たまも


「狐の一族は、月の力が源なのじゃ
 今日は満月、ウチもふるぱわーじゃぞ!」

同人サークル「とろとろレジスタンス」によって製作・販売されたR-18同人ゲーム『もんむす・くえすと!』の登場人物。
キャラクターデザインは人外モドキ氏、作中ボイスパートの担当声優は津軽りんご女史。

作中世界において魔物達を統率する魔王軍の四天王の一角*1を務める上級妖魔であり、土属性を持つ九尾の狐
外見こそ幼い少女だが、実際には四天王の他の面々よりも遥かに年上であり、
メインヒロインにして現魔王のアリスフィーズ16世を始め、歴代魔王の教育係を務めてきた魔王軍の最古参とでも言うべき人物。
狐族の長であり、作中に登場する八尾、七尾は彼女の側近を務める立場にある。
好物は稲荷なだけあって油揚げ。また、CD-ROM等の電子メディアを直接しゃぶる事で内容を解読するという特技を持つ。
公式の回答によれば、記録面の微妙な凹凸を最も鋭敏な舌から判別しているとの事。
レコードなら兎も角、CD-ROM等は表面を透明樹脂でコーティングしているので物理的な凹凸は無いはずだが(使用するのは光学的な凹凸)

愛らしい容姿通りの温厚な性格で、その武勇から恐れられている他の四天王と違って人間に対しても比較的友好的。
主人公のルカやアリスに対しても(特に後者には世話役という立場もあり)お婆ちゃん目線で接しており、
彼女のお膝元であるヤマタイ村では魔物が人間から特に恐れられずに受け入れられ、
土地神様のように丁重に扱われている事からもその人徳(魔物だけど)が窺える。
しかしながら、実力は他の四天王に劣るのかと言えばそんな事は全く無く、
その身に大地の息吹を宿す事による圧倒的な怪力と、殆どの物理攻撃をシャットアウトするほどの強固な肉体で相手を捻じ伏せるパワーファイターである。
同じ四天王の一員である魔剣士グランべリアもかつて一度彼女と手合わせした際、まともに剣が通らず不覚を取っており、
改めて「大地を斬る力」を得るために修行をやり直した経緯がある。
グランべリア自身は四天王最年少ではあるのだが、
純粋な剣の腕は「一度の技で騎士団一つを肉塊に変えた」だの「山一つをそこにいる住民含めて丸ごと両断した」だのと言った、
血生臭い逸話凄まじい技量を持った歴代の魔剣士達を過去にする程の実力者であり、
そんな彼女の当時の剣技ですらたまもの大地の力には及ばなかったのである。

ちなみに、前章序盤の絶対に勝てない時期に勝負を挑めるタイミングがあり、「せっかくだから戦っていくか?」という軽いノリで勝負に誘ってくるのだが、
これが完全な負けバトルであり「なんか話が分かりそうな魔物だし平らな胸を貸してくれるのかな?」と思って勝負を挑んだ所、
情け容赦無く敗北させられてぽかーんとしてしまうユーザーが結構多かった。
まぁ負けて敗北シーンを楽しむのが売りのゲームなので不満の声はほとんど上がらなかったのだが。

まともに勝負できるようになるのは中章終盤の魔王城における四天王連戦。彼女は次鋒を務めている。
ここで初めてこの状態における本気の彼女と戦う事が可能で、ルカも契約した四精霊ノームによる大地のパワーを駆使したガチ勝負を挑む事になるのだが、
こちらからの攻撃はまるで通らないのに、たまもの無造作な打撃の一撃でルカの体力を6割以上持って行くという絶望的な有様であった。
しかし、そんな中でもルカは勇者の信念と自分を信じるアリスへの想いに応えんと奮起し、たまもと同等レベルに大地の力を完全にマスター。
「打撃が効かぬのなら性技で」と本気を出して全裸になったたまも相手と正面からの激闘を繰り広げ、ついにルカが勝利する。
ちなみに穏健派だけあって、ここで負けても情夫にされて快楽に溺れながら生涯を終えるというハッピーエンドマイルドなバッドエンドなので、
そういう意味での人気のもんむすである。ドンマイアリス

