アトラの蟲惑魔


蠱惑的な仕草で旅人を樹海の奥へと誘い込む少女のようなモノ。
その白痴美に魅了されると胸がチクッとして息ができなくなってしまう。

遊戯王OCG』に登場するカテゴリ「蟲惑魔」に属するモンスターカード。
鉄華団の悪魔の幼馴染とは無関係。
こわくま」と読むが、熟語の「蠱惑(こわく)」とは字が違うので注意。
「蠱」(蟲+皿)を「蟲」(虫の旧字体)に置き換えた上でそのまま「こわく」と(無理やり)読ませている。

露出度の高い少女の姿をしており、蜘蛛の目を模していると思われる赤い髪飾りが印象的だが、
モンスター本体は「蟲惑の落とし穴」のイラストに描かれている巨大な蟲である。
同期の蟲惑魔である「トリオンの蟲惑魔」「カズーラの蟲惑魔」も、それぞれアントリオン(アリジゴク)とウツボカズラがモチーフであり、
美少女モンスターのイメージとかけ離れた昆虫族という種族設定から、カードイラストの少女人間を惑わす為の擬態だと考えられる。

「蟲惑魔」モンスターは罠を張って捕食を行う動植物がモチーフであり、種族は昆虫族・植物族の混合カテゴリとなっている。
また、多種多様な罠を扱うという生態から「落とし穴」「ホール」に関連した効果を持つカードが多く、気質的には【罠ビート】系に分類される。
属するモンスターの名前はモデル元の名前を引用した名前になっているが、英語名は学名がカード名に使われており、
このカードはオーストラリア原産の毒蜘蛛・シドニージョウゴグモ(学名:Atrax robustus)がモチーフとなっている。
蜘蛛がモチーフという点から蜘蛛の神格「アトラク=ナクア」も意識されているのだろう。

マスターガイド4では一人称が「私」の動植物学者が異常な数の行方不明者を出す森へ調査に行き、蟲惑魔達を発見した記述が書かれている
(学者自身は「トゲトゲ神の殺虫剤」を使い、辛くも生還している)。
2022年12月発売のストラクチャーデッキ『蟲惑魔の森』では蟲惑魔たちの生態や捕食方法などが解説されており、
調査のために彼女たちの餌になる研究者が後を絶たない状態となっているが、その犠牲を受けることで新種の調査にも成功している様子である。
当初は3種しか発見されていなかったのが、現在ではデッキとして成立する程の種類が確認できるようになり、
『OCG』の事情と上手くかみ合った設定になっている。

『遊戯王クロスデュエル』では上記のストラクチャーデッキ発売と前後するタイミングで「カズーラの蟲惑魔」と共に実装されており、
本ゲームの仕様に合わせて専用のフレイバー・テキストが用意された。
冒頭のテキストはこのカードの解説であり、「少女のようなモノ」という説明から彼女がただの人間ではないことを匂わせている。
3Dモデルでは尻尾のようなモノが確認できるが、これは尻尾ではなく本体である蜘蛛の脚が異空間から突き出ている。


OCGにおける性能

効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1800/守1000

1.このカードはモンスターゾーンに存在する限り、
 「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。
2.このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
 自分は「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードを手札から発動できる。
3.このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
 自分の通常罠カードの発動及びその発動した効果は無効化されない。

特筆すべきは(2)のホール・落とし穴系の罠カードを手札から発動できる効果。
遊戯王では基本的に罠カードはフィールドにセットして1ターン待たなければ使用できず、
セットした瞬間に対戦相手に警戒されるor除去カードで対応されることが多いが、
この効果により除去カードで対応される可能性が激減する。
仮に手札に落とし穴系のカードがなくても、手札が存在しかつアトラが場にいるだけでブラフとして時間稼ぎに使用する事も可能。
(3)の効果を無効化させなくなる効果はホール・落とし穴系以外にも適応される。
単純に(2)の効果へのパーミッション対策として使えるだけでなく、
アトラ自体にはホール・落とし穴系以外には耐性が無いため、落とし穴系以外の罠カードと併用してアトラを維持するのにも役に立つ。
変わった使い方としては、『王宮のお触れ』とのコンボで相手の罠だけ封じるという手段も。
これにより、『王宮のお触れ』を非常に苦手とする罠モンスターデッキ等でもメタ対策として用いられたりしている。

逆転劇実例


MUGENにおけるアトラの蟲惑魔

Dark ruler氏の製作したキャラが公開中。ファイル名は「TraptrixAtrax」。
元は氏のサイトではなく、海外の某サイトでアップロードされていたが、
サイトの新調に伴いダイノサンダー・ホワイトレンジャーなどの元プライベート用キャラ共々、氏のサイトでも公開された。
通常攻撃は貧相な代わりにゲージ技が強力で、必殺技の依存度が強いキャラとなっている。
12Pだと性能が向上する。AIも搭載されている。

+ ゲージ技(Readmeより)
  • 奈落の落とし穴に(3000ゲージ、D、DFの、F、cまたはD、DB、B、c):奈落の落とし穴を発動し、相手を除外する。
  • パワフルなパンチ(1000ゲージ、D、DFの、F、x):多段ヒット攻撃。
  • 落とし穴(2000ゲージ、D、DB、B、x):落とし穴を発動し、体力1000以下のキャラクターは即死する。
  • ハイパーアッパー(1000ゲージ、D、DFの、F、y):昇竜技
  • ホワイト・ホール(3000ゲージ、D、DB、B、y):10秒間無敵になる。
  • 蟲惑の落とし穴(2000ゲージ、D、DFの、F、z):2秒間リバーサル状態になり、敵を即死させる。
  • 粘着落とし穴(1000ゲージ、D、DB、B、z):相手を硬直させる。

出場大会

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最終更新:2023年08月24日 00:48