ビーストウォーズⅡ 超生命体トランスフォーマー

登録日:2011/11/24(日) 23:08:33
更新日:2024/01/31 Wed 18:23:31
所要時間:約 13 分で読めます





トランスフォーマー』(TF)シリーズの1つ。
1998年(平成10年)4月から1999年(平成11年)1月までテレビ東京系列で放送。全43話。
アニメーション制作は葦プロダクション。


【概要】

前作『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』の続編を彷彿させるタイトルだが、別物語とされている。
初期玩具に付属したカタログでは前作と同じ時代の別の場所で起こった物語とされているが、前作の舞台「惑星エネルゴア」の正体が400万年前の過去の地球なのに対し、
劇中の舞台は人類がアンゴルモアエネルギーの暴走を恐れて地球を去ってから数万年が経過している未来の地球であることが語られている。

CG版は好評だったが、海外での放送分が間に合わなかったので、つなぎ番組として日本で製作された和製オリジナル作品である。こちらはCGではなくセルアニメとなっている。
急遽製作が決定した影響や、アニメバブルによる製作本数の増加に現場が耐え切れないという状況(特に葦プロはアキハバラ電脳組なども並行して制作していた)などから、作画崩壊が多発したり、前期OPが1話の映像を流用したものだったり、次回予告が設定画のみだったり、総集編が4回挟まれたり …といった状況となってしまった。如何に現場が火の車だったことが窺える。特にOPに関しては、サビの後半部分でサイバトロンがデストロンの集中砲火をくらう映像が流れる状態が後期OPまで続いていた。
が、回が進むにつれて徐々に改善されていった。
また、変形・合体バンクは非常に気合が入っている(一部除く)。
なお本作から『カーロボット』まで、コンボイ役を中心に専業声優ではない俳優陣やお笑い芸人はては元アイドルやタレントまでが声優として参加している。(尤もこれは、メダロット等のネルケプランニングがキャスティングを手がけた作品の特徴でもある)。前作CGアニメの吹き替えが豪華声優陣だったことの反動なのかと疑われたとか…。
次回作の『超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズネオ』は本作の続編に当たり、日本での時系列ではCG版シリーズの後時代に当たる(『ネオ』も同様)。


海外コミックにも歴代の和製作品に続き『ネオ』と共に進出を果たしており、アニメとは設定や時系列が異なるが、IDW社の『Beast Wars: The Gathering』や『Beast Wars: The Ascending』等で活躍を見ることができる。



◆ラインナップ

玩具は大半が日本未発売品や過去商品のリデコ(主にG2やBW)だが、ここで日の目をみた商品も多く、意外な形で復活した旧玩具もあるため、ラインナップは意外と豊富。

スタッフ曰く「(BWは)せっかく魅力的な玩具が揃っているのに、アニメにも出ないのは勿体ないと思ったから」との事である。

初期のカタログには海外版のまま商品が紹介されており、オートローラーズやインセクトロン、マグナボスやトリプルダクスの海外版をはじめとした日本未発売商品を観ることができた。
また、かつて発売されたシーコンズもこれらと一緒に旧版で掲載された。

掲載されて『~Ⅱ』未発売だったのはレイザークロウ(カニ)であるが、そちらは続編にて発売されている。

ちなみにライオコンボイとガルバトロンは完全新規造型である。



◆ソフトについて


当時、パイオニアLDC(現在はNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンに統合)から発売されたビデオの美麗なジャケットイラストは、主にやまだたかひろ氏が手掛けたもの。
ネオも同様で、Twitterで原画等の紹介や制作秘話を明かすこともある。

2011年6月から翌年3月までニコニコ動画で配信されたことで、以前より知名度が上がった。
以前からDVD化は絶望視されていたが、2011年10月にDVD-BOXが発売された。

2011年10月発売されたネオのDVD-BOXには、やまだたかひろ氏描き下ろしジャケットイラストが付属。
半分を切り取ることができ、先に発売されたセカンド用のジャケットにできる。



◆変身・トランスフォーム


本作では戦士たちが変形する時の掛け声が陣営により異なる。
サイバトロン側はCG版に引き続き「変身!」「ビーストモード!」、デストロン側は従来の「トランスフォーム!」

