登録日:2012/09/26 Wed 22:21:33
更新日:2025/01/11 Sat 10:28:44
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要するに私の希望は、たかだかこの先何十年かの平和なんだ。だがそれでも、その十分の一の期間の戦乱に勝ること幾万倍だと思う。
私の家に14歳の男の子がいるが、その子が戦場に引き出されるのを見たくない。
ヤン・ウェンリーは小説『
銀河英雄伝説』において国として衰えつつあった自由惑星同盟を軍事面から支えた自由惑星同盟最年少の元帥である。
同盟軍の名だたる名将を全て打ち破った
ラインハルト・フォン・ローエングラムが最後まで勝つことのできなかった唯一の人物であり、またラインハルトの直属を数多く葬り去った。
同盟滅亡後も
民主主義擁護の為、エル・ファシル独立政府に参加し、対帝国の軍事指揮を行った。
生没年 |
宇宙暦767年〜800年 |
CV |
富山敬(OVA本編) |
郷田ほづみ(外伝) |
鈴村健一(TVアニメ) |
【来歴】
767年に星間交易商ヤン・タイロンの息子として生を受ける。
歴史家を志すも、父親の事故死により学費の捻出が不可能となり進学を断念。
無料で歴史を学べる同盟軍士官学校戦史研究科に入学。
同学科の廃止を以って戦略研究科に転科。
士官学校卒業後、同盟軍に任官(少尉)。
数々の会戦で武勲を重ね、軍人として栄達。
同年5月14日、第13艦隊の最初の任務で、難攻不落といわれた
イゼルローン要塞を陥落させ、中将に昇進。
「魔術師ヤン」「奇跡のヤン」と評される彼は同年の「帝国領侵攻作戦」と「
アムリッツァ星域会戦」で全軍崩壊を防いだ功績により大将に昇進。
対帝国の最前線であるイゼルローンに
要塞司令官兼駐留艦隊司令官として赴任以降は
軍事クーデター鎮圧や帝国軍侵攻に対処する。
宇宙暦799年の「
ラグナロック作戦」で軍事的意義を喪失した(表面上は自爆を偽装した)イゼルローン要塞を(内部工作を施しつつ)放棄し、ハイネセンに帰還後は
最年少元帥として実質的な全軍指揮権を獲得する。
同年、帝国軍最高司令官との間に行われたバーミリオン星域会戦で優勢な戦いを進めるも、同盟政府が発した戦闘停止命令並びに無条件降伏の通達を受け、戦闘停止。
一部幕僚の意見具申を制しつつ、ヤン艦隊客将であった
メルカッツ提督に一部戦力を託し脱出を幇助した。
停戦後に行われた会談では帝国元帥の座を用意して引き抜こうとしたラインハルトを謝絶。
ハイネセン帰還後に退役し、6月には副官フレデリカ・グリーンヒルと結婚し、一市民として生きる道を選ぶ。
一方でメルカッツと共謀し、艦隊戦力拡充や情報提供といった反帝国運動を密かに行っていたため、同年7月に帝国政府の一部上層部や同盟政府により謀殺されかけるが、難を逃れて身を隠す。
同年12月、メルカッツ艦隊と合流しエル・ファシル独立政府に参加。
革命軍を組織して、万一を考えて施していた内部工作を使ってイゼルローン要塞を奪還し、帝国軍との決戦に備える。
宇宙暦800年の「
回廊の戦い」では軍事的才覚をいかんなく発揮し、帝国軍重鎮を幾人も戦死させる等の着実な戦果を挙げたことで皇帝ラインハルトより一時講和を引き出す。
しかし、その会談に向かう途上、地球教徒のテロリストに襲撃され、6月1日午前2時55分、凶弾に倒れる。
33歳没。
ごめん、フレデリカ。ごめん、ユリアン。ごめん、みんな…
彼の死後、その遺志は残されたヤン艦隊を中心としたイゼルローン共和政府によって受け継がれる事となる。
【能力】
他者から見て優雅に立ち振る舞い、戦場において一度も敗れる事のなかった彼の軍事的才覚は「不敗の名将」と評され、同時代の英雄ラインハルト・フォン・ローエングラム同様に高く評価されている。
特に「休んでいる時にもその脳裏では策略を練っていた」彼の、戦術面において優位な状況を作り出し、状況が敵将を誘導することに最善を尽くす姿を歴史家は「知将・謀将」と評する。
