「夕子!」
「星司さん!」
「ウルトラァァァタァァァッチ!!」
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担当俳優・声優 |
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納谷悟朗
- 掛け声全般
- 豊川晋吾
- 『レオ』第38・39話
-
佐藤弘
- 『ウルトラマン物語』
-
小林通孝
- 『ウルトラマングラフィティ』
- 萩森侚子
- 『ウルトラマンキッズ』シリーズ(エス名義)
-
西村智博(現・西村朋紘)
- 『超闘士激伝』
-
草尾毅
- 『メビウス外伝 ゴーストリバース』
- 高峰圭二
- 『メビウス』『メビウス&ウルトラ兄弟』『超ウルトラ8兄弟』『ウルトラ銀河伝説』『超決戦!ベリアル銀河帝国』『サーガ』『Z』
-
潘めぐみ
- 『ULTRAMAN』北斗星司役
-
関智一
- 『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』
納谷氏は『 仮面ライダー』で ショッカー大首領の声を演じており、
同時期の他の特撮作品の悪役を主役に据えるという、やや捻ったキャスティングである。
掛け声もウルトラマンを象徴する「シュワッ!」「ジュワッ!」「ヘアッ!」に加え、
「フーン!」「トアァー!」「テェエーイ!」 「コロッケがぁ~!」といった感じの独特のものが使われる。
現在ではウルトラ兄弟が揃って登場する機会が多くなった故の差別化か、納谷 ボイスのみである事が多い。
また、『運命の衝突』の演者である関氏は納屋氏のモノマネを得意としており、氏の没後の作品では大首領も後任として演じている。
もっともその『運命の衝突』ではマンやセブンといったベテラン勢の兄弟達が次々と若々しい声に代替わりしているため、 晩年の納屋氏を意識したしゃがれ声で喋る関氏版エースが一人だけ浮いてしまっているのだが
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プロフィール |
人間体 |
北斗星司と南夕子(作品後半や以降の作品での客演は北斗単独) |
活動時間 |
3分間 |
変身アイテム |
ウルトラリング |
身長 |
40メートル |
体重 |
4万5千トン |
年齢 |
1万5千歳 |
飛行速度 |
マッハ20 |
走行速度 |
時速580キロメートル(放映当時は時速1000キロメートル) |
水中速度 |
220ノット |
ジャンプ力 |
900メートル |
腕力 |
14万トンタンカーを持ち上げる |
戦力 |
兵力71000人分、艦船190隻分、航空機750機分、アメリカ第7艦隊以上の戦力を持つ |
弱点 |
地中に潜れないこと(第5話の時点。第28話では克服していた)、水中戦 |
職業 |
宇宙警備隊員。地球からの帰還後はアンドロメダ星雲方面の任務を経て支部長になる |
趣味 |
作詩 |
家族構成 |
幼少期に両親が死亡し、ウルトラの父とウルトラの母に育てられた。タロウの義理の兄に当たる。 |
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変身者について |
北斗星司 演:高峰圭二
本作の主人公。年齢20歳、7月7日生まれの血液型B型(第25話より)。
物語開始時は広島県福山市のパン屋で、パンの配送車の運転手として働いていた。
ベロクロンの出現に際し、そばにあったタンクローリーで特攻して命を落としたが、
その勇気をウルトラ兄弟に認められて南夕子と共にウルトラマンエースから新たな命を与えられて復活、変身能力を与えられる。
その後、夕子と共に故郷を後にしてTACに入隊しウルトラマンエースとして闘う事となる。
絵に描いたような熱血漢で、子供の話でも真剣に聞く「優しく強い兄貴」的な人物だが、
