人形劇(おかあさんといっしょ)

登録日:2013/06/21(金) 23:59:22
更新日:2024/10/23 Wed 02:11:07
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「おっす!じゃじゃまるさんだぞ!」
「はーい、ぴっころよ♪」
「やあ、ぽろりなのだ」

 放送開始から半世紀以上も経つ、NHKを代表する子供向け番組『おかあさんといっしょ』。
うたのおにいさんやおねえさんによる歌や、たいそうのおにいさん、おねえさんによる体操など様々な楽しいコーナーが目白押しだが、その中でも番組内で放送されていた『人形劇』を覚えている人はかなり多いかもしれない。
 三匹の子ブタ『ブーフーウー』から始まり、『にこにこぷん』や『ぐ~チョコランタン』や『ガラピコぷ~』を経て、
2022年4月からは『ファンターネ!』へと受け継がれるこのコーナー、世代によって色々と思い入れのある作品は多数存在するだろう。この項目では、50年以上の歴史を持つ『おかあさんといっしょ』の人形劇を、時代を追って紹介していく。皆様の思い出に残っている人形劇もあるかもしれない。

 ちなみにこの項目では主に「着ぐるみ」メインの人形劇を取り上げる。なので、ムウくんやヘビくん、ブタくん、なーにくんなどのパペット勢は紹介しないのでご注意を。

目次


≪作品紹介≫

1作目:ブーフーウー

放送年月…1960.9~1967.3
メインキャラ…ブー(CV.大山のぶ代)、フー(CV.三輪勝恵)、ウー(CV.[[黒柳徹子]])

記念すべき1作目は、昔話「三匹の子ぶた」のスピンオフ作品。メキシカンな雰囲気を舞台に、三匹の子ブタとオオカミ、サブキャラたちによる物語が繰り広げられた。最初は単独の番組だったが、1965年以降は『うたのえほん』内のコーナーになり、その後『おかあさんといっしょ』に併合されて現在の人形劇の基礎を築いた。オオカミの二代目の中の人は『できるかな』のノッポさん。

設定として登場人物は全員「人形」で、進行を担当するおねえさんが舞台の上に人形をセットし、壁のハンドルを動かしてねじを巻くと彼らが動き始める。勿論ミニチュアと着ぐるみセットを巧みに組み合わせた映像だが、見ていた子供たちはかなり驚いたとか。
その後は「とんでけブッチー」にゲスト出演したり(背景の絵だが)、70年代後半にはリバイバル放送もあったが、残念ながら残っている映像は最終回とその一つ前しかないという。残されている当時の台本によると、「とんでけブッチー」に登場した時は、ブー役だった大山がブッチー役を演じていたり、ウー役の黒柳が当時アメリカ留学していた関係からかブー役を小原乃梨子が、ウー役を増山江威子が演じた模様。

最初の人形劇で、ラスト2回分のみとは言え辛うじて映像が残っている事から後年NHKのテレビ開始やEテレ開始の周年のタイミングで取り上げられる機会も多い。
また、2024年に『おかあさんといっしょ』の番組65周年記念で、番組の誕生日を1週間に亘って祝った際には、最終日の10月5日放送回冒頭でいきなり徹子さん御本人が登場。
お祝いのメッセージを贈ると共に本作でウー役を務めた事を現在のうたのおにいさん・おねえさんの花田ゆういちろうとながたまやに話して、2人と共にオープニングの前フリをするというサプライズ演出が設けられ、この日の放送内ではダイジェスト版で最終回の映像が紹介された。

2作目:ダットくん

放送年月…1967.4~1969.9
メインキャラ…ダットくん(CV.[[黒柳徹子]])、ピョン子(CV.堀絢子)

眼鏡が似合うおっちょこちょいなダットくんと、しっかり者な妹のピョン子ちゃんのウサギの兄妹が、汽車に乗って森の中に住むおじいさんとおばあさんの元を訪ねるストーリー。イタズラ好きな黒ウサギのゴンタくん、不思議なコダマなどサブキャラも豊富である。声優陣は前作からほぼそのまま受け継がれた形。
月曜日と火曜日に放送されていて、月曜におじいさんやおばあさんの森を訪ね、火曜日に戻って来るという設定だった。こちらも登場人物はぬいぐるみという設定で、毎回人形が汽車の上に乗せられて物語が始まっていた。