しかし、ヤン自身は「運が続いただけ」と評価し、戦略レベルの物量作戦を敷かれたが最後、自分では太刀打ちできないことを独白したりと弱気な姿勢を見せていた。
事実、彼の対手であったラインハルトが最終的に国家と軍を手中に収めたのに対して、ヤンは同盟軍の政治的迷走に見舞われて艦隊指揮官に終始し、戦略としての指揮指導を行う事は無かった。
同時にアムリッツァでの大敗を筆頭とする戦争での軍事力が払底し、ヤンが全軍指揮権と元帥の肩書きを得た時にヤン艦隊以外の戦力はもはや存在せず、それゆえ彼が戦略的な主導権や優位を確立したことはついに一度もなく、ラインハルトに対して常に守勢に立つ立場であった。
しかしこれは逆に言えば、ラインハルトの築いた戦略的優位性を局地的な勝利によって食い破ってきたということでもあり、ヤンの戦術的才能の凄まじさを示すものであるとも言える。
ヤン本人が言っているように、「戦術レベルでの勝利が戦略レベルでの敗北をつぐなえないというのは軍事上の常識」である。
にもかかわらず、戦略レベルで崩壊している同盟の戦線を維持し、勝利まであと一歩というところまでラインハルトを追い詰めたその手腕は、まさに「魔術的」と評価されて然るべきだろう。
【人物】
私人としては諸事につけのらりくらりとした、極めてマイペースな生活無能力者。
作戦立案・艦隊指揮こそ目を見張るものがあるが、歴史学に対する関心と
紅茶、飲酒以外は
無趣味と、むしろ問題だらけであり、被保護者ユリアン・ミンツが来る前は荒んだ生活を送っていた。
それを以って
「ヤン・ウェンリーは首から下はいらない人間である」
政治的には父親の教えもあって、ゴールデンバウム王朝銀河帝国の敷く専制君主制を忌避し、過大と言えるほどに民主主義を信奉している。
ただ、同じく専制君主制とはいえローエングラム王朝の新銀河帝国が民衆のための公平な政治を行っている点では仲良くするべきと理解していたり、民主主義の根本は、別種の人間を認め共に生存することとの理解もきちんとしていたりと、専制君主制ならば一切全否定、というようなものではない。
民主主義を信奉する一方で、たとえそれを実現するためであろうとも手段としてのテロリズムに対して「歴史の停滞を招くばかりで全く建設的ではなく、世界を良い方向に変えることは出来ない」と嫌悪している。
そのため、裏では右派テロ組織「憂国騎士団」との繋がりを持ち、口先で戦争を賛美し民衆を扇動する統制的・翼賛的なトリューニヒトらへの忠誠心もとぼしい、というかゼロを通り越してマイナス。
それを踏まえた上で、自由惑星同盟の重要な立ち位置にいる事を自覚しつつも自分の判断で主導しようとはしなかった。
本編を読むとわかるが、ヤン・ウェンリーは「自分の判断・決断が正しい」と思った事は一度もない。最初から最期まで、彼は自分自身を疑い抜いていた。
腹心の部下達からも度々、緊急避難的にでも国を主導すべきだと進言されていたが、ヤン自身は同盟が自らの政治思想に反する方向に進んでもそれを解決するために行動しようとはしなかった。
後世の歴史家の
『信条や信念を持つ者は評価を下げるなどと嘯いていたヤン自身が、民主主義や文民統制の原則に自ら強く縛られていた』
『「国家の大事を個人に委ねるべきではない」という民主共和制の根本原理を徹底するあまり、旧友や祖国を見殺しにした』
という批判はまことにもっともである。しかしそれに対して
『彼は常に批判・反論を受け入れていたし、自分を道具として使える人が出てきて民主共和制を守ってくれと訴えていた』
という反論もこれまたもっともである。
生前は関わる人みんなを困らせ、後の世に重要人物として彼を調べる歴史家みんなを困らせた難儀な戦術家(戦略家かもしれないぞ?)…
それがヤン・ウェンリーという面倒くさい人物なのである。
大衆から英雄視され、身内の結束が固いヤンらをトリューニヒトが軍閥として十分な要素・条件を持つ事から警戒し、グリーンヒル大将らが