そのために後述のように仲間の隊員達に信じてもらえない事も多々あり、人の心の闇に苦しむ事も多かった。
夕子離脱後は一人で変身するようになり、 ヤプールと最後まで戦った後は 郷秀樹と同じく地球を去って行った。
『 ウルトラマンメビウス』にも映画、本編共に登場。劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』ではメビウスに、
本編ではチームGUYSのメンバーにその心を伝え、宇宙人連合やUキラーザウルス、超獣ルナチクスと戦った。
なお劇場版では、神戸でミニホテル兼レストランのオーナーシェフを務めており、明確な設定ではないものの、
福山時代からシェフもしくはパティシエを目指していたのではないかと想像できる。
南夕子 演:星光子
本作のヒロイン。年齢18歳。北斗と同じ7月7日生まれ。血液型O型(第5話より)。
元は広島県福山市の病院で看護師として勤務していた。北斗同様超獣ベロクロンとの戦いで命を落とし、
ウルトラマンエースへの変身能力を与えられた。北斗と共にTACに入隊しヤプールとの戦いに命を賭ける事になる。
性格は理知的で、常に冷静に物事を考え、北斗のピンチを救った事が何度もあるほど。
一方では積極性の強い面もあり、星司とのデートでは必ず彼女の方から誘うらしく、
劇中では第5話にてデートシーンが描かれている。意外に大食いでもあり、第19話では特大ラーメンを注文している。
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その正体は… |
実は、かつてヤプールの操る超獣ルナチクスに滅ぼされた 月星人の末裔で、
冥王星に移り住んでいた月星人の中からルナチクス打倒の使命を帯びて地球へ送り出されていた人物
(宙返りして互いの手を重ねる変身ポーズ「ウルトラタッチ」が「子供が真似して怪我をしかねない」と、
親御さんに不評だった事で急遽決まった設定らしく 伏線なんて無かった。 単に宙返りを辞めるだけで良かったんじゃ?)。
第28話でルナチクスを倒した後は、北斗に後事を任せ仲間の待つ冥王星へと戻っていった。
その後も、本編の後半や『ウルトラマンタロウ』『ウルトラマンメビウス』に登場している。
ちなみに、何故か4回の客演中2回もウルトラの父と一緒に登場している。エース(と言うか北斗)の嫁扱いなのだろうか?
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本編開始時は北斗と南の
合体変身だったが、
物語中盤で夕子が地球を去り、夕子のエースリングも北斗に託された事で単独変身となった。
メタ的には仕方ないが、特に弱体化もしなかったし最初から単独変身で良かったのでは?
メインの必殺技はL字を組んで発射する「メタリウム光線」。この技は初めて
撃つ前にワンアクションを置いたメイン必殺技である。
エースは体を後方に捻るだけだが、後のウルトラマンは様々なアクションを必殺技を撃つ前に入れるようになった
(無論
ダイナのように特に何もしないウルトラマンもいるが)。
しかし何と言ってもエースの代名詞となっているのは
切断技のオンパレードだろう。
バキシムの首を刎ねた「ウルトラスラッシュ」、
ブロッケンをズタズタに切り裂いた「ウルトラギロチン」、
メトロン星人などを縦一文字に両断し、内臓を散らせた「バーチカルギロチン」、
実体剣で
ドラゴリーの首を刎ねた「エースブレード」、最後の敵
ジャンボキングの首を刎ねた「ギロチンショット」……等々、
そんなにギロチンと首チョンパが好きかというほどの切断技フィニッシュが多く、
実際に視聴した人の中では「エース=切断技」のイメージが根強い人も少なくはないと思われる。
とあるゲームではセブンに技を教える事になった際もウルトラギロチンを伝授している
