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チェーンビート(遊戯王OCG)

登録日:2013/10/04 Tue 16:34:55
更新日:2026/07/18 Sat 22:50:04
所要時間:約 5 分で読めます





チ キ ン と は

ほ め 言 葉 で あ る



チェーンビートとは遊戯王OCGにおけるデッキタイプの一種。




【概要】


遊戯王において、いわゆる「○○のテーマ・名前で統一する」というデザイナーズデッキとは離れたデッキは多くある。
古くはスタンダードの典型ともいえる【サイカリゴーズ】等いわゆる【グッドスタッフ】が有名であろう。
それだけではスピードが足りないので、ハンデスや次元等メタ要素を詰め込んだタイプが主となっていった。
俗にいう【ハンデススタン】【カオススタン】【弾圧ワンフー】【アサイカリバー】等が有名だろうか。

しかし、それでも時代の高速化や禁止制限の変化にはついていけず、この手のデッキの多くがトーナメントレベルではなくなっていった。

そこに2012年の秋ごろに流星の如く現れてトーナメントレベルの地雷として話題になったのが【チェーンビート】である。

《ゼンマイシャーク》と《魔界発現世行きデスガイド》の来日で話題沸騰だったEXTRA PACK 2012。
そのパックに収録されていた《ゼンマイラビット》、更にヴェルズより《ヴェルズ・サンダーバード》と言う相棒を引っ提げて「やり逃げビート」と言う地獄のような嫌がらせメタビが誕生した。



【構築】

「除去カード発動→一時除外効果をチェーンし自分モンスターをフィールドから逃がす→相手だけ除去を受ける」というのがコンセプト。
例えば、相手がモンスターを召喚する際に
  • チェーン1:《激流葬》を発動
  • チェーン2:《ゼンマイラビット》の効果発動
とすれば、逆順処理で
  • チェーン2の処理 :《ゼンマイラビット》の効果で自身をエンドフェイズまで除外
  • チェーン1の処理 :《激流葬》の効果でモンスター全破壊。《ゼンマイラビット》は除外されているので無事
と相手モンスターだけを破壊できる。

採用するモンスターが極端に少ないのが特徴で、最少ラビット3サンダーバード3カード・カーD2で8枚と言う報告もあるほど。
まあこれは極端な例でもあるのだが、それでも《エフェクト・ヴェーラー》込でも10枚ちょい程度で済む。
高額なエクストラにも頼らないデッキ*1なので、これも貧乏デッキの一種と言えるかもしれない。
もっとも、全盛期は必須カード達がそれなりのお値段になっていたが……。

モンスターカード


ゼンマイラビット
効果モンスター
星3/地属性/獣戦士族/攻1400/守 600
自分フィールド上の「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを次の自分のスタンバイフェイズ時までゲームから除外する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
また、この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

ヴェルズ・サンダーバード
効果モンスター
星4/闇属性/雷族/攻1650/守1050
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、自分フィールド上のこのカードをゲームから除外できる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
この効果で除外したこのカードは次のスタンバイフェイズ時にフィールド上に戻り、攻撃力は300ポイントアップする。
「ヴェルズ・サンダーバード」の効果は1ターンに1度しか発動できない。

異次元の探求者
効果モンスター
星3/闇属性/サイキック族/攻1500/守 800
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを次のターンのエンドフェイズまで除外する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

こいつらの効果を簡単に説明したら自力でスペルスピード2の《亜空間物質転送装置》を発動できると言う事。
これを全体除去や1:1交換の罠にチェーンしてぶっ放すことで相手だけ全滅させるのが基本戦術になる。

次に、それぞれの強みを書いていこう。

《ゼンマイラビット》はゼンマイとのシナジーが薄いのだが、しかしそれでもサーチ手段などが豊富。
ステータスがかなり低いがリクルーターに対応してる強みともいえ、獣戦士なので炎舞対応なのがGOOD。
総じて初手にもって行きやすく、《ヴェルズ・サンダーバード》を出すまでの繋ぎに行きやすい。
あえて採用する必要はないが、他の「ゼンマイ」モンスターを除外することもできる。

《ヴェルズ・サンダーバード》は効果発動に条件があるのだが、なんかの速攻魔法か罠にチェーンすればいいので発動条件はかなり緩い。
《ゼンマイラビット》の効果→チェーン《ヴェルズ・サンダーバード》でももちろん行けるので並ぶと除去がほんとにめんどくさい。
また、《ヴェルズ・サンダーバード》は《ゼンマイラビット》よりステータスがかなり高く、帰還した時にパワーアップするおまけつきなのも鬱陶しがられる。
帰還した時の攻撃力は1950と水準以上であり、このデッキの主力となり得る存在である*2
ただし、《ヴェルズ・サンダーバード》はいずれか1体しか効果を発動できないので、複数体並べるのには不向きである。

《異次元の探求者》は《緊急テレポート》に対応するのが強みであり、あちらの自壊デメリットも自身を除外すれば踏み倒せる。
ただし帰還のタイミングが除外したターンの次のエンドフェイズと上記2体より遅れるのが難点。
あと《ゼンマイラビット》と同じく自身以外も除外可能。
ちなみに【チェーンビート】が登場した2012年当時は存在しないカードであった。


