曙太郎


「終わってみると、人が綱を選ぶんじゃなくて、綱が人を選ぶんです」

実在する元大相撲力士で第64代横綱及びプロレスラー。1969年生まれ。
アメリカ合衆国ハワイ州オアフ島生まれで、当時の名前は「チャド・ジョージ・ハヘオ・ローウェン」。
チャドと言っても死神代行のクラスメイトじゃないし、ますけんぷくん氏でもない。

東関親方(元高見山)にその体格を見込まれ相撲界に入門、1988年3月場所に初土俵入りを果たす。
デビュー当時の四股名は「大海」で、その後よく知られる「曙」に改名している。
1993年1月場所の優勝により大相撲初の外国人横綱となり、横綱幕内優勝11回と言う輝かしい功績を残している。
1996年4月に日本国籍を取得、本名を四股名にちなんだ「曙太郎」に改名した。
現役時代には、出身地を同じくする小錦八十吉氏や武蔵丸光洋氏の存在もあり、揃って記憶に残った視聴者も多かっただろう。
2003年に相撲を引退し、日本最大の格闘イベント『K-1』へ活躍の場を移すが、
同年のデビュー戦において当時有名だったボブ・サップ氏にあっさり敗北し、その後は戦績はあまり振るわなかった。
2005年にプロレスラーとしてデビュー。『ハッスル』や『ZERO1』等のプロレスイベントに参戦し、持ち前のパワーで大暴れした。

またタレントとしても活動しており、
お茶の間ではかの有名な清涼飲料「FANTA」のCM内で結成された同名バンドのドラムを担当していた事で、
記憶に残っている方も多いのではないだろうか。
後に解任されて、くいだおれ太郎にドラムのポジション持ってかれたけど
CMソング「Fantastic Love」

……ネット上では前述の『K-1』参戦時のサップ氏に 倒された際の姿 が有名になってしまってるが。
おかげで同名の綾波型 8番艦 彼から名を採られた競走馬 、ブルートレインその他諸々に風評被害が及び、
前者2名は後年になって擬人化された際に某イラストサイトで度々パロられてしまった
ある意味伝説になった一戦

+ マケボノの真実
2013年に双葉社から刊行されたサップ氏の暴露本『野獣の怒り』では、
自身とK-1との関係性の悪化の理由が綴られており、その中には対曙戦も含まれていた。
そこでは、
「完全にダウンしているのに何をやっているんだ!と思ったよ。試合終了のゴングが鳴るや、オレは曙のもとに走った。
 曙を助けないと、本当に死んでしまうと思ったんだよ」
と、当時の心情が語られていた。
荒々しいファイトスタイルで知られたサップ氏だが、素は常識人であった。
というのも、曙が引退した理由は度々膝の故障に悩まされ、2001年度の冬場所ではそれが悪化した事で全休を余儀なくされたためであり、
「横綱として足を引きずった惨めな姿で土俵に上がりたくない」と決意を顕にしていた。
それからは親方職に従事した末、日本相撲協会を辞職して格闘技の世界から第一線を退いた状態であったため、
K-1参戦においてブランクがあるのは当然の事だったのである。
にも拘らずその試合において実況と観衆のボルテージから、曙はダウンから何度も立ち上がらざるを得ない状況に追い込まれてしまい、
K-1の安全管理の杜撰さを目の当たりにしたという。

当時のK-1では競合コンテンツの「PRIDE」に有力株を次々引き抜かれていた中、サップ氏は元アメフト選手という事もあり、
格闘技の経験は少なくとも、その持ち前の巨体とパワーで華々しい活躍をしていた事から全盛期の一角を担う事となった。
また、主催会社が代わってからはサップ氏のように実力よりもネームバリューを重視した「モンスター路線」を売りとするようになり、
その中には「最強の素人」ボビー・オロゴン氏も含まれていた。
結果として本興行は確かに大当たりし、視聴率はNHK紅白歌合戦を上回り、先述の通りネットミームとしてネタにもなった。
だが、そんな目先の視聴率を求めた興行が長続きするはずが無く、翌年の興行では「世代交代」と称して、
前年度決勝進出者のレミー・ボンヤスキー氏と武蔵氏をプッシュしたものの、彼らが不可解な判定で決勝に進出した事から、
実力重視を求めた層からは批判され、ファンや専門家からも抗議が殺到した事、
加えてPRIDEが好カードを組み続けた事から客層はそっちに流れてしまい、徐々にK-1の人気は衰退。
最終的に、その主催会社は資金難に陥った末、2012年に経営破綻するという末路を辿る事となった。
まあPRIDEはPRIDEでトップの不祥事等で興行としてはK-1よりも先に消滅してるんですけどね

倒産から3年後の2015年、元社長が「巌流島」という格闘技イベントの発足に関わるのだが、それはまた別の話である。

一方、K-1後もプロレスラーとして絶大な人気を持っており、曙が出場する興行には大勢のファンが詰めかけていた。
「人気プロレスラーの比ではない。人気では絶対に横綱・曙には勝てない」と、その知名度に圧倒された旨を語るプロレスラーもいた。

その後、2017年からたびたび体調不良に見舞われ懸命なリハビリを続けていたが、2024年4月11日に心不全で死去。
享年54歳。氏の故郷であるハワイの各メディアや世界中の人々が氏との別れを惜しんだ。


MUGENにおける曙太郎

The Magic Toaster氏によるキャラが存在。
『K-1』参戦時の姿を基に『KnuckleFighter-X』で作られた、実写取り込みキャラをMUGEN用に移植したものである。
大柄な体格に反し素早く動けるのが特徴で、必殺技ではタイガーショットやタイガーアッパーカットを放つなど、
技やボイスサガットがベースとなっている。何故か暫烈拳を繰り出したりもするけど
超必殺技では自らを模した気弾を放ったり
勝利ポーズでせっかく勝ったのに、突如倒れ伏してあのポーズになったりとネタ要素にも事欠かない。
AIもデフォルトで搭載されている。
移植元『KnuckleFighter-X』における参考動画。
対戦相手は某元総理



「お前はいつもうつむき加減だ。体を大きく張り、堂々としろ。
 ビッグになれよ、もっとビッグに。」

出場大会

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最後に、当然の話だが曙太郎氏は実在する人物である。上記の『K-1』での一幕がいろんな意味でネタにされているとは言えど、
MUGENを含む二次創作を他所に持ち出し、当人の関係各所に迷惑を掛ける事は絶対に許されない行為である事を忘れてはならない。
使用する場合はネタをネタとして楽しみつつ失礼の無いよう節度を持った振る舞いを心がけよう。


最終更新:2025年01月29日 22:47