ライノックス(ビーストウォーズ)

登録日:2021/02/16 Tue 23:42:00
更新日:2024/04/24 Wed 20:55:09
所要時間:約 11 分で読めるんダナ




みんな、元気~?
僕、サイのライノックスは元気モリモリだよ!

さあ、ビーストウォーズのはじまりなんダナ~!


ライノックスは、CGアニメ「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」の登場人物。

ここではCGアニメ第三作「ビーストウォーズリターンズ」に登場する彼のスパーク(魂)を移植された「タンカー」についても記述する。
声:リチャード・ニューマン(原語版)/中村大樹(日本版)


【概要なんダナ】


テックスペック
パワー9 知力6 スピード3 耐久力9 階級5 勇気10 火力6 テクニック6 合計54

正義の戦士・サイバトロン(言語版ではマクシマルズ)に属する超ロボット生命体トランスフォーマーで、役職は「陸上防衛戦士」だが、事実上の「副司令官」でもある。*1
名前から察せられるとおり、サイに変身するビースト戦士。

サイバトロンの中でも屈指の巨体を誇るが、一方で性格は思慮深い。
役職の割には機械に強く、どちらかというとメカニックといった感じであり、ムチャゴリラことコンボイ率いるサイバトロンの知恵袋的存在ともいえる。
ビースト戦士特有の語尾は「~ダナ」あるいは「~なサイ」で、一人称は「僕」
日本語版特有のアドリブではダジャレネタが多い。

サイバトロンのサブリーダーであり、本来なら司令官たるプライム・リーダー(コンボイ)になれる素質も才能もあるが、争いを好まないため、「司令官なんて柄じゃないんダナ。のんびり昼寝でもしてる方が、性に合ってるよ」と自ら辞退している。
趣味は料理で、特にカレーライスおでんは絶品らしい。

一方でこの手のキャラクターにありがちではあるが怒らせると怖い。
第16話「ライノックス大暴れ!(原題:Dark Designs)」では、メガトロンの策略で悪の心を埋め込まれ凶暴化。
しかも、メガトロンを出し抜いてデストロンのリーダーの座を奪いかけたこともある。
これが後の裏切りの伏線になろうとは、誰が予想出来ただろうか…

戦闘に関しては上記の通り好まないが、前線に立てるほど戦闘力は高め。
鉄球を備えた2丁のガトリングガン「ガトリングハンマー」は破壊力と速射性に長けており、敵を迎え撃つ時は「ダ~ナダナダナダナ~!!」と叫びながらメンバーを援護する。
もちろん、その巨体を活かしたビーストモードの突進は威力抜群。
また、岩を落とすことでデストロンにダメージを与えるなど、機転の利いた戦法も得意。

第22話「ストップ・ザ・くしゃみ!(原題:The Low Road)」ではウィルスを注入され、エネルギーがくしゃみとして漏れ出て、エネルギー切れで死んでしまいそうになったこともある。
彼の救出のためにサイバトロン戦士が奮闘するのだが、彼自身がとある方法でデストロンに(いろんな意味で)大ダメージを与えている。

メタルス」では他の仲間たちがメタルス化する中、彼は再生カプセルの中にいたため残念ながらクォンタムサージは浴びておらず、メタルス化はしていない。
その事及び、必然的に基地の守りを任される(必要であれども)地味な役回りをエンディングのフリートークで気にしている。
だが、エネルゴア(太古の地球)に於ける『ビーストウォーズ』に最後の最後で、終止符を打ったのも、ライノックスであった。

メタルス最終回兼リミックスの「バナナをわすれた!」でのモノマネ大会では、「ジャムおじさん」のモノマネをしている。
実際に似ていたのだが、他局の番組ゆえかお仕置きを食らっていた。

「ボンボン版」ではメタルス化した姿を披露。 戦いに疲れて眠り続けるゴリさんの魂に、号泣しながら活を入れる という凄まじい第一話で読者の度肝を抜いた。
あとコミックボンボンの無印BWの記事ページに載った漫画では、「コンボイの活躍はライノックスのサポートあってこそ→実は私が真のリーダー」という飛躍した論理を言い出してコンボイからどつかれたりも。リターンズの伏線かな?

【リターンズでの活躍ダナ】


タンカーなんだな。こら待タンカー!
……座布団とって……。


公式が病気のアドリブアニメ「ビーストウォーズリターンズ」では、ライノックスの魂にあたるスパークが敵軍団「ヴィーコン」の「タンカー」に移植されてしまう。
その名の通り戦車に変形し、同じような見た目のタンク型ドローン兵を大量に率いている。

その後記憶を取り戻し、サイバトロンに復帰…かと思いきや、なんと「全てのトランスフォーマーから自由意志(スパーク)を奪い、セイバートロンを完全無機物惑星にして平和にする」というメガトロンの理念に賛同しており、コンボイの元に戻ることはなかった。
その上でメガトロンの理念を成立させるためには、ビーストモード(有機体)を持つ不完全な無機生命体のメガトロンより、完全な無機物の身体を持つ自身のほうが優れているとのたまい、タンカーの姿のまま自身がセイバートロン星のリーダーになろうと企み、まさかの第三勢力化。

そのためにメガトロンの側近である「フライ」を洗脳したり、自らの死を偽装して共倒れを図ろうとしたり、従来のライノックスとは思えない狡猾さを見せる。
ちなみにフライを洗脳したときはお互いに「たけし君」「立花のおやっさん」と呼び合ったりするなどライバル企業の某特撮のネタが多い。
メタルスまでならともかく、リターンズ当時はそのシリーズの新作が放送されていたのだが…

