロッキングを超えるシステムが思いつかない」}と思ったほど。
//約十年にも渡ってストリートファイターシリーズを止めることになったとも言われる。
//そういう事じゃないだろ…

ブロッキングと同様に相手の打撃攻撃を受け流すものとしては、
いわゆる「[[当身技>当て身投げ]]」が格闘ゲーム界では古くから存在していたが、
全キャラ共通かつレバー入力ひとつで成立し、また作品の軸としてデザインされたのはこれが初と思われる。
「当身技」と違い、[[当身判定>判定]]発生時のモーションが無いのも特徴的。
理論上は0F当身と同じらしいが、「当身投げ」のように成立した瞬間に相手を掴んでロックするシステムではないため、
成立させてから反撃しようとしてもタイミング次第でガードや反撃をされる場合もある。
原作ではあまり気にしなくていいが、MUGENだとキャラによっては、せっかくブロッキングから反撃しても無敵技で潰されることも
(Hitoverrideを利用しているブロッキングはヒット扱いになりキャンセルが利くため)。

***ブロッキングの先駆け
|~名称|~作品|~効果|
|避け攻撃|[[餓狼伝説シリーズ>餓狼伝説]]|餓狼2から採用。当身技の一種だが、実は&color(red){当身投げが(システムとして)成立する前から存在}。&br()現在確認出来るものの中で、総合的に見てブロッキングに最も近いのはこれだと思われる。&br()ガードポーズ中に前方向+攻撃ボタンで発動し、上半身無敵になりながら反撃する。&br()敵の攻撃がなければモーションが出ないのも同じ。&br()ガードキャンセルとは違い実際にガード中に発動するのは不可能、下半身に当たり判定が残る、&br()など完璧な反撃手段ではないが、このシリーズにおける切り返しの役割を持っていた。&br()ゲームの軸になるシステムにはならかったものの、狙って活用することも十分に可能。&br()なおKOF95以降の避け攻撃とは別物。|
|~|[[The King of Fighters '94>THE KING OF FIGHTERS]]|~|
|飛び道具反射|[[ワールドヒーローズシリーズ>ワールドヒーローズ]]|2から採用。直前ガードの一種。飛び道具が当たる瞬間にガードすることで相手に跳ね返す。&br()[[ジャストディフェンス]]の操作をシステムに組み込んだのはおそらくこれが初。|
|真剣白刃取り|[[サムライスピリッツシリーズ>サムライスピリッツ]]|初代から採用。当身技の一種だが、こちらも当身投げ以前に存在。&br()素手状態で相手の武器攻撃に拳の先端を当てると発生(後のシリーズではコマンド入力)し、&br()成功すると相手を投げ飛ばす。入力は非常にシビアだが、&br()武器の有無で有利不利が大きく変わるこのシリーズ独自の逆転要素。|
|カウンター|シュマイザーロボ|直前ガードの一種。自分の硬直が減少する。&br()ただしこのゲームはガードボタンが独立しているので、&br()どちらかというと3D格闘の感覚に近かったかもしれない。&br()ゲーム自体がほとんど出回っていないため詳細は不明。|
|受け返し([[弾き返し>弾き]])|[[真サムライスピリッツ>サムライスピリッツ]]|直前ガードの一種。相手に硬直を生むという点ではブロッキングと同じ。&br()ただしあくまで隠し技的な要素の一つにすぎず、狙って出すのはほぼ不可能。|
|ガードインパクト|ソウルエッジ|当身技の一種。前+ガードボタンの弾きと後+ガードボタンの捌きがある。&br()武器や盾で相手の攻撃を弾いたり受け流したりすることで体勢を崩す。&br()3D格闘だが、ブロッキングとほぼ同じ概念が完成したのはこの作品だと思われる。&br()ただし失敗すると隙が出来てしまい、&br()弾かれた側は&bold(){ひるみ中でもガードインパクトだけは出来る}など、&br()一方的に有利となるわけではない。|

有利Fは下記の計算式で算出され、ボーナス値は技によって異なる。
>(相手の硬直+ボーナス値)-ブロッキング自体の硬直
場合によっては(飛び道具など)「しない方が有利」なことや、
した方が不利な事もあればしても五分にしかならない事もある。&color(red){※}