その正体は、邪神が最初に生み出した全ての魔物の原点「六祖」の一人、玉藻
妖狐に限らず全ての魔獣種の起源であり、本来であれば魔王ですら「様」を付けて呼ぶ、あらゆる魔物の中でも遥か格上の存在である。
邪神に仕えていた頃は今とは大違いの残忍で凶悪な性格で、欲望のままに数多の国や文明を滅ぼした極めて危険な妖魔であり、
彼女に魅入られて魂まで奉げてしまった犠牲者の数は三十の国を埋めてまだ余りあると語り継がれている。
本編が始まる1000年前、邪神アリスフィーズと女神イリアスが激突した「聖魔大戦」が勃発。
激闘の末、邪神と女神はある契約を交わす事で双方の矛を収め、
邪神アリスフィーズと六祖は「六祖大縛呪」と呼ばれる極めて高度な封印術によって封印される事になった。
しかしながら、本編が始まる500年前、歴代最悪の暴君と名高い魔王アリスフィーズ8世、通称「黒のアリス」が巻き起こした大乱で世界が混乱。
黒のアリス自体はイリアスによって導かれた当時の勇者ハインリヒによって討伐され、
姉と対立していた黒のアリスの妹が魔王アリスフィーズ9世へと就任して魔物側の混乱の収拾に尽力してくれたことで一連の騒動は収まったものの
(ただし相当の激務だったようで歴代魔王の中で9世のみ死因が過労死であり、
 衰弱しきった晩年は「姉の尻拭いに生涯を奉げる羽目になってしまった」と家臣に嘆いていたとか)、
それ以後、魔王の暴走を防ぐための監視役として六祖の一人である彼女が封印を抜け出て地上で活動し、
魔王の一族の教育係兼後見人を受け持つようになった。
しかし「六祖大縛呪」は「封印対象の魔力を利用してそのまま封印の力に変えてしまうため、対象が強ければ強いほど強固な封印となる」という特性がある。
そのため現役の魔王をも上回る力を持つ邪神や六祖はその強大な力に応じた非常に堅牢な魔力で封印されており、
ひとたび封印されてしまえば神の力を以てしても内側からの解放は不可能。
唯一の抜け道が、封印を抜けられる程に年齢を退行させて力をセーブした分身体を作る事であり、
こうすれば一応、本体は封印されたまま分身だけは封印の外でも活動する事が可能となり、一時的にではあるが分身体を本来の姿に戻す事もできる。
当然ながら年齢が退行しているため容姿・精神共に幼くなるし、力も本来の10分の1程度まで抑えられてしまう。
……即ち、普段活動しているたまもは力を10分の1程度に抑えた分身体であり、その状態ですら四天王に匹敵する実力の持ち主なのである。

基本的にこの封印を解く事は邪神と女神の契約に反するため、本来の力を振るう機会は滅多に無いが、
最終盤においては物語の黒幕が差し向けた四天王対策に作り上げたキメラモンスター「ネクスト・ドール」の一角「ツクヨミ」との戦いの際、真の姿を解放。
ツクヨミ自体はたまもの細胞をベースに作られたクローンを最先端のキメラ技術で徹底的に強化改造した*2
「平常時のたまも」の上位互換とも言える実力の持ち主なのだが、
他の四天王がその驚異の性能を前に苦戦を強いられる中、ただ一人圧倒的な実力で捻じ伏せるという活躍を見せた。

最終決戦後は、自分では救い切れなかったアリスを正しい方向へと導いてくれたルカに心より感謝しつつ*3
そんな彼に過去最大級に酷い試練を吹っかけた後に、正式に婚約をしたルカとアリスを祝福した。

「それでは婚姻の証として、子作りの儀式を行うが良い。
 さぁさっそく子作りするのじゃ。」

「……ルカ、死ぬなよ。」

(以上、もんむす・くえすと!Wikiより一部抜粋・改変)