魔法・罠カード

こいつらと相性が良いカードも当然癖が強いのが多い。

強欲で謙虚な壺
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。
(1):自分のデッキの上からカードを3枚めくり、その中から1枚を選んで手札に加える。
その後、残りのカードをデッキに戻す。
全盛期においては貴重なドローソースの1枚。
メインとなるモンスターの帰還は、いずれも特殊召喚扱いではないため、このカードのデメリット効果も気にならない。

強制退出装置
通常罠
お互いはそれぞれ自分フィールド上のモンスター1体を選び、
そのモンスターを持ち主のデッキに戻す。
このデッキの代名詞といってもいいカード。
デッキバウンスという極めて強力な除去効果を持つ。

だが、このカードはお互いのフィールド上に1体以上モンスターが存在することが発動条件であり、効果処理はお互いに自分のモンスター1体をデッキに戻すというもの。
自分のモンスターも選ばなくてはならないためアドバンテージの損失が大きく、更にはデッキバウンスするモンスターはコントローラーが選ぶため不確定要素も強く、いくら強力な除去とはいえ割に合うカードとは言いづらかった。

しかし《ゼンマイラビット》か《ヴェルズ・サンダーバード》で逃げれば相手だけデッキバウンスと言う胡散臭いカードに化ける。
これは「効果処理時にモンスターが存在しないプレイヤーのデッキバウンスは行われない」という裁定のため。
ただし、自力で除外できないモンスターが残っていると、そのモンスターがデッキバウンスされてしまうので、自分フィールドには余計なモンスターを残さないようにしたい。

カード名が《強制脱出装置》と似ているので、宣言する際は間違えないように注意しよう。

激流葬
通常罠
(1):モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊する。
古参プレイヤーにはお馴染みの全体除去カードも、同様に自身への被害を軽減できるので相性が良い。
《強制退出装置》と比較すると、発動タイミングが限られている上に除去の質は劣るが大量破壊を狙えるのが強み。
一方で、大量破壊に固執しすぎていると、先に並んだモンスターを素材に耐性持ちモンスターを出される可能性もなくはない。
なので、どのタイミングで発動するのがベストかを見極めるのも重要である。

他には《ブラック・ホール》や《つり天井》などの全体除去カードも採用候補筆頭に挙がる。
自身のモンスターを逃がせば相手だけ全体除去と嫌がらせに拍車をかけられる。

他には、墓地利用はほぼしないに等しいので《次元の裂け目》や《マクロコスモス》と言った他のデッキでは採用しにくい永続無差別除外カードメインから使え、またチェーンに関係する《連鎖爆撃》《積み上げる幸福》《虚無を呼ぶ呪文》なども採用候補となる。


弱点

除外メタ

「除外」がコンセプトなのでこれを封じられるのはキツイものがある。
特に《王宮の鉄壁》これ一枚でコンセプトが完全に瓦解する。
また、除外中の《ゼンマイラビット》《ヴェルズ・サンダーバード》を《虚空海竜リヴァイエール》などで奪われるのも厳しい。

罠カードメタ

《闇のデッキ破壊ウイルス》等で罠を宣言されたり、《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》などでモンスター効果か罠を封殺されたりも辛いものがある。
除去を大量に入れるとはいえ打点の低さ故に除去を思った以上のペースで使わされるので上手くテンポを掴めないとジリ貧になりやすい。

耐性持ちモンスター

除去のほとんどを魔法・罠カードに頼るのでそれらへの耐性持ちモンスターが出ると苦しい。
壊獣や《原始生命態ニビル》でリリースしてしまうのもいい。
別の除去カードで処理すれば再利用される心配もない。


総じて一点特化デッキともいえるので、マストカウンターを食らうと立て直しが利かないと言うのはメタビらしい弱みともいえよう。

2013年の前期環境トップの【魔導】【征竜】でのメタカードががっつり刺さってしまう(対【魔導】用の闇デッキ、対【征竜】用の《王宮の鉄壁》)せいで、
2013年前期環境では結果をあまり残せなかったが、これらのカードがパワーダウンした今ではそれなりの結果を残せるだろうか。

また展開力が無いので、回ったときの【六武衆】とかは物量で勝てない事もあるので、《つり天井》でも打てないならもうあきらめよう……。


【余談】

生まれたコンセプトが変わっているとされている。諸説あるのだが。

もともとメタビなんて組む予定はなく、《ヴェルズ・サンダーバード》と《ゼンマイラビット》の相性の良さに目をつけた【チェーンバーン】使いがこれをぶち込んでデッキを作ってみた。

「《積み上げる幸福》なども込みで決まったら《ヴェルズ・サンダーバード》《ゼンマイラビット》合わせてかなり増える為、2000以上のバーンが能動的に打ち込める。」

「《ゼンマイラビット》→《ヴェルズ・サンダーバード》→《連鎖爆撃》だけでも1200のバーンが期待できる。」

ところが《連鎖爆撃》及びそれのサポートカードが事故になると発覚して、試しに《強制退出装置》等を入れてみたらあら不思議。
見事なメタビートが完成しましたとさ…と言う事。

実際に今でも引導火力に《連鎖爆撃》をチェーンビートに入れてる人は多く、名前の由来がここからきているという話であるそうだ。




追記修正は除外ゾーンに逃げながらお願いします

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最終更新:2026年07月18日 22:50

*1 ただし、戦略の選択肢としてあるに越した事はない。

*2 攻撃力は除外される度にリセットされるため、1950より大きくなることはない。