1969年に大映系にて公開された特撮映画『ガメラ対大悪獣ギロン』に登場する
怪獣。
3年後に円谷の『
ウルトラマンA』にも同名キャラが登場したが、当然ながら無関係。
別名「大悪獣」。身長85m、体重110t。
惑星テラの異星人であるフローベラとバーベラに操られている怪獣で、出刃包丁に似た頭部を持つ。
戦闘能力は非常に高く、前作で
ガメラを苦戦させた
ギャオスの亜種である「宇宙ギャオス」をいとも簡単に倒している。
頭部の刃は
ダイヤモンドの十倍の硬さを持つと言われ、宇宙ギャオスの体を軽々と切り刻める程の切れ味がある。
昭和シリーズでガメラの背面側の甲羅に傷を負わせることができた敵怪獣はギロンだけであるということからも、
その恐ろしい切れ味がよく分かるだろう。
しかもギャオスの超音波メスを刃の部分で跳ね返すことも可能である。
そしてジャンプ力にも優れており、空を飛行して襲いかかるギャオスに地上から大ジャンプして飛びかかり、
頭の刃で羽を切って地上に落とすという攻撃も披露している。
このように頭の得物で攻撃する他にも、頭部両脇の孔から十字手裏剣の形状をした刃物を射出する能力を持つ。
ちなみにこの手裏剣、
ギロンの脳の一部というトンデモ設定がある。最も守るべき器官である脳を飛ばしてまでコイツは何と戦おうとしていたのか…。
空想科学読本では「どんどん頭が悪くなるぞ!」と突っ込まれている
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原作ネタバレ注意、ギロンの弱点と最期 |
ガメラと死闘を繰り広げたが、最後には包丁のような頭部が地面に突き刺さって身動きが取れなくなってしまう。
そしてギロンの頭部の手裏剣発射孔にガメラの投げつけたミサイルが突き刺さり、
駄目押しのガメラの火炎放射で刺さったミサイルが爆発、爆発で真っ二つにされて絶命した。
怪獣のくせにミサイルの爆発に殺されるとか情けないと思うかもしれないが、
ミサイルは地球侵略をたくらむ宇宙人が作ったもので、地球人の子供が誤射したものをガメラがキャッチして使用している。
つまりミサイルそのものがギロンを操るような宇宙人の科学力で作られたものだし、
ギロンの頭部の手裏剣発射孔はギロンの弱点としている資料も存在する
(手裏剣発射時は蓋が開き中の肉が見えるので、弱点とまで言わなくても「口の中」を攻撃されたも同然である)。
どんな強力な怪獣でも弱点への攻撃には弱いということから考えると、
ギロンがこのように倒されてしまったのも仕方ないと言えるし、
むしろギロンの弱点を見抜いたガメラの知能と野生の勘の方が恐ろしいのかもしれない。
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ギロンにはこういう使い方もある! |
ガメラの放ったプラズマ火球の直撃でダウンし、そのままガメラに剣のように振り回され、
「ガメラ剣法まとめ斬り」と称する技で他の怪獣も薙ぎ倒され、「プラズマ火球乱れ射ち」によってギャオスを除き全滅してしまった。
ちなみに、同作者は別の ゴジラ漫画でも「ゴジラ剣法示現流」なる技を登場させてたりする。
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他、『小さき勇者たち~ガメラ~』のノベライズ版には「Gギロン」が登場している。
また、
平成ガメラシリーズにも第二作の敵怪獣として候補に挙がっていたようだが、
「今時こんなデザイン使えない」等の理由で早々に却下されたようである。
そして実際に登場した新怪獣・
レギオンとは「宇宙怪獣」「無機物で構成された肉体」「頭部の形状」などといった多くの要素が共通していたこともあり、
レギオンはギロンがモチーフになっているとも言われていたが、平成ガメラの監督であった金子修介氏はこれを否定している。
2023年Netflix配信の3Dアニメ『GAMERA-Rebirth-』では、他の昭和ガメラ怪獣共々久々に映像媒体で登場を果たした(通称「リバースギロン」)。