実はCG版の時に「子供には「トランスフォーム」は分かりにくい」という理由で「変身」になったらしく、
タイトルからも「トランスフォーマー」という文字が消されそうになったという。

タカラトミーのTFチームで、ライオコンボイ・ビッグコンボイ・ファイヤーコンボイ・オプティマスエクスプライム・バトルコマンドオプティマスプライム等の主役も手掛けた幸日佐志氏は、
セカンドの時期にデストロンの掛け声を「トランスフォーム」に戻したのは自分であり、商品のパッケージに書かないといけないと言って入稿のゴダゴダのうちに変えちゃった、と明かした。

幸氏はG1の日本語版で付けられた「掛け声」が大事なことと思っており、実写版で言ってくれることを願っている。
前田典秋氏も、「変身」と「トランスフォーム」は違うイメージと話している。


(トランスフォーマージェネレーション2014 Vol.2のスペシャルインタビューより)



【ストーリー】

未知のエネルギー『アンゴルモアエネルギー』が満ち溢れた『惑星ガイア』。
その星を舞台に、ライオコンボイ率いるサイバトロン宇宙警備隊とガルバトロン率いるデストロン機甲軍団がアンゴルモアエネルギーを求めて戦いを繰り広げていく。

惑星ガイアは大気中の微量のアンゴルモアエネルギーが、天然エネルゴンと同じようにトランスフォーマーの体に悪影響を及ぼす為、短い間しかロボットモードになれない。
サイバトロンは動物、デストロンは遺跡に残っていたデータから兵器をスキャンして姿を変えた。

やがて、戦いの中で惑星ガイアの真実が判明していき、単なる小隊同士の小競り合いの筈が、全宇宙の存亡を掛けた戦いに発展していくのだった…


【登場人物】

◆サイバトロン


○サイバトロン宇宙警備隊


今作のサイバトロン。
何世紀も前にデストロンと和平を結び、平和な時代が続いたせいか、「宇宙警備隊」と言ってもほとんど名ばかりでろくに出撃任務もなく、基地でトレーニングしたり遊んだりする日々。
序盤でライオコンボイが行方不明になっても、惑星ガイアからスクランブル要請があっても我関せずで危機感ゼロの、悪く言えば腑抜け集団だった。
そんな彼らも、惑星ガイアでの戦いで大きく成長していく。

なお、ガルバトロンの造反以降、マグマトロンを始めとしたデストロンの過激派が台頭し始めた為、流石に上層部もこれではマズいと思ったのか、続編『ネオ』では新兵の教育をしっかり行うようになった。


CV:郷田ほづみ
我らが司令官。その名の通り白いライオンから変身する。
歴代の中でも屈指の好人物。
レッドショルダーでもなければ異能生存体でもない。終盤で緑色になるけど。

玩具は完全新規造形で、現在もなお高い人気を誇る。


CV:小高三良
サイバトロンの副官。
訓練生時代にエネルギー切れになって倒れた際、ライオコンボイに命を助けられて以降彼を慕う。
生真面目な絶叫要員であります。
新キャラが出る度に「信用できるんでありますか?」と言うのがお約束。
マンドリルに変身。胸のミサイルポッド、バズーカ砲、肩の二連キャノン砲など、サイバトロン一の豊富な武装が自慢。
怒りが頂点に達すると『アングリーモード』というキャノンモードに変形する。

元になった海外版の名前はマントヒヒの総称である「バブーン」と爆発音を合わせたもの。海外版とは違いはほぼなし。


CV:石塚堅
煽り要員。CGビーストでいう所のラットルチータスを足して二で割ったようなポジ。
地球人換算で高校生ぐらいらしい。自称「サイバトロンのアイドル」。
当初はワシをスキャンするつもりだったが、間違ってタスマニアデビルの子供をスキャンしてしまった。
最初は四足歩行してたが、慣れるうちにビースト形態でも二足歩行が普通になる。後期OPでもみんながビースト形態で走る中1人だけ二足歩行。
ヒマがあればヨーヨーで遊ぶ未熟な少年戦士だったが、ジュニア登場以降は兄貴分に成長していった。
漫画版だとビースト形態が非常に可愛らしくデフォルメされている。
尻尾が変形したライフルと、ビーストモードの鋭い牙が武器。

