激流葬(遊戯王OCG)

登録日:2014/03/21 (金) 15:13:33
更新日:2025/04/30 Wed 09:23:22
所要時間:約 5 分で読めます





《激流葬》とは、遊戯王OCGに存在するカードの1つ。
初登場は2001年4月、第2期の「Spell of Mask -仮面の呪縛-」と古く、最初期から多くのデッキで使われてきた罠カードである。

通常罠
(1):モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊する。

【概要】

召喚・反転召喚・特殊召喚に反応し、お互いのモンスターを全て破壊する罠カード。
いたってシンプルだが、それゆえに強烈な効果である。

破壊範囲は《ブラック・ホール》と同じだが、相手が展開をしている最中に発動でき、
《昇霊術師 ジョウゲン》のような厄介な起動効果を持つモンスターや、S召喚X召喚される前に妨害することができるのが大きい。

多くの手札を費やして展開した局面を、このカード1枚で全てひっくり返すことができる。
対象をとらない効果のため、そうした効果に耐性を持つモンスターも除去できる。


一方、破壊耐性のあるモンスターには当然意味がない。
また、墓地に送られることで発動する効果を持つモンスターや、墓地から蘇生できるモンスター、
召喚誘発効果で発動時には既に効果を発動しているモンスターなどには効果が薄い。

これは自分のモンスターにも相手のモンスターにも言えることであり、相手がそうしたモンスターを出してきた時は使用を控えたり、
炎王】や【ユベル】など逆に自分で破壊してメリットのあるモンスターを巻き込むのにも利用できたりする。

だがそうした効果のないモンスターならば、基本的に発動した後はお互いのフィールドはがら空きとなる。
発動後に相手がそのままターンエンドすれば自分のターンで攻撃を仕掛けるチャンスになるが、
逆に相手が発動後もなお展開手段を持っていれば、大打撃を被る恐れがある。

いつ発動すれば最高のリターンが得られるのか、プレイングはよく考えよう。


モンスターが召喚された時にしか発動できないため、その前に《ハーピィの羽根帚》や《サイクロン》で割られればそれまで。

特殊召喚に続けてなんらかの処理を挟む効果にはタイミングを逃すこともあり、通常罠のためダメージステップ中の特殊召喚には対応しない。

神の宣告》や《スターライト・ロード》などで無効にされることもあるし、
禁じられた聖槍》を使われて自分のモンスターだけが全滅なんてなったら目も当てられない。

一方伏せカード警戒をする時には、このカードの存在はかなり大きい。
無効効果や破壊耐性を持つモンスターを出す算段をしたり、《スターダスト・ドラゴン》などを出せるよう展開すれば
その時点で相手は使わざるを得なくなるため、途中で使わせるよう仕向けて残りの手札で再展開するなどを考える必要がある。


また、今いるモンスターで攻撃すれば勝ちという局面でこのカードの存在が予想される場合、
駄目押しでモンスターを召喚するとこれにひっかかってしまい逆転を許す、という場合がある。

逆に警戒してそのまま攻撃したら実は《聖なるバリア −ミラーフォース−》で全滅、ということもあるが。

既に相手モンスターが展開されていても、どちらかの召喚行為に反応して発動できるため、
緊急時には自分のモンスターの召喚であえて発動させることも考えられる。

稀に、相手に《奈落の落とし穴》を発動され、どうしても除外されたくない場合にチェーン発動して墓地送りにする、なんてことも可能。



発動すればデュエルの流れを一気に変えることができる強力なカードなため、2004年9月から長らく制限カードになっていた。
環境の高速化対策に2012年3月に準制限カードになり、P召喚対策のためか2014年4月からはついに無制限カードとなる。
しかしこのカードを受けてなお平気で展開するデッキも多数あるというのだから、恐ろしいものである。

