作画監督(遊戯王DM)

登録日:2012/07/29 Sun 20:36:51
更新日:2022/09/21 Wed 23:13:02
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作画監督…
作画責任者であり、レイアウト、原画を修正したりリテイク指示を出したりして画を統一化する役職。



長期ジャンプアニメにおいては各話において作画にバラつきがあるのは特別珍しい事ではないが、
アニメ遊戯王シリーズにおいてそれは殊更に顕著であり、アニメファンからは注目を集めている。

現在日本のアニメは複数のアニメーターが参加し、カット毎に担当が割り振られるため各人によって絵にバラつきが出てしまう。
それを上記の通り統一するのが作画監督の職務であるのだが、遊戯王においてそれがキャラクターデザインに沿って行われる事がほぼ無く
1話毎に担当の変わる作画監督によって絵柄が大きく変動している。


主な理由として、

  • 元々、線が多く僅かな違いで印象の変わりやすいデザインであること
  • 各話間で絵柄を統一する総作画監督に当たる役職が存在しなかったこと
  • 遊戯王シリーズを制作しているぎゃろっぷは、外部への下請けが多く様々なスタジオのアニメーターが参加し易かったこと
...⇒同じくぎゃろっぷ制作である『るろうに剣心』なども各話ごとの作画にバラつきが見られた。

等が考えられる。


原作との絵柄の乖離や、不安定さから非難される事もあるが、目を見張る程の素晴らしい仕事をしているスタッフも多く、
作画もアニメの楽しみの一つとして受け入れている人も多い。


番組後期のKCグランプリ編や古代編では自社ラインの減少、有力な下請けスタジオの撤退・解散、
主力スタッフの離散、スケジュールの悪化などによって平均的なクオリティが酷く低下している。
(よく制作費がケチられたため、と言われるが基本的にアニメの制作費が途中で引き下げられることはない)

生産力の低下のためか次回作のGXは韓国の下請け会社・同友アニメーションと実質合同制作という形なった。
海外の下請けだが、技術は決して低くなく安定した水準を維持していた。

余談だが、DM以降の生産力の低下は非常に深刻だったようで
同時期ぎゃろっぷが制作していた作品は同じく同友アニメーションとの合作か、『アイシールド21』の様に作画が低調なことが多かった。


5D's以降は制作の主体が国内に戻り、新しく参入したスタッフとGXまでの旧遊戯王スタッフとが合流して制作している。
ARC-Vではついに総作画監督の役職ができたが、一部のファンからは作画の違いが減って逆に不満だとかなんとか。



以下一部の作監紹介



担当回数:17回。モンスターデザイン及び古代編キャラクターデザイン担当。第五期OPEDの作画監督も担当。
遊戯王の作画と言えばこの人、という人も多い。版権絵も手掛け、現在でも新規に担当することがある。
濃い影の付け方と艶めかしさを帯びた丁寧なハイライト、フェティシズムすら感じさせる執拗な指の描写が特徴。
レイアウト(構図)、ポージング、タイミング等も素晴らしく、その実力はアニメ様を始めとする業界関係者にも高く評価されている。
キャラデザの荒木伸吾の影響を強く受けており、荒木パースを駆使した顔芸は最早伝説。
他にもテンションの上がった城之内が見せる猪木や、デザイン表のコミカルな落書きも人気。
弱点らしい弱点は字が汚いことぐらい。漫画版GXでも名前が出てくる。

ドーマ編で当時所属していたゆめ太カンパニーが撤退してしまったため、シリーズ本編から退いてしまうが、
10周年記念映画ではキャラデザ・Mデザ・総作監を担当し、ファンを歓喜させた。
ゼアルで11年ぶりにTVシリーズ本編に作監復帰したのは記憶に新しい。
TwitterではDM当時の裏話や遊戯王を始めとするイラストを投稿しており、ファンは必見である。

