登録日:2009/06/07 Sun 01:23:58
更新日:2025/10/05 Sun 18:23:20
所要時間:約 5 分で読めます
『秋桜の空に』は、2001年7月27日に発売されたMarronのデビュー作。
公称ジャンルは「笑いと涙の癒し系AVG」。
◆スタッフ
企画・シナリオ:
竹井10日
キャラクターデザイン・原画:岩舘こう
SDキャライラスト:すめらぎこう
◆主題歌
OP『さよならを空に』
挿入歌『癒』
ED『Everlasting Flower』
(全て歌唱はYUIKO)
◆概要
基本はギャグ、とにかくギャグでストーリーが進む。というか、それが全て。
また、キャラ面にも力が入っており、ダダ甘・
姉萌え・
ツンデレといった要素が含まれ、後の作品に大きな影響を与えた。
しかし、後半からは一気にシリアスな展開になる
泣きゲーとしての属性も持っている。
設定および終盤の展開から「逆
ONE」などとも称されることもある。
一方で、ゲーム自体には
Windows2000/XPなどのNT系OSでは正常に動作しないという深刻なバグが多く、システム面にも問題点が多く存在する。
プレイするには
修正パッチが必須とされ、有志によるパッチまで作られたことも。
そのため、未だにリメイクや完全版を望むファンも多い。
しかし、原画家の岩舘こうさんが亡くなったので絶望的。
ドラマCD化されているが、声優が異常なまでに豪華なことに加え、
外伝・全巻購入特典を除く全巻が2枚組というボリュームで、しかも足掛け2年で全7巻にわたる長期シリーズとなった。
こちらにはオリジナルの主題歌『おもいでを空に』が収録されており、歌詞は竹井10日の書き下ろし、歌唱は若菜役の田村ゆかりとなっている。
(若菜編のみ『Everlasting Flower』の田村ゆかりバージョン)
またKSSノベルズより、小説「秋桜の空に〜奈々坂の門〜」が出版されており、
シナリオライターである竹井10日がすずねえEND後を本編のノリそのままに書いている。
◆ストーリー
季節は秋。紅葉の鮮やかな街。
主人公は、自覚はないがその無茶苦茶な言動で学園中から一目置かれる変わり者。
隣のお姉さん桜橋涼香や、愉快なクラスメートに囲まれ、ドタバタ喜劇な毎日を送っている。
秋の訪れと共に運ばれる新しい出会いや、深まっていくそれぞれの思い。
そして、始まる学園祭の準備期間で学校に泊まり込む日々。
合宿のような楽しい毎日の中で、主人公の奇抜な行動が巻き起こす騒動に少女達は振り回されっぱなしだ。
だが、そんな生活の中に見え隠れする彼の優しさに、やがて少女達は引かれていく。
それぞれ深い
トラウマを持ちながらも日常を生きる5人の少女たち。
学園祭や体育祭を通じて、彼女たちの心の傷に触れ、それに触発されるように主人公自身の哀しい過去もまた甦る。
切なさを感じさせる秋風の中で、恋する主人公と少女たちはお互いの心の傷を癒し合っていく。
その恋の終わりにどのようなものが待ち受けているかも、知らずに……。
◆登場人物
声はドラマCDから
声・
緑川光(幼少時・氷青)
主人公。トラブルメーカーだが、基本は彼も被害者。
何をしても「靖臣だから仕方ない」という絶対欲しくない大義名分を持っている。
よくあだ名を付けるがネーミングセンスは独特。
中学時代に水泳をしていたが、尊敬する武彦の死によって競技からは離れている。
声・
桑島法子
靖臣の
幼なじみで、通称「すずねえ」。ダダ甘の元祖。
容姿端麗、文武両道の完璧超人だが、極度のあがり症で3人以上の視線に晒されるとパニックになってしまうという弱点がある。
「だぞっっっっっ!」のように「っ」をやたら溜めてしゃべるのが特徴。怒らせると「お姉ちゃんパンチ」が飛んでくる。
無類のケーキ好きで、ケーキ絡みだと人が変わる。
声・
池澤春菜
女子水泳部部長。通称「はるぴー」。
何かと靖臣を目の敵にしよく突っかかってくるが、靖臣も靖臣で晴姫をいじってくるため騒動に発展することもしばしば。
ツインテで
つるぺた。胸を触っても肋骨の感触しか得られない。
ただし、それを言うと「絶対殺す」の口癖とともに膝蹴りをかましてくる。
元祖ツンデレキャラの一人。
声・
田村ゆかり
通称「カナ坊」。語尾に「カナ」をつける。
「~カナ、~カナ」と繰り返すことも多く、その度に靖臣に「二回言うな」とツッコまれるのがお約束。
鉈を振り回さないしヤンデレでもない。
病弱で入退院を繰り返してきたが、そんな境遇を感じさせない程に明るく健気。
病院でお年寄りに囲まれていた影響で、そこで仕入れた雑学や生活の知恵をよく披露する。
お嬢様で今作一の常識人。ただ栗料理に目がなく、栗のこととなると目の色が変わる。
合法ロリ。ドラマCDでは
魔法少女に。
声・
川上とも子
若菜の大親友。靖臣が珍しくあだ名で呼ばないが、一応「ういっち」という愛称がある。
跳ね髪・
眼鏡・
爆乳の美少女だが、作中屈指の暴走キャラで、靖臣らと共に騒動の中心になることが多い。
商店街では「暴れん坊ういちゃん」と恐れられている。
実家は神社で、よく
巫女の仕事を手伝っている。
声・
皆口裕子
教育実習生。通称「ひよ先生」「ひよひよ」。
鞠音の姉でかなりの
ドジっ娘である。
「くしゅ~」が口癖。嬉しいと「くしゅふふふ」になる。
安産型であることを指摘すると凹む。
サブキャラクター
声・山本麻里安
女子水泳部員で、通称「鞠音」「まりぽん」。
体育会系らしく礼儀正しい
ボクっ娘。「くすすす」という笑い方が口癖。
靖臣に密かに想いを寄せているが、何かと間が悪く伝えられずにいる。
ドラマCD全巻のジャケットに描かれている。ただ結局主役にはなれなかった不憫な子。
声・
子安武人
靖臣の
悪友で、白衣にモノクルの今時珍しいマッドサイエンティスト。
作中一の暴走っぷりを見せる。というか、大概はコイツが元凶。
しかしこう見えてもクラスの級長だったりする。
声・
井上和彦
靖臣や鞠音の中学時代の先輩で、3年前に他界している。
声・
南央美
女子水泳部員で、通称「ののむー」。
マイペースで掴み所がなく、突然「結婚してください」などと口走ったりする不思議キャラ。
声・南央美
美影がいつも頭に乗せている猿で、こっちが本体だと言われることも。
声・
釘宮理恵
近くの小学校に通う小学生。語尾に「~風味」を付ける。
ひよりルートのみに登場するキャラだったが、ドラマCDでは
鞠音らを差し置いて主役に昇格。
声・ひと美
初子ルートのチョイ役だが、ドラマCDにも登場。
声・こおろぎさとみ
子鹿の母親。
声・氷青
靖臣が中学時代に所属していた水泳部のマネージャー。
声・広瀬正志
奈々坂神社の神主で初子の祖父。
「追記・修正はお姉ちゃんにお任せだぞっっっっっ」
- ドラマCD友達に聞かせてもらって、腹筋つって、死ねるほど痛かったが、先が気になって、また腹筋つっての、等活地獄めいた無限苦行に放り込んでくれた、傑作。 -- 名無しさん (2015-07-05 11:12:28)
最終更新:2025年10月05日 18:23