元になった海外版の名前はダイノボット隊の一員から。こちらも海外版との違いはない。


CV:岩崎征実
血気盛んで自惚れ屋な赤組。今作のトラブルメーカー。
ポジション的には前作のダイノボットに近い。
本来自然と花を愛する温厚な男なのだが、劇中ではその描写があんまりないのが残念。
黒いバッファローに変身するが、実は本当の体色は白色。
角から発生させる電撃が武器だが、髪の毛を引っ張ると口からミサイルを発射する。
葛飾署の柔道師範ではない。「イカ娘ちゃ~ん!」

元になった海外版の名前はビルドロン師団の一員から。
日本版で赤い部分は海外版では白。(赤色が好きという設定の元ネタはコレ。)


  • 水中工作員スクーバ(海外版:クロージョー)
CV:岸祐二
部隊中屈指のやり手じゃなイカ。常にアルカイックスマイルを絶やさないナイスガイ。
前作のタイガトロンポジションで、単独行動を好む。イカだけど地上も走れるし地下も潜れる。
スルメランというブーメランの使い手。漫画では“スルメランアステロイド(小惑星)撃ち”なども使った。
レッドレーサーでもなければ、葛飾署の元軍人でもない。「ゲソよ」

元になった海外版の名前はイカの口の形状から。これもカラーリングの違いはない。
幸氏のTwitterによると、あまりの人気具合に、日本オリジナルでメタルス化出来ないか検討していた時もあったそうで、スケッチも描かれている。


CV:中野健治
関西弁で喋るのんびり屋で、「ジイ様の遺言では~」という口癖で危険な賭けをしない主義。
アマガエルに変身。
攻撃よりも守備が得意で、惑星ガイアでの基地『ナイアガラベース』の防衛が主な仕事。18話は彼無しでは危なかった。
武器を持たないが、背中からの泡で敵を撹乱できる。あと、ビーストモードの口から頭を出す。

海外版はなんとデストロン(プレダコン)だが、一部地域ではサイバトロン(マクシマルズ)で発売されている。
しかも色もアマガエルのダイバーと異なり、海外では毒ガエルをイメージしたものなのでかなり異なっている。


CV:小林由美子
アンゴルモアエネルギーとライオコンボイのエネルゴンマトリクスの力が反応して生まれた小さなライオン戦士。
当初はライオコンボイを「パパ」と呼んでいたが、諸事項で「総司令官」「ライオコンボイ」と呼ぶようになり、最終的には「父さん」に落ち着く。
無邪気で無鉄砲だが、戦いの中で成長していく。
子供っぽいがたてがみがふさふさに生え揃っているので体はオトナ。
ちなみにエクセル小林こと中の人は今作がデビュー。また後にある世界でメタルス版ジャガー(プライム版オプティマス)声の父やナビちゃん声の先生がいる少年を演じることになる。

海外版は顔の造形こそコンボイ風だが色づかいは異なる。*1
そして名前はパトカーに変形するサイバトロン戦士、そしてビーストウォーズメタルスのフクロウに変形する同名キャラが存在。


  • 音速教官スカイワープ(海外版:シルバーボルト)
CV:岩尾万太郎
ワシに変身するジュニアの後見人その1。ジュニアを「若!」と呼ぶ。
上記の通り、ワシはタスマニアキッドが最初スキャンしようとしてた動物であり、タスマニアキッドがパワーアップした姿にする折半案もあったとか。
同名のデストロン兵とは無関係。

海外版の名前はエアーボットのリーダーからでもあり、パタパタ犬と同じ。塗装が追加されている。


  • 医学博士サントン(海外版:アイアンハイド)
CV:原川浩明/岩崎征実(映画版)
ゾウに変身するジュニアの後見人その2だゾウ。
ライオ達にネメシスの接近を伝えたゾウ。

海外版の名前は同名のサイバトロン戦士から。こちらも塗装が細かく追加されている。


  • 合体戦士マグナボス
CV:小林由美子
スカイワープの知恵とライオジュニアの勇気とサントンの仲間への愛が一つになって完成する合体戦士。7割ゾウ。
必殺技は長剣・マグナブレード、エネルギー球弾・アンゴルモアボール。
漫画版ではとある事情からいらない子扱いされた。ヒデェ。