(まぁ、メタリウム光線辺りを伝授されてもセブンは困るだけだろうが、セブン自身も切断技は持っているのに…)。
『大いなる陰謀』では超獣以上に強大な敵相手に
手に持ったウルトラスラッシュで首目掛けて攻撃を仕掛けるという場面が描かれた。
切断系以外にもカラータイマーから放つタイマーショットやタイマーボルト、額からのパンチレーザー、
腕からもスター光線、ダイヤ光線、ムーン光線、ストレート光線、ドリル光線など、
数え切れないほど大量の光線技を持つ。
さらに兄弟の力を借りれば強力な光弾「スペースQ」を撃つ事も可能と正に光線技のデパートである。
実際義理の甥(タロウの息子)にあたる
タイガも、
「光線技の名手なんて言われてて特に切断系の光線の種類はウルトラマンの中でも随一の数を誇っている」と語っている。
まぁ、超獣も超獣で胴体だけになっても襲い掛かってくる奴とかいるし、確実にトドメを刺すという点では切断技は有効な選択肢なのだろう。
実際、後年の客演で超獣に苦戦する後輩に、痛みや恐怖に怯まない超獣相手には容赦せず畳みかけるように攻撃するよう指導している。
なお企画時には作品名およびヒーロー名は『ウルトラA(エース)』という名前だったのだが、
商標が先に取られていたために変更された経緯がある。
放送開始前の児童誌の記事や『週刊TVガイド』での高峰圭二氏へのインタビュー、内山まもる氏のコミカライズ第1話でも『ウルトラA』の題が使用されており、
この名前で歌ったバージョンの主題歌まで収録されていた(現在も主題歌全集等で確認可能)。
後の雑誌記事では「
宇宙警備隊の命令で名前を変えた」という理由付けがなされた。
現在まで続く「ウルトラマン○○」というウルトラ戦士の命名パターンを決定付けた切っ掛けと言えるだろう。
そのせいでセブンだけ兄弟の中でずっと名前が浮きっぱなしな上に、
後年のウルトラマンコスモスが下ネタでイジられる羽目にもなったが(ネタがネタなため所構わず使わないで程々に)
また、何気なく設定されている戦闘能力が
こいつと同じである。
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漫画作品におけるエース |
漫画作品『ウルトラマン超闘士激伝』ではコメディリリーフとして扱われている。
第1章ではまだ血の気が多いという程度で顕著ではなかったが、
第2章以降は大半がギャグキャラチックに扱われてふざけている姿がデフォルトのようにも思える。
作画担当の栗原仁氏からは特撮のエースを見ると違和感を感じると復刻完全版で書かれるほど、
『超闘士激伝』でのキャラ崩壊が激しいのはエースくらいだろう。
ちなみにその原因は、原作担当の瑳川竜(『 ダイの大冒険』の原作や『 仮面ライダーW』の脚本も務めた三条陸氏の変名)氏から、
「マンやセブン達には絶対にギャグをさせないで下さい」と言われ、
さらに 「エースはギャグをしてもいいですよ」と言われた為、ギャグ担当になったとか。 何故だ!?
とはいえ、第1章では上記の特徴から「光線技が得意」と紹介されたり、負傷した マンを回復させる為に ゼットン相手に時間稼ぎしたり、
メフィラス大魔王への打開策を閃いたり(結局失敗したが最後に闘士セブンへと繋がった)、
第2章では敵に操られた恋人関係だった女性を手にかけてその悲しみを胸にしまいながらも最終決戦に挑んだり、
最終章では最終的に4人の銀河守護闘士の一角だったり(残りは 超闘士タロウ・ 闘士グレート・ 闘士セブンと作中でも強者揃い)、
……等々、決める時は決める性格でもある。
余談だが、ヤプールが作り出したエースの宿敵である エースキラーも対エース用ロボットという形で登場しているが……。
強さだけでなく性格までエースに合わせて作られたのか、 エースに引きずられてギャグキャラっぽくなっている。
エースとの因縁の対決では偏差で 勝ってしまったばっかりに、目的が無くなった事に凹むなど、
