スペランカー


「俺はスペランカーだぞ。めっちゃ難しいんだぞスペランカー
 だから俺クリアできなかったもん」

アイレムソフトウェアエンジニアリングが誇る*1アクションゲーム『スペランカー』の主人公。
その名前は「アマチュア(素人)の洞窟探検家」を意味する。ちなみに玄人の洞窟探検家は「ケイバー(Caver)」。
「先生」の敬称付きで呼ばれる事が多い。何で「先生」かはアイレム公式の4コマ漫画『スぺランカー先生』を読まれたし。

単行本をお求めの場合は古本屋かネット通販で探してみよう。
2011年にはアニメ化もされており、CVは 杉田智和 氏が担当している。
ちなみに主題歌は原作BGMのアレンジで妙にかっこいい。しかも歌っているのはアイレムではなくSEGAの人である。さすが先生!
EDも名曲だぞ!さすが先生!

ゲーム史上最弱の主人公として名高い。
自分の身長と同程度の段差から落ちるだけで死ぬほど貧弱。
ジャンプ力は自分の身長の半分程度。合計すると、自分の身長の半分の段差や下り坂からジャンプして落ちるだけで死ぬ
取扱説明書にも「ぜったい落ちるな!!」とわざわざ書かれる位重要なことである。
一説によるとここまで弱いのは極度のビビリ症だからとか。蝙蝠の糞で死ぬのは服が汚れたからだとか。
え?人間の身長と同程度の段差というのは崖だって?だがアクションゲームでは障害ですらない。
現実だって、危険でも頭から落ちない限り死ぬような高さじゃないし。*2
ちなみに虚弱体質なのは初代作(海外パソコン版~ファミコン版)ならではの仕様で、アーケード版の先生は普通にタフ
高い所から落ちてもダメージは受けるが死なない。

ついでにヒゲまで生えている。ゲームの詳細は Wikipediaのスペランカーの項 で。
そしてどこかのヒゲのオッサンも、最初は先生と同じように「身長ほどしかジャンプできず、それ以上から落ちると死ぬ」
という虚弱っぷりだったのだが、いつの間にか生身で大気圏外から落下してもダメージを受けない凄まじい肉体を得るに至っている。
この差はどうして生まれたのだろうか。

ただし操作に慣れないうちはすぐミスになるだけでクソゲーではない。
当時のクソゲーは、そもそもゲームがマトモに進まないとか、始まったと思ったら死んでいたとかが普通なので、
むしろちょっと難易度が高いだけでマシなゲームである。
仮にクソゲー扱いされたとしても愛すべきクソゲー扱いの事が多い。さすが先生!
参考動画(ゲジマユシリーズうp主ことmorero氏の操作)

なお、『スペランカーII 勇者(ゆうじゃ)への挑戦』という続編も存在するが先生は出ていない
だが3人いる主人公のうち探検家が最も使えないあたり、先生の系譜はしっかり受け継がれていると言えよう。
なお他2人の内訳は、事前にマークしておいた場所に瞬時に飛べるテレポートが探索に便利過ぎる「エスパー」、
体力以上にゲームオーバーに直結する“徳”パラメータの最大値が高く攻撃面も最優の「聖職者」*3であり、
探検家は初期装備の差異と高めの体力こそあれ、基本的にはテレポートの無いエスパーというべき下位互換となる。
二周目以降の縛りプレイ用か何かかな…?

プレイステーション3でも『みんなでスペランカー』としてリメイクされている。
綺麗な3Dのリニューアルと、ファミコン版を忠実に再現したクラシックがあるというこだわりの仕様。
そして、PS3進出に伴い「トロ・ステーション」にも出演。
しかも「スペランカー」と「スぺランカー先生」で別々に二回も出演するという謎の優遇っぷりである。
とはいえPS3でもその貧弱っぷりは相変わらずであり、トロ・ステーション内でもクロのツッコミで一機消滅した
PS3のRPG『3Dドットゲームヒーローズ』にもゲスト出演しているが、ここでもいつも通りの虚弱さであった。さすが先生!
スペランカーせんせいの ぼうけんは おわらない


MUGENにおけるスペランカー先生

MUGENでもその人気は健在。大会ではやられるとよく「せんせえええええええええ」という弾幕が流れる。すごいぞ先生!