3作目:とんちんこぼうず

放送年月…1969.10~1971.3
メインキャラ…とんねんぼう(CV.増山江威子)、かんねんぼう(CV.大山のぶ代)、ちんねんぼう(CV.松島みのり)

利口なとんねんぼう、乱暴者のかんねんぼう、弱虫なちんねんぼうの子坊主三人組が、頑固な和尚さんに怒られつつも楽しくいたずら三昧な日々を過ごす。歴代の人形劇では唯一メインキャラが人間で、着ぐるみも顔だけマスクを被った格好である。そして、1年半と歴代で最も放送期間が短い。
残念ながらNHK公式では映像は残っていないらしい……。

名前を変な区切りで読んではいけない。

4作目:とんでけブッチー

放送年月…1971.4~1974.3
メインキャラ…ブッチー(CV.大山のぶ代)、ペンチー(CV.堀絢子)、フトッチー(CV.はせさん治)

子供部屋に置いてあるぬいぐるみの三人が熱気球に乗り、部屋の中に飾られている絵の中に飛びこむというストーリー。礼儀正しい犬のブッチー、おしゃべりなペンギンの女の子ペンチー、ブッチーの兄であり少しひねくれ者なフトッチーがメインキャラ。
舞台は江戸時代の日本やアメリカの砂漠、南の島など様々。前述の通りメキシコの絵の中ではブーフーウーの面々と交流しつつオオカミと対決すると言う、どこか十の世界を巡るライダーと似たような構成となっていた。NHKには映像は現存していない。

5作目:うごけぼくのえ

放送年月…1974.4~1976.3
メインキャラ…コリ(CV.[[野沢雅子]])、ポリ(CV.増山江威子)、カリ(CV.[[肝付兼太]])

ちゃっかり者の男の子コリ、しっかり者の女の子ポリ、うっかり者の男の子カリのネズミ三人組が活躍するストーリー。人形劇には珍しく、悪役のフクロウであるオウル博士が登場している。
舞台は視聴者である子供たちから送られてきた絵の中。合成技術を駆使した映像となっている。

6作目:(ゴロンタ・トムトム・チャムチャムと遊ぶ)⇒ゴロンタ劇場

放送年月…1976.4~1979.3
メインキャラ…ゴロンタ(CV.[[大塚周夫]])、トムトム(CV.北川智絵)、[[チャムチャム]](CV.菅谷政子)

ゴロンタ タがつく タンマは無しよ!
あんからもんからフライパン!

前作までの人形劇は、キャラがぬいぐるみや人形だったりと子供たちやスタジオとは一線を置いた世界観であった。一方、それと並行する形で1976年から子供たちが生のキャラクターたちと触れ合う事が出来るコーナー「ゴロンタ・トムトム・チャムチャムと遊ぶ」がスタートし、1977年以降「ゴロンタ劇場」としてメインを飾る事になった。放送時間もほぼ毎日に変わるなど、現在の人形劇の基礎を築いた作品である。
主役キャラは乱暴者だがおっちょこちょいで憎めない虎のゴロンタ。彼が熊の双子であるトムトムとチャムチャムと時に喧嘩しつつ仲良くするのが基本的な流れである。現在とは異なり、子供たちの前で人形劇が演じられていた。
原作・脚本担当の山元護久は、本作放送中の1978年(昭和53年)4月22日、本番組の打ち合わせ終了後に急逝。
1978年秋の放送分までは過去の作品の中から好評だったものを再演していたが、その後は4人の構成作家が執筆した。山元の死後も児童からの人気は高かったが、制作サイドからは「ゴロンタは山元の幼児体験が生んだものであり、このまま続けても以前のゴロンタとは異なるものになってしまう」という意見があり、1979年(昭和54年)3月で放送を終了した。
そのため、放送期間が3年以内の作品で、早期に終了した理由が唯一明確になっている(作者死亡による絶筆)と同時に、未完である。
番組終了後も1992年辺りまでファミリーコンサートに度々顔を出している。
エンディングテーマが人形劇と関わるものになったのもこの作品から。タイトルは「ゴロンタ音頭」。歌詞中の「あんからもんからフライパン!」は掛け声と共にポーズを取り、ゴロンタと同じなら負け、違っていたら勝ちというあっち向いてホイのような参加型コーナーだった。

