谷口

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谷口 - (2009/08/01 (土) 21:21:43) の編集履歴(バックアップ)


「ういーす、WAWAWA忘れ物…うぉあ!? …すまん、ごゆっくりぃ!」


角川スニーカー文庫刊、谷川流著のライトノベル「涼宮ハルヒシリーズ」の登場人物。
県立北高校の二年生(原作9巻『分裂』以降)。下の名前は不明。オールバックの髪型がトレードマーク。
キョンのクラスメイトにして悪友で、成績はキョンともども毎度赤点スレスレを行く月並な男子高校生。
涼宮ハルヒとは同じ中学校出身で、通算で五年の間彼女の奇行を間近で見てきた。
その為一年生一学期の際にハルヒに興味を持ったキョンに「もし涼宮に気があるなら、やめとけ」と忠告している。
原作4巻『消失』の改変世界でもハルヒの同級生のままで、キョンにハルヒの所在を教え事件解決のきっかけとなった。

ナンパ好きの軽い性格で、見かけた女子に対して勝手にランク付けしていたりとプレイボーイを気取っているが、
実際にはまったくモテていない(クリスマス前に彼女が出来たが、短命に終わる)。
自分なりのナンパ術や人生論を友人のキョンや国木田に良く語っているが、あまり相手にされていない。
SOS団には人数合わせや単純にそこにいたからという理由で協力を要請され騒動に巻き込まれる事が多いが、
文句を言いつつも何だかんだで楽しんでいる様子である。

原作ではどうあがいても脇役ポジションな彼だが、ニコニコ動画では大人気である。
その原因はアニメ版第10話にて教室へ忘れ物を取りに来た際に扉を開けた後呟いたこのページ上記の台詞である。
原作では“「忘れ物~」と自作の歌を歌いつつドアを開けて入ってきた」”とだけ描写されているのだが*
担当声優の白石稔氏がこの「自作の歌」部分に大幅なアドリブを入れ、「WAWAWAわっすれも~の~」というフレーズと独特の歌声に仕上げた。
元々、このシーンの谷口は場違いの人間だったがこの歌によりさらに場違い感が加速、視聴者に強烈な印象を残すようになり、
その結果、一時谷口MADが大量に投稿され流行、カルト的な人気を築くまでに至る。
果ては白石稔氏がそれを知ってか知らずか、歌を本気で完成させた「俺の忘れ物」という曲がCDで出てしまう程であった。(初出はらき☆すた第13話ED)

そのせいか一部では、「WAWAWA」という呪文を唱える事でどんな場所・空間へも一瞬で移動が可能という、
不可思議な力の持ち主というキャラ付けすらされている。

本当はあくまで普通の男子高校生です。と違って。

スピンオフ作品の「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」ではらき☆すたの白石みのるの扱いの影響か、かなり不幸なキャラにされてしまっており、
まずキャラクター紹介が「キョンの友達で駄目な方」とされており(ちなみに良い方は国木田)
ハルヒの力でサンタクロース(ハルヒののサンタのイメージから只の怪物)に変化させられ暴走、ハルヒの力で鬼に変化させられて暴走、ハルヒのt(ryとかなり酷い事になっている。
因みにサンタは鶴屋さん長門、鬼は鶴屋さん、森さん、古泉によって倒されている。
3巻の冒頭における
「ん?ああ…もちろんこの作品はフィクションだぜ?もちろん実在の俺は鬼にはならねーよ。そう俺は信じるね…」
という発言がハルヒちゃんにおける谷口の扱いを体現していると言っても過言ではない。

MUGENでは厨房弁慶氏によってキョンや古泉一樹同様、遠野志貴をベースに作られている。
前述の空間操作能力という二次創作設定も取り入れられ、カービィ霧雨魔理沙など様々なキャラクターをストライカーとして召喚したりする。
でもやっぱり元は脇役にして一般人、パンチやキック等の直接的な打撃技や飛び道具(ラムネ瓶の投擲)等での戦闘がメインである。
今はデータが消えているらしく、入手は不可能。
AIも柊・竹・梅氏が製作中だったが本体の消失により公開は見送りとなった。

*
原作において、該当するシーンはこのように描写されている。
 こんなどうでもいい会話をしている場合ではなかったのである。後々俺は、とことん悔やむ
ことになる。長門を置き去りにしてでも、さっさとこの場を立ち去るべきだったかと。
「ういーす」
 ガサツに戸を開けて誰かが入ってきた。
「わっすれーもの、忘れ物ー」
 自作の歌を歌いながらやって来たそいつは、よりにもよって谷口だった。
 まさか谷口もこんな時間に教室に誰かがいるとは思わなかっただろう。俺たちがいるのに気
づいてギクリと立ち止まり、しかるのちに口をアホみたいにパカンと開けた。
 この時、俺はまさに長門を抱き起こそうとするモーションに入ったばかりだった。その静止
画をみたら、逆に押し倒そうとしているとも思えなくもない体勢なわけで。
「すまん」
 聞いたこともない真面目な声で谷口は言うとザリガニのように後ろへ下がり、戸も閉めない
で走り去った。追うヒマもなかった。