本音では因縁云々よりもエースといつまでも戦い続けたかった事が窺える。
結局、周囲や他ならぬエース本人の励ましで立ち直り、以後エースとは喧嘩友達的な関係になった。
そして、この後、割とあっさり創造主であるヤプールに反旗を翻した。
まあヤプールの刺客に「大昔のオモチャ」と言われてボディを破壊され、頭部だけの姿にされたのだから無理もないのだが
(これはエースキラー以外の一部の超獣達も同じであり、例えばバキシムはこのヤプールの刺客にフルボッコされている)。
その後はボディを新しく作り直されてエースキラーR(リベンジャー)として復活し活躍する。
だが、ヤプールに対して自爆してまた頭部だけになったが。
なお、この時エースも二度に亘って新ボディの案を出しているが、いずれも 凄まじくダサい。しかも本人に悪気は無いから質が悪い。
漫画『ウルトラマンSTORY 0』では、女性ウルトラマンのルティアという幼馴染がいる。
バルタンに改造された仲間を救い出すために切断技をマスターしたが、
既に改造されていたルティアに不意打ちを喰らい、またバルタン基地の自爆によって結局救い出す事はできなかった。
ウルトラホールの設定は原作同様の仲間のエネルギーの収束の他にも、剛力や空間制御などの特殊能力も収束できる事になっている。
幼い頃にルティア共々ゾフィーに命を救われた事があり、兄と慕っているが、それ故に 偽物に騙されかけた事も
(しかも偽ゾフィーが怒りのあまり本物と似ても似つかない形相になってからもである)。
コミックボンボンで連載された『ウルトラ忍法帳』ではさすらいの風来坊として登場。 語尾に「~でやんす」を付けて喋る。
空腹で行き倒れていた所を朧党(おぼろとう)に拾われ、
首領の 冥府羅州烈風斎からウルトラ忍者達の悪評を聞いたエースは、一宿一飯 (お菓子一袋)の恩もあって単身でマン達に挑む。
タロウ達の説得で朧党こそが真の悪と知って 昼食を奢られて以降は仲間になり、マンを兄貴と慕う。
忍者ではないため最初は出番が少なかったが、腕の負傷で忍者を引退したセブンに代わってマンの相棒的な立ち位置になった。
月刊ヒーローズ連載の『ULTRAMAN』では、主人公・進次郎の通う学校の後輩として登場する少年「北斗星司」が、
異星人移民団の生き残りであるヤプールの製作したエーススーツを装着する事で変身する。
過去に航空機墜落事故(異星人移民団を狙ったテロ)に巻き込まれた事によって四肢を欠損しており、
その時助けてくれた異星人達に義手や義足を与えられている。
彼はそんな恩人の異星人達、何より幼馴染の南夕子を守るために、エーススーツで戦う事を選んだのだ。
多彩な光線技とギロチンが得意技なのは原典通り。
なお、義手や義足だからというのもあるが、激戦になるとよく四肢がもげる。
スパスパ切断しまくった先代の因果が後輩に報い、というと意地悪な言い方になるだろうか…。
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本当です!信じてください! |
主人公・北斗星司が所属する防衛チーム「TAC(Terrible-monster Attacking Crew:超獣攻撃隊)」の特徴としてよく挙げられるのが、
歴代でも類をみないほど主人公とギスギスした関係という事である。
ヤプールが引き起こす非科学的な現象と、それに対する北斗の証言はとりあえず疑ってかかるのが基本的な姿勢であり、
北斗はその結果謹慎処分にされてしまうというパターンを何度も見せていた。
「本当です!信じてください!」はこの際の北斗隊員の魂の叫びとも言うべきものである。
このため「解散MAT」「脱出ZAT」と並び 「謹慎TAC」という不名誉な称号をファンには与えられる始末。 全滅よりはマシだが。
特に同僚で現実主義の山中一郎隊員と対立する事が多く、