新作『もんむす・くえすと! ぱらどっくすPRG』では前章時点では本人の出番は無いが、
第三者によって平行世界の幻影として利用される形で姿のみ出ている。
この幻影は「本来の歴史ならこの時間のここにいるはずのたまもの代理」として登場しているのだが、
この辺りから本作の舞台が「前作のメタ的な意味でのパラレルワールドではなく本来の歴史(前作の世界)とは別に存在する世界」であることが明確になっていく。
中章では聖魔大戦に勝利した邪神が支配する平行世界「魔界」から邪神に仕える六祖玉藻が登場。
並行世界の邪神の命を受けて活動し、大国の老若男女の住民全て催淫洗脳して意のままに操るという伝承通りの恐るべき魔力を見せ付けた。
こちらの世界のたまもも登場するが、六祖としての年の功から本作の根幹シナリオの根幹をなす「パラドックス」について他のキャラよりも一歩先を理解しており、
世界が引くも地獄、進むも地獄の状況に追いやられた事を知ってしまい、心の迷いから隠居生活を送っていたが、
魔王軍の仲間達の説得を受けて迷いを振り切り出立。
前述の「玉藻」相手に立ち向かうなどの活躍でルカ達をサポートした。
中章時点では正式に仲間としては加入していないものの、
中章ver2.41で追加された新シナリオ「時間ループ事件」のエピローグで開催されたガールズバンド大会にて、
夕霧、キリン、白蛇様という和風もんむすと共に「おこたティータイム」なるガールズバンドチームを結成してノリノリで参加しており、
『もんくえ』時代の明るい性格を取り戻しているようだ。
ちなみにこのバンドの結成メンバー、四名とも少女のような出で立ちをしているが、全員500歳以上という超高齢バンドだったため、
ルカには「ガールズとは。」とツッコまれた。

終章では無数に並行世界が増え続けることで世界のシステムのキャパシティが崩壊し、全並行世界が消滅する一大事に対して
前述した魔界の邪神アリスフィーズに協力して破滅を防ぐ「天界の破壊者」ルート、
魔界とは逆に聖魔大戦で女神が完全勝利を収めた並行世界「天界」に君臨する女神イリアスに協力する「魔界の審判」ルート、
上記2ルートをクリアした後に進める「第三の道」ルートの計3つのルートが存在するが、
たまも及び前述の六祖玉藻の動向はルートごとにかなり異なるものになる。
+ 各ルートごとの展開(ネタバレ注意)
  • 「天界の破壊者」
前述の通り一度は邪神の配下である玉藻と対立したこちらの世界のたまもだったものの、
世界を救わんとする邪神の思惑を理解してアリスと共に邪神と協力関係を結び、
ルカもそれに協力して対抗勢力となる天界の地で戦うことになるが、
このルカ達の選任サポートを任されているのが他ならぬ六祖玉藻である。
こちらの玉藻はこの時点ではパーティメンバーとして加入こそしてくれないものの、
この時点のルカ達では歯が立たない天界の最高戦力「七大天使」との戦いでは代わりに身体を張って戦ってくれる非常に心強い味方である。
そんな玉藻のサポートとルカ達の尽力のおかげで天界と魔界を繋ぐことに成功して第二次聖魔大戦が勃発。
激闘の末に、女神イリアス及び七大天使全ての撃破に成功して天界に完全勝利を収めるも、
失ったものは大きく、君主である邪神、そして玉藻以外の六祖の四名、そしてアリスも死亡という多大な犠牲を払うこととなってしまう。
無事邪神の計画「世界合一化」によって魔界とルカ達の世界が融合した新世界では六祖が再編され、
玉藻が邪神の後任の魔物達のまとめ役である「邪王」を、そして玉藻の後任をたまもが務めるというややこしい状態になっているものの、
政情的にも安定している他、何よりも世界が混沌に飲まれて破滅する事態は防げている。
……しかし、この平和はアリスの魂と邪神の力を継承し超越者「ワールドブレイカー」へと覚醒したルカが、
合一化世界以外の無限に増え続ける並行世界を全て破壊し続けることで世界システムを安定化させるという、
過酷な使命を果たしているが故に成り立つ悲しい平穏である。