他作品では『蟲師』(作画監督)、『DEATH NOTE』(総作画監督)、『絶対可憐チルドレン』(キャラクターデザイン) 等に参加。 

  • 平山英嗣

イケメン。何は無くともイケメン♂パラダイス。作監回数は24回でトップ。
キャラデザを守らないことに定評があり、自重するのを最初に辞めた人
全体的に線が細くなる、イケメン化、特殊な影指定等が特徴で社長のスーパーイケメンタイムは有名。
それで結構動く画だから凄い。ただ杏子とか完全に別人。
余りにもオンリーワンな存在感を発揮していたが、後に氏のフォロワーが現れる。
5D'sにも1話だけだが原画参加し、こっそり遊星のレースアイコンが描きかえられていたり、相変わらず自重しない。
他には『SHUFFLE!』(キャラクターデザイン)や『未来日記』(キャラクターデザイン)を担当。

  • 原憲一

ぎゃろっぷ所属。DMからARC-Vまで皆勤賞の生き字引、遊戯王の作画の大黒柱。作監回数は20回。
狂戦士の魂で有名な第162話「ティマイオス発動せず」の作画監督を務めた。
初期はえくぼや耳がでかい等、癖が強かったが長い期間を経て著しい成長を遂げ、加々美風の作画に昇華した。絵柄の変遷を追ってみるのも一興。
濃い影付け、大仰なポージングや派手なエフェクト、不意に飛び出すコミカルなギャグ絵が特徴。
GXではキャラクターデザイン及びメインモンスターデザインを担当。
5D's、ZEXALでは本編のローテ作監に復帰し、本編でキーアニメーター的に重要な回を担当している。
ARC-Vではシリーズ初となる総作画監督を務める。
他には『魔法陣グルグル』『こち亀』『ナースエンジェルりりかSOS』『こどものおもちゃ』等に参加。


  • 武藤公春

遊戯王シリーズを支える縁の下の力持ち、遊戯の親戚ではない。作監回数は17回。
抜群の安定感を誇り、GX以外は全てのシリーズに参加している。
長期アニメに多く携わっており、修羅場の記憶編では演出と作監を兼任する鉄人。
5D'sでも3年間もの間ローテ作監として登板。
他作品では『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』や『ロックマンシリーズ』に携わっている。

  • 井上善勝

僕らのアイドルいのうえ、通称邪神。V。または▽。作監回数は15回。
記憶編を暴れまわった僕らのアイドル、伝説の200話を担当。

濃いアイラインにぶっとい主線が特徴。そしてAGO。
良い点としてシャープで特徴的でありながらもカメラワーク・演出・動きの良さが挙げられるが、
同時に使い回し・リピートが凄まじく多く、動きに明らかに枚数の足りない時もあり、お世辞にも出来が良いとは言えない。
大体同じスケジュール、メンバーで回していた同じ下請け会社他の作監は悪くない出来だったのに……。
ちなみにドーマ編までの作画はそこまでAGOってはいないが、割と特徴的。
何故か回想シーンで使用されるような内容の回で作監を任されるが多く、作画を担当していない回でも見る事ができる。

DM最後の作画監督話は第218話「ゾークVS青眼の究極竜」


そんなこんなでいろいろ言われているが女キャラは比較的可愛い。この人なくしてガーディアン・エアトスはここまで人気が出る事も無かったであろう。
あと闇遊戯はほぼ確実に崩れるが、表遊戯や子供キャラも可愛く書く。
ムラッけがあるが、横顔がかなり上手で、横顔だけならカッコいいという声多数。

伝説の200話に関してだが、例の社長に関しては中割だから彼が直接描いたものではないとよくフォローされる。
……エレベーターに乗る前と乗った後で急に作画が変わるのは内緒な!


5D’sにも1話だけ参加している。
その時はそんなに気にすることも無い出来だったが、
やはりと言うべきか一部顎がアレことになって健在っぷりを示した。ね! ジャック!

何故か社長、バクラ、闇遊戯が相性が悪いらしく、定期的にあごがAGOになるのに対して、
ほぼ同一人物の神官セト、盗賊王バクラ、アテムは崩れるどころか、むしろかっこいい。どういうことなの・・・・・・

他のアニメ作品では▽率はない。まぁ、ギャラクシーフォースとかAGOになる要素少ないし。




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最終更新:2022年09月21日 23:13