ウエスター/西隼人

登録日:2009/08/06 Thu 22:02:04
更新日:2025/04/05 Sat 23:00:08
所要時間:約 10 分で読めます




我が名はウエスター。

ラビリンス総統、メビウス様が僕——!


フレッシュプリキュア!の登場キャラクター。


【ウエスター】
声:松本保典

総統メビウスに仕える、管理国家ラビリンスの幹部のひとり。
イースサウラーと並び、物語初期から登場する本作のヴィランである。
公式でのキャラクター紹介は、筋肉質で硬派なイケメン。愛称は「西さん」など。

容姿

見た目は筋肉質で大柄。
うぐいす色を薄くしたような髪と目をしており、黒地に黄色いラインの入った服を着ている。

一般人に変装する時は金髪色黒のイケメン西(にし)隼人(はやと)」名義で活動。
劇中では軽トラを運転したようなシーンもあるので、見た目的にはとりあえず18歳以上で、ラビリンス三幹部の中では一番年上と見られる。
服の隙間からちらりと覗かせる胸元がセクシー。

ラブ達の世界もかなりのイケメンとされ、話しかけただけで惚れちゃう女性が続出したり、知らない人にお花見に飛び入りで参加させられたり、船上パーティーにタキシード姿で潜入した際には俳優やスポーツ選手と間違えられている。
いわゆる「逆ナン」も作中で複数描写されており、何なら初出撃時点でされている。相当顔が整っているのだろう。
ただ、子供からの「おじさん」呼ばわりには怒る。


性格

硬派というだけあって、常にトレーニングを欠かさないなどこれまでの肉体派幹部に負けぬストイックさを持つ。
それもあってか相当な筋力の持ち主で、冷蔵庫すらひとりで持ち上げる事ができ、変装時でも廃品回収が卒なくこなせるほど。
加えて、車の運転・楽器の演奏・変装スキル等を備えており、一部の実用性はともかくとしてなかなかの多芸の持ち主。

一方で、おつむの方は弱い…というか天然ボケ
ラブたちの世界の一般常識についてもかなり疎い。さすがにドキプリ初期のまこぴー程ではないが。
前半の不幸集め、後半のインフィニティ捕獲のどちらにおいても、町中の人の何気ない発言を曲解してナケワメーケを召喚し、ごっちゃごちゃにしてしまうことがほとんど。
しかも、自身の行動がおかしいとは微塵も思っていないらしく、自分の正体に気づかれたと勘違いしてスイッチオーバーする事さえあった。
見た目は年頃の青年だが恋愛についてもかなり純情で、中学生の青春シーンを見た時は思わず顔を赤らめた事も。「あまずっぺー」
加えて、日常パート、非日常パート問わず変顔をする事もしばしばある。

また、寿命さえも決められている管理国家の幹部でありながら、雑誌に小さくしか載らなかったことに腹を立てたり、音楽や野球にはまったりとミーハーな面も。
食べることも大好きで、作中で食に興じる場面も多い。カオルちゃんのドーナッツを始め、かき氷、たこ焼き、沖縄名物など、その種類もさまざま。
特にカオルちゃんのドーナッツには並々ならぬ思いを寄せており、相当なファン。サーターアンダギーを食べた時は「カオルちゃんのドーナッツの次に美味い!」とまで豪語するほど。挙句、密かにドーナッツの作り方まで調べたらしく、どうやら作る事も出来るようだ。

人々を不幸に陥れるために来たにもかかわらず、その文化を楽しみ、それどころか幸せを享受しているようにしか見えないシーンが多数。というか「幸せ」って本人言っちゃってるし。
そんなに本国はしんどかったのか。


戦闘方法

彼が生み出すナケワメーケのダイヤは黄。
出撃回数も多い行動派ではあるが、成果としてはラブとの関係で揺れながらもそれなりの戦果を残し続けるイース、出撃回数こそ少ないがトラウマ回メーカーでも知られるサウラーに圧倒的に負けている。というか、回を重ねるごとに成果が減っている。場合によっては成果ゼロの時も…。
また、特殊能力を持ったナケワメーケが多い他幹部に比べ、物理で殴ればいいと言わんばかりに、とにかく素体の力のみで勝負することも多く、頭脳的な作戦もあまり見受けられない。