7作目:ブンブンたいむ

放送年月…1979.4~1982.3
メインキャラ…ブンブン(CV.小原乃梨子)、つね吉(CV.山田康雄)、ごじゃえもん(CV.[[肝付兼太]])

しょーうぶ♪
ウソ?ホント?ウッソホントウッソホント、ブンブンホイ!

メインキャラは素直でのんびり屋なレッサーパンダのブンブン、ずる賢いが人情に厚いキツネのつね吉、口がメガホン状になっているお喋りなおしらせどりのごじゃえもん。いつもつね吉はブンブンやごじゃえもんを差し置いて一人だけいい目を見ようとするが、最後はいつもしっぺ返しを食らっている。
エンデインングテーマは「ブンブンホイ」、こちらもポーズを取って勝負する部分がある。ブンブンと同じポーズは負け。

『ブンブンたいむ』単体では1980年の紅白歌合戦にゲスト出演(榊原郁恵の『ROBOT』でバックキャラとして) 。また先代のゴロンタたちと共に、1992年頃までコンサートに度々ゲスト出演していた。

8代目:にこにこぷん

放送年月…1982.4~1992.9
メインキャラ…じゃじゃまる(CV.[[肝付兼太]])、ぴっころ(CV.よこざわけい子)、ぽろり(CV.[[中尾隆聖]])

わーいわーい♪にこにこ、ぷん♪

おかあさんといっしょを代表する人形劇としてあまりにも有名。10年間という放送期間は歴代最長、メインキャラの三人組は現在も様々な番組に顔を出していたりと今なお人気を誇る作品。歴代唯一の劇場版(アニメ作品)も上映されている。
この辺りから歌の映像への出演も多くなり、うたのおにいさんやおねえさんとの共演も目立ち始めた。代表曲と言ったら「ピクニックマーチ」。この曲は50周年コンサートでも披露している。

ファミリーコンサートが始まったのもこの頃。あのガチャピンムックとの局を超えたコラボレーションも何度か実現している。

エンディングは「さよならマーチ」が圧倒的に有名だが、実はそれ以前に「まねっこぷん」と言うものもあった。さよならマーチは現在も定番となっている人形劇キャラクターによるハンドゲートが始まったエンディングである。たまに門が閉まって、子供が捕まることがあったらしい。

詳細は項目を参照。

9代目:ドレミファ・どーなっつ!

放送年月…1992.10~2000.3
メインキャラ…みど(CV.[[佐久間レイ]])、ふぁど(CV.小桜エツ子)、れっしー(CV.[[中尾隆聖]])、空男(CV.青木和代)

ファ・ミ・レ、ド、ど~なっつ♪

前作と同じ世界観の人形劇。7年間に渡る長寿コーナーとなり、前作同様アニメ版が放送された事もあった。舞台設定は前述した「にこにこぷん」と同一の世界観である。
エンディングは98年度までは「ドレミファ列車」で、最終年度は次代のプロローグとなる「スプーとガタラット」開始に伴い「スプラッピスプラッパ」となり、どーなっつ島の面々が登場しなくなってしまった。ただしコンサートなどでスプーと共演した事は何度かある。 

実は番組終了後に映像は何度か流れたがゲスト出演が2014年、全員集合としては2015年まで一切なく事実上封印状態にあった。

詳細は項目参照。 

10代目:ぐ~チョコランタン

放送年月…2000.4~2009.3
メインキャラ…スプー(CV.川村万梨阿→橘ひかり)、アネム(CV.くまいもとこ、西村ちなみ)、ズズ(CV.千葉千恵巳)、ジャコビ(CV.[[山口勝平]])、ガタラット(CV.千葉繁)

ぐ~~~~チョコラ~~ンタン!