たまも「亡くしてはおらん。魔王様は、今もルカと共におる。」

玉藻「……修羅の道行きを選ぶとはそれも女の幸せよな。」

+ しかしながら……
「僕の生まれたあの世界を守るのだ──
 他の世界全てを犠牲にして」

アリスの魂と共にワールドブレイカーとしての使命を背負ったルカであったが、
その瞬間に生まれた並行世界であっても、その世界には正史から分岐する形で発生したその時代に至るまでの歴史、
その歴史の中で生まれ育った人々が確かに存在している。
もちろん、並行世界の増殖を止めなければいずれあらゆる世界が混沌に飲まれて何もかもが終わってしまうのだが、
それを防ぐためとはいえ、ルカが進んでいるのは、そこで暮らす人々もろとも無数の世界を滅ぼし続けるという非情の道である。
中にはただ滅ぼされることを良しとせず、ワールドブレイカーの襲来を予測して対策を取る世界もあったものの、
神をも一撃で屠るワールドブレイカーの圧倒的な力に敵う世界は存在せず、彼が手をかけた全ての世界は破壊し尽くされた。
……そして悲しいことに、並行世界の増殖はルカが世界を破壊する速さを上回っており、数百年後にはもうシステムのキャパシティは限界に達していた。
長い年月の間、心を殺して非情の道を進みながらも、結局全世界の消滅を食い止めらないことを悟ったルカだが、
「少なくとも僕の知っている者たちが平穏な生涯を終えるまでの時間。それだけの時間を守ることができた」
と自分がやったことは決して無駄ではなかったと己に言い聞かせるようにして、
全ての終わりが来るその瞬間までワールドブレイカーとしての責務を果たし続ける所で「天界の破壊者」は幕を下ろす。

「アリス、次の世界を破壊しに行こうか」
「ああ……行こうかルカ」

  • 「魔界の審判」
天界のイリアスの「箱舟世界」計画に協力することとなったルカは『天界の破壊者』とは逆に天界の支援を受けつつ魔界で戦うことになる。
そして袂を別つこととなったアリスとたまもは邪神側の独立部隊として活動することとなるが、
そんな彼女以上の強敵として君臨するのが六祖玉藻であり、
個の戦力としての強大な力は勿論の事、内通者を駆使した巧みな謀略でルカ一行を苦しめた。
なお、こちらの世界にも彼女が支配する地ヤマタイはあるのだが、
なんとサイバネティクス都市ヤマタイという最先端マキナ技術がふんだんに使われた、魔界はおろか三世界でも随一の発展都市と化している。
事前の「ヤマタイでは聖魔大戦で負けた天使たちが非人道的な人体実験の材料になっている」という報告からも、
ルカ達の世界の喉かなヤマタイ村とはかけ離れた冷たい空気の都市なのかと思いきや、
敵対勢力相手の天使に対しては容赦が無い一方で、
何かと人間が肩身を狭い思いをしている地域も多い魔界の中では珍しく人間と魔物が対等な立場で共存している他、
便利な先端技術で衣食住が確保された非常に住みよい都市となっている。
玉藻自身も老若男女種族問わずヤマタイの民から親しまれており、六祖の中でも魔王の教育係に任命されるのも納得の人選であったことが窺える。
なお玉藻自身は六祖の参謀やヤマタイの統治等で忙しいためか、
よく食事処ではファーストフードのハンバーガーで簡単に朝食を済ませたり、
重要施設のカギを自分を祀る神社の賽銭箱に隠していたり(しかも街中でしょっちゅう賽銭箱をごそごそと弄っている姿が目撃されている)、
ヤマタイにおいては意外とルーズで抜けた面を見せることも多いらしい。お祖母ちゃん可愛いよお祖母ちゃん。
そんな玉藻だがルカ達の前では一貫して強敵として相対し続け、
その謀略と他の六祖との連携も合わせ、三名もの七大天使を屠る事に成功するも、
最終的には相性的の上では有利なはずの七大天使サリエラとの戦いで自爆特攻を受け死亡する。