熟練すれば、こんな芸当も可能らしい。
いわゆるウメハラブロッキングである(もっとも「鳳翼扇」は[[スーパーアーツ>超必殺技]]の中でも比較的ブロッキングしやすい部類に属するが)。
&nicovideo(sm122535)

類似品として「[[弾き]]」「[[ジャストディフェンス]]」「[[リコイルガード>Eternal Fighter Zero]]」などがある。
これらの違いについては下記の付録参照。

&color(red){※}
&color(red){飛び道具をブロッキングしても相手の硬直時間が増えない}ため。MUGENでは事情が異なるので後述する。

ちなみに「攻撃が当たる直前にレバーを入れてガードするシステム」自体はカプコンのベルトスクロールアクション系では結構実装されていたりする。
最も古い物で『The King of Dragons』(1991年製=初代『[[ストII>ストリートファイターII]]』と同時期)である。

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**MUGENにおけるブロッキング
//処理方法それぞれに触れ、それに伴い大幅に改稿しました。以前の記述は下にまとめてコメントアウトしてます
HitOverRide、またはReversalDefを用いて処理される。

#region(HitOverRide)
このステコンが有効なうちに相手の攻撃がヒットすると、通常の食らいステートではなく事前に指定したステートへ移行する。
これによってMoveType=Iのステート(ブロッキング成功ステート)へ飛ぶとダメージやヒットバックなどの処理を回避出来る。

攻撃側にはMoveHit(MoveContact)の判定が出るため、防がれた技をヒットキャンセルして反撃に対応するということも出来る。
逆に言えば、ブロッキングが成立するには相手の攻撃がヒットしなくてはならないわけで、
ブロッキングのエフェクトとは別に、攻撃側のヒットスパークや効果音まで発生してしまう。

その他、MoveHitを条件に攻撃側の追加処理が発動する場合、意図せぬ挙動が起こることも。
防御したのに攻撃側にメリットのある追加効果(北斗キャラの星取りなど)が発動したり、
防御されたのにヒット時専用の追撃を行うなど。
但しこちらは、攻撃側がMoveHitのほかにNumTargetやP2stateNoなどを条件に加えることで回避出来る。
AIが攻撃をブロッキングで防がれた際、攻撃がヒットしたと誤認する現象も同様に解決する。

後述のReversalDefでは導入が複雑かつMoveHitの判定が発生しないためか、ブロッキングの処理としてはこちらが主流である。

記述例
 [State XX]
 Type = HitOverride
 TriggerXX = XX
 Attr = S, NA, SA, HA, NP, SP, HP
 Stateno = XXXX
 Time = XX

「Attr」で防御する攻撃の属性を指定する。

#region(attrの種類の一覧表)
ここでattrそのものについての説明もしておくと、attrはAttribute(特性や属性などといった意味)の略である。
例えば立ち打撃通常技なら記述は「S,NA」などといった形となるが、
この時コンマの前側に記述する部分をarg1と呼び、後側の部分をarg2と呼ぶ。

attrには以下の27種類がある。

|>||打撃 (A)|投げ (T)|飛び道具 (P)|
|立ち (S)|通常技 (N)|S,NA|S,NT|S,NP|
|~|必殺技 (S)|S,SA|S,ST|S,SP|
|~|超必殺技 (H)|S,HA|S,HT|S,HP|
|しゃがみ (C)|通常技 (N)|C,NA|C,NT|C,NP|
|~|必殺技 (S)|C,SA|C,ST|C,SP|
|~|超必殺技 (H)|C,HA|C,HT|C,HP|
|空中 (A)|通常技 (N)|A,NA|A,NT|A,NP|
|~|必殺技 (S)|A,SA|A,ST|A,SP|
|~|超必殺技 (H)|A,HA|A,HT|A,HP|

#endregion

この表を参考にした例では立ち判定の打撃、飛び道具を防御する設定になっている。
上の例には無いが、NT(通常技投げ)、ST(必殺技投げ)、HT(超必殺技投げ)といった''投げ属性''に対してブロッキングを取ることは、
原作を逸脱した''論外行為''であるため注意が必要である。
#endregion

#region(ReversalDef)
ReversalDefの判定と相手Hitdefの判定が接触するとHitdefを無効化し、自分及び相手を指定したステートに飛ばすことが出来る。
ブロッキングの再現においてはHitdefを無効化する機能が用いられている。
Projectileに反応しないため、飛び道具に対応するHitOverRideを同時に用いる必要がある。

