ギランボ

「子供に夢はいらない。
 どうせ大人になるまでに、人形やおもちゃのように夢も捨ててしまうのさ」

円谷プロの特撮作品『ウルトラマンティガ』に登場する怪獣
別名「異次元人」。身長56m、体重4万9千t。第8話「ハロウィンの夜に」に登場。
後述する異次元魔女の形態では梛野素子女史が演じているが、
声は『チビラくん』にてママゴンも担当した事がある藤波京子女史が担当している。

異次元空間に潜む生命体で、年に一度のハロウィンの夜にだけ現実世界へと現れ、「異次元魔女」という魔女の姿で活動する。
魔女らしく箒にまたがって飛行が可能で、異次元人という有り得ざる存在のためか鏡に映らない特徴を持つ。
この姿で魔女に扮したハロウィンの催しの参加者を装って子供達に無料で菓子を配る。
ここだけ見ると善いおばあさんだが、これは食べた者に悪夢を見せる「催眠ロリポップ」で、
食べてしまうとハーメルンの笛吹き男の逸話のようににギランボが持つオルゴールの音色に操られ誘導されてしまう。
こうして攫われた子供達はギランボによって夢を吸い取られ、生気を全く感じさせない虚ろな廃人化したまま捨て置かれる。
フロンティアスペースではそれ以前にも毎年ハロウィンになると世界各国で子供の蒸発事件が多発していたようで、
その犯人こそこのギランボであったが、攫い方が恐ろしく巧妙だったため長らくこいつの仕業だと気付かれず、単なる失踪事件として片付けられていた。
恐らく事件が発覚するまでに相当な数の子供が犠牲になったと思われる。
純粋な子供の夢を食糧にしている事から子供だけを付け狙っており、
一方で本人曰く大人の夢は「腐った欲望」らしく、食べるとお腹を壊すと忌み嫌っている。
また、異次元と現実世界を自由に行き来できる巨大パンプキン城を根城としている。
魔法か、はたまた高度な技術が使われているのか定かではないが、現実世界にいる間は古屋敷に偽装されて存在が発覚するのを防いでいる。
劇中では、パンプキンを出現させる土地に選んだのは人気の無い丘の上、(ギランボが設置したのかは不明だが)立ち入り禁止の看板が立てられた荒野のため、
極力人目が付かないように仕組んでいるのが分かる。

自身が怪しまれないまま数々の策略を巡らして正体を隠しつつ巧みに標的の誘拐を一歩手前まで達成しかけるなど、
『ティガ』に登場した敵の中でも屈指の策略家だが、
直接戦う際に戦闘形態と化した姿が真の「ギランボ」である。
この状態では鋭利な剣の形状に変化した腕を武器にしており、軽快な動きから繰り出される緩急一体の攻撃や、
瞬間移動や分身などの特殊能力を用いた変幻自在な戦い方でティガを翻弄した。
他にも空間への干渉能力もあるのか満月がカボチャの顔になっていた。
巨大戦では使用しなかったが頭部から対象を麻痺させる怪光線を放つ事が可能で、これを使って不用心に乗り込んできたダイゴを捕獲している。

メトロポリスの一角にあるKM209地区にて異常な磁場が探知された事や、上述した通り毎年ハロウィンの日になると世界各国で子供の蒸発事件が相次いでいたため、
GUTSもダイゴとレナが仮装をした上で警備にあたっていた。
そこへ異次元魔女の状態でギランボが姿を現し、子供達を集めて催眠ロリポップを配る。
ある程度配ったところでダイゴに鏡に映っていない事を見抜かれ、怪しまれたと悟るや否や退却を図り、
追跡するダイゴを屋敷に偽装した本拠地まで上手く誘導し、不意打ちをかけて彼の捕獲に成功。
ダイゴが着ていたカボチャの仮装を操作して、レナのもとに差し向けた事でダイゴの不在を巧みに誤魔化しつつ、
スパークレンス共々身ぐるみはがしたダイゴを拉致監禁する。

街が寝静まった頃、大人が油断した隙を突いてギランボはオルゴールを鳴らし催眠ロリポップを食べた子供達はその音色に操られて家を抜け出す。
ダイゴも捕らえられティガに変身できず万事休すかと思われたが、ここでギランボの予想外の事態が発生する。
子供にだけ配ったはずの催眠ロリポップを、親切な子供から分けてもらったレナが食しており、
意図せず彼女まで操ってしまった事でGUTS側に異変を知られてしまったのである。
そうとは知らずにギランボは操った子供を収容するべく巨大パンプキン城を異次元から現実世界へ移動させたが、
その時の磁場変動をGUTSに探知されて位置まで特定されてしまった。
ギランボはパンプキン城の上から子供を扇動し、子供達は列を作りながら巨大パンプキン城の中へと消えてゆくも、
現場に到着したGUTSの妨害を受け、シンジョウが放ったGUTSハイパーによりオルゴールが破壊され、催眠が解けて子供が正気に戻ってしまった。
やむなく収容に成功した一部の子供だけでも連れ去ろうと異次元への渡航を試みるギランボだったが、
迂闊に触れなかったのか、拘束したダイゴから取り上げたスパークレンスを処分・隔離せずに眼前の机の上に置いていたせいで、
スパークレンスを取り戻してダイゴが変身したウルトラマンティガに渡航を阻止され、巨大パンプキン城を引き戻されてしまう。

逃走も子供達の誘拐も阻止されたギランボは怒りに震えながら戦闘形態に変身し、夜空と満月を背景にティガと格闘戦を演じる。
高い身体能力と特殊能力を駆使してティガを後一歩の所まで追い詰めるも、
ティガが放ったタイマーフラッシュで分身をかき消された事で形勢逆転を許してしまう。
分身が切り札だったのか攻略された後は明らかに落ち着きを失っており、
ウルトラホイッパーで上空へと投げ飛ばされたギランボは浮遊して異次元への逃走を図ろうとしたが、
その直前にウルトラフィックスで行動不能にさせられた挙句、ゼペリオン光線を受けて爆散。
それに伴い主を失った巨大パンプキン城も悪夢から覚めるように消滅し、
夜明けと共に誘拐されそうになった子供達にも奪われた夢が戻り、事件は無事終結するのだった。


MUGENにおけるギランボ

カーベィ氏の製作したキャラが2025年ハロウィン記念で公開された。
Monstkai氏提供のスプライトを用いており、モーションは「OPTPiX SpriteStudio」で作られている。

「テレポートアタック」「テレポート」により変幻自在な奇襲や離脱が可能な他、
ビームやお菓子を投げる飛び道具も持つ。
超必殺技はいずれも1ゲージ消費で、「必殺ビーム」「分身攻撃」「夢食い」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

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最終更新:2025年11月01日 22:40