その後、勃発した第二次聖魔大戦において最後の戦力としてアリスとたまもはルカ達の前に立ちふさがるも結局敗北。
アリス自身は死をも受け入れる覚悟をしていたが「箱舟世界の魔物達をまとめる存在が必要」という理由で両名とも助命される。
……しかしながら、第二次聖魔大戦の末に、ルカが正史を完遂させたことで超越者「ジャッジメント」へと覚醒して邪神アリスフィーズを撃破。
魔界は住民のすべてがジャッジメントに「最終審判」を下された後にごく一部の者だけが箱舟世界への受け入れが許され、
玉藻が愛したヤマタイ含めて魔界という世界そのものが裁きの後に混沌に飲まれて消滅した。

その後、ジャッジメントはあらゆる世界に最終審判を下すことで箱舟世界を維持し続けるのだが、やはり並行世界の増殖スピードには敵わず……

+ 「第三の道」のたまもと玉藻(超ネタバレ注意)
上記の2ルートを攻略した後に挑める第三の道ルート、正式名称「混沌を晴らす者」においては、
時空改変によって誕生した混沌の神の影響でルカ達の世界、魔界、天界の全てが合一化するという大混乱に陥り、
ヤマタイ村も魔界のサイバネティクス都市ヤマタイと合一化した結果、
同じ土地の中に田園風景が目立つ田舎とハイテク都市があちこち入り混じった異様な地域となってしまう。
幸い、支配地域が六祖と七大天使で被っていたために内戦状態に陥った他の地方とは異なり、
天界にはヤマタイ村が存在せず、たまもも玉藻もヤマタイの人々からは好かれていたため政治的な混乱は見られなかったものの、
この三界合一化世界はもはや邪神や女神をも凌駕する存在が無数に存在する魔境と化しており、
もはや六祖や七大天使ですら絶対的な存在とは言えなくなってしまっている。
そしてヤマタイ村も無数の並行世界を滅ぼしてきた「十六の破滅事象」の一角であるマガツオオミカミが襲撃。
真の力を解放したたまもと玉藻、ヤマタイ地方の有力妖魔総出で相手しても、未覚醒状態の所を叩いて一時的に疲弊させるがやっとで、
混沌の力に目覚めつつあったルカの協力もあってようやく撃退に持ち込んだ。
この一件の後に以後、たまもはルカのパーティメンバーとして加入し、
玉藻もルカ達に協力するため、他の六祖と共に合一化世界で封印されている邪神を六祖大縛呪から解放するための儀式に尽力する。
最終ダンジョンでは宇宙そのものの化身である混沌の神カオスと、
全ての並行世界の自分を束ねて同じく混沌の神として覚醒したルカの最終決戦が始動。
混沌の神としての一日の長からルカ相手に優位に立ったカオスを相手に、
完全復活を遂げた六祖及び邪神アリスフィーズ、七大天使及び女神サブイリアスが登場。
純粋な力では遠く及ばないものの、元来の現世最強戦力としての巧みな連携と立ち回りでカオスの隙を作り、
一度ダウンしたルカが再始動するまでの時間を稼いだ。

最終決戦後、平和になった世界では邪神も女神も自分達の存在が仰々しく君臨しているのは世界の為にならないと身を引き、
元々我が強すぎて統治者としては不向きな者が多かった六祖や、
権力欲が薄い者も多かった七大天使の多くが元の世界の直接的な統治から身を引く一方で、
為政者として優れ、人間からも魔物からも慕われているたまもと玉藻は引き続きヤマタイに残ることを選択した。

