ビキニアーマー

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ビキニアーマー - (2022/02/27 (日) 08:26:48) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/11/24(木) 21:18:24
更新日:2023/12/21 Thu 23:19:49
所要時間:約 4 分で読めます




ビキニアーマーとは、フィクション世界において女性が身につける防具。

股間と胸元のみを金属製のビキニで防御すると言う代物。
ちなみに、ビキニアーマーとは和製英語であり、英語では「メタルビキニ」と呼ばれる。
時々金属じゃないのも描写されるが。

発祥は、西洋の雑誌バルブマガジン。
日本では『幻夢戦記レダ』『夢幻戦士ヴァリス』あたりからオタ界隈の創作に良く出て来るようになった。
メジャー作品としては、「ドラゴンクエスト3の女戦士」が広めたと言っても過言ではなかろう。


さて、このビキニアーマー、防具であるが、腹部やらなにやら身体の大半が剥き出しである。素肌に着けるので、布地にすら守られていない。
剣だろうが槍だろうが流れ矢だろうが流れ弾だろうが、一撃でも当たれば致命傷であろう。
第一、冬は寒い。つか金属ビキニとか冷たい通り越して凍傷になるだろう。


動き易さを第一としたのか、肌で風を読むのか、はたまた、一種のセクシーコマンドーなのか…。
漫画家の平野耕太曰く、「即死さえしなければ回復魔法や回復アイテムで完治するのがファンタジー世界。
故にビキニアーマーとは貞操と心臓だけを守り攻撃に全振りした装備であり、
さらに突き詰めれば頭と首も即死の恐れがあるため頭と首にも防具を追加した姿が究極形である」という……。
不合理なので、理屈はこの際捨て去ろう。





ビキニアーマー


それは漢の浪漫だ。





想像してみてほしい。周りが獰猛な怪物や屈強な装備に身を固めるガチムチな戦士とか、
如何にも魔術めいたローブとかを纏った魔法使いとかが闊歩するファンタジー世界の中で





胸と大事な部分以外の素肌晒したおにゃのこが必死に剣振ったりして戦っているんだぜ?


想像するだけでそのギャップに鼻血ものだよ!




ましてやそれが歴戦の戦士だったりして涼しい顔して魔物をバッサバッサとなぎ倒して行ったり、
それでいて涼しい顔して自分の姿には何の疑問も持たないなんて、最高にクールじゃまいか。
もちろん、駆け出しのひよっこ戦士があくせくしながら必死に戦って敵に追い回されたり、
それでも懸命に汗を滴らせながら戦うシチュもまた何とも言えない可愛さがあるけど。


もちろん、ファンタジー世界にとどまらず、日常から非日常に陥った美少女がわけのわからぬままにそのエロかっこいい姿で必死に生き延びようとする姿や、
そっち向けの人々御用達のイベントとかのコスチュームとかでやってきたお客を悩殺するためのものだったり…
一口にビキニアーマーと言っても様々なシチュエーションが存在しているのだ。


よく「そんだけ肌晒すならいっそ裸でもいいじゃん」なんて人がいるかもしれないがそれは甘い。




いや、無粋であると言うべきか


あのアーマー部分に隠れた乳揺れとチラリズムを楽しんでこそではないかと思わないかね?




とにかくこのビキニアーマーという1つの衣装形態には非常に膨大なロマンが詰まっていると言いたい。




…まあ言葉だけでは少々わかりづらいかもしれないので、いくつか例を挙げてみようと思う。




  • 麻生優子
「夢幻戦士ヴァリス」の主人公。
極普通の女子高生であったがヴァリスの戦士として選ばれて戦いに身を投じることになる。因みに元ネタはかなり昔の横スクロールアクションゲーム。

  • 女戦士
ドラゴンクエストⅢ」でお馴染みの職業の1つ。
恐らく知名度的に最も有名なビキニアーマーキャラと思われる。彼女の容姿を見て何かに目覚めた小中学生も多いだろう。

ご存じ宇宙最強の超サイヤ人孫悟空の嫁。
少女時代にビキニアーマーだったが、とても幼い少女にさせて良い恰好ではない。
アイスラッガーエメリウム光線標準装備なので護身用としては申し分ないが。
なお、ゲーム作品「超ドラゴンボールZ」では大人のチチもこの格好をしてくれる。大人は大人でやばい気がするが(しかも人妻である)。

「ドリームハンター麗夢」の主人公。
人々の夢に入り込みその命を奪う存在である夢魔を退治することを使命としている。
外見に反して実年齢含めたプライベートには謎の多い少女だったりする。

  • 朝霧陽子
幻夢戦記レダ」の主人公。
異世界アシャンティへと迷い込みレダの戦士として戦うことになる普通の女子高生。
設定的に上記の優子に近いが、臆することなく戦っている辺りなかなか胆の据わった性格。

  • レムネア
「極黒の翼バルキサス」の主人公。
伝説の勇者の1人である銀の勇者として両親の敵を追っている。
元がたわし大先生の作品ということもあり色気は抜群。

  • クリス
「甲竜伝説ヴィルガスト」で主人公・三池瞬と共に戦うパーティーの女戦士。
元々王国の第1王女だったがそのお転婆ぶりで彼女の近衛戦士団のクイと共に冒険の旅に出る。
第1装備のビキニアーマーを脱ぐときちんとビキニ姿になるので、わざわざ水着姿になることはない。
ただしタコとかイカとかに襲われたらヤバイ。

  • クローデット
「クイーンズブレイド」の主人公レイナの姉。
露出度が高いコスチュームのキャラが多いが、その中でも最もビキニアーマーに近いのが彼女。
妹のエリナも近いが股間ガードがない。