合体版の名前は海外版国内版同一。ただし塗装は日本版の方が細かい。


  • ナビちゃん
CV:寺田はるひ
ライオコンボイ部隊のナビ。最初は船のコンピュータだったが、後にスカイワープから小型のボディを与えられる。喋り方が色っぽい。
玩具はないが、幸日佐志さんが当時のパーティーで中の人にプレゼントしたとツイートしている(画像付き)。
映画では登場しないが、中の人は別の役として出演している。


インセクトロン


傭兵だったが、安住の地を求めてガイアに来た。地獄を見て心が渇いたようだ。

海外版ではデストロン(プレダコン)であり、色づかいもヒーローらしくアレンジされてるものが多い。

  • 昆虫司令ビッグモス(海外版:トランスキート)
CV:渡辺健
リーダー。冷静で義理堅い性格。
金色の蚊に変身。立派な触覚から、血を吸わないオスの蚊であることが分かる。
口からのミサイルと、第三の形態であるアリジゴクモードが切り札。
海外版とは色合いが全く異なり、ヒーローらしいカラーリングになっている。


  • 強行偵察員トンボット(海外版:ジェットストーム)
CV:田鍋謙一郎
ビッグモスの相棒。実質的なインセクトロンの副官。
前作のテラザウラーよろしく「ザンス」口調で陽気。
赤いムカシトンボに変身。
口から吐く酸性の液と、尻尾から飛び出すミサイルが武器。
海外版は緑色。


  • 柔術家パワーハッグ(海外版:リトラックス)
CV:松山鷹志
パワー担当。柔道が得意。
青いダンゴムシに変身。
転がっての体当たりと、ベアハッグを得意とする。
海外版とは色合いがガラリと異なる。


  • 忍者マンティス(海外版:マンテラー)
CV:高橋広樹
最初に登場したインセクトロン。
クールで寝起きが悪く取っつきにくい忍者
カマキリに変身。
両腕のディスク型の手裏剣が武器。
「そんな事はどうでもいい!我々の生活を乱す者は、みんな敵だ!」
海外版とは紫色の部分が青になっている。


  • 地底工作員ドリルナッツ(海外版:ドリルビット)
CV:岸祐二
右腕がドリルロマン溢れる発明担当。だがあまりアテにならない。
茶色のゾウムシに変身。
海外版とは紫の部分が茶色になっている。


  • 謀略員シザーボーイ(海外版:パワーピンチ)
CV:森訓久
チームでは一番若い頭脳派。タスマニアキッドと親友になった。
オレンジと黒のハサミムシに変身。
インセクトロンでは唯一、主役のエピソードを持ったことがある。
あと、海外版と色の違いがない。


ジョイントロン


陽気なキ○ガイ3人組。だが合体すると強い。
本来は『惑星トリアス』に行く予定だったが、宇宙船の故障で惑星ガイアに降りるハメになってしまったとの事。
トリプルダクスの玩具CMでは中の人本人達が演じている。

インセクトロン同様に海外版ではデストロン(プレダコン)。
こちらも色遣いがヒーローらしくなっている。

  • 音波工作員DJ(海外版:シカタゴン / シケイダコン)
CV:内藤玲
長男。つまりは元祖セミ兄貴。リーダー格。
セミに変身。
「アミ~ゴ~!」


  • 力士/豪腕戦闘員モーターアーム(海外版:ラムホーン)
CV:石川大介
二男。3人の中では一番理性的。
カブトムシに変身。
「ア~ム!」


  • 極地工作員ギムレット(海外版:シークランプ)
CV:前田剛
三男。中の人が某ボーガーと同じ。
ザリガニ…ではなくロブスターに変身。
テレもちゃ』ではある考えからデストロンに。
「ムチャス!ムチャス!」


  • 合体巨人トリプルダクス(海外版:トライプレダカス)
CV:内藤玲
ジョイントロンが三位一体となって誕生する合体戦士。
合体後も空を飛べる。
一応ゴッドネプチューンのライバルという事になっているが、戦ったのは劇場版も合わせると2回だけである。