が、本人の戦闘能力は高く、プリキュア単体なら易々と圧倒できる程。
作中序盤はもちろん、プリキュアたちがかなり力をつけた終盤ですら互角に立ち回っていた。
また、本気を出した時には容赦がなくなり、「街を空爆して大勢の人々を不幸にする」という凶悪な手段に出る事も。

色々と言われたりネタキャラ扱いされたりするが、なんだかんだ言って彼も敵組織の幹部。
少なくとも、本気になれば出来るタイプと言えるだろう。
さすがは選ばれし幹部である。


仲間思い

一方で、ラビリンスのみならず他の特撮作品においても、敵幹部はドライな関係が多い中、屈指の「仲間思い」という面を持つ。

多くの場合、敵幹部は首領に対しての出世レースという形になっており、「ライバル関係」である敵幹部同士がギスギスしているケースが普通。またプライドも高く、他の幹部に頭を下げるということも少ない(これが仲間との連携・絆を大事にするヒーローサイドとの対比でもある)。

が、イース・サウラーが同様にドライな関係である中、ウエスターは他の2人に対してもやさしくしようとしており、ドーナッツを全部食べてしまったときは「2人に残しておくはずだったのに」と後悔したり、沖縄に行った際には行かなかったサウラーに対して「来ればよかったのに」と言っている。
また、不振続きの際にはドーナッツと引き換えに2人に頭を下げて作戦を考えてもらっている他、「4人目のプリキュア」の存在が出てきた際には自作の人形まで作って数的不利を説いている(が、2人には一蹴されていた)。
特にイースに対してはキュアパッションとして生まれ変わった後も、ずっと彼女のことを「イース」と呼び続け、必死に連れ戻そうとしていた。
作中で詳しくは描写されなかったものの、ウエスターからしてみれば彼女は特別な存在なのかもしれない。
ただし、さすがにノーザは別で、彼女には頭が上がらず苦手である事が窺える。

イースは当初、ウエスターの事を仲間と思っていなかったらしく、彼が自身を心配する言葉を掛けたり、協力しようと提案しても、それらを冷たくあしらい続けていた。
だが、せつなとして転生し、ラビリンスから離反してもウエスターはずっと「イース」と呼び続けた。その事で、次第に彼の仲間を想う気持ちに気付いていった模様。
双方和解した際には裏切り者の自分を「イース」と呼び続けてくれた事への感謝、そして仲間を想う心がある事を自ら彼に告げた。

せつなのその言葉に、ウエスターもまた心を打たれたようだ。


以下、本編の活躍…もとい、ウエスター伝説


  • 4話
本編で初めて出撃した回だが、なんと女性2人から逆ナン。
しかも当人はノリノリで応じている。

  • 5話
占いするフリをして自分の恋愛観を語り、「占いじゃねーし」とツッコまれた。
その後は遊園地にも登場するが、イケメンなのに遊園地のパンダ*1に乗って喜んでいた。
周りの人からは怪しまれたが、当の本人は正体に気づかれたと勘違い。
結果、パンダの背中に立ってスイッチオーバーした。

  • 9話
どういう経緯かは不明だが花見客に紛れ込み、ちゃっかりタダ飯を食らっていた。
しかも両手に花なんてレベルじゃなく、彼以外はほとんどが美女のハーレム。
おまけに「あーん」までされていた。うらやましい

  • 12話
自身の戦果が低い事を嘆き、FUKOを溜めるにはどうすればいいか、イースとサウラーに頭を下げてまで聞いた。
彼らからのアドバイスとたまたま耳にしたプリキュアたちの会話から、「カツラを無理やり被せて、みんなをFUKOにしちゃおう」と画策。作戦を遂行する。

その結果はというと……

  • カツラをつけさせられた人たちが泣き喚くどころか、次々に大爆笑。
    ウエスター、唖然としながらももう一度挑戦。
  • ↑で既に爆笑の渦を巻き起こしていたのに、ますます大爆笑。
    大人はもちろん、子どもたちにもバカ受け。
  • やけっぱちになって何度もカツラをつけさせるが、やっぱり大爆笑。
    街中に大爆笑の渦を巻き起こす
  • 結果、出撃したにもかかわらずFUKOがさっぱり溜まらない。
    その事をイースとサウラーになじられる
  • 挙げ句、↑のせいで自分がFUKOになってゲージ微増量