盛大にやらかした事を考慮すると政治に慎重な姿勢を貫く事は間違っていないだろう。
それでも戦時体制の長期化と慢性化した腐敗・堕落で機能不全を起こし、トリューニヒトが暗躍する自由惑星同盟と民主主義体制が敗北する様をヤンは「黙って見て」いた側の人間とも言える。
独裁者は、出現させる側により多くの責任がある。積極的に支持しなくても、黙って見ていれば同罪だ
その「黙って見ていた」こと、いわば「消極的な支持」の報いか、密かに共和制再建の軍事力「動くシャーウッドの森」を組織したために、同盟末期から敗戦後の混乱期にかけて
オーベルシュタインに地球教と体制反体制双方から暗殺対象になって暴力や恐怖政治………嫌悪してやまない
テロリズムに呑まれてゆく。
一方で「今の世の流れは悪いものだから、自分が変えないといけない」という考え自体がテロリズムの入り口なのも歴史が示す事実ではあり、ヤンはそれを何より忌避していた。
優秀で功績大きい人物であろうと、ただ一人の人間には違いない。大きな顔をせず、ただ一人の参政者として関わるべし
───彼のこの「民主共和制原理主義」は、作中世界でも現実世界でも議論が絶えない。
歴史小説の体裁を採る『銀河英雄伝説』にはラインハルトなどと同じく、「後世の歴史家」の彼に対する評価が多々存在する。
本編で描かれているヤンの態度に職業軍人として甚だしく不真面目な面が見受けられるにもかかわらず、そういったヤンを毛嫌いする人物は
軍事的・政治的に無能とする描写が多い。
「彼の無用な抵抗によりラインハルトの統一が遅れ、歴史に不必要の混乱と出血を招いた」等がそれである。
(例えば査問会でのやり取りは恐らく記録が残っているだろうことから「後世の歴史家」による創作ではなく、実際にあの場であのような発言をしていただろうと推測される)。
その為
ヨブ・トリューニヒトが歴史小説中の悪役として過剰に演出されたように、本編中のヤンもまた主役として過剰に演出されている、と見る事ができる。
もっとも、在命中であっても本人は他者の評価をそれほど気にしていなかったようであるが。
【魔術師ヤンの戦法・奇策】
ヤン艦隊は最盛期であっても艦隊の総数は3万弱と大兵力の帝国軍に対して常に少数の戦力で戦うことを余儀なくされていた。
これは帝国領侵攻作戦等で同盟軍が大幅に戦力を消耗してしまったためにもはや大規模な艦隊を編成できなくなったためである。
数の不利をヤンの智謀や奇策、
- 地理的に、大軍を活用できないところに敵をおびき寄せる
- 艦隊の形態を柔軟に変える
- 隕石を引っ張ってくる
- ゲリラ戦術を活用する
- 旗艦を囮に歩兵を突撃させる
などで全面的にカバーしており、複数の分艦隊を編成していることもあってか指令の伝達や陣形の編成・艦隊の連携が素早く行える上、ヤン艦隊そのもののチームワークも抜群で一個艦隊で帝国軍を悉く翻弄していた。
反面、戦力が少数である以上、大艦隊による正面からのぶつかり合いや物量戦、消耗戦には非常に弱いのが欠点。
◆艦隊運用術
艦隊運用を一任されたフィッシャー提督の名人芸はまさに神懸かり的で、ヤンの作戦を迅速かつ正確に実行するのはもちろんのこと、その場の状況に合わせて臨機応変に陣形を組み直したりすることで縦横無尽な艦隊運動で帝国軍を悉く翻弄していた。
ヤンが直接艦隊を運用する場合は事前に敵の行動などを予測した上でいくつものフォーメーションを用意しておき、アスターテ会戦や対ガイエスブルグ戦などでは潰走寸前や寄せ集めの艦隊であっても敵を翻弄することができていた。
◆一点集中放火
ヤン艦隊が得意とする戦術の一つで、基本的に数個の艦でひとつの敵艦を砲撃させてる各個撃破で相手を削り、敵艦隊が大きな隙を見せたりウィークポイントとなるような状況になれば一気に全艦隊の集中攻撃を加えて大損害を与える。
アニメ版ではビームが合体し巨大な波動砲となって敵艦隊を葬っていた。
◆ゲリラ戦術
ゲリラ戦を得意とするアッテンボローの偽装退却で敵艦隊を誘い込んだり、無人艦隊を囮にした陽動や自爆攻撃を行わせたりと敵を罠に嵌める戦法もよく使う。