1999年からスタートしたミニ人形劇「スプーとガタラット」の流れを継いで始まった人形劇。これまでよりもストーリー性が重視されており、歴代二位となる9年間放送された。これまでの人形劇とは異なり、モチーフは実在の動物や人間では無い。こちらも番組終了後もファミリーコンサートや他の番組にゲスト出演する事があり、特にスプーは放送当時から各地の番組に単独で出演する場合が多かった。

エンディングは「スプーとガタラット」時代から引き続き「スプラッピスプラッパ」。人形劇側はスプーのみの出演となっている。

棒遣い人形であるサブキャラクターはほとんど存在しない。唯一の棒遣い人形であるガタラットも、登場しないこともたびたびあるがほぼレギュラーと言える。

ちなみに当時のおかあさんといっしょのメインセットは森をイメージしたものだったが、実は当初、スプーたちのいる場所の近くにあるという設定であった。

11代目:モノランモノラン

放送年月…2009.4~2011.3
メインキャラ…ライゴー(CV.山田ふしぎ)、スイリン(CV.城雅子)、プゥート(CV.[[山口勝平]])

モノランモノラン モノランラン♪

のんびり屋な雷神の孫ライゴー、真面目な水神の娘スイリン、慌てん坊な風神の孫プゥートの三人が、「もの」の町『ものものランド』を舞台に成長していく物語。メインキャラが三人に戻った一方、彼らが修行で使う道具や町の住人など、サブキャラがかなり多いのが特徴。エンディングは「あしたてんきにな~れ!」。

 最近の人形劇では珍しく2年と言う短期間で終了している。前作が9年、次回作が5年も続いているため短さが浮き彫りになっている。原因は諸説あるが、NHK側とキャラクターデザイナー側とのトラブルが第一の理由である。また登場時にキャラクターの色遣いや奇抜なデザインがあまりにもインパクトがありすぎ、子供向けとは思えないと言う視聴者のクレームが多々あった事。そして修行という子供達には理解しにくい内容であった等、様々な要因が重なり終了せざるえなくなったと思われる。そのため2017年現在、コンサートや『ワンワンパッコロ!キャラともワールド』でゲスト出演はしていない。

12代目:ポコポッテイト

放送年月…2011.4~2016.3
メインキャラ…ムテ吉(CV.くまいもとこ)、ミーニャ(CV.加藤英美理)、メーコブ(CV.ひなたおさむ)

ポコポッテ~~~~~イト!

大海原にぽこっと浮かぶ大自然広がる島「ぽていじま」に住む、元気いっぱいのラーテルの男の子ムテ吉。遠く離れた都会から不思議なトンネルを潜ってやって来たと言う、負けず嫌いなマンチカンネコの女の子ミーニャと、おっとりした御曹司であるジャコブヒツジのメーコブの二人に出会い、『めげない・へこまない・あきらめない!』をコンセプトにのびのびと前向きに生活していく。前作の流れを引き継いだのかサブキャラは比較的多め。
シンプルなキャラデザインが特徴で、久しぶりに実在の動物がモチーフとなっている。設定などもどこか懐かしい感じ。
ちなみにOPの映像はこれまでのアニメ版から代わり、実写映像+CGという形になっている。

メーコブの声は、姉妹番組「BSおかあさんといっしょ」のうたのおにいさんだったひなたおさむが担当している。こういう形での再登板は本家を含めても初めて。さらに2015年5月のコンサートで登場した「じゃがいも星人」の、メーコブのそっくりさん、ダンの声はかつてうたのおにいさんだった速水けんたろうが担当。このせいかこのコンビは歌要素が強かった。

エンディングテーマは前作から引き継いだ「あしたてんきにな〜れ!」。2013年4月以降はオープニングのスタジオにもムテ吉が登場するようになった。

井出隆夫は、本作の舞台である「ぽてい島」も、にこにこ島とどーなっつ島の近くに存在するという見解を示している。井出自身は『ポコポッテイト』の脚本は手掛けていないものの、自身が脚本を書いた2013年5月のファミリーコンサートにてこの2島の名前を出している。

