エアラザー(ビーストウォーズ)

登録日:2011/08/12(日) 21:16:21
更新日:2025/04/01 Tue 22:36:09
所要時間:ハイヤーッ!約 3 分で読めるよ!





※推奨BGM:「For the dream」


ぶ~ん!デストロンのワスピーターで~す!

ぼくちゃん、ホントは強いし、かっこいいし、ハチだから空を飛べるんだぶ~ん!

でも今度、サイバトロンにハヤブサが仲間入りするんだぶ~ん!

ぶ~ん!敵ながらかっこよさそうだぶ~ん!

次回、ビーストウォーズ!


ハヤブサ戦士エアラザー


ぶ~ん!負けないぞ~!





ハイヤーッ!僕はエアラザー。

ハヤブサなんだよ、知ってた?

さあ、ビーストウォーズの始まりだよ!

ハイヤーッ!!



エアラザーとはビーストウォーズシリーズに登場するロボットである。海外名は「エアレイザー」。
CV(原語版):ホーライン・ニューストーン(無印、メタルス)
      エリン・エーバース(キングダム)

CV(日本語吹替):岩永哲哉(無印、メタルス)
        高橋雛子(キングダム)

※無印、メタルスの吹替版のみ男性声優なのだがその点については後述。


【概要だよ!】

身長:1.8m
体重:1.1t
走る速さ
ビーストモード:飛行速度マッハ8
ロボモード:時速120km
ジャンプ力
ビーストモード:地上から3000km
ロボモード:20m
最大出力:60万馬力
テックスペック
パワー5 知能7 スピード9 耐久力5 階級6 勇気7 火力4 テクニック7 合計50

物語の途中で加入したサイバトロン戦士。元々は救命ポットに入っていたプロトフォームであり、液状の身体を纏っていた。

地上に落下した際に、隕石がぶつかった上にエネルゴンの谷に落ちてシステムダメージを受けてしまい、スパークが消滅の危機に曝されてしまう。そこで、ライノックスしゅじゅちゅにより適合生命体のスキャン可能な段階まで処置してもらう。

熾烈な奪い合いの果てにテラザウラーの襲撃を受けるがすんでのところで隼をスキャンすることに成功。太陽をバックに華麗な変身を披露した。このシーンはEDやCMでも使われており、印象に残っている人は多いだろう。

なお、誕生した直後に「ハイヤーッ!!」と高い声を上げているが、テラザウラーの声も甲高い演技のためそちらのものと勘違いする視聴者もいたとか。

ロボットモードでも自由に飛び回ることが可能。
コンボイに次ぐサイバトロンの貴重な飛行要員であり、空中戦を得意とする。
小柄でありながらも、その速さはソニックブームを起こす程。

初戦では生まれたばかりであるにもかかわらずテラザウラーと空中ファイトを繰り広げ、腕のニードルショットの連射により身体をバラバラにした

性格は穏やかで心優しい少年。
だが、時々結構キツい毒舌を言ったりする。
ライノックスのしゅじゅちゅの時にチータスのチップを使用したせいか、チータスとは親近感がある。
自然を愛するタイガトロンとはウマがあい相手は虎だけど、共に行動したりすることが多い。


そしてエアラザーを話すうえで欠かせないのが、性別。なんと原語版では女性であるにもかかわらず、国内版では男性キャラに性転換させられている。
というのも当時は「男児向け玩具で女性キャラは売れない*1」というのが定説であり、トランスフォーマーに限らず善玉サイドのキャラに女性が一人も居ないというのは珍しくなかったのだ。
現に(日本における)次作の『ビーストウォーズⅡ』でも女性キャラはシーコンズのスキュウレ(敵側)と、玩具化されていないナビとアルテミスのみである。

海外では女性設定のために、アニメ劇中でも女性仕草の描写がちらほらあったりする。
◆一例:
  • コンボイの足に女座りで抱きつく。この時コンボイが小声で「エアラザー…」と言っている。
  • 同性だからかサイバトロンの中でもブラックウィドーに一際容赦がなく、顔面を拳で殴った事も。
一方で、海外版でもどちらかと言えばボーイッシュな女性、といった設定であるため、日本語版のほうが声優の声は高い。

関係あるかは分からないがダメージを受けた際に「あっ…んあ…あぁ…」と何やら如何わしい声を発する。子供番組でそれはいいのか……?