これは勝手に自爆させられてキャゼルヌはブチギレたが…。
◆各個撃破
数で勝る敵を相手に正面からは戦わず、ゲリラ戦術を駆使して敵が独立行動をしている所を狙って、あるいは何らかの策で分断して自軍より少なくなったところを叩く。
ラインハルトも戦力に劣る状況で同じ戦術を使い大勝したことがあるが、ヤンのそれは戦略レベルであった。
◆情報の攪乱
ヤンが初めて名声を得るきっかけとなった「
エル・ファシルの奇跡」のようにレーダーの索敵では捕捉した敵影の詳細などはその時点では艦船なのか隕石群なのか判断できないため、目視できない遠距離ではこれを利用して敵を攪乱させる戦法も用いる。
バーミリオン会戦では囮として小惑星群を艦隊に偽装して敵を攪乱させ、敵旗艦を守る本陣の艦隊を殲滅できるように誘導した。
また、情報戦のスペシャリストであるバグダッシュの能力を活かし、イゼルローンに駐留する帝国軍を情報操作によって混乱に陥らせたりもする。
◆地の利の活用
ヤンの奇策は広大な宇宙空間に存在する様々な障害物なども最大限に活用される。
隕石群や巨大な氷塊を質量兵器にすることで敵艦隊にぶつけたり、恒星に融合弾を落としてそれによって発生した爆風を利用した高速突進を仕掛けたりと使えるものは何でも使う。
ヤン艦隊の拠点となったイゼルローン回廊の外縁は航行や索敵が不能なエネルギー流が荒れ狂っており、この地形をも武器として用いて大兵力で思うように動けない帝国軍を翻弄した。
時には
ブラックホールを使って敵を罠に誘い込み、後退を不可能にさせた上での殲滅も行うというえげつない戦術も見せたりした。
【帝国軍将帥からの評価】
正面対決などは大兵力の差や優秀な能力を持つ人材の宝庫であることもあって非常に強いラインハルト陣営ではあるものの、ヤン・ウェンリーの智謀と奇策の前に度々苦汁を嘗めさせられており、歴戦の将帥でさえ彼のトリックに嵌められることを恐れて警戒して全面攻撃を控えたり、深読みし過ぎて失策する者さえいるほどである。
一対一の艦隊戦ではまずヤンに勝つことは不可能とされる。
しかし、同時に敵ながらに名将であるヤンはローエングラム元帥府の幹部勢の多くからは尊敬の念も抱かれており、直接面会した者は軍人らしくない彼の意外な姿に驚きつつも敬意を払ったりもする。
元帥府の長であり帝国皇帝となるラインハルトに至っては自陣営に加えることも望んでおり、劇中唯一の会談の場面で「元帥として迎えたい」と直接スカウトした他、その後にヤンが同盟政府に追われた際も帝国に迎え入れようと声明を発したほど彼を評価している。
【主な人間関係】
第四次ティアマト会戦やアスターテ会戦などでヤンと直接相まみえてから
ライバル視するようになり、完全に勝利することに拘るラインハルトは度々完全勝利を邪魔されることを腹立たしく思いつつも、彼と戦うことが半ば生き甲斐にもなっていた。
一方でヤンを自らの麾下とすることも望んでおり、直接対談した際には「帝国元帥にする」と言う最大の栄誉をちらつかせている。
バーミリオン会戦で同戦力の死闘を繰り広げた際はラインハルトの策を見破ったヤンの奇策に逆に嵌められて乗艦を撃沈される寸前にまで追い詰められてしまう。
部下が独断で同盟首都を降伏させたことで辛うじて戦死は免れたが直接対決で勝利したのではなく、勝利を盗む形になった事を後悔し、彼に勝つ事に固執する様になってイゼルローン要塞を攻撃する。
逆に、ヤンの訃報に接した際には虚脱状態に陥り、イゼルローン共和政府を放置するようになった。
政略的に見れば、本来の職務に立ち返っただけなのだが…。
ヤンに勝利することに固執する様について、オーベルシュタインは面と向かってではないとは言え、「皇帝が個人的な誇りのために、将兵を無為に死なせた」と激烈な非難をしている。
【余談】
道原かつみ版のコミック化の際に田中氏はヤンのことを
名探偵ホームズの
犬のホームズ
のような感じ、とイメージを伝えたところ、道原女史は「
そんなにかっこよくしていいんですか?