13代目:ガラピコぷ~

放送年月…2016.4~2022.3
メインキャラ…チョロミー(CV.吉田仁美)、ムームー(CV.冨田泰代)、ガラピコ(CV.川島得愛)

キラキラ ホシノキの下に でこぼこ友達 仲間たち

別の宇宙に浮かぶ星「しずく星」に暮らす元気なハリケーンウサギ・チョロミーとぽっちゃり系で気弱なオオカミ・ムームー、そして別の惑星から不時着した惑星探査ロボのガラピコの3人が主人公。
個性豊かな3人が、しずく星の真ん中に立つ大きな大きな「ホシノキ」の中、互いの心を結んでいく友情の物語。

チョロミーの保護者のようなプッチマーゴ、何でも屋・キュリオマートの店長・キュリオ、「グースー急便」の配達人スキッパー、チョロミーの相談役のDJ・タッチパッチと、準レギュラーも豊富。タッチパッチは準レギュラーだが珍しく着ぐるみキャラ。

エンディングは1年目のみ、前作、前々作から引き継いで「あしたてんきにな〜れ!」を使っていたが、2年目から「べるがなる」にリニューアル。

14代目:ファンターネ!

放送年月…2022.4~
メインキャラ…みもも(CV.平田真菜)、やころ(CV.[[折笠富美子]])、ルチータ(CV.入江玲於奈)

ファンファンファン ファンターーーーネ!

カッパの少女みもも(3歳)、性別のないヒョウタンの子供やころ(3歳10ヶ月)、ライオンの少年ルチータ(5歳)が主人公。
想像上の生き物・動物・植物など、あらゆる種族が一緒に暮らす島・ファンターネ島を舞台に、「可能性と多様性」をテーマとして話を繋いでいく。
4月13日の話にてやころが8人きょうだいだと判明した

エンディングは「きんらきら ぽん」。

番外編:ミューミューニャーニャー

放送年月…1978.4~1983.3
メインキャラ…ミューミュー(CV.里見京子)、ミャーミャー(CV.三輪勝恵)

ミューミューとニャーニャーの喧嘩しつつも仲良しな子猫の姉弟が、積み木で作った様々な乗り物を駆使して困っているたまごさん(ハンプティダンプティに似たキャラ)を助けに行くも、毎回失敗してしまう話。乱暴者な犬のブル子さんも登場していた。
上記のゴロンタ劇場からにこにこぷんまでの人形劇と並行して放送されたが、人形劇のカウントからは外されている番外作品。
三輪勝恵さんや大山のぶ代さんなど、ブーフーウーからずっと登場していた声優陣が最後に出演した作品でもある。ちなみにミューミュー役の里見京子さんは『ブーフーウー』の司会進行を務めていた方。



≪おまけ≫

あさごはんだいすき! ⇒ にこにこぷんがやってきた!

放送年月…1994.4~1995.3 ⇒ 1995.4~1999.3

 『あさごはんだいすき!』は、NHKのBS2で放送されていたNHKの衛星放送初のオリジナル子供向け番組*1で、本放送が終了した「にこにこぷん」勢がレギュラーとして登場し、日本各地での野外収録という形で子供たちと触れ合った。本家『おかあさんといっしょ』とコラボレーションしたファミリーコンサートもある。番組自体は2部構成で、ステージショーパートの他にはにこにこぷん時代のうたのおにいさんだった坂田おさむお兄さんが出演しているパートがあり、おさむお兄さんがこの番組の為に作った歌が「おかあさんといっしょ」に継承されていたりする。
 1995年以降はにこにこぷん勢がメインとなる「にこにこぷんがやってきた!」となり、全国各地をステージカーで周っていた。放送当時、営団地下鉄(現在の東京メトロ)のポスターに起用されたりと大活躍し、1999年3月まで放送が続いた。番組末期の2年間はステージカーから各地のホールでのステージショーに変更され、歌のお兄さんお姉さんが計5人のユニット「ウー!」が進行する形になった。このメンバーの中には後に俳優として大河ドラマ等で活躍する新納慎也さんや、『ひとりでできるもん!』のテーマ曲や挿入歌等でもお馴染みの瀧本瞳さんがいた。
にこにこぷん」の3人は『母と子のテレビタイム』での再放送や『クイズ百点満点』のレギュラーなども合わせると、17年間連続でテレビに出演し続けていた事になる。こうした経緯もあって、「にこにこぷん」は『おかあさんといっしょ』での放送終了後もコンサートのゲスト出演数が他の人形劇に比べて圧倒的に多く、『おかあさんといっしょ』での対象世代より更に幅広い世代に知られている。