西さん伝説、ここに極まれりというべきか。

  • 16話
潜入先で、偶然に敵の恋愛を目撃。赤面する。
しかも、再度敵の恋愛シーンを目撃。ナケワメーケともども、再び赤面。

「あまずっぺー」

そのクセ、勘違いで目的のものを見つけたと思い込む醜態を晒す。
ブツである箱をゲットした後は、キスまでした。

  • 18話
ウエスターにしては珍しく読書をしており、サウラーに感心される。
が、読んでいたのは雑誌。当人曰く、「活字ってなんだ?」
プリキュアが特集されている内容だったため、それを忌々しげに思う…のかと思いきや、ウエスターは偶然写り込んだ自分の扱いを嘆いていた。
これにはイースも絶句。「え……そっち……?」

おまけに、頭脳的な作戦を立てるために丸一日悩んだ。

  • 21話
タルトのイメージで登場したが、その中でさえアホヅラ。
どうやらアタマにお花が咲いている男だと認識されているらしい。

  • 26話
2、3週シリアスが続いた後、に行くはずが当人は全く気づかずなぜか山へ向かっていた。
そこからサーフボードで川を下り、目的地の到着に成功。

しかし、その時には夜で誰もいなかった。

  • 27話
FUKOを集めに出かけた先で、偶然お祭りに遭遇。いつの間にか浴衣に着替えて、お祭りをエンジョイした。
ヨーヨーつりににチャレンジしたが、失敗。子供に「おじちゃん下手」と馬鹿にされ、本気になった。

「お兄さん……いや、お兄様だろ!」

その後も祭りを堪能しまくったらしく、本人曰く「幸せ〜♪」FUKO集めはどうした
テキ屋のお面を頭につけたままスイッチオーバーしたかと思えば、戦闘の最中に焼もろこしを食べており、しかも焼きそばを焼いていた。(さらにそれを食べてもいる)

  • 28話
突然アジトでかき氷を全力で作り出し、サウラーに引かれる。「(かき氷が)欲しいなら自分で作れ!」
かき氷を掻き込んで、頭がキーン「なんだこの痛みはー!」

  • 30話
指名手配されたタルトを街の住民がモフモフして幸せゲットさせないよう、画策。
あろうことかナケワメーケでタルトを助け、追いかけていた連中を蹴散らした。

去り際にはこんな言葉まで…。

「はあ……俺もモフモフしたかった……」

  • 31話
秋はスポーツとばかりに屋敷でバットを素振り。
野球観戦後、サヨナラ負けに泣く大輔の姿に「青春は甘酸っぱいねえ」とコメント。律儀にも、暴れるのは試合が終わってからだった。

普通の戦いでは優勢だったにもかかわらず、ナケワメーケでプリキュアと野球対決。ピッチャーを信じるも、結果満塁ホームランで敗北。
なぜ野球勝負になったかは考えず、当人は采配ミスを悔いた。

  • 33話
基地に食べ物がなくて、腹が減ったという理由で出撃。
が、空腹には抗えず、タコ焼きを無銭飲食。しかも気に入った。
結果、ナケワメーケを出して「タコ焼きは全部オレが食う」宣言までしてしまう。

「タコさんの足は8本あるぞ!」
「負けた、それでもタコ焼きが好きだ~!!」

  • 34話
サウラーに対して、「手柄は2人で分けよう」と提案。
直後、「作戦はお前に任せる(丸投げ)」それでいいのか。

  • 39話
ノーザに嘘をついてまで沖縄へガイドブック持参で旅行に行く。
サーターアンタギーを「カオルちゃんのドーナツの次にうまい」と誉めて満喫するわ、「サウラーも連れてくればよかった」と発言するわ、沖縄そばに舌鼓をうつ(しかもその辺の客にひかれるくらい食べる)わでやりたい放題。