もっともブラックウィドーとは違い、女性キャラである事を強調するような展開は皆無で、デザインについても「細身の優男」と言えばそれらしく見える程度のもの。
よって無印の時点では男性キャラに改変されても違和感はなかった。


後述のタイガトロンとの関係は無印では兄貴と弟分のような感じであった。

そして続編のメタルスだが…本来は女性であるため、タイガトロンと恋愛描写が目立って描かれるようになった。
上記の通り日本では男性設定であるため、どうなるのか気になる人もいるだろうが、なんと恋愛設定はほぼそのまま。結果いけない関係になってしまうことに…

  • タイガトロンと手を繋ぐ
  • タイちゃん呼び
  • 僕、タイちゃんの事が…

視聴者の子供たちにも何ともいえない疑問を持たれていたようで、放送当時の『テレビマガジン』の質問コーナーでエアラザーとタイガトロンの関係に関する内容を送った者がいた。

で、その回答であるが「デストロンとの戦いの中で友情が愛情に変わってしまったのかもね!変心って!」という感じの同性愛であることを否定しない返事がされていた。……それでいいのか編集部。


メタルスでは地上で生まれたために既に身体にエイリアンの因子が組み込まれていたため、他のポット生まれのトランスフォーマーと同じくメタルスにはならなかった。

クオンタムサージの影響で多くの救命ポットが地上に落下したためタイガトロンと二人っきりで調査するため戦いを一時離脱した。

しかしエイリアンのマシンによりタイガトロンと共に宇宙に拉致られてしまう。
(拉致った後でも手はしっかり繋がっている)







以下ネタバレ



後にエイリアンにタイガトロンと合体させられ、タイガーファルコンとして地球に送りこまれる。

一時期「僕」や「ハイヤーッ!!」等とエアラザーの台詞が使われたがほぼ口調はタイガトロン。
そして声優もタイガトロン。
エアラザーェ…


アドリブにより腹筋崩壊の激しいキャラが多いビーストだが、エアラザー独自のアドリブはそんなに酷くはない(他のキャラと比べると)

ラットルとの人生についてのコントは必見。
バラエティじゃないんだからテロップ出すなよ……」というメタ発言バリバリのツッコミを発した。


漫画版ビーストウォーズメタルスでは……】

コミックボンボンで連載していたBWメタルスの漫画ではアニメでは未登場だったメタルスエアラザーとして登場。
女性設定を採用しており、顔が(というか全体が)美少女化している。

外見もメタルスエアラザーのコスプレをした人間の女の子にしか見えないほどだが、れっきとしたトランスフォーマーなのでメカの隼の姿に変身できる。

この雑誌と作者にはよくあること。

恋する美少女という役柄であり、全編に渡ってヒロインとして活躍した。
タイガトロンとは原典同様の恋人同士となっているが、そちらのタイガトロンは記憶喪失の剣豪という設定になっている。

コンボイの死により散り散りになってたサイバトロンのメンバーでいち早く基地に残っていたライノックスとラットルに合流。
コンボイ復活のために危険を顧みずデストロンの基地に飛び込み、一時は危機に陥るが、復活したメタルスコンボイにお姫様だっこで助けられるという王道的ヒロインな初登場となった。

その後、ランページとの戦いではあわやリョナ寸前になるレベルでヤバい事態になり兼ねないようにもなった…(※児童誌だけどコミックボンボンだから仕方ない)

後半、タイガトロンの行方が明らかになった際に単身飛び出し彼の元に向かうが、当の本人はタランスの罠で洗脳されており、サイバトロンを憎むようになってしまった。こうして漫画版のエアラザーは愛する恋人と戦う事になってしまう。

自らのスパークを使った決死の作戦とブラックウィドーの助けによりタイガトロンを救う寸前まで行くものの、タランスの最後の罠によりスパーク、プロトフォーム共々致命傷を負わされてしまう。
しかし、最後の力を込めてタランスを倒しタイガトロンを救うことに成功する。記憶と正気を取り戻したタイガトロンであったが、時は既に遅くエアラザーは愛する恋人の腕の中でその生涯を終えた…

その後、プロトフォームがメガトロンの策略とランページのスパークによりゾンビ兵として復活。
生前の意識は無いものの、本人のふりをしてタイガトロンの命を奪おうとする。

だが、タイガトロンの中に残っていた本来のエアラザーのスパークの欠片により生まれた輝きでゾンビエアラザーは消滅。残ったスパークはタイガトロンと一つになり、タイガーファルコンとして再誕するのであった。