彼の口癖 「ぶったるんどる!」が強く印象に残った視聴者も多い事だろう。
もっとも、仕方のない事情があるにせよ、命令無視や 、高倉長官を思いとどまらせようとした際のM87星雲発言、飲酒運転(しかも戦闘機の)など、
組織の人間として問題のある行動を取る事が多い北斗自身にも、中々信頼が得られない原因があるのかもしれないが。
とはいえ信用しないのは北斗に限った話ではなく、前述の山中隊員ですら信用されなかった時もある。
そして子供に対しては更に懐疑的であり、「子供は当てにならない」という理由でろくに調査をしない事も多々ある。
こういう場面では大抵、北斗のみが子供の話を信じて様々なアクシデントに見舞われる事が多い。
また、一度だけの登場だが 捕まっているウルトラ兄弟諸共敵を吹き飛ばそうと、 脱出装置の壊れたロケットで北斗を特攻させようとした高倉長官も今なお語り草となっている。
誤解の無いように言っておくと、TACには全く信頼関係が無い訳ではなく、たまにZATのようなアットホームな雰囲気を見せる時や、
隊員の個性を尊重しようという動き、北斗の発言が真実だと分かると謝罪するといった場面も確かに見られる。
山中隊員も決して 嫌な人間ではなく、基本的には仲間に優しく面倒見がいい性格であり、
北斗が上司から私的な理由で危険な任務を押し付けられた時に「自分が責任を持つから代わろうか」と提案した事もある。
そして上記の高倉長官も特攻命令の直後にTACの総意でつまみ出し
(更にこの時、仮にも上官である高倉長官に対し 鉄拳制裁を見舞っている)、北斗に戻ってくるよう呼びかけている。
ただ人間不信のシーンの印象が非常に強く、こういった一面が中々記憶に残らないのも事実である。
そこまでギスギスしているわけじゃないんです!本当なんです!信じてください!!
…とは言え、「超獣」という 不思議な力を持った敵を相手にしているのに、不思議な事件を信じられないのはいかがなものかとは思うが。
このため、『ウルトラ』シリーズの動画(特にエース関連)では「○○です!信じてください!」というコメントが付き、
それに謹慎を命じるコメントが出るという流れが、建物を破壊した時のコメントとしてよく見かける、
「バカヤロー!(『ウルトラマンメビウス』のリュウ隊員の台詞)」と並びテンプレとされている。
しかし、このような疑いの眼差しを何度向けられても北斗=ウルトラマンエースは決して挫ける事なく、
地球を守るために戦った。そんな彼の思いが最終話の台詞に現れている。
「やさしさを失わないでくれ。
弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人たちとも、友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。
たとえ、その気持ちが何百回裏切られようと…それが、私の最後の願いだ」
……『ウルトラマンレオ』での客演時にレオの弟・アストラを疑って兄弟でまとめて処刑しようとしたのは忘れるんだ。*1
高峰氏はこの台詞に思い入れがあったらしく、長年「自分の声で言いたかった」と思っていた。
その夢は『ウルトラマンメビウス』44話で実現している(この時は「最後の願い」が「変わらぬ願い」に差し替えられている)。
なお、本作のメインライターは『ウルトラセブン』などで活躍した市川森一氏だが、TBS側プロデューサーの橋本洋二氏とは路線面で対立し、
結果、途中降板するばかりか、本作を最後に子供向けドラマから去ってしまった。
最終回は橋本氏の頼みで執筆しているが、件のメッセージについては市川氏曰く「捨て台詞のつもりで書いた」との事。
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エースの実力についての余談・TVシリーズ後の活躍 |
スペックの上ではタロウと並ぶ最高速度の飛行能力(マッハ20)や、多数の必殺技など他の兄弟と比べても非常に高いのだが、