〇その他のサイバトロン


  • 宇宙偵察員イカード
CV:内藤玲
スクーバのいとこ。フルネームは『イカード・オクトーバ・バークス』。
白いイカに変身し、彼にタコタンクを届ける。出番はそれだけ。
玩具設定では学者で、スクーバにスルメランの技を教えたという文武両道の人物との事。

玩具はスクーバの色違いでタコタンクの付属品だった。

「イカードも忘れんといてや~」


  • 宇宙ボクサースターアッパー
漫画版に登場する流れ者のサイバトロン戦士(というよりも、実際ではサイバトロンには所属していない)。カンガルーに変身。
かつては宇宙一のパンチ力を誇るボクサーだった*2らしいが、ヘタレな性格のためタイトルマッチで逃げ出してしまい、以来ロボットモードにも変身出来なくなるぐらいに落ちぶれた。

流れ着いた惑星ガイアで名を上げようと、援軍を装ってめちゃくちゃな指示をしてライオコンボイ不在のサイバトロンを散々な目に遭わせてしまうが、タスマニアキッドの激励と、彼の血を見たことで覚醒。
ロボットモードに変身しギガストームにK.O.勝ちした。
その後はライオコンボイに(密かに)謝罪し、再びボクサーとして復帰した。
キッドとライオコンボイは正体に気付いていたが、他の隊員の前では最後まで 超コンボイブリリアントスペシャル'98 として扱い、ガイアを送り出した、のは良いが…
…ぶっちゃけライオジュニア達がいらない子扱いされたのはこいつのせい。ライオジュニア達はキレていい。

コミックボンボン」とのタイアップによる読者公募のキャラクター
一応、アニメ本編にも登場させる案もあったそうで、原画が描かれている。
ゲーム版『最強決定戦』と続編『ネオ』でもチラッとだけ登場している。


◆デストロン

○デストロン機甲軍団

今作のデストロン軍団。
かつての宇宙征服の野望を忘れ、植民地の惑星ダイナソアで良く言えば安穏に、悪く言えば堕落した日々を送る同胞に見切りをつけ、独自に宇宙征服を企む。

後の設定では構成員のほとんどがセイバートロン星の脱獄犯であり、(ビースト)メガトロンとは違った意味での『あぶれ集団』だったようである。

惑星ガイアに残されたコンピューターから兵器をスキャンするが、後に悪のアンゴルモアエネルギーの影響で全員がビーストモードを手に入れた。
スタースクリーム→ヘルスクリーム達4人は『コンバットロン』『サイボーグビースト四天王』の異名もある。
サイボーグビーストは、製品としてはリデコだが、後の『メタルス』で登場した『トランスメタルス2』に非常に似ており、ある意味では先祖返り(展開的には先駆け)とも言える。


CV:小村哲生
我らが兄ちゃん。ピンク大帝。G1のガルバトロンにはあまり似ていない。
「新」破壊大帝なのは、メガトロン以降、長らく「破壊大帝」の名を継ぐ者がいなかったから…らしい。
初代メガ様に次ぐ「理想の上司」。
カタログでは千葉トロンと同年代。
ドリル戦車ドラゴンをスキャンしたが、ドラゴンのイメージがあまりに強すぎた為にバグを起こしてしまい、前半では活躍の場面が少なかった。
「ワルキューレの騎行」を流しながら登場したりはしない。
宇宙征服の真の目的は、初代メガトロンにも通じる『力による平和』であった。

ちなみに中の人はナレーションも兼任している。

玩具は完全新規造形。


  • 破壊侯爵メガストーム(海外版:G2メガトロン)
  • →破壊大公ギガストーム
CV:松山鷹志
愛すべきバカな弟。メガ様に似てるのに。
ニューリーダー病だが、内心では兄への憧れは非常に強い。
決して無能ではなく、リーダーシップはそこそこあるのだが…
余談だが、彼の玩具のデータによると、彼の知力は十段階評価でなぜか9と高く評価されている。算数できないのに。

玩具は海外版のG2メガトロンの一部色変え+音声ギミックオミット。

ギガストームはティラノサウルスになった、メガストームのスーパーパワーアップバージョン。
スタースクリームの謀略でアンゴルモアエネルギーのマグマに落ちてしまったが、兄への憧れからこんな姿になった。
ロボットモードが無くなったが、ビーストモードとビークルモード、ベースモードを手に入れた。
大きく強く格好良くなったが、普段は基地から出る縮小光線で小さくしてもらってる。
運転がド下手な教授や平成ライダー一作目の刑事とは関係ない。ファイヤーコンボイの弟との関係は不明。