ReversalDefの判定枠は食らい判定ではなく攻撃判定のものを用いる。
ブロッキングを受け付けるステートの画像全てに攻撃判定枠をつけるのは煩雑なため、
ReversalDef判定を出す専用ヘルパーを用いる事が多い。

攻撃側にMoveHit、MoveContactどちらの判定も出ないためにヒットキャンセルが利かず、性能の再現には難がある。
一方、余計なヒットスパークや効果音が発生しないため、演出面は優れている。

記述例
 [State XX]
 Type = ReversalDef
 TriggerXX = XX
 Reversal.Attr = S,AA
 P1stateno = XXX
 Pausetime = 0,XX
 Sparkno = -1
 NumHits = 0 

「Reversal.Attr」はHitOverRideでのAttrに相当する。
AAというのはA(全ての=ALL)とA(打撃)の組み合わせである。
ReversalDefが本体によるものならばP1statenoでブロッキング成功ステートを指定。
ヘルパーによる場合は、Helper(***),Stateno=XXXを条件として本体が成功ステートへ直接ChangeStateする。
#endregion

いずれの処理も攻撃側の体勢(立ち・しゃがみ・空中)及び攻撃の種類(打撃・飛び道具・投げ)を示すパラメータAttrでのみブロッキングの可・不可を決定する。
ガードの中下段などを決定するGuardflagやヒットバックのアニメ(動作の大きさ)を示すAnimTypeなどは関与しない。
そのため「下段ブロッキングは弱攻撃のみ立ち・屈み両方の攻撃を取れる」などといった細かい対応が再現しづらい。

ブロッキング不可の攻撃も再現が難しいが、
本体では見せ掛けのHitdef(実際にヒットはしない)を出しながら、ブロッキングの対応しない投げ属性かつガード可能なProjectileで攻撃する
などして一応の再現が可能。
ヒットストップなどの調整が難しいので、[[proj化カンフーマン>カンフーマン改変キャラ]]などを参考にされたい。
Projectileを用いる事で相手AIの判断を左右する可能性はあるが、
AIがProjectileに対して細かい情報・状況を感知するのは難しいこと、本体が見せかけのhitdefを出していることもあり、そう大きな不都合にはならないと思われる。

またMUGENでは、
「有利時間が極端に長い」「反撃が確定出来る」「投げも防御出来る」「攻撃・食らい中も入力可能」
というような性能を改変・強化されたものも散見される。
そうでなくとも細かい仕様・性能は再現の難しいシステムであるため、
ブロッキングを搭載したキャラクターとの対戦、動画使用などする際には
その性能を把握しておくと良いだろう。

・AIにおけるブロッキング
人操作においては相手が攻撃しそうなタイミングを読んで判定を置くのに対し、
AIではランダムか、相手の攻撃に反応する形で判定を出す事が殆どである。

また相手の攻撃が接触せずブロッキングが成立しなくても、当て身投げなどのように硬直が発生することなく行動出来る。
とは言えそれは理論上の話で、人が読み違えれば攻撃を食らってしまうし、投げにも無防備になる。
しかしAIなら状況に応じて対応を切り替えることも簡単に出来てしまう。
これらを考慮せず条件に合わせてブロッキング判定を出すというだけでは、AIにとってノーリスクのシステムとなってしまう。

ブロッキングに限らず類似の防御システムはAIの設定次第でバランスブレイカーに成り得るものだが、
ブロッキングはその柔軟性のため、より慎重なAIの調整・行動管理を要するシステムと言えよう。