実際の戦闘能力の評価は他の兄弟と比較してやや低めにみられている。
主な要因は放映当時における「ウルトラ兄弟」の一番下の弟であり、
他の兄弟の力を借りて勝利する(対アリブンタ&ギロン人、対エースキラー、対ドリームギラスなど)、
一旦敗北してその後ウルトラの父に助けてもらった事で逆転(対ヒッポリト星人)というように、
作中を通して未熟な戦士という側面が強調されていた事
(その為『ウルトラ』シリーズ内でもカラータイマーが止まった回数が多い)、
前の世代のウルトラマンジャックが兄弟の助けを二回しか借りなかった
(しかも最強とされるゾフィーは来なかった)上にブレスレットがチートすぎた事、
そして、次の世代であるタロウがウルトラの父母の実の子供であり、非常に優秀な存在という事が強調されている事だろう。
そのため、放映当時の雑誌でウルトラ兄弟の強さを比較する企画があった時は、放映中こそ期待のルーキーという要素や、
資料でのスペックの高さから高めの評価がされていた(百点満点の93点で、ゾフィーに次ぐ二位)ものの、
次の『ウルトラマンタロウ』放映時にタロウも含めて再び採点した時は83点の下から二番目と大きく下がってしまった。
偏差値に直すと57から45へという急降下である。
ちなみに強さ比べで最強とされているのは両方ともゾフィー、最弱は両方とも初代マンなのだが、
柳田理科雄氏の『空想科学読本6.5』ではゾフィーについて理不尽に高評価を下しているのに対し(変身しないのに変身比べ1位など)、
初代は ゼットンに敗北した事を主な要因として過小評価されまくっている事が突っ込まれている。
こんな所まで捏造・印象操作かよ……採点したのは父らしいけど。
しかし、ゼットンという最強怪獣に敗北した事が原因で減点されまくっている初代は、
- 科学特捜隊の協力もあったが、ゼットン撃破に成功(映画『甦れ!ウルトラマン』)
- 素手の一撃でゼットンを倒した(エイプリルフール企画のゾフィーのブログ。本編ではないが)
- ゾフィーとタロウを倒し、メビウスも一度撤退したのちにチームとの協力で何とか倒したバードンを単独で撃破(大怪獣バトルの裏設定)
- セブンはダメージすら与える事ができなかった(平成版では以前破壊された部位を集中攻撃して倒したが、アイスラッガーが欠けた)、
キングジョーの後継機の腕を切断した(大怪獣バトル)
といった具合に、その後の作品で最強クラスの強敵と激突した際にかなりの成果を上げてみせている。
一方、エースはその後客演しても初代に匹敵するほどの活躍の場が与えられておらず、
未だにエースの評価を大きく上げるような描写はされていないのが現状である
(誤解の無いように言うが、活躍しないのではなく他の兄弟の活躍が目立つため印象がやや薄いだけである)。
また、前述通り『ウルトラマン超闘士激伝』では彼だけギャグキャラにする事を許可されたというエピソードや、
2012年はウルトラマンA40周年なのに公式ではウルトラセブン45周年という事の方が強く押されているのも、
ある意味彼の扱いというものを物語っていると言える…かもしれない。 だからと言ってセブンを差し置く事ができるかと言うと恐ろしく微妙だが
一応、エースの名誉のために言っておくが、ウルトラマンA40周年を記念した北斗役の高峰圭二氏のトークショーが行われるなど、
ウルトラマンA40周年である事が忘れられたわけではない。
また『 ウルトラファイトビクトリー』ではレオ、アストラと共にメインキャラとして登場しており、
ギンガを助けるためにエースキラーと激闘を繰り広げ(ビクトリーキラーに改名してからはキラートランスに敗北してしまったが)、
その後の共闘場面では最年長と言う事もあり、5人のリーダー的ポジションとなっていたり