」と返され、それから田中芳樹事務所内では「
犬にも劣るヤン・ウェンリー
」というフレーズが流行ったそうな。
ホームズかっこいいからしょうがないね。
「私は最悪の項目でも最良の建て逃げにまさると思っている。だから冥殿氏の為に荒らし共と戦うのさ。こいつは、なかなかりっぱな信念だと思うがね」
- ヤンが民主共和制をどう捉えていたかはラインハルトとの対談で垣間見る事が出来る。あの対談は今読んでも重たいもんがある。 -- (名無しさん) 2022-12-02 18:43:38
- 絶妙に母性をくすぐるタイプではあるんだよな。 -- (名無しさん) 2022-12-11 12:12:23
- 急ぎの場で飲み物を淹れてもらう→「紅茶がよかった」、「サンドウィッチやハンバーガーは得意なんです」→「挟むものは得意なんだね」 これ相手がほぼおしかける形で自分と結婚した相手だからしこりにならないが、ぜつみょうに人の心を傷つけてるのがふだんの性格の温厚さに反していて意外性を感じる -- (名無しさん) 2022-12-12 22:15:23
- 2↑歴史おたくで身の回りのことも最低限しかできないしいささか子供っぽさもあるが、かくじつな頭の回転のはやさと戦場という場において人間として信用できるギャップかな?歴史オタクなのもその知識の造形の深さは尊敬できる(歴史家としては凡庸らしいが) -- (名無しさん) 2022-12-12 22:21:06
- 相談所に報告のあった違反コメントを削除しました。 -- (名無しさん) 2022-12-15 13:20:01
- ヤンが独裁者になる道を選んだなら仲間はそのために戦ったろうね -- (名無しさん) 2023-01-03 11:37:22
- 長所に見合うだけの短所もあるのがヤンという人間 -- (名無しさん) 2023-08-14 20:11:27
- ↑それだな、ラインハルトは理想的な戦場においても政治においても名君でありそうだけれども、ヤンは完璧ではないのがいい -- (名無しさん) 2023-08-14 20:25:59
- 太公望や呉子は兵法家で名将だったが、改革を主導する政治家という面もあった。アメリカ大統領にも将軍から成り上がった人物は多い。そういう道もあり得るのに最初から可能性ごと断ってしまったのは、なんというか「若さ」を感じる。 -- (名無しさん) 2023-09-26 22:20:06
- ヤンからしてみればせいぜい尉官クラスで適当に日常業務こなして早々に隠居決め込みたかったような人やし、仲間にまで「今からでも遅くないから国を盗れ!」とか言われるのそうとう苦痛だったと思う -- (名無しさん) 2023-10-13 22:26:08
- ↑ でも、民主共和制国家で軍人がクーデターで国家元首になって、ろくな事になった試しがないし。政治家の「自分は過去の奴等とは違うぜ!」という自認ほどヤバいもんもないし。 -- (名無しさん) 2023-11-05 20:46:10
- ↑そこらへんのくだりはグリーヒル父上あたりのクーデターでやったね -- (名無しさん) 2023-11-05 20:54:59
- ゲーム『戦いの輪舞曲』のビジュアルの一つでコタツで居眠りしているの図があるが、原作世界の同盟に伝わっていたら酒と歴史書の次に肌身離さず艦橋にも持ち込んでいたに違いない -- (名無しさん) 2024-01-09 21:55:04
- ↑4 「どうせ賛否分かれ盛大な非難を浴びる身なら、従来の定説に背く歴史学者の方がやりたかったよ」からすると、いくら出世し英雄と讃えられようが「俺みたいなのが英雄様になれちゃうような国そのものがどうかしちゃってんのよ」か、運命はつくづく皮肉を愛する…… -- (名無しさん) 2024-02-18 15:48:32
- 有能な部下は多いが政治家肌なのがいないのが痛かった。フレデリカは良い女で事務処理達人だけど政治転向は強引にやらせた格好だし。ヤンの方こそヒルダが(能力的に)必要だったのは皮肉な話 -- (名無しさん) 2024-06-10 01:45:09