#co(){ReversalDefではProjectileに対応できない事からHitOverRideの命令を用いて処理をするケースがほとんどで、
それらでは基本的に&color(red){相手の攻撃がヒットしてからブロッキングが発動}する。
//0Fでステートを飛ばすとダメージを回避できる現象を利用している。
//厳密に言うとちょっと違っていて、以降先のmovetypeがH以外ならダメージは発生しない。0Fでステートを飛ばしてもその以降先がmovetype=Hだったらダメージはある。
Hitoverrideは攻撃側でmovehitが成立するためキャンセルして技を出すことができるが、
Reversaldefはmovereversedが成立するもののmovecontactが成立しないためキャンセルできないキャラが多く、
ブロッキングを成立させた側は反撃しやすくなりやすい。
//(movereversedをキャンセルの条件に組み込むと相手の当身から抜けてしまう可能性があるため、攻撃側はどうしようもない)。
//これもちょっと違う。それはStatedef -2に処理がある場合だけで、一般的に技を出すための処理を置くStatedef -1からならステ抜けは起こらないよ。
ちなみにReversalDefを用いているキャラクターは当身判定を出すので、
デバッグでくらい判定を表示させているとキーを前方に入れた瞬間に
キャラクター全体が赤いボックスで覆われるため一目で分かる。
なおHitOverRide・ReversalDef共にGuardFlagの識別ができず、[[中段]]下段判定でも関係なく相手の技のhitdef内のAttrが優先され
結果下段技を立ブロッキングしたり中段技を屈ブロッキングができてしまい、
逆に下段技なのに屈ブロッキングができないなどという問題があるのも現状。
この問題は攻撃側がattrとをguardflagと一致させることで解決する。
つまり下段ならattrをC,XX、中段ならS,XXとすればよい(ステートのstatetypeまで変える必要はない)。

ブロッキングの記述例

 [State XX]
 type = HitOverride
 triggerXX = XX
 attr = SCA, NA, SA, HA, NP, SP, HP ←「打撃系」及び「飛び道具系」に有効とする一般的な設定
 stateno = XXXX
 time = XX

また条件設定が甘いと投げ属性技(NT,ST,HT)をブロッキングできてしまう。
[[原作>ストリートファイターIII]]上の常識として&bold(){『投げ技』はブロッキング不可能}であり、
何もかもがブロッキングできてしまうとゲームバランスが崩壊してしまう。
(ちなみに[[神キャラ]]系などは意図的に「常識を逸脱」して『投げ』だろうが「問答無用」でブロッキングできるように設定されていることが殆ど。要はこいつらの間には『一般常識』というものが存在しない)

 投げ属性をブロッキングするキャラ
 [State XX]
 type = HitOverride
 triggerXX = XX
 attr = SCA, NA, SA, HA, NP, SP, HP ;,『"NT, ST, HT"』 ← これを記述しているキャラは
 所轄『論外』系キャラである。
 stateno = XXXX
 time = XX

ちなみに[[ギル]]の「セラフィックウィング」のように『ガードは可能で、ブロッキングは不可能』とする技である場合には、技属性(hitdefのAttr)をNT、ST、HTのいずれかにし、Guardflagを設定すれば再現可能である。
ただし前述の通りブロする側の属性に『NT,ST,HT』があるとこれが成立しなくなる(そんなキャラは格ゲーする気がないことが多いが)。
またそのような特殊な事情を差し引いても、一部のキャラクターおよびほとんどのAIは相手が投げ属性のhitdefを実行しているとガードできない仕様になっているため、ブロッキングはおろかガードすらされなくなることがある。
本体でhitdefを実行するかわりにattrを投げ属性にしたprojectileを実行すればガー不は回避できるが、
AIはnumprojをトリガーにしてジャンプや飛び道具当身を使ってくることがあるので、AIを相手にする時に少し都合が悪いことになる。
またprojectileを実行するとinguarddistが反応する範囲が狭まるので、攻撃の射程がある程度長い場合はprojectileのguard.distを延長しておく必要がある。
比較的AIが対処しやすいのは、本体側で打撃属性のhitdefを実行しつつ(ただしairファイル上では攻撃判定は出さず、本体がtargetを取らないようにしておく)、
画面外遠方(Y軸方向の位置を極端に大きな値にしておけばx軸方向は通常の値でいい)に出したヘルパーに投げ属性かつガード可能なhitdefを実行させる方法。
ただしヘルパーがtargetを取ることになるため、打撃投げのようにステートを奪う場合は処理が煩雑になってしまう。