 ちなみにあの「ハッチポッチステーション」は、この「にこにこぷんがやってきた!」のコーナーから始まった。

みんなの広場だ!わんパーク

放送年月…2000.4~2003.3

 ライブ形式の子供向け番組。当時現役だったスプーがレギュラー出演者として登場している。
 毎回様々なゲストを迎えて番組を進める形で「おかあさんといっしょ」勢のゲスト出演もかなり多く、当時現役だったつのだりょうこお姉さんは後継番組「夢りんりん丸」で総合司会(りょうこキャプテン)を務める事になる。

ワンワンパッコロ!キャラともワールド

放送年月…2012.4~2021.3

 2012年4月からBSプレミアムで放送が始まった番組で、隔週日曜に放送中。歴代のNHKキャラが訪れるホテル「ワンパコホテル」を舞台に、様々なやり取りが繰り広げられる番組である。当初は毎週日曜の朝に正味1時間(番組内で「みんなDEどーもくん!」という別番組を間に内包していた関係で枠としては1時間半)と大規模な枠が取られていたが、のちに縮小されて2020年度は隔週放送となった後、NHKのBS放送再編に関連してBSプレミアムで放送していた子供番組のEテレ移行の対象から外れた為、2021年3月放送分で惜しまれつつ9年間の放送を終えることとなった。
 「にこにこぷん」「ぐーチョコランタン」など人形劇からのゲスト出演も多く、ぴっころやアネムなど女性陣が組んだ「アタリメ!どんぴょんズ」と言う作品の垣根を超えたアイドルユニットまで結成されている。そして、長らくテレビ出演が途絶えていた「ドレミファ・どーなっつ!」のキャラクターが揃い踏みを果たしたのもこの番組なのだが、なんとこの番組に登場させる為という理由で、メインキャラの着ぐるみが長年保管されていた当時モノの着ぐるみから新調されるというサプライズもあった。番組自体に親子共々楽しめる番組というコンセプトがある為か、本編中では「中の人」ネタや時事ネタが割と使われる傾向にあり、その点では好みが分かれる節もあるが、今や超大物声優となった方々が懐かしのキャラクターを演じていると言うだけでも一見の価値ありと言える番組だった。
なお、人形劇キャラクターだけで無く、歴代のお兄さん・お姉さん達も結構頻繁にゲスト出演したり、現在では新規で視聴する事が困難であろう過去の番組映像も取り上げられていたので、人形劇ファンならずともかつて「おかあさんといっしょ」を始めとした子供番組が好きだった大人たちにとっても貴重なアーカイブス的な一面を持つ番組でもあった。



「さ、ぽろり、私たちも追記修正しましょ!」
「うん、そうしようか。じゃじゃまるくんも一緒に……ってあれ?」

\かあちゃ~ん!おいら、字が読めないから追記も修正も出来ないって馬鹿にされても、強く生きていくよー!/

「あーあ、またすねちゃった」
「ヨヨヨ、すっかり忘れてたのだ……」

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最終更新:2024年10月23日 02:11

*1 オリジナルを強調しているのは、派生元である『おかあさんといっしょ』自体が衛星放送で編成されていた時期があった為である。元々衛星放送の開始目的として地上波放送の難視聴対策の側面があった関係で、1990年代初頭までは地上波で朝放送した『おかあさんといっしょ』が当日午前のうちにBS2で時差放送されていた。