ユーグラム・ハッシュヴァルト


「慄け死神共 これより 星十字騎士団(シュテルンリッター)がお前達を粛清する」

漫画『BLEACH』の登場人物。
担当声優はゴブリンスレイヤーウェザー・リポートを演じた 梅原裕一郎 氏。

ユーハバッハの片腕として「見えざる帝国」のNo2を務める実力者。
帝国の精鋭部隊「星十字騎士団」の一人にして、その団長及び最高位の地位に君臨している。
非常に冷静沈着な性格の持ち主であり、ユーハバッハに対しては非常に忠実で、彼の命令は不可解で理不尽なものであっても絶対視する。
一方でそれ以外の仲間には常に無感情かつドライな態度で振る舞い、
必要とあらば相手がたとえ同じ星十字騎士団の幹部格であろうが、かつての親友であろうが容赦なく斬り捨てる。
一方で、石田雨竜に対してのみ必要以上に煽ろうとする傾向にある。

+ ネタバレ
元々は同じ騎士団のメンバーであるバズビーことハザード・ブラックの幼馴染みであり、
約1000年前、現世にてユーハバッハが君臨する「光の帝国」の管轄下であった村で、
親を失い叔父と共に暮らしていた経歴を持つ。
その後、ユーハバッハに村を焼かれて叔父を失い、同じ経緯で住処を失ったバズビーから、
ユーハバッハへの復讐のために共に騎士団を目指す事を誘われる。
ハッシュヴァルトは復讐には消極的であったが、バズビーとの友情から彼と行動を共にしていた。
ただし、詳細な描写は省かれているが叔父はどうもハッシュヴァルトに虐待していたようなのだが、
バズビーはその事実を知らず、ハッシュヴァルトも語ることは無かった模様。

そして5年後、部隊を率いてやってきたユーハバッハに右腕として抜擢され、
そこで矢を作れずに落ちこぼれ扱いされていた自分が「分け与える能力を持つ滅却師」であることを初めて知り、
激昂するバズビーが放った矢からユーハバッハを護る形で彼と訣別し、
その後星十字騎士団に入団てたった3年で団長となる程に出世し、本編時点のようなドライな性格になっていた。

が、実はその道を選んでなおバズビーへの友情を内心捨て切れなかったらしく、
素性を偽って騎士団に入ったバズビーに対しても一定の距離以上踏み込ませないように牽制していたが、
そんなバズビーを目障りに思って粛清しようと進言した副団長のヒューベルトに対して規則を口実にしながらも威圧的に制止するなどしていた。
過去の描写を見る限り、ハッシュヴァルトはとにかく主体性に乏しい人物だったようで、
叔父にせよバズビーにせよユーハバッハにせよ、流されるまま誰かに付き従いがちな人格の持ち主であり、
迷いに追われると流されるまま進んでしまう傾向があり、ユーハバッハに従う道を選んだのもそのためだった模様。

そんなハッシュヴァルトにとって、一護達を裏切るふりをして帝国側に潜入した雨竜はまさしく自分の鏡合わせのような存在であった。
そのため、ユーハバッハに側に付くことなく勝機の無い戦いを雨竜挑むを罵倒し、一護達と過ごした数年よりも、
ユーハバッハ付くふりをして恩恵を与えられた一瞬の方が格段に成長した筈、利することが無いと指摘する。
さながら、友情と栄誉の2択で後者を選び、今の立場になった自分の事を指して正当化するかのように。
だが、「天秤は選択」というハッシュヴァルトの言葉に対し、
雨竜は「自分はその選択で彼等と共に居る事を選んだ。そこには利害も無ければ正解も不正解も無い」と断言する。

「僕らは友達だからだ」

その言葉を前にしたハッシュヴァルトは普段の無表情な彼らしからぬ怒り・妬み・僻みその他諸々の感情がごちゃ混ぜになったような鬼気迫る表情を見せ、
ユーハバッハや帝国のためという建前すら放棄し、完全に私怨だけで雨竜を殺害しようとした。
石田はハッシュヴァルトの過去は知らず、ただ本音のまま彼の問いに対して答えただけなのだが、
自分と同じくユーハバッハに見定められ、友情と栄誉・命という2択を迫られながら、
秤にかける事すらせずに平気で友情の方を選択した雨竜は、ハッシュヴァルトにとって彼が選んだ道全てを否定するような存在だったのである。