打撃をブロッキングしたときと飛び道具をブロッキングしたときの硬直フレームを別にしたいときは、
hitoverrideで移動するステートを打撃属性(NA、SA、HA)と飛び道具属性(NP、SP、HP)で分け、
飛び道具属性に反応して移動したステートではpauseによる停止処理を行わないことで擬似的に再現可能。
hitoverrideの動作時に相手のhitdefattrを参照することで、キャラクター本体のhitdefに飛び道具属性が付加されている攻撃を判別し、
通常の飛び道具とは別の取り扱いをすることも可能。
ただしこの方法をとった場合、タッグ戦中に誤作動を起こす可能性がある上、
相手の仕様によっては必ずしも違和感なく再現できるとは限らないため
飛び道具にブロッキングを作動させたときも相手を硬直させているキャラクターもいる。
更に原作(ストIII)では、スラッシュエルボーを&bold(){ブロッキングされた後にスーパーキャンセルで[[ハイパーボム]]を出すとHBが確定する}など、
一部でブロられ(らせ)キャンセル等と呼ばれるテクニックも存在するが、
中にはブロッキング自体の硬直フレームが全くないどころか相手より先に動き出すことができるようになっている
(ブロッキングのモーションをpauseによる停止処理中に完結させ、ヒットストップ中にctrlが有効になる)ため
あらゆる局面でブロッキングした方が有利になるキャラクターも存在する。
こうしたキャラクターには上記のような確定状況は成立しない(ブロッキング後の反撃を見越して先読みで出せば当たるが確定ではない)。


他にも「技がヒットすると何らかの追加効果が発動する」技をブロッキングした場合、技がヒットした扱いになるという問題もある。
(例:『[[北斗>北斗の拳]]』キャラの星取り攻撃をブロッキングすると、ダメージは受けてないのにもかかわらず星を取られる)

攻撃がヒットしたかどうかに加えて、相手がブロッキングしたかどうかを判定するには
以下のように記述すれば誤動作をある程度は防げる。
 TriggerXX = Movehit(←攻撃がヒットした時のトリガー)
//キャンセルのタイミングは必ずしもmovehit=1のときだけではないので
 TriggerXX = p2stateno = [5000,5299](←通常攻撃を当てた時の相手のステートNo)

通常攻撃を当てた場合、大体相手のステートNoは5000番台であり、
「ブロッキング」されたときは5000番台ではないことを利用して各々判定させることで
攻撃を「ヒット」したか「ブロッキング」されたかを判別する方法が望ましい。
応用すれば、例えば[[真・昇龍拳>昇龍拳]]のように根元がヒットした場合と、
ガードやブロッキングされた場合の判定にも使えるはずである。
またヒット確認キャンセル超必などを出す際にもこの判別方法を用いると無駄に
ゲージを消費しないといった使い方もできるので何かと役に立つだろう。

相手のステートを奪うタイプの[[ロック系必殺技]]の判定などではmovehitに加え、
始動用のhitdefにidを割り振っておき、p1statenoおよびp2statenoを使わずに
numtarget(xx)>0(xxはhitdefのID。当然ではあるがcnsで使うときはカッコは半角で)をトリガーにして
自分はchangestate、相手をtargetstateで演出用のステートに飛ばすようにするとより精度が上がる。
もちろん通常攻撃の条件にnumtargetを使用してもかまわない。
ただし完全ではないのであくまで参考程度に。
たとえば技のキャンセル条件に相手のstatenoを入れてしまうと、
[[スーパーアーマー]]持ちのキャラを相手にしたときに全くキャンセルがかからなくなってしまう。
またnumtargetやtargetstateをロック技の判定に使うとタッグ戦でガード中の相手を巻き込んでしまうこともあるが、
p1statenoなどを使ったら使ったで他キャラクターの攻撃が同時にヒットしたときに問題が生じるのでどっちもどっちである。
もともとタッグはバグが起こって当然の環境なので、こればかりは仕方ない。

ちなみにプレイヤー操作時とAI制御時で使い方が全く変わる。
プレイヤーの場合相手が手を出しそうな状況で先読み入力する。
例えば、相手の連携の間や自分の出した技の隙、対空、被対空など。
AIの場合はコマンドを使用しない(MUGENデフォルトのCPU除く)ので、
単純にブロッキングするかどうかはTriggerの条件に依存する。
またキャラクター製作者が&color(red){本来は失敗するとしばらくの間入力を受け付けない}ように制限をかけていても、
コマンド入力を行わないAIにはまったく関係がない(AIでも内部処理で制限をかけることはできるが、非常に手間がかかる上見た目ではほぼ判別不能)。

ちなみに[[AI殺し]]と言われることが多いが、先述のヒット判定の識別などを絡めればそれなりに判別可能。
むしろ[[超反応]]ブロッキングを利用することで、AI側からしたら逆に[[AI殺し]]の対策をできるシステムになっている。
常時ブロッキングするAIは理論上どんなAI殺しの攻撃もブロッキングしてしまうことが多い。
AIのなかには常時ブロッキング+ブロッキング後常時フルコンボな凶悪なAIもいる。
当然だが(神キャラ系を除く)「一般常識」では投げは防げないので完全な無敵ではないが、使い方次第で並キャラを凶悪キャラに変貌させる可能性を秘めたシステムであることは確かである。