マスタールール3にて初登場したP召喚に対して発動すれば相手が展開したモンスターすべてを破壊できる。
ただし特殊召喚自体は許すため、その中にPモンスターがいればそれらがEXデッキに貯まるので注意。

新マスタールールの導入後は、EXモンスターゾーンが新設されたので、Pモンスターへの威力は相対的に高まることになった。

遊戯王ラッシュデュエル

こちらにもデッキにカードの1種類につき1枚の「レジェンドカード」待遇で登場。
「レジェンドカード」指定の理由は、いくら無数の召喚権を誇るこちらのゲームだからって、そう何度も被弾してはリソースが枯れることが想像に難くないことが理由だろう。

【劇中での活躍】

イラストは青い波動のようなものが迸っているが、アニメでの描写を見る限り、カード名の通り激しく大きい水流で押し流すようだ。

DMではバトルシティ編で梶木漁太が使用。この時はトリガーになるのは相手の召喚時、破壊するのは相手のモンスターのみ、とOCG版とは相互互換的な性能だった。

5D'sではルチアーノが使用。龍可と龍亜の場の《ウィード》《スポーア》《D・チャッカン》を全て破壊し、
さらに自分の《スカイ・コア》を巻き込んで《機皇帝スキエル》とパーツの特殊召喚のトリガーとなった。

ちなみに、この時の発動宣言のイントネーション「激↑流→葬↓!」がネタにされることがある。
またタッグフォースではこのイントネーションのままわざわざ発動ボイスまで用意されている。


【関連カード】


  • 激流蘇生
通常罠
自分フィールド上の水属性モンスターが
戦闘またはカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
その時に破壊され、フィールド上から自分の墓地へ送られたモンスターを全て特殊召喚し、
特殊召喚したモンスターの数×500ポイントダメージを相手ライフに与える。
「激流蘇生」は1ターンに1枚しか発動できない。

自分の水属性モンスターの破壊をトリガーとする複数蘇生+バーン。《激流葬》のパロディカードだが相性は良く、自分の水属性を巻き込めば相手全滅、俺無事となる。
登場当初は水属性デッキで稀に使われることもあったが、後に出た《水神の護符》は破壊自体を防ぐため、そちらが優先されるようになったため出番はなくなった。
ただしこちらはトリガーこそ水属性だが蘇生するモンスターに制限はないことに注意。

イラストは水流の中から《海皇の突撃兵》が復活するものなのだが、アニメZEXALドルべがナッシュ&メラグの記憶の遺跡で現れた場面が水を頭に被りながらの登場で、このイラストにそっくりだったため、こちらもネタにされている。

  • 海竜神の激昂
通常魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):デッキから「激流葬」1枚を手札に加える。
(2):自分フィールドの水属性モンスターが効果で破壊される場合、
代わりに墓地のこのカードを除外できる。
19年の時を経て現れた専用サーチカード。
ただし罠カードをサーチするということで手の内がバレバレになることに注意。
墓地効果で水属性モンスターの効果破壊を防げるのでそっちがメインとなるか。


【余談】

このカード、どういうわけかデュエリストパックの『-ヨハン編-』『-神代兄妹編-』と
このカードを一度も使ったことのない人物のデュエリストパックに合計2度も収録されている

確かに二人が使うカードはこのカードとシナジーするが、神代兄妹はともかく、原作からしてモンスター除去を入れてないヨハンのパックに入れたのは一体……?


追記・修正は《激流葬》をくぐりぬけてお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 罠カード
  • 通常罠
  • 召喚反応罠
  • ルチアーノ
  • 激↑流→葬↓
  • 激流葬
  • 梶木漁太
  • 全体除去
  • 特殊召喚メタ
  • LEGENDカード
  • 遊戯王ラッシュデュエル
  • Spell of Mask -仮面の呪縛-
  • 原作出身
  • 元制限カード
  • GS再録
  • 遊戯王5D's
  • セルフ破壊
最終更新:2025年04月30日 09:23