+ 『もんむす・くえすと!』という作品について
正式タイトルは『もんむす・くえすと! ~負ければ妖女に犯される~』。
18禁テキストサイト、音声付きノベル作品などを中心に同人活動を行って来たサークル「とろとろレジスタンス」が、
2010年頃に発表、翌2011年に発売開始したRPG風アダルトアドベンチャーゲーム。
主催者が元来得意分野としてきた「人外娘」「逆転無し」「おねショタ」といった要素がふんだんに詰め込まれている他、
膨大な数のモンスター娘が登場し、それら全てに多種多様な敗北エロシーンが用意されているボリューム量も合わさって、
その手のフェチズムが好きなユーザーから喝采を受けた。
また、そのエロシーンの多さからエロゲーとしては所謂抜きゲーに位置する作品ではあるのだが、
上記のたまもの設定一つ取るだけでも分かるように、世界観自体は真っ当に作り込まれたもので、
シナリオ自体も「少年勇者がモンスター娘にエロい事をされても屈しないように戦う」という馬鹿馬鹿しい絵面からは想像もできない程にシリアス。
「シリアスなシナリオの抜きゲー」というとやや敬遠される傾向があるのだが、「人間と魔物の共存」をテーマに掲げ、
個性豊かなキャラクター達が織りなす入念な伏線管理の下に築かれた大ボリュームなシナリオが大いに評価され、
「エロ要素ナシorモンスター娘に興味ナシでも楽しめるゲーム」として(同人媒体のDL作品としては)異例の売り上げを記録する超ヒット作となった。
同人ゲーム市場に与えた影響は大きく「モンスター娘による逆レイプゲーム」という当時としては非常にニッチなジャンルでありながら、
同販売サイトでも同じジャンルのフォロワー作品が多く見られようになった。

2011年から2013年にかけて前章・中章・終章の連作として発売され、惜しまれながらも無事完結した。
2015年にはパラレル的な世界観を舞台にした新作『ぱらどっくすRPG』が発売。
RPG風戦闘が挟まる一本道ADVだった無印とは異なり、こちらはその名の通りツクールを活用した完全なるRPG作品である。
売りであったボリュームは相変わらずで、無印三部作をはるかに上回る数のモンスター娘が登場して、その殆どを仲間にする事が可能。*4
それら全てに使い回しの無い固有のステータスと膨大な固有台詞が設定されており、そして膨大な量の職業による育成要素、
そして凄まじい勢いで敵も味方も強さがインフレしていく完全なるやり込み用ダンジョン……。
と言ったように前作とは違った形で「エロ抜きで純粋にRPGとして楽しめる」という方向でも評価が高い。
あまりにもRPGとしてのめり込みすぎて負けてもエロシーンスキップして進行を優先するユーザーも多い

ニコニコ動画でもそこそこ知名度はあるようで、プレイ動画の他にはMAD作品が製作される事も。
当然敗北シーンをまんま載せたら即削除は免れないので気を付けよう。


MUGENにおけるたまも

歯の健康維持装置氏による手描きキャラが存在。2013年12月31日公開。
イントロでは原作ゲームのスタッフへの陳謝テロップが流れる他、勝利ポーズが何故かチャー研ネタ
ボイスは津軽りんご女史のものが僅かながら使用されているが、流石に18禁的な要素は搭載されていない。残念
なお、cnsやairをメモ帳で開くと凄まじく文字化けを起こしているが、動作自体に支障は無い。
と言うよりも、defを見るとcmdやcnsが「ico」を参照としている。理由はわしにも分からん・・・・