動画では超反応で相手の攻撃を全段ブロッキングすると「ウメハラインストール」と呼ばれることがある。

実際のAIではこのような設定がなされていることはほとんどなく、
基本となる発動率を低めにしておき、空中ガードのないキャラクターなら空中での発動率を高くする、
出の遅い攻撃に対しては発動率を高くする、ライフが減ると発動率が高くなるなどの調整をAI製作者の手で行っている。
(そもそもhitoverrideに何も手を加えないと、[[こんなこと>Nanarman]]になる。)
つまりどの程度ブロッキングさせるかは、基本的にAI製作者の意図とセンスによるところが大きい。
このさじ加減は難しく、むやみに高くても理不尽さを煽るだけになるし、
確率が低いと攻め手が偏りやすいAI同士の対戦では通常ガードで固まってしまい、
冗長に見えてしまうこともある(後者についてはぶつける相手が悪いせいでもあるが)。
また、AIに参照できない情報は当然のことながら判断の材料にできない。
このあたりの事情を考慮して、レベルとは別にブロッキングの発動率を設定できるAIもある。
(余談だが、たまに「ストIIIキャラはシステムに『投げ抜け』があるから投げにも強く理論上無敵」などと考えている者がいるが、
MUGENでの投げ抜けは「ストIIIキャラの投げに対して&bold(){相手がコマンドを入力すると抜けられる}」というシステムであるため、
MUGENではストIIIキャラ自身にはデメリットにしかならない。注意)

以上のようにブロッキングは非常にバランスを崩しやすいシステムとなっているのでキャラ、AI製作時はご注意を……。

当然ながら、&color(red){MUGENでは原作通りの性能でないことも多い}ので注意。
原作より有利時間が長い、受付が甘い、体力が回復する、攻撃動作中でも成立する、などなど。}