有名なのはhanma氏による原作再現仕様。
つまりドット絵。その貧弱さは健在で、原作通り死にまくる。
どのような仕様かと言うと…
  • 攻撃はマシンガン、照明弾、爆弾のみ
  • ライフは1、敵の攻撃に当たれば死ぬ(ちなみに原作ではコウモリの糞に当たっても死ぬ)
  • 原作通り、自分の攻撃(照明弾、爆弾)に当たれば死ぬ
  • 原作通り、高い所から落ちると死ぬ(MUGENでは落下速度が一定値を超えると死ぬ)
  • 原作通り、特殊な体力ゲージ(酸素とエネルギー)が用意されていてそれが無くなると死ぬ
  • 原作通り、マシンガンを撃つと体力ゲージを消費する。調子に乗って撃ちまくると死ぬ
だが、性能は案外良く、人間が操作すると大化けする。
上手く使えば結構色々なキャラを倒せる奥が深いキャラ。
あと、どういうわけか↓キーを押している間は当たり判定が消える
かつてはある神キャラなんかも倒せてしまうようだったが、現在は相手側の更新により倒せなくなった。

また、更新後は大幅にパワーアップ?した。
  • 私のライフは53万ですよ
  • 防御力が5000にあがった!
  • パワーが5万に!
すごい!!すごいぞ先生!!

でも結局先生、これだけ強化してもすぐお亡くなりになってしまう。
というか、先生の仕様上このような強化はほとんど無意味。
hanma氏のユーモアセンスはホンマ恐ろしいでっせ。
また、パワーゲージは常に0になる上に技は全て味方殺しなので、タッグを組んだキャラは不幸になります。

+ だがそんな先生も…!(大会ネタバレ注意)
主人公連合vsボス連合ランセレ勝ち抜き戦にて、初戦からボス連合最強クラスの相手、神竜と対戦。
誰もがタイダルウェイブによる先生の即死を覚悟した──が、なんとまさかの完封勝利。
そう、神竜の攻撃は全て投げ属性で、先生に投げは通用しないのだ!
まさにランダムセレクトが生んだ奇跡の対決と言えるだろう。
尚、ここまで聞くと先生が神竜をチクチクチクチク嬲り殺しにするだけの消化試合のように思えるかもしれないが、
上述したように酸素エネルギー切れの可能性があるため、これでもギリギリの戦いであった。

これで先生は神竜殺しの称号を得たことになる。
さすが先生!

また、投げ無効を生かしてかみキャラ仲間のとタッグを組み、とある最強のサンボの使い手を下したりもしている。
かっこいいぞ先生!

ちなみに、同じく攻撃が全て投げ属性のオメガは、飛び道具吸収するため、
先生の攻撃は全て飛び道具である以上、そのうち体力ゲージが無くなって負けてしまうことが分かっている。
しかし、先生より少し丈夫なFC時代のなら完封勝利できる。
紙装甲も捨てたもんじゃないね!

また、 オワタ式での対戦 では当たり判定の小ささから圧倒的に有利になる。

そしてこの大会で新たな奇跡が!
7:30~8:40

そして2009年5月、ピータン氏がまさかの外部AIを公開。現在はhamer氏によって代理公開されている。
AI殺しの戦法で攻めるものの、基本的には弱い。
だが極稀にではあるが、オトコマエリュウや葉桜K'、厨忍氏ディズィー、そしてギルに勝ったりすることもある。
でもやっぱり弱い。まぁタッグ戦だとよりは戦力になる。
しかし、そんな先生にもピータン氏によって、特殊カラーモードが追加されたぞ!
7Pから11Pでハイパーモードになり、ライフと引き換えに攻撃力が1.5倍、全攻撃がガード不能に!
12Pで殺意の波動モードになり、ハイパーモードの効果と歩行速度が3倍、ジャンプ力が2倍に!
やったぞ先生!これで向かう所敵無しだ!
でも結局酸素と一撃でやられちゃう。やっぱり先生だ!

なお、hanma氏のキャラには以下の使用条件が設けられている。
  • 外部AIを用いた時は作者とレベルをどこかに明記すること。
  • 使用上の注意に記載されていないことについては事前に相談を。
MUGEN界隈では、製作者の意向を無視したために公開停止になることも少なくないため、十分に注意しよう。

なお、MUGENには少なくとも4体のスペランカーが存在する。
その中でも「ファミコンウォリアーズ」というチーム(?)で参戦している先生は、
凶キャラスイッチにより、特定の凶キャラを圧倒してしまう。流石は先生。
また、先生の皮を被ったキャラもいたりする。
また、愛乃はぁとストライダー飛竜らと「飛んだら死ぬ」チームを結成していたりも。

そしてそんな先生が遂に神キャラに。名前は「神ランカー」。
あらゆる即死技術を持っており、当時は殺傷力のみでいうなら神最上位一歩手前の強さと言われていたが、
時代の流れが早いこのクラスではよくあることであるが、更新が途絶えて殺傷力も落ちてきているので現在は上位神クラスで落ち着いている。
耐性は親捏造などの隔離技術を使わない限り即死しないが、規定された耐久時間をすぎるとやはり自殺する。流石先生神になってもぶれない。
尤も、11Pはその耐久時間が無くなる。つまり論外