運良くインフィニティを感知した後は、スイッチオーバー。
が、変身後もガイドブックは手放さないご執心ぶり。

その後、キュアピーチ以外のプリキュア3人も参戦。
自分の背中の上に着地された挙句そのまま変身され、しかもそれでも降りてもらえなかった。

「どーしてプリキュアは、俺の上からどいてくれないんだぁ……」

その際のダイイングメッセージはなぜか自分の名前。てか漢字書けるんだ

  • 41話
ソレワターセで豪華客船を人質に取る作戦をするが、自分に攻撃が来たら「わっ!?こっちきた」
プリキュアに何度も海へ落とされ、ゴムボートへ落ちる羽目に。

  • 42〜43話
罠にはまって捕まったせつなに、明るく声をかける。「元気だったかーイース!」
どうやらイースが戻ってきたのが嬉しくて仕方ないらしく、馬鹿みたいに大喜び。
「また3人で頑張ろうじゃないか!」とまで発言する。←ノーザさんに言われて4人に訂正

タルトを追いかけて階段の手すりに顔を挟んでしまうが、ドこんじょうぅぅぅっで脱出に成功。
階段の手すりを滑り台にして追いかけるが、止め方は全く考えていなかった。

「って、これどうやって止まるのぉ⁉︎」←結果、見事な階段落ちを披露し気絶

ちなみに本編最終盤だが、タルトの事はいまだにドーナッツ好きの喋るフェレットと認識しているご様子。



最終決戦のシリアスの中で
  • パッション「自分もあなたと同じだった。目を覚ましてウエスター!」に対し、「俺は起きてる。バッチリ起きてるぞイース!」
  • パッション「世界が支配されたら好きな物も自由に食べられなくなるのよ!」
    ウエスター「心配ご無用!密かにドーナツの作り方は覚えた!これからはひとりでドーナツ食べまくりだ!!

その後も
  • 白っぽい感じになって復活
  • 揚げたてフレッシュ!を結成
  • 「ドーナツの味を知ってしまった!」
  • 笑顔でノリノリにダブルピース
  • 3人でラビリンスに帰還する時、しっかりと持ち帰り用ドーナツの袋を所持


などなど…
どこまでも愛すべきバカである。


漫画版でも出番は少ないものの、
  • イースの部屋をそのまま残していた
  • せつなが戻ってきた際に「またあのコスチュームが見れるなんて感激だ!」と感涙
  • 嬉しさのあまり無理矢理二人で飲み明かし、酔い潰れる(牛乳で)

などなど…
アニメ以上に暴走している。
しかもあとがきの一枚絵で一番手前に描かれている。


余談

  • 変装時の名前の由来である西の方角は、風水では「金」の気を持つ方角とされている。
    金という事でお金に深い繋がりがあり、運気を上げるためには黄色を携えるのが良いとされている。
    彼のナケワメーケを召喚するダイヤが黄色なのは、おそらくここから。

  • プリキュアシリーズの男性幹部としては珍しく、私服の種類が非常に多い。
    顕著なのが夏服で、半袖シャツのほか、ノースリーブ、アロハシャツ等を作中で着ている。
    また、前述の半袖シャツについてもエピソードごとに色が違っているこだわりぶり。
    視聴者だけではなく、スタッフからも愛されてるのかもしれない。

  • 漫画版作者上北ふたご先生は、WEBマガジン幻冬舎でのインタビューで「プリキュアでお気に入りのカップルは?」と聞かれた際に
    「お気に入りは、イース(パッション)とウエスター。イースには、どっしりと大きい愚直な男が合っていると思います。」
    と答えている。

  • 劇場版のパンフレットでは、パッションに「頭が悪くて要領が悪い」と評されている。
    加えて、ちゃっかり人間体が紛れ込んでいたりもする。
    なにさぼって映画見に行ってるんですか西さん


馬鹿と煙はなんとやら、彼は高い所から登場するのを好みます。

そして負けてトボトボ帰る後ろ姿には哀愁が漂っている。


彼が幹部になれた管理国家ラビリンスは、本当に大丈夫なのだろうか…。




追記・修正がされないなんて…FUKOだー!

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最終更新:2025年04月05日 23:00

*1 100円入れて動く、パンダの乗り物。通称パンダカー