日本の『スーパー戦隊シリーズ』のリメイク作品であるアメリカの特撮番組『
パワーレンジャー』シリーズの1つである、
『パワーレンジャー・ダイノサンダー』に登場するヒーロー。
『爆竜戦隊アバレンジャー』におけるアバレキラーを原典としている。
変身者は
トレント・フェルナンデス。
愛称は「マーサー」。「ホワイトレンジャー・ダイノパワー!」のかけ声と共に変身する。
残念ながら『ダイノサンダー』自体は日本未放映だが、『
パワーレンジャー・S.P.D.』(日本でいうデカレンジャー編)でゲスト出演した回は吹き替えされており、
その際は
竹内栄治
氏が声を担当した。
なお、パワーレンジャーは(一部劇場版などにパラレル展開もあるが)全作品世界観が明確に繋がっているにもかかわらず、
ほぼ全部「色+レンジャー」でキャラ名を統一しているので、日本の戦隊でも時々ある同じスーツを別人が受け継いだケース以外に、
本来別戦隊で外見が全く違おうが、設定上変身機構が別物だろうが色が同じだと同名になる。
そのため、このキャラ自体はダイノサンダー本編では「ホワイトレンジャー」と呼ばれていたが、
後述の
トミー・オリバーが変身していた初代
ホワイトレンジャー(『五星戦隊ダイレンジャー』のキバレンジャーが原典)と区別する場合に、
「ダイノサンダー・ホワイトレンジャー」と呼ばれる。
彼の養父であるアントン・マーサーは敵のボスであるミュータント・メソゴグと二重人格のような状態であり、
父の不審な行動を調べている最中にメソゴグに目を付けられ、悪のホワイトレンジャーとして洗脳され、パワーレンジャーと敵対してしまう。
しかし、過去に同じく洗脳された経験のあるトミーの尽力により悪の心を分離する形で救助され、
パワーレンジャーの仲間となり、ミュータント一味及び自分から分離した暗黒面たる、「ホワイトレンジャー・クローン」と戦うことになる。
なおこのあたりは原典であるアバレキラーの映像の流用問題の影響が大きい。
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MUGENにおけるダイノサンダー・ホワイトレンジャー
カンナカムイや
夜刀神十香などの作者であるDark ruler氏の製作したキャラが存在する。
スプライトはGBAソフト『Power Rangers Dino Thunder』のものが使用されている。
元々はプライベート用に作ったのことで、当初は氏のサイトとは別のロダ公開されていたが、
後にサイトの新調に伴い
アトラの蟲惑魔などの元プライベート用キャラ達と共に氏のサイトでも公開された。
プライベート用とのことだが、技は少ないものの
通常攻撃やガードなどの基本動作は一通り揃っており、
動かすだけなら問題はない。特に空中攻撃がヒット数が多く、強いキャラとなっている。
超必殺技ではたくさんのホワイトレンジャーが現れて突進してくる……いや、確かに劇中で複数に分離したけれども。
AIは未搭載。
出場大会
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原典のアバレキラーは公式の分類こそ追加戦士だが、その実態は
「終盤にようやく寝返った敵幹部」と言った方がいいポジションだった。
更に、最初の追加戦士であるアバレブラックは珍しくロボを持たない戦士(厳密には母艦ポジションのメカを持っている)であり、
鳴り物入りで登場したアバレキラーが上記の扱いであり、彼の専用ロボの合体要員である爆竜が味方から寝返る、というイベントまで起こっている
(アバレンジャーのメカ枠である爆竜は人格を持っているため、奪われたのではなく文字通り寝返っている)。
正直販促的に褒められたものではなかったため、バンナムを相当怒らせたらしく、
「アバレキラーを味方入りさせないならスポンサーを降板する」という騒動にまで発展し、最後まで敵の予定だった彼が終盤に味方化した模様。
なお折しも『アバレンジャー』が放送された2003年は
草加雅人、
ローズマリーと各々ニチアサを荒れに荒れさせたキャラが同時多発しており、
彼ら三人をして
アバレキラーは白いけど「(腹)黒い三連星」「悪の三銃士」等と一部の視聴者から呼ばれたりもしている。
そんな経緯もあって味方時代の映像がほぼ無いが、敵時代の映像は豊富なため、ホワイトレンジャー・クローンと言う形で映像を流用する事になったと思われる。
ちなみに、アバレキラーは味方になったのが遅すぎたせいで変身バンクが存在しないが、
ホワイトレンジャーには他の4人と差別化された変身バンクがしっかり用意されている。
後にアバレキラーの方も、過去の戦隊が総登場する作品『海賊戦隊ゴーカイジャー』にて新規に変身バンクが制作された。
更なる余談として『ゴーカイジャー』におけるアバレキラーは、
同じく死亡した恐竜の追加戦士である
ドラゴンレンジャー(『恐竜戦隊ジュウレンジャー』)やタイムファイヤー(『未来戦隊タイムレンジャー』)と共に、
大いなる力をゴーカイシルバーに託しているのだが、後者のタイムファイヤーとは「戦隊側と長期的に対立する追加戦士」という似たような立ち位置であった。
タイムファイヤーは人間的に褒められた人物ではないものの、
明確な悪事は働いていない上に演者の要望やそれに共感したスタッフ達により最終的には味方化する事も無く、戦士の資格を失った果てに死亡するという、
ある意味では真逆とも言える扱いとなっている。
なお、そちらも『パワーレンジャー』では原典とは異なり重傷を負ったものの生存し、最終的には主人公と共に街を守ってゆくという結末を迎えている。
最終更新:2025年02月02日 23:27