公開当初はAIが未搭載であったが、更新により並~強程度の強さのものがデフォルトで搭載された。
歯の健康維持装置氏曰く「AIはモデルに似せて作るつもり」との事。


「同胞が恋しくなどあるものか……
 妾は今の瞬間も、心強い仲間と戦っておるのだからな!」

出場大会

  • 「[大会] [たまも]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
魔王アリスフィーズ16世に仕える魔王軍最高幹部にして、各魔物種族を纏め上げるクィーンクラスのモンスター娘4名。
クィーンの称号を与えられたリーダー格の魔物は他にも何人も存在するが、実力は勿論のこと与えられた権限も通常のクィーンよりも遥かに上である。
メンバーは上記画像左より、魔剣士グランべリア、クィーンサキュバスアルマエルマ、妖狐長たまも、クィーンスライムエルベティエ。
元々は魔王アリスフィーズ15世が急逝し、新たな魔王を決めることになった際、娘であるアリスフィーズ16世の他に新魔王候補として名乗り出た者達で、
この際に行われた立候補者5人によるバトルロイヤルの末に、勝ち残った16世が新魔王として襲名し、
敗れた4名が四天王という形で彼女の配下に就任したという経緯がある。
ちなみに各々の参戦理由は、グランべリアは屈指の実力者である魔王候補と剣を交えるいい機会だったから、
アルマエルマも全魔物の注目が集まる世紀の一戦に心惹かれて乗っかっただけ、
たまもは「1対1なら純粋な実力で16世が負けることはないが、もし他の立候補者3名が結託して16世を攻撃したら流石に危ない」という懸念からであり、
真面目に魔王位を狙っていたのはエルベティエだけだったりする。

16世自体が「歴代魔王の中でも最強格」と称えられているのだが、
そんな彼女とまともにやり合う強さがあることから分かるように歴戦の魔物達の中でも傑出した猛者揃い。
相性による明確な有利不利はあるものの(快楽攻撃に弱い竜族のグランべリアがどう足掻いてもアルマエルマの性技で瞬殺されてしまう)、
総合的な実力は4名ともほぼ同等で、16世の身を案じて戦いに出場したたまもはエルベティエとの戦いで相打ちに終わっており、
たまもに不覚を取った当時のグランべリアも16世との戦いでは最終的に完敗ではあったものの、
自身の剣の奥義を叩き込んで膝を突かせかけるほどに追い込んでいる。
+ ──と言いたい所だが
ルカ「そんなところにオチをつけなくていいから……」

質実剛健な武人で魔王軍の障害になり得る人間の勢力を積極的に潰して回るグランべリア、
奔放な性格の自由人で色々な意味で各所を遊び回るアルマエルマ、
穏健派で魔王の下で直属のサポートに勤しむたまも、
環境破壊で同胞のスライム達を苦しめた人間に恨みを抱き、同胞を守りながら暮らすエルベティエと、
それぞれ性格はバラバラで組織立った行動を取ることも殆どないが、相互の仲は決して悪くなく、16世との関係も良好。
普段は16世の「魔物を脅かす勇者を倒せ」「人間との戦いは自衛目的に留めろ」というざっくりした命令を元に戦っており、
それほど悪辣な振る舞いをすることはないのだが、主人公であるルカは彼女らに打ち勝って認めてもらうことで、
人間と魔物双方が傷付け合うのを止め、共存の道を探り当てるのが当面の目的であった。

『ぱらどっくすRPG』においても活躍しているが、四天王全員が加入するのは終章の「第三の道」ルートに入ってからであり、
その頃になると敵味方共に凄まじい強さのインフレを起こしているため、中章で一足先に加入していたアルマエルマですら型落ち気味の性能だったものの、
グランべリアは挫折を乗り越えた成長の末に空間ごとあらゆるものを切断する最強格の剣技「次元断」の習得、
及び25歳にして魔法少女まじかる☆ぐらんべりあへの形態変化
アルマエルマは淫魔の六祖魅凪に師事して格闘能力を大幅に向上させ、神にすら届き得る格闘奥義「天地開闢拳」の習得、
エルベティエは粘魔(スライム)の六祖禍撫の細胞を取り入れたことで新形態「エルベティエ・カナデ」への形態変化等、
ゲーム的にも作中設定的にも大きくパワーアップした上で再加入しているため、最後まで安定して使える性能になっている。
なお、たまもは元が元なのでこれといったパワーアップイベントは無いのだが、大人形態を長く維持することが可能になっており、
いつでも二つの形態を使い分けられるようになった。

*2
「たまものクローンをベースに~」という表現だけ聞くと、
なんだか闇堕ちしたケモミミ幼女のような愛らしいモンスター娘を想像してしまいそうになるが、
残念ながら実際には上記画像の通りたまもの原形をとどめないレベルで徹底改造されているバリバリの戦闘兵器である。
なお、『ぱらどっくすRPG』によると厳ついビジュアルとは裏腹にプライベートでは演劇や芸術鑑賞等を嗜む戦闘以外のゆとりのある生活を心掛けているらしく、
内面的にはたまものそれを引き継いでいる様子。