  • ナイトメアブラッド
アイドルマスター」での追加衣装。
血と悪魔をイメージしたかなり過激なデザイン。
ビキニアーマー…というよりただのビキニかもしれないが、ファンタジー的要素を考えるとやっぱりビキニアーマーと言えなくもない。
これを着て「I want」を歌う天海春香は色んな意味で閣下である。
因みに某イラストサイトではこれを着たあるアイドルにナイトメアフラットという通称がついていたり…

「ハイレグアーマー」という女性専用防具として装備できる(ビキニかどうか微妙な形状ではあるが)。
岳羽ゆかり()、桐条美鶴(黒)、ハム子()とそれぞれ色違いが用意されている。

ONE PIECE」ドレスローザ編の登場人物。16歳。
ドフラミンゴを討ち取るべく、メラメラの実を求めコロシアムで戦う剣闘士。露出の激しい衣装に加え、ワンピのキャラらしく巨乳
軽装の防具と見聞色の覇気を用いたスピード戦法を得意とする。

Fate/Grand Order」の2016年ハロウィンイベントで登場したサーヴァント。
「80年代スタイル」と他のサーヴァントに言われるほど由緒正しい赤色のビキニアーマースタイルだが、着ているのがスレンダーなエリザベートなのであまり色気がない。
しかしカードイラストでは、胸のサイズが合っていなかったようで腕を下げるだけでずり落ちて胸が丸出しになりそうな危うい胸元。
腕を下ろして!と叫ぶ変態ぐだお君が続出した。
ちなみにバトル画面では胸にぴったりフィットしており、派手に動いても何も起きない。

戦女神の信徒が着用する防具という設定であり、メインキャラに装備者はいないがTRPG版でPCが装備することが可能。
社会的にはシスターの修道服やお坊さんの袈裟に近い正装らしいのだが、やはり一般人から見ると痴女めいた装備という認識らしく、
劇中では、重戦士への女性らしいアピールになるかと思いつつ購入するか迷う女騎士に(たまたま武具屋で居合わせたので)相談された我らがゴブリンスレイヤーは、
防御面積の極端な低さに「正気の沙汰とは思えん」とコメントし、女騎士も同意していた*2
なお、戦女神の信徒の正装という認識は二人とも恐らく持っていなかったと思われる。
ちなみに設定によると戦女神の信徒であれば男も着る(ローマの剣闘士に似た男性用のビキニアーマーがあるらしいが)。

  • ふかふかダンジョン攻略記
奇跡も魔法もない世界でガチダンジョンを現実にあり得る力のみで攻略する異色ファンタジーもの。
なお、一切のファンタジー的な力の存在しない世界観。
だが 現代チート*1を制限する方向にだけはなぜか不可知の運命論が働いておりこれらを利用しようとしても絶対に上手くいかない
この世界において、「女性冒険者」の地位は原則として 男性冒険者の半分 というのが基本。そりゃ奇跡も魔法もなければガチ肉体労働で女が男に勝てるわけないので……。
そんな女性冒険者たちの基本装備は、「ビキニアーマー」というほど露出度は高くないが、遠目から見て間違いなく女性であることがわかる程度には女性性を強調した作りになっている。
もちろん伊達や酔狂でこんな作りになっているわけではなく、ちゃんとした理由があり、 ゴブリンやオークなどの亜人は繁殖のために女性を常に求めているから である。
……つまり、「男だったら遠距離からの狙撃で即抹殺」が基本の相手だったとしても、「女性であること」がわかれば、生け捕りにするために手心を加えてくれる可能性が大幅に上がるわけである。
要は「女であるとわかる鎧」は多少鎧自体の防御力を犠牲にしたとしても、何よりも優秀な「防御性能」を付与してくれるのである。
ある意味では「ビキニアーマー」を装備する最も合理的かつ潔い理由付けであると言えるかもしれない。
じゃあ女性っぽく肌っぽく見えるデザインの鎧にすればいいじゃんとかは禁句だ

余談


冶金技術の発達する前の古代社会(例:シュメール時代のメソポタミア、エジプト古王国)や金属資源に乏しい地域(メソアメリカ、アフリカ等)においては、腰巻きや褌を身に付けた程度の半裸の兵士たちが戦場で普通に戦っていた。

こうした地域では敵を出血させる鋭利な刀剣は身分の高い将官にのみ所持が許される貴重品で、大多数の兵士は棍棒のような打撃系の武器を近接戦のメインウェポンにしていた。また、遠距離で戦う槍や弓矢は金属が使われているものの、大きな盾と兜さえあれば十分に防御できたという背景から、鉄器と刃物が普及するまで1000年以上の間こうした状態は続いた。

また、古代ローマのような武具が高度に発達した社会においても剣闘士が頭や腕・心臓など必要最低限の範囲を守る防具を身に付けて戦う例があり、おそらくこれがフィクションにおけるビキニアーマーに最も近い形態と思われる。

更に、古代ケルトの社会は甲冑を作成するだけの高度な技術を持っていたにも関わらず*3、戦士たちの中には勇猛さを示すために鎧どころか衣服すら殆ど身に付けず、素肌を剥き出しにした状態で戦う者が多くいた。
このように、甲冑が普及した世界で敢えて防具を身に付けずに戦う事は少なからず現実でも実際に行われていた。 言うまでもなく、兵士の9割9分は男だっただろうが。


追記、修正は、ビキニアーマーを着てる女性にも、戦場なめてんじゃねえとか言わないかたお願いします

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