しかし、策士メガトロンに裏切りを看破され*2作戦は失敗。
プラズマエネルギーと波動砲の渦によってライノックスのスパークがマトリクスに融合し消滅している。
消滅寸前で自らの過ちを悔やんだのか、消えようとしていたコンボイのスパークを導いた。

「リターンズ」での彼の立ち位置はファンの間でも賛否両論で、中の人もこの展開に納得していない模様。


【相関図なんダナ】

自軍のリーダー。お互いに行動することも多く、お互いのことを評価しあっている。
2話までは彼への態度が異なり、日本語版でも「コンボイさん」「デブっちょゴリラ!」「鼻の穴デカいよ!」と呼んでいた。


「サイおじさん」と呼ばれており、親戚のおじさんのように仲がいい。
若く無鉄砲な彼を諌めるストッパー的な役目もしている。


一番の親友…だが、コンボイと行動することの方が多く、ラットルの方もチータスと行動することが多い。
海外版ではラットルはおっさんキャラであり、年長者同士気が合うとの事。


争いを好むダーダー恐竜と真反対の性格だが、意外と戦闘時のコンビネーションはいい。
ライノックスが怒るとさすがのダイノボットも黙る。
メタルス化しない仲間だったが後に(二重の意味で)裏切られた。


同じ自然を愛する者同士として、尊敬し合っている。


彼(彼女?)のスパークが消えかかっていたところを、ライノックスによって一命をとりとめている。
そして自身もテラザウラーに殺されそうになった所をエアラザーに救われた為、これでおあいことなった。


真面目コンビ。
リターンズでは両方とも「ヴィーコン」の一員にされてしまうが、その後の展開については両方とも「どうしてこうなった」としか言いようがない。


メタルス化しない仲間。メタルスのエンディングで敵同士ながら二人で出番が少ないことをぼやいていた。
リターンズで「ヴィーコン」として同じチームになった。


【玩具なんダナ】


◆無印

放映当時の玩具は3作品とも登場。
初代はビースト戦士らしくガワ変形で、「ビーストマスク」というギミックが存在。
ガトリングハンマーは一丁しかないので、劇中再現がしたいなら2体買おう!
レバー操作でガトリングハンマーを回転させられるギミックがある他、玩具オリジナルで背中から尻尾の部分を使った青龍刀のような剣が付属。
TV版で出なかったのが実にもったいない。
なお、玩具設定では階級は低く、劇中のような副司令官的なポジションではなく、あくまで一兵卒的な立ち位置なのかもしれない。

ちなみに初期メンバーの中では発売が少し遅く、放送開始3か月前から発売されていた他の面々と違い彼はアニメ放送開始と同時に発売された。

2007年の「テレもちゃ」で初代のリカラー品が再販されている。付属DVDは第3話「チータスの危機」。


◆メタルス

メタルスでは劇中に登場しなかった「メタルスライノックス」が登場。
武器は角をトンファー状のナイフ。他のメタルス同様、スノーモービルのような「ビークルモード」にも変形出来る。
海外版とはメッキの配色がガラリと変わっており、海外版はブルー、日本版はブラウンのメッキになっており、日本版の方が力強い印象となっている。

是非ともこの姿での勇姿も劇中で見てみたかったものである…と思いきや、2003年に放送された『超ロボット生命体 トランスフォーマー マイクロン伝説』にてモブキャラとして登場。コンボイ(アルマダコンボイ)率いるサイバトロン艦隊のクルーとして、ユニクロンの戦いに参加している。


◆タンカー

リターンズのタンカーもいくつか発売されたが、日本で出たものは結構小さい。

メガクラスで発売されたものは劇中とはかなりデザインが異なるが、非常にかっこいい。
コロ走行でロボットモードの両腕にある丸ノコが回転するギミックがある他、ザクのようなモノアイには連動ギミックがある。
特に連動ギミックは感動すら覚え、モノアイは集光加減が絶妙でよく光る。是非とも手に取ることをオススメする良玩具である。国内未発売だから入手難しいけど。


◆リメイク

主要キャラであるため、リメイクも発売されている。
「ジェネレーションズ」では劇中に近いライノックスが発売。「レジェンズ」でもリカラーで限定発売されている。
ちなみに「レジェンズ」の漫画では、「80年代を好むオッサン」といったキャラ付けがなされている。

ビーストウォーズキャラが多くリメイクされた「キングダム」でも販売。
ロボットモードが「レジェンズ」版以上に劇中に近くなっており、非常に大ボリューム。
若干変形がやりづらい部分があるのと、ガトリングハンマーがショボイ感じがするのが難点か。


タンカーもリターンズキャラでは珍しくリメイクされ、「レジェンズ」で出ており、比較的劇中に近いデザインになっている。ミサイルギミックも搭載。
また、漫画ではライノックスが暴走してこの姿に。あらゆるものを80年代のものに変えた。
この際、「80年代リアルロボットアニメ風」の姿を見せるが、玩具では完全再現が不可能である。


【余談なんダナ】

実写映画7作目『トランスフォーマー ビースト覚醒』でも登場。付属武器はお馴染みのガトリングハンマーではなく、棘のあるハンマーに改められている。一方玩具ではガトリングハンマーが付属しているものもある。
劇中ではセリフらしいセリフが無いため、唯一日本語吹き替えがされていない。


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最終更新:2024年04月24日 20:55

*1 実際、2007年の「テレもちゃ」版では「副司令官」となっている。

*2 タンカー自身が知らない間に拘束装置が仕込まれてた状態で泳がされていたため、比較的早い段階で裏切りを見越していたらしい