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//以下書きかけ。誰か補完頼む
***付録:ブロッキングと類似システムの性能まとめ
|~名称|~作品|~効果|
|ブロッキング|[[STREET FIGHTER III>ストリートファイターIII]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。大振り(=硬直が長い)攻撃が多いゲームなので&br()相対的に有利時間が長くなる。&br()&color(red){ガード不能技でも可能。パワーゲージが少し増加する。}|
|~|[[CVS2(P-GROOVE)>CAPCOM VS. SNK]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。長めの有利時間がつく。&br()&color(red){ガード不能技でも可能。パワーゲージが少し増加する。}|
|~|[[QOH'99>Queen of Heart'99]](梓、綾香etc)|当身技の一種。ダメージは無し。&br()地上版のみで、コマンドの関係で立ち状態でしか取れない。&br()ストⅢ等と異なり、&color(red){レバーを離した瞬間が発動タイミングとなる。}|
|[[弾き]]|[[月華の剣士]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()『一幕』では立屈&立必殺屈必殺の四種類。&br()『二幕』では空立屈の三種類。&br()相手の攻撃を弾き、一定時間無防備にする。&br()失敗時の隙は大きめで、後の先(カウンター)扱い。&br()飛び道具には無力。&br()『二幕』では専用の反撃技でキャンセル可。|
|[[ジャストディフェンス]]|[[餓狼MOW>餓狼伝説]]|直前ガードの一種。&color(red){体力が少し回復する。}&br()空立屈の三種類。ガード硬直を軽減する。&br()ガードクラッシュ値が少し減少する。&br()(超)必殺技・潜在能力でガードキャンセル可。&br()&color(red){空中でも使用可能(通常の空中ガードは存在しない)。}|
|~|[[CVS2(K-GROOVE)>CAPCOM VS. SNK]]|直前ガードの一種。&color(red){体力が少し回復する。}&br()空立屈の三種類。ガード硬直を軽減する。&br()ガードゲージが減少しない。&br()&color(red){空中版のみガード不能技をガード出来る。パワーゲージが少し増加する。}|
|~|[[大乱闘スマッシュブラザーズ]](DX以降)|『DX』から『for』までは直前ガードの一種、『SP』では当身技の一種。&br()地上一種類のみ(空中は一瞬無敵状態の「緊急回避」になる)。ガード硬直を軽減。&br()シールド(ガードゲージのようなもの)が減少しない。&br()&color(red){この状況でさらにAを押すことで投げにすぐつながる。}&br()『DX』のみ、飛び道具を当たる瞬間にガードすることで相手に跳ね返せる。&br()『X』からはガード時のノックバックが通常時よりも減少。&br()『SP』では''シールドを解除直後に攻撃を受ける事で発動するシステム''に変更。&br()&color(red){ガードキャンセルがいかなる行動からでも可能。&br()ガードストップあるいはガード硬直の間でも喰らい判定無しの無敵状態になる。}&br()ちなみに『for』から参戦したリュウはブロッキングと同じモーションをとる。|
|[[無想転生]]|[[北斗の拳]]([[ケンシロウ]]、[[ラオウ]])|当身技の一種。ダメージは無し。&br()この手のシステムでは珍しくキャラ限定技。&br()パワーゲージを1本消費して7回まで使用可能。&br()相手の攻撃を回避し、画面停止中に一定距離進む。&br()結果的に相手の裏に回ることが多い。&br()地上(立屈不問)の一種類のみ。有利時間は相手の技硬直分。|
|シールド|[[MELTY BLOOD]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。有利時間は無し。少量ゲージ消費。&br()方向キー入力ではなく専用ボタンで出す事が出来、&br()続編からは「出しっぱなし」にする事が出来るようになった。&br()通常シールドは一部必殺技でキャンセル可。&br()直前ガードに相当するEXシールドはいずれの技でもキャンセル可。&br()特定状況でのEXシールドの成立はラストアーク(特殊な超必殺技)の発生条件でもある。|
|リコイルガード|[[Eternal Fighter Zero]]|直前ガードの一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。リコイル後の硬直を通常ガードと通常投げ以外の攻撃でキャンセル可能。&br()ただし、攻撃側も次のモーションに移行するまでの間は、&br()攻撃をキャンセルしてリコイルガードを行うことが出来る。&br()地上では連続ガードになるような攻撃に対して連続して行うことは出来ない。&br()空中版は空中ガード不能の攻撃も取れる上、攻撃によるベクトル変化を受けない。|
|チャンスメイク|[[ニトロ+ロワイヤル]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。有利時間が少し増加。&br()&color(red){パワーゲージが少量増加する(MUGENでは増量修正されていることが多い)。}&br()地上二種はダッシュ、通常技、必殺技等でキャンセル可。&br()空中版では真上に少し跳ねる。|
|攻性防禦|[[アカツキ電光戦記]]|当身技の一種。攻性範囲に攻撃が入れば成立する。&br()空立屈の三種類。&br()上段で上[[中段]]と空中攻撃、下段で上下段、空中で全て成立可能。&br()成立すると自動で反撃するが出が遅く無敵もない。&br()成功した場合、再度攻性防禦をキャンセルで出す事で多段技も攻性を取れる。&br()飛び道具にも対応でき、この場合は反撃動作が出ない。&br()上[[中段]]を立ち、下段を屈、空中攻撃を空中で成立させると&br()「要撃攻性防禦」となって自動反撃後の補正が緩和される(アケ版のみ)。&br()&color(red){パワーゲージが少し増加する。}&br()ただし&color(red){攻性中に投げを食らうと「要撃」になりダメージが増える。}|
|ボタンロッキング|[[ヤタガラス]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()上下空の三種類。有利時間が少し増加(入力の仕方次第で有利時間が異なる)。&br()ボタン入力のため、&color(red){ガードと同時に入力することも可能。}&br()&color(red){ガード不能技でも可能。パワーゲージが少し増加する。}&br()ただし&color(red){地上BL入力中に非対応の攻撃を喰らうと「BLカウンター」となり、ダメージ等が増える。}&br()また&color(red){空中BLの受付時間終了後~着地までに攻撃を喰らうと「空中BLカウンター」となり、&br()追撃可能な浮かせ状態にされる。}|
//Ⅲブロはガー不の電刃に成立可能、CVS2のは滅・波動拳に成立可能、CVS2のJDは滅・波動拳に成立不可能なので。あと攻性防禦の訂正

***関連項目:[[特殊システム一覧>https://w.atwiki.jp/niconicomugen/tag/特殊システム]]

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