(実年齢ではヒカリの方がずっと上だが、ウルトラ兄弟( 映像順義兄弟の契り)的にはエースの方が兄である(ヒカリはメビウスと同格か、下手したらメビウスより下)。
それにヒカリはこの時戦闘に参加していない)、
ギンガとビクトリーに 「ウルトラータッチだ!」と合体を促したりしている
(ギンガビクトリーへの合体変身(ウルトラタッチ)は変身アクションも含めてエースのオマージュ)。
そんなエースも2020年の『 ウルトラマンZ』ではウルトラ兄弟の中で唯一登場を果たす。
この時の相手はヤプールの怨念から強化された超獣 バラバであった。
ゼットがトドメを刺されそうになった際にサーキュラーギロチンで剣を弾き飛ばして 球体状態で何故か激しくワンバンしてから登場し、
矢継ぎ早に光線技を連射するという光線技の名手に恥じぬ戦いぶりを見せた。
トドメこそはゼットに譲ったものの、新技「ストップリング」で動きを封じたり、
スペースQの派生技「スペースZ」のエネルギーを与えるなど適確なアシストで勝利に導いた。
戦闘後、ゼットに対して「(地球の言葉では最後という意味を持つ『Z』という名を)戦いを終わらせる 最後の勇者という願いを込めてつけた」事を語った。
(なお対照的にエース自身は何度でも復活するヤプール相手に、復活する限り戦い続ける意思を示している)
そして最後はゼットが飛び去る時に描く NZの軌跡に横一文字を足してAの軌跡を作りながら、光の国へと帰還していった。
ちなみにこの時の戦いでは技名を叫びながら攻撃をしていた。これは設定的には「 座学の苦手なゼットに戦いを教える」意味も込められていた。
実際にはゼットだけでなく若い視聴者に向けても説明の意味を果たしていた…使った技も多い上新技もしれっと披露してたし
メタ的には「高峰氏の熱演を後世に残す」という意味でも技名を叫んでいたとの事。
また、『Z』放映後に完結した『大いなる陰謀』で描かれた光の国周辺の状況を鑑みるに、
自分含めたウルトラ戦士と長きに亘って因縁のあるヤプール案件とはいえ、エースは忙しい中ゼットの救援に駆け付けてくれた事が判明した。
「Zにはな、この星の言葉で『最後』という意味がある。
お前がこの宇宙から戦いをなくして、平和をもたらす『最後の勇者』となれ…」
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エイプリルフール企画 |
2010年のエイプリルフール企画「円谷ッター」の際には料理長という設定で、当時流行っていた食べるラー油に興味を示していた。
一瓶一人で食べてしまい、結構カロリーが高いので運動しなくてはとかこぼしていたり。
まあ、確かに他の兄弟と比べると太り気味ではあるのだが(初代やセブンと同じ身長なのに体重は1万トンも重い)。
前述の切り裂き技が多いという印象のためか「春だ!超獣ギロチン祭り」などという、
彼と精々セブン(アイスラッガー)、もしかしたらウルトラマン(八つ裂き光輪)ぐらいしか参加しそうにない物騒な企画を意気揚々と主催し、
帰りがけに超獣を切断するなどもはや完全に通り魔である。
さらには「超獣爆発しろ!」とか言っている始末。よもや本編のストレスをここで発散してるのでは……。
ちなみに、『ウルトラマンA』と同時期に日本テレビ系の子供番組『おはよう!こどもショー』内で放送されていた、
円谷プロの特撮番組『レッドマン』も、レッドナイフやレッドアローといった武器で怪獣を惨殺していったため、
ファンからは「赤い通り魔」として扱われている。彼のこんな扱いはその影響だろうか?
また、中の人が丁度『A』世代であるためか、 ティガは彼のファンであり、「今度焼き肉を食べに行こう」と言われとても喜んでいた。
ちなみに、プロフィールにもあるように彼はウルトラマンタロウの義理の兄で、ウルトラの父母の養子のはずなのだが、
何故か父・母・タロウ・ ダイナ(居候)という家族の輪の中には入っていなかった。
独立しているのだろうか?