しかし、トドメを刺す前にユーハバッハがもはや自分以外何も必要ないと判断したため行った2度目の「聖別」の対象にされ、
即死こそ免れたものの致命傷を負い戦闘不能になり、当人の実力や相性とは無関係な形で敗北する。
これに対してハッシュヴァルトはこの出来事をユーハバッハの行為を裏切りとは考えず望まれば命を平気で差し出す忠臣のような態度を取りながら、
石田に対して「秤にかける事もできず、迷いに追われて決めたことは、全て後悔になる」と暗に自分の今の境遇への本音とも取れる言葉を告げた後、
死を待つばかりの自分に能力で傷を移してからユーハバッハの元に行くよう促すという、先刻の忠臣の態度とは矛盾するような行動を取り、
葛藤の末に石田がその提案通りにした後、やがて力尽きて死亡した。
そんな彼が握っていた剣の柄には、バズビーと出会った時に彼から友情の証として手渡された「B」のイニシャルが入ったバッジが埋め込まれていた。

バズビーとの友情もユーハバッハへの忠誠心も抱き続けながら、結局両名の破滅に繋がる要因そのものにもなっており、
おまけに上記のように主体性に乏しく流されがちな上に内面描写が非常に少なく、感情も滅多なことで表情に出さないため、
バズビーでなくても本心が非常に掴み辛い男なのだが、少なくとも死の間際に憑き物が落ちたように先刻まで敵視していた石田の行動を後押ししたのは、
彼に「自分が選べなかった道」を歩ませたかったためな事だけは間違いない。

+ 戦闘能力
滅却師でありながら霊子を吸収して自らの力とするでだけなく、
ユーハバッハと同じ「他者に力を分け与える」ことのできる特性を持つ。
元々は与えた力ごと奪うことが出来るユーハバッハと違い、与えるだけの能力しか持たなかったため、
霊子の弓を作り出すことができず、滅却師としては珍しく剣を武器にして戦う。
京楽との闘いの時に白断結壁から霊子を徐々に奪い取っていた事から、
滅却師の基本能力である霊子吸収も後天的に使えるようになったようだが、使う場面は少ない。
また、連戦で疲弊していた上に冷静さを欠いていたとはいえ一護の天鎖斬月をたった一撃で両断したり、
星十字騎士団のバズビーを聖文字も使わずに一方的に倒すなど、見えざる帝国の最高幹部に相応しい実力を持っている。
加えて、ユーハバッハが眠りにつくと能力の入れ替わりが起こり、彼の「全知全能」が使用可能になる。
ただし、ハッシュヴァルトは完全には使いこなすことができず、
「未来が視える」まではできるが「未来を改変する」能力は使用できない。

  • 世界調和(The Balance)
ユーハバッハから与えられた聖文字「B」の能力で、ハッシュヴァトの与える能力の発展版と思わしき異能。
ハッシュヴァルトを中心に一定の範囲世界で起こる「不運」な事象を「幸運」な者に分け与える効果があり、
RPGで例えるなら、対象Aが対象Bに100のダメージを与えた所でこの能力を使うとそれを「不運」とし、
その「不運」を与えた「幸運」なAにはBに与えたのと同量の100ダメージがそのまま降りかかってくる。
他にも、ハッシュヴァルトの攻撃を防げばそれを幸運とし、次の攻撃は不運に見舞われ対処不可能になるなど、
事象の反転とも言える現象を起こす。
要は受けた不幸を他者に押し付けたり同等の不幸をもたらすことで幸運の均衡を保つ類の能力なのだが、
厄介なのはハッシュヴァルトの持つ逆五芒星の意匠がある盾「身代わりの盾(フロイントシルト)」とのコンボで、
この盾は「不運」の身代わりとなって、ハッシュヴァルト自身に降りかかった不運を移し取ることができ、
どんなダメージを負ったとしてもその傷は自動的に「身代わりの盾」に移し取られハッシュヴァルトは即座に回復するばかりか、
「世界調和」の能力で身代わりの盾に刻まれた分の「不運」を追加で相手にもたらす、
つまり常に受けたダメージを無効化した上に威力2倍の防御不能・回避不可攻撃として攻撃した対象に返してくるという反則的な戦術を使ってくる。
このため、能力の範囲世界外から攻撃を仕掛けるか何らかの方法でハッシュヴァルトの能力を封じない限り、
こちらから攻撃してもハッシュヴァルトには効かないばかりか攻撃した側が不利になり、
逆にハッシュヴァルトの方は攻撃し放題という理不尽な戦いを強いられることになる。


MUGENにおけるユーグラム・ハッシュヴァルト

DonTuatua氏製作の『JUS』風ドットを用いたMUGEN1.0以降専用のちびキャラが公開中。
近接戦に秀でているが、原作では使用しなかった矢の飛び道具も備えている。
当身カウンター式の超必殺技を持つ他、一時的に全知能使用状態となる強化モードにチェンジする技がある。
AIもデフォルトで搭載されている。
DLは下記の動画から

出場大会

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最終更新:2023年09月16日 09:53
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