漫画版でのタイガーファルコンはそれぞれ異なる属性を持つ4本の刀を持つ戦士。タイガトロンとエアラザーの要素をミックスしたような中性的な顔立ちをしている。

隼虎四元剣によってゾンビ兵達を蹴散らし、彼らの魂を連れて天へと昇り消えていった……

悲恋、悲劇のヒロイン、薄幸の美少女といった側面が強くなっており、彼女の生き様は涙無しでは見られないであろう……

また、コンボイが己の正義を貫く中で生み出した屍の山を浄化するという役割も担っており、物語全体を通してもしっかりと意味のある存在となっている。

既にある素材を使ってうまく物語を組み立てた今木先生の手腕は評価されるべきであろう。


その数年後、同じく今木氏の手掛けたトランスフォーマーのギャグ4コマ『Qロボ トランスフォーマー』において再登場。

名義はエアラザーであるが、漫画版メタルスと全く同じ美少女メタルスエアラザーの姿で登場。
冬眠から覚めたブラックウィドーの事を「ブラックウィドーさん」と慕っており、彼女からも妹のように可愛がられていた。

本作でもタイガトロンを探していたが、すれ違ってばかりでそれもギャグの一環となっていた。


余談だが、今木氏が手掛けたGEAR戦士電童の漫画版では、明らかに漫画版メタルスの描写を意識した時代劇が作中作として描かれている。電童はバンダイ系列で、ビーストウォーズとはライバルだけどいいのか…?


【玩具だよ!】

◆無印

『C-10 エアラザー』として販売。
背中のレバーでビーストモード及びロボットモードの翼を羽ばたかせるギミックがある。
また、翼にはブレードが仕込まれており、羽ばたきギミックを活かして敵を挟んで遊ぶ事も出来る。

デザイン的にはあまり女性らしくなく、どちらとも取れるデザイン。

玩具オリジナルのデストロン兵士「監視兵クワガイガー」とのセット『大空の対決』もある。

また、海外イベント限定で、スーパーリンクのスラッグスリンガーをリデコしたセイバートロンモードもある。
こちらは双頭戦闘機に変形する。

◆メタルス

『C-45 メタルスエアラザー』として販売。
玩具ではメタルスエアラザーが発売している。
こちらはより細身だったり胸部分が膨らんでいるようにも見れたりと、女性的な部分もあるが、肩幅が広く、あくまでもロボット玩具としてのカッコよさを重視したような作りになっており、のちのメタルスブラックウィドーと異なり男性としても違和感はない。

水の上を走る水上機のようなビークルモードになれる他、ロボットモードでもアーマーを閉じたディフェンスモードになれる

日本版と海外版では、若干カラーリングが違い、日本版の方が少し明るく、瞳が緑色になっている。
クイックストライクとのセット『陽炎の対決』もある。

◆キングダム

25年振りに登場した無印BWの玩具リメイク。
他のメンバーが海外名の中、珍しく日本名の「エアラザー」で販売。
最新の技術により、ビーストモードとロボットモードのスタイルの両立に成功しており、非常にかっこいい良玩具。
ロボットモードはCGのデザインに可能な限り近づけているため、こちらも男性とも女性ともどちらとも取れるデザインとなっている。

なお、変形途中で、烏天狗のような謎のモードになる事も…?

リデコとして、テラザウラーが出たほか、なんと『II』に登場したスカイワープがミラージュ(日本名リジェ)とセット販売される。
さらにリデコではないが、スタジオシリーズのビースト覚醒版エアレイザーは変形機構がキングダム版エアラザーのものを流用している。


【余談だよ!】

海外名の「エアレイザー」は、『トランスフォーマーアドベンチャー』に登場するフラクチャー配下のマイクロンの名前として使われた。
あくまでも名前のみで、見た目も変形モチーフも異なるしそもそもディセプティコンであるが、同じくフラクチャー配下の「ダイブボム」(G1アニマトロンに同名のTFがいる)とは、名前の元ネタが鳥に変形するという共通点がある。

名前だけの流用ではない正式なリメイクキャラクターは長らく登場しなかったが、実写映画7作目『トランスフォーマー ビースト覚醒』にて「エアレイザー」名義で登場。
女性設定が採用されており、マクシマルズの中では早くから活躍するが、ストーリーの途中で退場し、ロボットモードが披露されなかった


エアラザー「あなたが冥殿さん…ですね?」

(冥ω殿)「どうして私の名を…」

エアラザー「項目の恩人ですから」

ハイヤァアッー!!


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最終更新:2025年04月01日 22:36

*1 スーパー戦隊シリーズなどはロボットが販促のメインであり、また変身アイテムや武器も男女兼用なので例外