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MUGENにおけるウルトラマンエース
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namasu氏製作 |
ウルトラマン・ザ・ネクストの作者でもあるnamasu氏による手描きキャラ。
無限ロダで公開されていたが、現在は同所の閉鎖により入手不可能。
「バーチカルギロチン」「メタリウム光線」「スペースQ」の三種類の必殺技が用意されている。
這い寄る混沌氏のキャラの記述を元に 飛び道具を作っているとの事で、当該部分以外は改変自由との事。
AIは未搭載。
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bakisimu氏製作 |
『 対決!ウルトラヒーロー』の ドットの改変して作られたFE風エース。
最新版は2015年11月1日更新版。
記述などはmuu氏の ウルトラマンタロウが改変元との事。
光線技の得意なエースらしく、技の種類が豊富で飛び道具だけでも数が多い。
AIもデフォルトで搭載されているが、氏のキャラクターと同様の強さに調整されており、
muu氏作のウルトラ兄弟に比べると強さは控えめ。
飛び道具を中心に遠距離戦を仕掛けつつ、近距離でゲージがある場合はバーチカルギロチンを使用したコンボでダメージを稼ぐ戦法を取ってくる。
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Blackcat氏 & Woz氏製作 |
bakisimu氏のエースを改変した MUGEN1.0以降専用キャラ。
前述のストップリングなどの新技や『Z』出演時の高峰氏のボイスが追加されている他、
ビクトリーキラーとは 特殊イントロが発生する。
既存動作のドット絵の変更や光線や飛び道具のエフェクトも見栄えするものに変更されており、演出に凝った出来となっている。
AIも搭載されており、全体的に性能が向上し、飛び道具を多用する事から 凶程度の強さを持つと見られる。
紹介動画(DLリンク有り)
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Ver2.0紹介動画
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エースのMUGEN入りにより、これにてウルトラ6兄弟が全員MUGENに勢揃いする事となった。
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エースの格ゲー事情 |
実の所、エースは6兄弟の中でも格ゲーへ参戦する機会に恵まれていない。
今までにウルトラマンシリーズを題材にした2D格闘ゲームは5本出ているが、
エースが登場するのはセガサターンで発売された『ウルトラマン 光の巨人伝説』の1本のみ。
そのゲームからスプライトが抜き出されておらず、そうした言わば 素材が無い状況の中、
手描きで製作したnamasu氏、改変で参戦させたbakisimu氏には脱帽せ ざるを得ない。
頑張れエース! 明日のエースは君だ!
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「ヤプール、お前はかつて言った!
『勝った者は負けた者の怨念を背負って生きるのだ』と!
それでも私は……ウルトラマンは戦い続ける!
この宇宙に真の平和が訪れるその日まで!!」
出場大会
削除済み
出演ストーリー
*1
だが、この台詞は何度裏切りがあっても人間不信になってはいけないという意味が込められてはいるが、
だからといって
裏切り行為を必ずしも許して良いとは一言も言っていない。
というか、正体を偽り子供達の良心を盾に取るヤプールを北斗自身が射殺しての台詞である。
事実、シリーズ中誰かを裏切って倒されてしまった宇宙人の例が幾つか存在しており、
彼はアストラの裏切りが許せなかったのかもしれない。
更に、(後付け設定だが)過去にも同じウルトラマンであるはずの
ウルトラマンベリアルがプラズマスパークのコアを狙ったという前例があったため、
尚の事大事なものを勝手に持ち出すような相手をみすみす生かしてはおけなかった、というのもあったとも考えられる。
また、この時は地球と光の国両方が滅びるかもしれないという非常に切羽詰まった状態で、
悠長な事を言っていられる状況ではなかったのも忘れてはならない。
更に夢の無い事を言うと、彼が客演した第38話と第39話はあくまで『レオ』のエピソードであって『A』の続編の回では無く、
この台詞を挟んでしまったらストーリーが中途半端になってしまうという物語の都合もあったのもまた事実である。
まあ結果的に攻撃してるのはアストラに化けたババルウ星人なんだからどっちだっていいんだけどな!
最終更新:2024年11月01日 00:13