最大の特徴であった頭部の刃は「超振動ブレード」としてアレンジされており、
振動させることによりチェーンソーのように切り裂いたり、地面を粉砕して地中に潜ることも可能。
また、胴体は一見東洋の龍のように見えながらもムカデの脚の無い胴節のような多重構造になっていて伸縮に長け、
昭和版のようなジェット噴射こそできないが、スーツ特撮では不可能なアクロバティックな跳躍を実現している。
最大の武器は尾部にある電磁射出器官を使い鱗装甲の一部を高速発射する、昭和版の手裏剣攻撃をオマージュした「鱗弾」。
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展開ネタバレ注意 |
ガメラとの戦闘では、その機動力でガメラの攻撃を全て躱しながら頭部の刃で攻撃。
一撃目以降はパーリングでいなされ続けるが、遠距離から鱗弾を連射してガメラの片目を潰し、
その隙を突いて右手を切断した上に腹部を刺し穿ち重傷を負わせる。
しかし、ガメラはなお死なずに甲羅に四肢を引っ込めて高速回転で飛行しながら突撃し、
回転する甲羅に鱗弾を全て弾かれ、突撃してくるガメラを避けようと不用意に飛び上がった所を、
下腹部から上にかけてシェルカッターで真っ二つに焼き切られるという皮肉な末路を迎えた。
しかし、この戦いで 切断された右腕の再生が バイラス戦では間に合わず、戦いに大きく響くことになる。
本作に登場する怪獣はギロン含めて古代人が作り出した生体兵器であるが、
裏設定ではガメラとギロンは互いに同一のプロトタイプをベースに作られた姉妹種で、
共通して頭部や甲羅に砲弾すら弾く頑強な装甲を備えているのはそのためらしい。
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余談だが、ファミ通で連載されていた桜玉吉氏の『しあわせのかたち』で上記のギロンを題材にしたネタがあったりもした。
何分平成ガメラ開始まででも30年近くブランクがある怪獣なので、ひょっとしたらこのネタで初めてギロンを知った人も、いる…かも…。
MUGENにおけるギロン
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googoo64氏製作 |
ガメラや ギャオスの製作者であるgoogoo64氏によるギロン。
技の削り性能が極めて高く、ATKを1にまで下げても並キャラなどは簡単に削り殺されてしまう。
他に小ギロンを呼び出す技なども搭載されており、かなりの 狂キャラである。
ちなみに 喰らい判定は原作で弱点だとされている頭部の 手裏剣発射孔にしか存在しておらず、
他の場所を攻撃してもダメージを与えられない。
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製作者不明 |
2012年2月21日に怪獣スレ2で公開された手描きのギロン。
長らく当該スレからはリンク切れでDLできなくなっていたが、2014年8月11日に怪獣スレ3の608で再公開された。
こちらは通常のキャラとも良い勝負をしてくれる。強さは強ぐらいか。
技は「背面斬り」や「低空突撃斬り」などのギロンらしい技に加え、手裏剣も搭載されている。
必殺技は「鳥のように美しいバーベラによるミサイル援護」「急降下突き刺し」などの原作を意識した技になっている。
AIは未搭載。
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カーベィ氏製作 |
2013年8月4日公開。
幽霊荘氏製ガメラのファイルに同梱されていたギロンの スプライトを元に製作されたもの。
通常技ではやたら「手裏剣」を飛ばしてくる。小さくて目視しづらい上に食らうと結構痛い。
超必殺技は「突進」「微塵切り」「宇宙ギャオス来襲」の三種だが 安い。
2014年1月8日の更新でしゃがみ動作や下段攻撃が追加された。
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出場大会
更新停止中
最終更新:2025年03月22日 02:12