*3
+ アリスの過去とたまもの誤り(ネタバレ注意)
アリスの母・魔王アリスフィーズ15世は、あえて人間の勇者に討たれることで、
「勇者が魔王を倒して世界に平和をもたらす」という構図を作り出し、長きにわたる人間と魔物の対立を終わらせる計画を建てていた。
計画は途中まで順調に進んでいたが計算違いが発生し、幼いアリスは自分の目の前で人間の勇者が母を殺す場面を目撃してしまう。
幼く、そして当時の時点で強大な力を秘めていた彼女は激情のままに人間の勇者パーティに向かって魔力を暴走させ、
その内二人を戦士として再起不能に、二人を殺害してしまう大惨事を引き起こし、計画は失敗に終わる。
そしてたまもは傷付いたアリスを新たな魔王へと育てることとなるが、このまま放っておけばアリスは人間を母の仇として恨み続けるのは目に見えていた。
それを防ぐため「母王は自らの命を捧げることで共存の道を切り開こうとした崇高な理念の持ち主だった」と徹底的に教え込む。
その甲斐もあってアリスは人間への憎悪を捨て、母親同様、人間と魔物の共存の道を選ぶようにまでなったのだが、
このたまもの教えは彼女の知らない内に、アリスの中で母親の行いを神聖化させることとなり、
「自分は平和を望んでいた罪の無い人間を殺害し、共存を望む母の崇高な願いを踏みにじった」
という深い自己嫌悪の念を植え付けてしまったことで、
「母の跡を継いで自分が人間の勇者に殺されればきっと人間と魔物は共存できるようになる」
「自分が死ななければ母の死は無駄になってしまう」
という自己犠牲の誘惑を胸に抱くようになる。
ルカの旅に同行するようになったのも「彼なら魔王である自分を殺しその後の世界を任せられるように成長するかもしれない」という期待を抱いたからである。
そして長い冒険の末、期待通りに成長してくれたルカの前に、魔王として立ち塞がるのだが……。


「……つくづく、お主で良かった。
 お主以外の誰であっても、悲劇は避けられんかったじゃろう」

*4
前章・中章に登場する仲間キャラクター(一部人間含む)で約400人である。
これだけのキャラクターに一人当たり複数のエロシーンが用意されているだけでも凄まじいのだが、
かなり開発に時間が掛かっている終章のPVによると合計で800を超えるモンスター娘が仲間になると予告されている。

ちなみに無印時代のメインヒロインのアリスはゲーム内容とは裏腹にかなり真っ当なヒロインキャラとして描かれていたのだが、
彼女の存在があるにもかかわらず主人公のルカは敗北するとモンスター娘に性的な意味でたまに食欲的な意味で美味しく頂かれてしまうため、
ユーザーからはモンスター娘の数だけ主人公を寝取られるヒロインという非常に不名誉な仇名を付けられていた。
『ぱらどっくすRPG』の方でもルートによってはヒロインポジションを担当し、永遠を誓う指輪をプレゼントできる対象キャラの一人ではあるのだが、
そのせいで「800人を超える女キャラに主人公を寝取られるヒロイン」という前代未聞のヒロインと化している。
ただ単に数が多いだけならいい(?)のだが、
終章の「第三の道」ルートでは1世こと邪神アリスフィーズからアリスの母であるアリスフィーズ15世までの、
歴代の魔王アリスフィーズの全てが一度敵として登場してから仲間として加入、
挙句の果てに『正史』からやってきたルカとアリスの娘であるネリスことアリスフィーズ17世まで加入し、
当然のごとくその全てのアリスフィーズに情事シーンが存在するため、
開祖から自分の娘まで含め一族郎党全てに主人公をNTRされるメインヒロインというもはやギャグのような有様である。


最終更新:2025年03月15日 10:33