その他にはsudara13氏によるレンをスペランカー風に改変したその名も「スペレンカー」が存在する。
詳しくは、レン(白レン)改変キャラの項を参照。

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
削除済み
凍結

出演ストーリー


関連大会



*1
ただし『スペランカー』という作品自体は、元々はアメリカのマイクロ・グラフィック・イメージ社のティム・マーティンによって製作されたゲームである。
1980年代前半に、欧米でアタリ8ビット・コンピュータやコモドール64用のゲームとして発売され、
日本では権利が移っていたブローダーバンド社からライセンスを受けたアイレムがFC用ソフトとして発売したものである。
このFC版のセールスが数十万本という結果を残したことから以後開発の主導はアイレムに移り、『スペランカーII』などの続編もリリースされた。
ちなみに、虚弱体質は大本のPC版からの仕様なので念のため(それでもFC版に比べるとマイルドだけど)。むしろAC版が特殊なのだ。

*2
PS3ソフト『みんなでスペランカー』では死因に応じて様々なやられモーションが用意されているが、
件の「自分の身長と同程度の~」の場合のそれは着地に失敗して足を痛めた程度にしか見えない。やっぱり弱すぎです、先生。
トロ・ステーションにおいてでもクロにしっかりその事を突っ込まれ、先生は反論できなかった…
(なお、もっと高い所から落ちた場合は真っ逆さまになるが、宙吊りに見えてこれはこれで笑えたりする)。
無粋ながらも空想科学読本で現実的な検証を行った結果、ドット絵から割り出された100%致死高度はたったの1.4m。
通常の人間の21倍も死にやすいと言う結論に至った。
また衝撃の強度に対しても、プリン・豆腐・タマゴを厚さや長径の16分の14という高度からテーブルに落とす実験をしてみた結果、
スペランカー先生は同数値に当てはめた場合タマゴ以下の強度であるとの結論が導き出されている。
流石に先生のように虚弱な主人公は以後は存在しない…と思いきや、
よりによって伝説の白狼が上記の検証結果と同程度の高低差で落下ダメージを受けたり転落死したりする。おじいちゃん足腰弱すぎです。

ただし現実にも1mの高さから転落・転倒して頭を打って死亡したという事例はあり、「1メートルは一命とる」とは良く言われている警句である。
もちろん即死でなくても骨折や打撲などで重篤な怪我、後遺症を負う可能性もあるため、「この程度の高さなら大丈夫だろう」と軽率な行動をしてはいけない。
足をくじいた、捻挫したといった程度でも、洞窟探検中を思えば移動困難になった時点で帰還不能となり、死亡確率が跳ね上がるのは想像に難くない。
また幽霊はともかくとしても洞窟内の落盤、蝙蝠などの動物による感染症、無酸素地帯や有毒ガス地帯に突入しての窒息、閉所で身動き取れなくなり餓死など、
アクションゲームの自機だからこそ笑い話にできる脆弱さなだけであって、スペランカー先生の死因はどれもこれも現実では極々当たり前に発生するものばかり。
事実、廃墟や洞窟探検系の活動をしている配信者による死亡事故例がしばしば起こっているため、繰り返すがくれぐれも、
「お、廃鉱っぽい横穴みつけた! 面白そうやし探検したろ!」や「この程度なら飛び降りてもへーきへーき!」といった軽率な行動を取らないよう注意されたし。
スペランカー先生と違って、我々はアクションゲームの自機ですらないのだから。

*3
『スペランカーII』はマルチエンディングになっており、ゲーム中の行動がその結末を大きく左右する。
その善行・悪行のバロメータの一つが“徳”であり、基本的に敵を倒す・善行を成す事で上昇するが、
物資調達と道中のヒントとなる遺書の為に犠牲者の遺品を拾うと(死体を漁った扱いで?)少し低下するし、
食料調達の為に鹿を殺す事でも多めに低下。
更には崖から転落した時、即死しない代わりに地の底の閻魔様に叱られ、上に戻しては貰えるが徳がごそっと低下する。
そして低下し過ぎた時に崖から落ちたり、低下していなくても瀕死の鹿を殺すなどの即アウト級の悪行を成すと、
閻魔様に地獄に堕とされてゲームオーバーである。妖精の国近縁の地底に閻魔様がいるとかこれもう(世界観)分かんねえな
体力面はこまめに遺品やキノコを拾っていれば回復にそこまで苦労しないのだが、徳を切らすと地獄行きが近付く上、
一定値以下になるとゾンビや幽霊を撃退するアイテム「ロザリオ」が効果を発揮しなくなってしまうので、
持ってる杖で物理除霊出来る聖職者以外にとっては本気で死活問題となる
(なお、聖職者はこうした攻撃面で優遇されている代わりに、鹿を一匹でも殺すと即地獄行きになる)。
そんなシビアなゲームなのに、敵の攻撃のノックバックやジャンプミスで崖から落とされて徳が全損とかがよくある為、
前作より明らかに死ににくくなったけどクソゲー候補として扱われがちなのが本作だったりする。


最終更新:2025年10月03日 23:30