サムライ・アルバイター



鈴木由香里(すずき ゆかり)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間他
  • 年齢:20歳
  • 関連人物(その1):前田一族.前田和子,前田葉子,前田良夫,真田泰明山崎哲夫,藤村正美,和弘《親戚》
  • 関連人物(その2):あっちゃん,岡本のり子,風間,かっちゃん,清水,マザー・アンジュ,松尾,宮本,よっちゃん《仕事》,井上史郎《先輩》,二階堂《噂,?》
  • 関連用語:自殺,百合《嗜好》,スンバライト《所有》,イボガエル,占い,骸骨,人形《噂》

概要

 『晦』における語り部の一人で、主人公の葉子とは遠縁の親戚の関係。
 髪を短く刈り上げ、クールでボーイッシュなイメージを持ったお姉さん。口癖は「OK」、他には「~じゃん」等と語尾に付けるなど。

 主人公の葉子にとっては良夫の次に歳が近いこともあり、お互いの仲はかなり良い。葉子はまるで妹のように可愛がってもらっており、二人の間に流れる雰囲気は親しい同性ゆえの気の置けないものである。
 高校卒業後は「花嫁修業」と吹聴しながらも、足場を固めることもなく、職を転々としている。いわゆるフリーターと言う奴だが、彼女の場合は面白い職を探し、そこに挑戦すること自体を楽しんでいるようである。
 彼女の場合、「アルバイター」と呼称するのがもっとも相応しいだろう。


仕事の事情

 彼女の語る話は豊富なアルバイト経験から来るもので、持ちネタは話題を特定しない『晦』語り部陣の中で最も予測不能となる。病院やテレビ局と言った"場"に恐怖の根源を持つ他五人と比べ、明確なテーマを持たないと言い換えることも出来る。
 芯を持たないことは彼女のキャラクターにも言える。彼女は基本的に目的を持たず、たとえあったとしてもそうと感じ取れない場合すらある。
 「死体探索」をはじめとして、彼女の職歴が危険・奇妙なものになってしまうのは実入りの良い仕事を求めた結果でもあるようだ。が、金銭を求めているようには見えず、金のことを結果として残った勲章のようなものとして捉えている節すらある。

 年頃の乙女らしい好奇心旺盛なところを見せたと思いきや、自らの末路を自嘲したりと妙に乾いた反応を見せることもある。20歳と言う少女と大人の境界線に立っていることもあるだろうが、その切り替えの速さは尋常のものでは無い。
 さばさばした姉御肌と言えば聞こえは良いが、自分から死地に飛び込んでいってあっけらかんとしている様は、狂気を宿しているとすら言える。
 大人になった「福沢玲子」……、言いえて妙なりと見せ、やはり多面性の強い彼女のこと、簡単に当てはめるのには無理がある。単純な理解で言えば、その認識で間違いはないだろうが。さしずめ、岩下明美と藤村正美の性格のように。

生と死の事情

 彼女をもっと突き詰めていくと、対応は優しいが厳しい。はっきりしない返事、どっちつかずな対応を激しく嫌い、話を途中で打ち切ってしまうことすらある。
 また、話の内容にも変化球が多い。内側からちくちく攻められる感じか。
 「骸骨の話」をはじめとして、自分のことは自分で責任を取るべきとの考えを時々覗かせることもあり、他人と一線を画すような態度は親戚相手でも変わらない。薄情と言うわけではないが、「岡本さん」や「松尾さん」のようにバイト先の知人が消えてもあっさり流す。

 一方で現実的に見えて、意外とロマンを解するところも。愛や美に殉じた人、「占い」や「パワーストーン」と言った神秘的な物には相当好意的である。
 究極の個人主義者のすがる価値がこの方面だとは驚きだが、ある意味納得でもある。なにせ、もっとも自己責任が求められるのは「心」の中だから。由香里三話でも題材に採られた「自殺」を例とすると、「死」と言うある意味究極の形を生み出すのは「心」である。
 彼女は意志こそを尊いものとして考えているのだろう。それを言うなら明るい狂気。

 もちろん、それらの生き様には由香里本人も含まれており、引き際は割りと潔い。死に場所を探しているように見える時もあり、今までの要素を合わせ、ある意味サムライのような生き方をしている人かも知れない。
 ……自分の死に道連れが発生する辺りはホラーのお約束で流せるでしょうか? 彼女の性格を常識あるが、良識はないタイプと言ってしまえばそれまでかも知れないが。

 他にはついこの間まで学校に通っていたためか、話の随所に主に歴史についての薀蓄が散らされていることも特徴である。それは九尾の狐から四神相応まで多種多様。字面だけ聞くと、話の脱線の元になっているようでいて、ためになってよろしい。
 『晦』の伝奇成分を和子おばさんと並び担当した実績は伊達じゃない!



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最終更新:2011年11月12日 21:39