玩具はダイナザウラーのリデコ。電動歩行ギミックつき。


  • 航空参謀スタースクリーム(海外版:メガトロン&スタースクリームATB)
  • →参謀総長ヘルスクリーム
CV:高橋広樹
オネエ口調な姐さん。だが歴代の中ではかなりまともな方。
メガストームに算数を教えたこともあった。
とある作戦に『森の木陰でドンジャラホイ作戦』と名付けたり、凄いセンスの持ち主。
ジェット戦闘機に変形。
前作でゲスト出演した(G1)スタースクリームと同一人物と勘違いした視聴者も多かったらしく、キャラ作りに苦労したとか…。
いっその事開き直って中の人を矢尾一樹氏にする案もあったそうだが、別人にした方がいいと高橋氏の「オネエキャラ」に決まったそうな。*3

玩具はG2ドレッドウィングの色変えで海外で販売キャンセルにされたもの。

ヘルスクリームはサイボーグ鮫に変化したスタースクリーム。
BBと共にサイバトロンに寝返ろうとした為、ギガストームの怒りを買い、アンゴルモアエネルギーのマグマに落とされて処刑されたが、その際の恨みのエネルギーで変化した。
サイボーグビースト四天王では一番面影がない。だが目茶苦茶カッコイイ。
漫画では姿と引き換えの強さも見せず、完全にギャグ担当。
後の組織のアゴンボイことオプティマスとの関係は不明。

玩具はサイバーシャークのリデコ。



  • 空爆兵BB
  • →護衛隊長マックスビー
CV:渡辺健
スタスクの相棒。可愛い。「ラジャー」が口癖。
ステルス戦闘機に変形し、空からの空爆でサイバトロンを苦しめる。
そしてキレるとタンクモードに変形できるが、アパッチ同様この姿だと凶暴化して手がつけられなくなるらしい。

玩具はスタスク同様販売キャンセルにされたものの。元ネタと異なり、こちらが子分格。

マックスビーはサイボーグ犬に変化したBB。
凶悪な忠犬。
小型化したが、こちらも目茶苦茶カッコイイ。「マックスラジャー」が口癖。

玩具は日本未発売で初期カタログにも掲載されていたシェパード犬に変身するK-9(アニメ未登場でオオカミに変形するハウリンガーと同じギミック)のリデコ商品。


CV:竹本英史(ダージ)&実近順次(スラスト)
関西弁で喋るお笑いコンビ。たまにガウォークを披露する。
ラファール戦闘機(ダージ)と戦闘機ラプター(スラスト)に変形。
スタースクリームとBBがガルバトロン派に対し、彼等はメガストーム派。

ダージは海外版マシンウォーズのサンダークラッカー・スカイワープの色違い。
スラストはなんとマシンウォーズ版メガトロン・メガプレックス(メガトロンの影武者)の色違い。
ついでに千葉トロンの項目も読んでみよう。

後に二人とも自分達の力のなさを痛感し、ギガストームに頼んで改造してもらう事に。

ダージガンはダージがサイボーグ蜂に変化した姿。「ぶ~ん」とは関係ない…が、セイバートロン星時代は同じ姿をしていた。
自分の武器の名前と被っている。
相手を痺れさせる音波・ブラストリーダーを放つ(ついでに味方も巻き込むが)。
まさかこの時は、CG版ビーストに中身がぶ~んなスラストが登場するとは思わなかっただろう…

玩具はワスピーターのリデコ。

スラストールはスラストがサイボーグラプトルに変化した姿。
「ダー」とは関係ないが、特殊武装が増えている。その代わりビーストモードでは飛べなくなった。
あらゆるものを凍結させるトラッシュホーンで予想できたコントも見せた。