- ↑フレデリカではなくジェシカと結ばれていたら政治面も少しはカバーできていたかもな。まあ、彼女も政治家としては真っ当過ぎるというか清濁併せ呑むタイプではないのでラインハルトやトリューニヒトに対抗できるかは微妙な処だが -- (名無しさん) 2024-06-10 01:55:18
- ジェシカって真っ当かなあ -- (名無しさん) 2024-06-29 02:25:05
- ↑ジェシカも元々、ゾーンダイク候補が爆弾テロ(石黒版)で亡くなって、代打で当選したからね。これからって感じの時にクーデターで殺害されたから、政治的には評価しにくい。 -- (名無しさん) 2024-07-06 21:18:09
- 政治や派閥争いに参戦しないのは個人としては好感を持てるが、組織の重鎮としてはやっぱちょっと問題。軍内部がトリューニヒト派閥に染まってるの、シビリアンコントロールとは別の意味でさすがに不健全だし -- (名無しさん) 2024-08-27 09:38:05
- ↑その辺はヤン以上にガチ重鎮設定のビュコックに頑張って欲しかったな。歴戦の勇者で誰からも一目置かれてると触れ込みの割には、いざという時の実権に乏しくヤンを後押しも大して役立ってないからな。発言は正論で好好爺だから言われにくいキャラになってるけど -- (名無しさん) 2024-08-28 11:21:07
- 同盟軍の最終役職と階級が「イゼルローン要塞とそこの艦隊の司令官」だから実質はともかく建前上は「そこに彼が必要な激戦地とはいえ一地域の司令官」でしかなく軍の上層部とはとても言えないからな -- (名無しさん) 2024-08-28 11:25:22
- ↑*2 ピュコック提督も士官学校出身外で主流派とは遠いしな。第1艦隊司令官やってたクブルスリーが続投できていればマジでちょうどよかったんだが… -- (名無しさん) 2024-08-28 13:25:03
- まあこの人は歴史を変える本人じゃなく、歴史を変える誰かの股肱の将たる器だったと思うのよ 逆にトリューニヒトを取り込んで上手く望む方向に導くくらいのことをやるべきだったのかもね -- (名無しさん) 2024-09-02 18:59:56
- レベロに胆力があれば、作中でも期待されてたようなゴールデンコンビの可能性あったけど、ヤンを恐れて迫害自滅という最悪の方向に進んだからなあ -- (名無しさん) 2024-10-02 21:28:07
- ↑2 それは天地時空がひっくり返っても無理だろ。トリュはヤンやラインハルトを超える天才やぞ、エゴイズムという点において。 -- (名無しさん) 2024-10-24 19:05:27
- ↑実際にヤンは前世の南北朝時代の日本でヨブの奸智と地球教総大主教のカリスマとラインハルトの武力を持つ男に完膚なきまでに敗北するからな…足利尊氏というんだ -- (名無しさん) 2024-10-24 19:24:01
- 上司の間違いを審判にかけるには、現場が「破綻」するしかないという事例でもある。現場が努力で何とかしてしまったら、上司は自分の間違いに気づかないまま。 -- (名無しさん) 2024-12-29 14:09:42
- バーミリオン後に戦力を隠した行為が、政府の和約に反して掲げる民主主義と矛盾してるし、レンネンカンプ追及やレベロ疑心も的外れとは言えず、やらかしてるんだよな。その後イゼルローンは奪取するも苦境一途で非業の死まで定まった感もある。藤崎版でヒルダがこの辺を問題視しながら、恩義あるメルカッツ達を差し出さなければならないのを回避する苦渋の決断であり、ヤンも人間と同情も見せてはいたが -- (名無しさん) 2025-01-11 21:09:10
- ↑12同盟の政治家ならウィルター・アイランズとかどうだろ -- (名無しさん) 2025-01-15 20:26:48
- ↑アイランズは国家の危機感がMAXにならないと、覚醒しないから。 -- (名無しさん) 2025-01-18 06:03:12
最終更新:2025年01月11日 10:28