玩具はダイノボット…と言うよりは、色違いのグリムロックのリデコ。

ちなみにサイボーグビースト軍団はビーストモードに変形する際の専用バンクも用意されているのだが、ダージガンとスラストールのバンクだけ明らかに作画が死んでいる


オートローラーズ


デストロンお抱えのフリーの傭兵達。別名ガルバトロン親衛隊。

パワーアップ前のダージとスラストより強いのは内緒。
基地建設役で、縁の下の力持ち。
リアル経費削減の為メイン回以外とことん喋らない。
なお、上記2名が建設車両モチーフでアンシンメトリーなロボットモードなのに対して、後ろ2名は兵器モチーフでシンメトリーなロボットモードの持ち主。


  • 親衛隊長オートスティンガー(海外版:ダートバグ) 
CV:宮澤正
一番目立ってる。
かつてガルバトロンに命を救われたことがあり、彼に絶対の忠誠を誓っている。
過去にインセクトロンを助けたことがあるらしい。
天下を取りたいと思っており、後に野心家の航空参謀に転生……は別次元の話。
武装ダンプカーに変形。

玩具は海外版ではビルドロン風の黄緑色だが、こちらでは黄色とかなり印象が異なる。


  • 陸上親衛隊オートクラッシャー(海外版:ロードブロック) 
CV:上別府仁資
オートローラーズでは一番年上の鬼軍曹。出てくる度に木を切り倒してるイメージしかない。
後、ダージ・スラストの運搬。
武装ショベルカーに変形。

玩具は海外版ではビルドロン風の黄緑。
こちらでも黄緑だが、些かビルドロンの印象とは異なる。


  • 航空親衛隊オートジェッター
CV:小和田貢平
森林伐採の為よくミサイルを放つ
凶暴な性格で、のラリホーよろしく「ヒィーヒヒヒッ!」と甲高い声で笑うのが特徴。
両翼(両腕)に三連ミサイルを持った戦闘機に変形。

玩具は海外版ではキャンセルされてしまった存在で、初期カタログにのみ海外版が掲載されている。当然カラーリングは全く別物。


  • 突撃親衛隊オートランチャー 
CV:岩崎征実
喋らないのはまだいいとしても、他の3体はいるのに一切出てこない回が多い
実は目立ちたがり屋な性格だそうだが…。
赤い装甲車に変形。

玩具はジェッター同様海外版でキャンセルされた存在。
カラーリングは白と青だったのが白と赤になり、正義の味方でも通用するものになっている。


宇宙海賊シーコンズ


宇宙のお宝を求めてやって来た宇宙海賊
実はデストロンではないのだが、宇宙船を失ってしまい、渋々ガルバトロンに従う事になってしまった。
ゴッドネプチューンの合体シーンは必見。
1人足りないのは気のせいだ。
もっぱらビーストモードで活動している。

  • 海賊頭領ハーフシェル
CV:西松和彦
部下思いのシーコンズの親分。かなり涙もろい。
メカ亀に変身。


  • 海賊雷撃兵テラマンダー
CV:上別府仁資
マイペースなチームの若手。シーコンズでは唯一飛べる。
メカエイに変身。


  • 海賊奇襲兵シーファントム
CV:一ノ渡宏昭
シーコンズ一の暴れん坊。実はスキュウレに密かに惚れてる(?)
メカサメに変身。


  • 海賊参謀シーラゴン
CV:宮澤正
チームの古株だが、かなり年食っているためボケることも。
御歳10万歳を超えているとか…
メカシーラカンスに変身。


  • 海賊謀略兵スキュウレ
CV:松本美和
元祖イカ娘。メカイカに変身。
誇り高き貴族・コブシメ一族の子孫らしい。
ビッグホーンに惚れられているが、彼女の本命はスクーバ。
ロボット形態はアニメも漫画も普通に可愛い。出番は少ないけどね!
得意技は死の投げキッス。
ビーストではクモ女に継ぐ、2体目の女性トランスフォーマー。


  • 合体海神ゴッドネプチューン
CV:西松和彦
シーコンズ5人が合体した合体戦士。

玩具は『トランスフォーマー 超神マスターフォース』のキングポセイドンの仕様変更品。
パールホワイトと青緑、銅色が主体の高貴なカラーリングになっている。


◆月の監視員


  • アルテミス
CV:樋口智恵子
少女型アンドロイド。ミーハーな性格でスクーバとスタスク(ヘルスク)の大ファンだが、ムーンからはそれを呆れさしている。
覚醒したらハイスペックに。

彼女とナビちゃんは玩具が存在しないためカードはないが、幸さんのツイートにて演者さんにプレゼントしたというカード(の予備の)画像が公開された(ちなみにサイン入り)。
カーロボット』のアイちゃん(声の人が同じ)と歌う版権絵もある。
『ビジュアルワークス』や『ソング・マスターピース』で使われているので見てみよう。
映画には登場しない。
GBと海外版においては、なんとデストロンと扱われている(つまり、ファンとしているスタスク(ヘルスク)とライバル視している元祖イカ娘と同じ)。
なお、続編がG1シリーズの物語であった為、彼女もG1シリーズの登場人物と言える(ムーンも同様)。

  • 監視員ムーン
CV:竹内順子
ウサギ型ロボット。いつの間にか変身できていた。
続編に登場するサイバトロンの熱血ペンギンとの関係は不明(ちなみに続編の最終回で共演)。
バリアの影響でライオジュニアしか見えていなかったが、最終回でドームが破壊されたと同時にバリアも解除された(この為、続編の最終回では本作のトランスフォーマー達や続編のトランスフォーマー達にも見えていた模様)。
玩具は特別カラーもある。
アルテミスと同じく、映画には登場しない。
なお、海外版ではサイバトロンと扱われているが、デストロン扱いになっている事も。



◆映画のみの登場


CV:子安武人
映画に登場した我らがイボンコ。だが劇中の姿は「誰このイケメン」。
CG版の姿を周囲が見たらどう思うのか。
カタログではライオコンボイの先輩。
ストーリーがストーリーなせいか、おちゃらける仕草は一切なく、普通に真面目な総司令官になっている(一応第1作の監督の岩浪美和氏は音響監督で参加している)。
時系列は無印の最終回と「メタルス」の第1話の間である。無印の最終回及びその劇場版である「激突!ビースト戦士」の終盤にて、エイリアン兵器にぶつかった直後にガイアに飛ばされてきたという。マジンザラック打倒後はエネルゴアに帰還し、メタルスの第3話へと繋がっていく。


  • マジンザラック
映画のラスボス。水陸両用巨大空母というロマン兵器。当初はメガトロン(初代メガトロンか前作の千葉トロンなのかは不明(ただし、イボンコが登場した事により、前作の千葉トロンと思われる))を召喚する予定だったが、ギガストームがエネルギー波長コードを間違えた為に召喚してしまった。


  • 古代ガイア人
かつてのガイア、つまり地球の住人。
劇中では多くの都市やコンピュータが「遺跡」として残っていた(コンピュータの声は弟なんだぞ!)。
終盤である目的のために残していたとんでもない兵器が出てくる。
どっかの惑星の「神」とは関係ない。



〇その他・余談


今木商事先生による漫画版がコミックボンボン1998年7月号から1999年3月号まで全9話が連載され『~ネオ』『~メタルス』と続いていった。回を重ねるごとに描き込みの密度が上がり、ハードさも増していった。単行本は全2巻。
前述の通り酔って暴れるライオコンボイや超コンボイブリリアントスペシャル'98なんてコミカルなネタもあるが。
第一話の時点では前作が過去の地球で今作は未来の地球という設定が知らされていなかったのか、
ユニクロン星エネルゴン調査隊の消息未だつかめず」というセリフが入っている。
ちなみに98年6月号に掲載された予告編は無印BWの記事で4コマ漫画を描いていた緒方信先生作という謎な事になっている。
ちなみに何故か、合体戦士の扱いが悪い気がする。

当時は着ぐるみショーなどの展開もされていたが、登場するキャラはサイバトロンがライオコンボイとアパッチ(ビーストモード)、デストロン側はガルバトロン以外は謎の隊員になっている。ちなみにライオコンボイは関節が曲がらない構造になっているのか、直立状態のままゆっくりと歩いていた。


未来を切り裂くタフな追記・宇宙の果てへ突き抜ける修正をお願いします。

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最終更新:2024年01月31日 18:23

*1 元々はコンボイ(オプティマス・プライマル)としてデザインされたが、急遽取り止めになったとの事。

*2 現役時代の試合を見た事があるようで、ライオコンボイは彼のことを知っていた。

*3 ちなみに矢尾氏は続編『ネオ』でセイバーバック役で出演している。